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《2020年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

《2020年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

2016年秋に、Apple「iPhone 7」シリーズがヘッドホン出力端子を廃止して以降、Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急激に普及している。実際、ここ1〜2年で過去の数倍に匹敵する新製品が各社から登場。いまやヘッドホン&イヤホンの主流といえる製品になりつつある。

そのなかでも、高い人気を誇っているのが完全ワイヤレスイヤホンと呼ばれる、左右別体のイヤホンだ。「トゥルーワイヤレスイヤホン」「フルワイヤレスイヤホン」「耳栓型イヤホン」「左右分離型イヤホン」など、いろいろな呼ばれ方をしているこちらのタイプ。一般的なBluetoothイヤホンがプレーヤーとはワイヤレスながら左右本体がケーブルでつながっているのに対して、完全ワイヤレスイヤホンは左右間もワイヤレス接続となっており、ケーブルがいっさい使用されていない。その名のとおり、“完全”“完璧”なワイヤレスイヤホンとなっているのだ。その代表例といえるのがアップルのAirPodsで、こちらが発売されて以降、大きく注目を集めるようになり、現在はさまざまなメーカー/ブランドから数多くの製品がラインアップされている。

Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急速に拡大(写真はiPhone 7 PlusとAirPods)

ヘッドホン出力端子が廃止されたiPhone 7/iPhone 7 Plusの登場で、Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急速に拡大している(写真はiPhone 7 PlusとAirPods)

このように、いま最大の注目株といえる完全ワイヤレスイヤホンだが、まだ登場したばかり、新しいタイプの製品だけに、メリットデメリットがハッキリしている。購入の際には、それをしっかりと見極めなければならない。本特集では、完全ワイヤレスイヤホン選びの4つのポイントをわかりやすく解説するとともに、注目製品の一気レビューをお届けする。レビューでは、音質をメインとしつつも、接続時の手間などユーザビリティも含めてご紹介させていただくので、自分にとってのベストワンを選び出す参考にしていただけたらと思う。

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完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際に注目したい4つのポイント

1.装着感(耳にフィットしてこぼれ落ちないモデルを選ぶ)

特集の冒頭でも述べたとおり、完全ワイヤレスイヤホンの最大のメリットは、ケーブルがいっさいないため、屋外でとても扱いやすい製品になっているということだ。一般的なBluetoothイヤホンは左右間をケーブルで接続しているため、移動時何かに引っかかったり収納時に絡まったり、時には断線など、有線イヤホンと同じトラブルが発生する可能性がある。もちろん、ケーブルの長さは圧倒的に短いし、ネットバンドを採用するなどの工夫によってケーブルにまつわるトラブルは格段に少ないが、わずかながら可能性は残る。また、これは気分の問題だが、左右がつながっているのがうっとうしく感じるユーザーもいるだろう。対して完全ワイヤレスイヤホンは、左右が独立していて、ケーブルにまつわるトラブルやストレスから完全に解放される。これだけでも充分な魅力といえる。

これは同時に、完全ワイヤレスイヤホンのデメリットともなっている。それは、落としやすくなくしやすいことだ。実際、通勤時などに完全ワイヤレスイヤホンが耳からこぼれ落ちてしまう人に少なからず遭遇する。筆者も、電車とホームのすき間に落ちてしまい絶望的な顔をしている人に会ったことがある。それも、ひとりやふたりではない。

完全ワイヤレスイヤホンは、本体内ですべての構成が完結しなければならないため、有線タイプのイヤホンに対して本体が大きくなりがちで、どうしても落ちやすい傾向があるのだ。そのため、女性など耳穴の小さい人などは頻繁に耳からこぼれ落ちやすく、なくしたり壊したりする可能性が高くなってしまう。また、本体が小さいことから、自宅などの室内でも思っている以上に見つかりにくいという思わぬ落とし穴もある。そういった事態への対策として、メーカーは本体の形状を最適化したり、収納用のケースを付属したりとさまざまな工夫を行っている。とはいえ、やはり重要なのは実際の装着感だ。自分の耳にちゃんとフィットしているか、実際に製品に触れる機会があるなら確認しておいたほうがいいだろう。

ちなみに、イヤホン本体の紛失への対策として、一部メーカーの製品には片方紛失/故障時の有償サービスが付いているモデルもあったりする。いざというときに大変ありがたいので、製品選びの際のチェック項目として加えておくものいいだろう。

完全ワイヤレスイヤホンは製品によって大きさや形状もさまざま。耳の形状や耳穴の大きさも人によって大きく異なるので、実際に装着して自分の耳にフィットするモデルを選ぶのが鉄則だ

2.ワイヤレスの接続性(切れにくいもの、復帰がスムーズなものを選ぶ)

もうひとつ、完全ワイヤレスイヤホンのデメリットとしてあげられるのが接続状況だ。プレーヤーと左右本体の2箇所をワイヤレスで接続するうえ、左右の間にある人間そのものが電波を通しづらい傾向があるため、音切れが発生しやすい。各社ともアンテナの形状を工夫したり、左右間の接続方式を工夫したりと、さまざまな方法で音切れの回避を行っているが、有線のように完璧な安定接続は不可能であるため、多少の音切れは容認せざるを得ない。

それよりも、音切れの頻度や復帰のスムーズさを気にしたいところだ。左右のイヤホン間をつなぐ通信にNFMI方式を採用したタイプは復帰がスムーズな傾向があったり、米クアルコム製の最新チップ「QCC3026」などを搭載したモデルは接続の安定性が高くなっているなどさまざまな話があるが、最大のポイントは本体内蔵アンテナのデザインだったりするので、ワイヤレス技術にすぐれたメーカーが安心だったりもする。こればかりは、実際に試してみないと分からないのが歯痒いところだ。なので、技術スペックはあくまでも参考程度に踏まえておいた方がよいだろう。

上位モデルを中心にNFMI採用モデルが増えている。接続性を重視するなら、NFMI対応かどうかを必ずチェックしておこう

ちなみに、米クアルコム製の最新チップ「QCC3026」などは、「Snapdragon 845」搭載スマートフォンとの組み合わせで「TrueWireless Stereo Plus」を利用可能になるため、接続性と音質面で大きなアドバンテージが見込まれているが、しばらくは環境的に実現の見込みがない(現在発売中の「QCC3026」搭載完全ワイヤレスイヤホンはファームウェアアップデートなどを行わなければならない可能性が高い)ため、しばらくは選択のポイントに入れなくてもよさそうだ。

「TrueWireless Stereo Plus」は、完全ワイヤレスイヤホン向けに開発されたクアルコムの最新技術。左右のイヤホンそれぞれに信号を送ることで、従来よりも途切れにくくなっている

3.再生時間(急速充電機能やトータルの再生時間をチェック)

次に重要なポイントとなるのが、バッテリーの持続時間だ。本体サイズがコンパクトな完全ワイヤレスイヤホンは、大きなバッテリーを搭載することができず、再生時間は一般的なBluetoothイヤホンに対してかなり短くなってしまっている。現在発売されている製品を見てみると、3時間前後のバッテリー駆動時間をうたっているモデルが多い。そのため、収納ケースがそのまま充電ケースとなっていて、トータルで10時間以上の使用できるよう工夫されているが、それでも“聴きたいときにバッテリー切れで聴けない”可能性があるのも確かだ。

それをできるかぎり回避するため、製品選びの際はケースに“急速充電”機能がある製品を有力候補としよう。15分で1時間ほどの使用が可能な急速充電対応の製品を購入していれば、聴きたいときに聴けない事態をうまく回避することも可能になるからだ。

専用充電ケースに急速充電機能を備えたモデルも登場しつつある。写真はJaybirdの完全ワイヤレスイヤホン「Jaybird RUN」。急速充電機能を備えており、5分の充電で約1時間の音楽再生が可能だ

4.音質(自分好みの音色傾向を選ぶ)

最後に、音質についても是非チェックして欲しいところだ。最新のBluetoothイヤホン・ヘッドホンは、上位モデルを中心にaptX HDやLDACなど、ハイレゾ相当の音質を伝送することが可能なコーデックが普及してきている。Bluetoothの「便利だけど音が悪い」というイメージがいままさに払拭されつつあるのだが、サイズや消費電力の都合か、完全ワイヤレスイヤホンではSBCやAACなどスタンダードなコーデックのみの対応となっている製品がほとんどで、一部、aptX対応のモデルが出始めた程度だ。

また、本体内にアンテナやバッテリーを搭載しなければならないスペース的な制限によって、音質的にも不利な状況となっている。とはいえ、各社がさまざまな工夫を凝らしており、ここ1年で音質はかなりのクオリティアップを果たしている。そういった視点でも、最新モデルのほうが有利なのは確かだ。

完全ワイヤレスイヤホン注目機種レビュー

1. ag「AG-TWS04K」
マニアのサブ機がさらに進化! 新時代を代表する完全ワイヤレスイヤホン

ag「AG-TWS04K」 専用ケースはクラムシェル型。モバイルバッテリー機能も搭載している ag「AG-TWS04K」を装着したところ

日本のイヤホンメーカーであるfinalがサウンドプロデュースする、agブランドの完全ワイヤレスイヤホン。昨年秋にagブランドの第1弾製品として登場したものの、あっという間に売り切れてしまった「AG-TWS01K」の後継として作り上げられたモデルとなっている。

agブランドとしては一番の上級に位置し、“final製品をはじめ本格派の有線イヤホンを持つ音質こだわり派のサブ機”をコンセプトとした製品だけあって、もっとも注力しているのは当然ながら音質だ。しかし、音にこだわりつつもユーザビリティを犠牲にせず、コストパフォーマンスにも配慮するなど、全方位でバランスのよい製品にまとめ上げられているのも「AG-TWS04K」ならではの特徴だったりする。

たとえばイヤホン本体は、「AG-TWS01K」とほぼ変わらない外観を踏襲しつつも、IPX7の防水機能を新たに搭載。このために、音質に影響を及ぼさない防水機構を新たに開発していたりする。また、専用ケースは一新され、レザー調の表面を持つ上品なものとなったほか、ケース内蔵のバッテリー容量も2600mAhへとアップ。約9時間というイヤホン本体の再生時間と合わせて、トータル180時間も使い続けることができるようになった。なお、専用ケースはモバイルバッテリー機能も追加され、スマートフォンなどに充電を行うこともできるようになった。もちろん、イマドキのスマートフォンを満充電することはできない容量ではあるが、困ったときにとても重宝する機能だったりする。

さらに、「AG-TWS04K」ではイヤーピースを一新。人気の高いfinal Eシリーズをベースに、高さが短く、感触のやわらかい完全ワイヤレスイヤホン用の新開発している。ちなみに、この新しい完全ワイヤレスイヤホン用Eシリーズは、単体発売も検討しているという。

さて、実際のサウンドはいかがなものだろうか。ポータブルDAPの「SHANLING M6」とaptX接続して試聴した。とても端正な、バランスのよい音。基本的には中域重視だが、低域もしっかりとした量感を保ち、高域は鋭すぎない絶妙な伸びやかさを持つ。そういった絶妙なサウンドチューニングのおかげか、Bluetooth接続とは思えないくらい聴感上の解像感が高く、細部のニュアンスまでしっかりと伝わってくる。結果として、チェロの音はとても繊細で、かつ堂々とした鳴りっぷりを聴かせてくれるし、コンプの強いJロック曲は、迫力そのままに破綻のない見事なバランスを保っている。たとえばMYTH & ROIDは、分厚いギターサウンドとKIHOWの歌声のどちらも存分に堪能することができる。

空間表現もすばらしい。イヤホンのなかには、ボーカルなどのセンターメンバーを“あえて”近い距離に感じられるようセッティングしている製品があり、それはそれで楽しい部分もあるが、この「AG-TWS04K」はもうちょっと客観的というか、ヘッドホンとあまり変わらない、ニュートラルに音場の広がりを持ち合わせている。決して遠くはなく、それでいて極端に近すぎない、左右方向にスムーズな広がり感を絶妙なバランスで保っているのだ。おかげで、音量を大きくして音楽に集中することも、BGM的に聞き流すことも、ウェルバランスな状態で楽しむことができる。こういった音場表現を持つ完全ワイヤレスイヤホンは、これまでほとんど存在していなかった。

完全ワイヤレスイヤホンも、新しいフェーズを迎えているのかもしれない。大げさに思えるかもしれないが、新時代を代表する完全ワイヤレスイヤホンであることは間違いない。その音に興味がある人は、ぜひ一度は試聴しておくことをオススメしたい。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大9時間(SBC/AAC接続時、aptX接続時は最大6時間)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで19回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック

2. AVIOT「TE-D01d mk2」
ベストセラー完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01d」のブラッシュアップモデル

AVIOT「TE-D01d mk2」 専用ケースはボックス型を採用することでバッテリー容量をしっかりと確保している AVIOT「TE-D01d mk2」を装着したところ

いち早くクアルコム社製SoC「QCC3026」を搭載したAVIOTのベストセラー完全ワイヤレスイヤホン、「TE-D01d」のブラッシュアップモデル。価格はそのままに、日本人向けのJapan Tunedサウンド、最大9時間の連続再生時間、格段の接続安定性、専用ケースの使い勝手など、好評だった部分も大幅に見直され、まったく別のモデルといえるくらいのクオリティアップが行われている。

まず、イヤホン本体は搭載ドライバーそのものを変更。超薄型PUフィルム振動板と高純度チタン振動板を組み合わせた新タイプのユニットを搭載し、これにネオジウムマグネットを組み合わせることで、正確かつパワフルなサウンドを実現しているという。

いっぽう、機能面ではアンビエント(外音取り込み)機能を新搭載したほか、音切れの少なさで好評だった先代モデルの内蔵アンテナをさらに改良し、接続安定性のさらなる向上も押し進めている。イヤホン本体もデザイン面での改良が行われ、3タイプのイヤーピース(薄型フランジの標準イヤーピースS/M/L、フォームタイプS/M、Spinfit社と共同開発した高音質タイプ「CP-355」SS/S/M)サイズ)同梱と合わせて、多くの人が確実なフィット感が得られるよう、十分に配慮されている。

専用ケースもまったく新しくなった。上質感のあるデザインになったほか、新たにワイヤレス充電にも対応し、市販のQi規格対応充電器からでワイヤレス充電を行えるようになった。これが意外と便利だったりする。また、スマートフォンなど電源供給が行える機能はそのまま継承されたが、バッテリー容量が1950mAhへと増え、端子もUSB Type Cに変更されたため、使い勝手が一段と向上している。

なお、コーデックはSBC、AACに加えてaptXに対応。TWS Plus接続も可能となっているので、対応スマートフォンであればさらに安定した接続が可能となっている。バッテリー持続時間はイヤホン本体で最大11時間、ケースからの充電も含めると最大120時間もの使用が可能となっている。この数値に不満を持つ人は皆無だろう。

音質に関しては、さらなるクオリティアップが押し進められているのがハッキリ分かるアップデートだ。歪み感がかなり抑えられている効果か、一聴するとかなりスッキリとした音にも聴こえるが、実際にはかなり情報量が多いし、空間的な広がり感もしっかり感じられる。とても素性のいいサウンドだ。おかげで、音楽ジャンルや楽器の得手不得手なく、弦楽器もピアノも、打ち込み系もフラットに楽しむことができる。同時に、ドラムやベースの演奏には躍動感があり、普段よりも幾分メリハリに富んだドラマティックな演奏にも感じられるなど、なかなか絶妙なチューニングといえる。音質も使い勝手も確実なグレードアップを果たした、良モデルだ。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大11時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで16.25回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ネイビー/ダークルージュ

3. AVIOT「TE-D01i」
イヤホン本体やケースにこだわり満載! 女の子専用設計の完全ワイヤレスイヤホン

AVIOT「TE-D01i」 フェイスプレートを交換し、さまざまなデザインを楽しめるギミックを盛り込んだイヤホン本体 専用ケースはコンパクトな丸形。内側に鏡を配置するなど、随所にこだわりがちりばめられている AVIOT「TE-D01i」を装着したところ

イヤホン本体やケースにこだわり満載! 女の子専用設計の完全ワイヤレスイヤホン

女性向けのオーディオ製品は成功しない。そういったジンクスに真っ向から対抗し、実際にヒットモデルとなった製品がある。それが女の子専用設計をうたうAVIOTの完全ワイヤレスイヤホン、「TE-D01i」だ。

江口寿史が描く女性の背景に、花柄が配置されたデザインのパッケージを見ればひと目で分かるが、この「TE-D01i」は男性をまったく意識していない、まさに女性のために作られた製品だ。当然ながら、パッケージデザインだけでなく製品のディテールも、女性を意識した内容となっている。

まず、イヤホン本体は耳の小さな女性であっても装着可能な、かつ使用中に耳からポロリとこぼれ落ちることのない、小型軽量なデザインにまとめ上げられている。実際、数多くの女性にフィッティングテストを行い、スレンダーなカタチのイヤーモニターのような、独特なデザインが採用されたのだという。実際、体は大きくても耳穴はそれほど大きくない(イヤーピースはM未満)筆者にとっても、圧迫感のない、それでいてしっかりした装着感を持つ絶妙なデザインだ。

さらに、2種類のフェースプレートが付属している点も興味深い。取材したピンクカラーにはフラワーとマーブル、2種類のフェースプレートが付属しており、気分に合わせて手軽に付け替えることができる。Westoneのイヤホンもフェースプレートの一部が交換できるようになっているが、フォースプレート全体が交換でき、印象をガラリと変えられるのは珍しい。ちなみに、フェースプレートは付属のものとは異なるデザインのオプションも用意されていて、さらなるコーデが可能となっている。

いっぽう、マカロンのような可愛らしいデザインの、コンパクトのようにも見える専用ケースは、フタを開けると鏡面が配置されている。小さいながらもきちんと映ってくれるので、ちょっとしたメイク直しも可能。もう、既存のイヤホンとは完全に別世界の製品だ。

とはいえ、機能性もしっかりしているのがAVIOT製品らしい部分でもある。再生時間はイヤホン本体で最大8時間、専用ケース内蔵バッテリーからの充電を含めると最大30時間も続けて利用することができる。毎日通勤に利用する人でも1週間以上使い続けることができるので、不満に思う人はほとんどいないだろう。また、イヤホンを取り外さなくてもまわりの音が確認できるアンビエント機能や、IPX5の防滴性能なども搭載されている。細かい部分まで配慮の行き渡った、巧みなパッケージングを持つ製品といえる。

カラーはスノーホワイト、ピンク、ミントグリーンの3バリエーションを用意。Bluetoothコーデックは、SBC、AACに加えて良音質のaptXにも対応。さらにTWS Plusにも対応している。

そのサウンドは、ていねいできめ細やかな表現が魅力。ピアノの音は、普段よりも幾分タッチのやわらかい、それでいて煌びやかな響きも持ち合わせる、絶妙な音色を聴かせてくれる。
さすが女性向きというべきか、ボーカルの表情がいい。RADWIMPSを聴くと、ちょっと鼻にかかった、それでいて清々しい、なんとも魅力的な歌声だ。山崎まさよしもいい。しかしながら、最高に相性がよかったのが男性声優だ。特に仲村宗悟や寺島拓篤などは、男の筆者が聴いてもグイグイと声の魅力に引き込まれてしまう、とても印象的な歌声を楽しむことができる。いっぽうで、実は女性ボーカルもよかったりする。坂本真綾はいつもよりほんのちょっとハスキー、早見沙織は深みのある大人っぽい、感情豊かな歌声を楽しませてくれる。

デザインやパッケージングも魅力だが、そのサウンドも素敵な完成度の高い製品だ。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大8時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで5.5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ピンク/ミントグリーン/スノーホワイト

4. NEIN「Zeeny Lights」「Zeeny Lights HD」
ヒアラブルメーカーのNEINが放つ高コスパ完全ワイヤレスイヤホン

NEIN「Zeeny Lights HD」 イヤホン本体はオーソドックスな形状。ボタン部分にはLEDも内蔵されている 専用ケースは本体と同じカラーリングを採用。非常にコンパクトで、携帯性もなかなかいい NEIN「Zeeny Lights HD」を装着したところ

ヒアラブルデバイスをメインに手がけている新進気鋭のジャパンブランド、NEINからリリースされた、ハイコストパフォーマンスを誇る、完全ワイヤレスイヤホン形式のヒアラブルデバイスが「Zeeny Lights」だ。

こちらの製品の魅力はズバリ、良質な機能性を持ち合わせていながらもリーズナブルな価格を実現していることだ。専用アプリを通じてさまざまな情報がスマートフォンから送られてくる、合成音声によって通知内容を読み上げてくれるといったヒアラブルデバイスとしての便利さはもとより、オーディオデバイスとしてもなかなかの充実度を誇っている。というのも、この価格帯としては望外といえる、クアルコム社製Bluetoothチップ「QCC3020」を採用しており、これによってイヤホン本体でも約8時間という長時間再生、SBCやAACに加えて一段と良音質なaptXコーデックにも対応するなど、ミドルクラス以上の完全ワイヤレスイヤホンと同等の機能性を持ち合わせているのだ。さらに、小柄な専用ケースはワイヤレス充電にも対応していたりする。公式オンラインショップ(送料無料)とAmazon/BASEのみの限定販売ながらこれで4,000円、一般発売もされている、HDSS技術搭載の音質向上モデル「Zeeny Lights HD」もラインアップされているが、こちらでも6,000円という、驚くべきプライスタグが付けられている。

そのサウンドも、価格を考えれば十分以上の健闘。音数はそれほど多くはないのだが、スッキリとした聴き心地のいいサウンドのおかけで、さまざまな音楽ジャンルの楽曲を得手不得手なく楽しむことができる。ボリュームを上げて存分に音楽を楽しむにはやや力不足だが、BGM用としてはベストなサウンドバランスとなっている。とはいっても、決して迫力がないわけではなく、電車内など騒音レベルの高い空間でもバランスよくきちんと音が届いてくる。

ちなみに、「Zeeny Lights」と「Zeeny Lights HD」どちらがいいかというと、断然「Zeeny Lights」のほう。「Zeeny Lights HD」はHDSSによってメリハリのあるサウンドになっているのだが、IPX7の防水性能がらみか、やや装着位置(イヤホン本体先端のノズル部分の位置や角度)がシビアな傾向がある。機会があったら、まずは圧倒的に扱いやすい「Zeeny Lights」からをチェックしてみて欲しい。

■Zeeny Lights
イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大8時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3.6回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト/クラシックブルー/ピンクベージュ

■Zeeny Lights HD
イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大8時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで5.5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ネオンイエロー/スカイグレー

5. ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」
音楽を邪魔しないアクティブノイズキャンセリング機能に注目!

ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」 ケースはクラムシェルタイプ。ファブリック素材で覆われており、手に持った感触もいい ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」を装着したところ

ゼンハイザー初の完全ワイヤレスイヤホン、「MOMENTUM True Wireless」のアップデートモデル。とはいっても、単純な進化版ではなく、新たにアクティブノイズキャンセリング機能が搭載された高機能モデルとなっている。

そのノイズキャンセリング機能については、静粛性を高めると同時に、音色傾向の変化や音質低下を最低限に抑え込むことで、より音楽に集中できる“ミュージックファースト”なポリシーによって作りあげられているという。実際、「MOMENTUM True Wireless 2」のノイズキャンセリング効果はとても自然な印象だ。

マイクはフィードフォワードのみの2マイク方式で、そこから拾った音をデジタル処理してノイズキャンセリングを行っている。また、マイクの収納位置に関しては、イヤホン本体にあけた9つの小さな穴を通してあけ、その内部にレイアウトするなど、独特の作り込みがなされているほか、マイク自身の性能にもこだわっているという。このあたりは、プロフェッショナル向けマイクメーカーでもあるゼンハイザーならではのこだわりか。その結果として、全体的に自然なバランスで環境音が押さえ込まれたノイズキャンセリングを実現している。これはいい。

同時に、装着感がよくなっているのもうれしいポイントだ。新モデルでは、外観デザインこそ初代とほぼ変わらないものの、よく見ると人体(耳)と接触する部分が最大部分は2mmほど小さくなっていて、ほぼ円形だったものがオーバル形状に変化。このわずかな違いによって、格段にフィット感が向上しており、快適な装着感を得られるようになっている。実際、筆者も初代はなんとかギリギリOKな装着感だったが、新モデルではまったく問題なし。女性ユーザーでも、よほど耳の小さい人でもないかぎり不満を持つことはないだろう。

また、接続安定性についてもこだわっていて、接続安定性の高さに定評のある米クアルコム製SoCを採用したほか、アンテナは受信性能の高いLDS(レーザーによる直接構造化を行う)をチョイス。特にアンテナは、デザインや配置はもちろんのこと、素材に銅や金を採用するなど徹底した最適化を行い、接続安定性を高めているという。今回、悪環境でのテストは行えなかったが、比較的良好な環境の住宅地とはいえ、10m離れていても音の途切れはまったくといっていいほど発生しなかった。十分な接続安定性といえるだろう。

このほかにも、イヤホン本体で約7時間、専用ケースからの充電も含めると28時間ものロングライフを実現。さらに、IPX4の防滴性能やGoogleアシスタント/Apple Siriへの対応など、さらなる利便性向上も追求されている。専用アプリ「Smart Control」も用意され、イコライジングだけでなく、タッチ操作のカスタムができたり、将来的にはファームウェアのアップデートにも対応しているという。まさに“全部のせ”の高機能、高性能モデルといえる存在だ。

そのサウンドは、ゼンハイザーならではのポリシーが感じられる、ニュートラルな音色と抑揚のはっきりした抑揚的な表現をあわせ持つキャラクターが特徴。しかも、クオリティ面では初代よりもさらに高まってくれている。基本的には、ボーカルやメイン楽器にフォーカスしたバランスで、距離感の近いボーカルが、抑揚に満ちたドラマティックな歌声を聴かせてくれる。息づかいの様子も普段より強めに伝わり、シンガーの存在がとてもリアルに感じられる。おかげで、YURiKA「鏡面の波 Orchestra Ver.」などは、普段よりも実体感のある歌声を楽しませてくれた。アコースティック楽器も得意で、チェロはやわらかく広がる低域が付帯する、心地よい響きを感じる。また、ヴァイオリンは普段よりほんのちょっと落ち着いた、重層的な音色が印象的だった。

いっぽう、低域は広がり感や聴き心地のよさが特徴。自然な広がり感を持つため、フロアタムの音色などは印象的に響きを聴かせる。それでいて、打音のキレはしっかり保たれている。ゼンハイザーの音に対するこだわりが十分伝わる、絶妙なチューニングといえるだろう。

イヤホン重量(片耳):6g
再生時間:最大7時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト

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