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《2019年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

《2019年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

2016年秋に、Apple「iPhone 7」シリーズがヘッドホン出力端子を廃止して以降、Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急激に普及している。実際、ここ1〜2年で過去の数倍に匹敵する新製品が各社から登場。いまやヘッドホン&イヤホンの主流といえる製品になりつつある。

そのなかでも、高い人気を誇っているのが完全ワイヤレスイヤホンと呼ばれる、左右別体のイヤホンだ。「トゥルーワイヤレスイヤホン」「フルワイヤレスイヤホン」「耳栓型イヤホン」「左右分離型イヤホン」など、いろいろな呼ばれ方をしているこちらのタイプ。一般的なBluetoothイヤホンがプレーヤーとはワイヤレスながら左右本体がケーブルでつながっているのに対して、完全ワイヤレスイヤホンは左右間もワイヤレス接続となっており、ケーブルがいっさい使用されていない。その名のとおり、“完全”“完璧”なワイヤレスイヤホンとなっているのだ。その代表例といえるのがアップルのAirPodsで、こちらが発売されて以降、大きく注目を集めるようになり、現在はさまざまなメーカー/ブランドから数多くの製品がラインアップされている。

Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急速に拡大(写真はiPhone 7 PlusとAirPods)

ヘッドホン出力端子が廃止されたiPhone 7/iPhone 7 Plusの登場で、Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急速に拡大している(写真はiPhone 7 PlusとAirPods)

このように、いま最大の注目株といえる完全ワイヤレスイヤホンだが、まだ登場したばかり、新しいタイプの製品だけに、メリットデメリットがハッキリしている。購入の際には、それをしっかりと見極めなければならない。本特集では、完全ワイヤレスイヤホン選びの4つのポイントをわかりやすく解説するとともに、注目製品の一気レビューをお届けする。レビューでは、音質をメインとしつつも、接続時の手間などユーザビリティも含めてご紹介させていただくので、自分にとってのベストワンを選び出す参考にしていただけたらと思う。

目次
完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際に注目したい4つのポイント
1.装着感(耳にフィットしてこぼれ落ちないモデルを選ぶ)
2.ワイヤレスの接続性(切れにくいもの、復帰がスムーズなものを選ぶ)
3.再生時間(急速充電機能やトータルの再生時間をチェック)
4.音質(自分好みの音色傾向を選ぶ)
完全ワイヤレスイヤホン注目機種レビュー
1. ソニー「WF-1000XM3」
2. オーディオテクニカ「ATH-CKS5TW」
3. FOSTEX「TM2」
4. Skullcandy「Indy」
5. JBL「TUNE 120TWS」
6. Bang & Olufsen「Beoplay E8 2.0」「Beoplay E8 Motion」
7. AVIOT「TE-D01g」
8. AVIOT「TE-D01d」
9. アップル「AirPods」(第2世代モデル)
10. アップル「AirPods」(第1世代モデル)
11. SOUL「ST-XS2」
12. Bose「SoundSport Free wireless headphones」
13. ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」
14. NUARL「NT01AX」
15. ZERO AUDIO「True Wireless ZERO TWZ-1000」
16. ソニー「WF-SP900」
17. ソニー「WF-SP700N」
18. ソニー「WF-1000X」
19. ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia Ear Duo XEA20」
20. サムスン「Galaxy Buds」
21. JBL「UA SPORT WIRELESS FLASH」
22. RHA「TrueConnect」
23. GLIDiC「Sound Air TW-7000」
24. Jabra「Elite 65t」
25. EARIN「EARIN M-2」
26. ANKER「Soundcore Liberty Air」
27. パイオニア「SE-E8TW」
28. エレコム「LBT-TWS02BK」
29. JVC「XX HA-XC70BT」
30. MASTER&DYNAMIC「MW07」
31. astrotec「S60」
32. JayBird「RUN XT」
33. オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW
34. Skullcandy「Push」
35. Mavin「Air-X」

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完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際に注目したい4つのポイント

1.装着感(耳にフィットしてこぼれ落ちないモデルを選ぶ)

特集の冒頭でも述べたとおり、完全ワイヤレスイヤホンの最大のメリットは、ケーブルがいっさいないため、屋外でとても扱いやすい製品になっているということだ。一般的なBluetoothイヤホンは左右間をケーブルで接続しているため、移動時何かに引っかかったり収納時に絡まったり、時には断線など、有線イヤホンと同じトラブルが発生する可能性がある。もちろん、ケーブルの長さは圧倒的に短いし、ネットバンドを採用するなどの工夫によってケーブルにまつわるトラブルは格段に少ないが、わずかながら可能性は残る。また、これは気分の問題だが、左右がつながっているのがうっとうしく感じるユーザーもいるだろう。対して完全ワイヤレスイヤホンは、左右が独立していて、ケーブルにまつわるトラブルやストレスから完全に解放される。これだけでも充分な魅力といえる。

これは同時に、完全ワイヤレスイヤホンのデメリットともなっている。それは、落としやすくなくしやすいことだ。実際、通勤時などに完全ワイヤレスイヤホンが耳からこぼれ落ちてしまう人に少なからず遭遇する。筆者も、電車とホームのすき間に落ちてしまい絶望的な顔をしている人に会ったことがある。それも、ひとりやふたりではない。

完全ワイヤレスイヤホンは、本体内ですべての構成が完結しなければならないため、有線タイプのイヤホンに対して本体が大きくなりがちで、どうしても落ちやすい傾向があるのだ。そのため、女性など耳穴の小さい人などは頻繁に耳からこぼれ落ちやすく、なくしたり壊したりする可能性が高くなってしまう。また、本体が小さいことから、自宅などの室内でも思っている以上に見つかりにくいという思わぬ落とし穴もある。そういった事態への対策として、メーカーは本体の形状を最適化したり、収納用のケースを付属したりとさまざまな工夫を行っている。とはいえ、やはり重要なのは実際の装着感だ。自分の耳にちゃんとフィットしているか、実際に製品に触れる機会があるなら確認しておいたほうがいいだろう。

ちなみに、イヤホン本体の紛失への対策として、一部メーカーの製品には片方紛失/故障時の有償サービスが付いているモデルもあったりする。いざというときに大変ありがたいので、製品選びの際のチェック項目として加えておくものいいだろう。

完全ワイヤレスイヤホンは製品によって大きさや形状もさまざま。耳の形状や耳穴の大きさも人によって大きく異なるので、実際に装着して自分の耳にフィットするモデルを選ぶのが鉄則だ

2.ワイヤレスの接続性(切れにくいもの、復帰がスムーズなものを選ぶ)

もうひとつ、完全ワイヤレスイヤホンのデメリットとしてあげられるのが接続状況だ。プレーヤーと左右本体の2箇所をワイヤレスで接続するうえ、左右の間にある人間そのものが電波を通しづらい傾向があるため、音切れが発生しやすい。各社ともアンテナの形状を工夫したり、左右間の接続方式を工夫したりと、さまざまな方法で音切れの回避を行っているが、有線のように完璧な安定接続は不可能であるため、多少の音切れは容認せざるを得ない。

それよりも、音切れの頻度や復帰のスムーズさを気にしたいところだ。左右のイヤホン間をつなぐ通信にNFMI方式を採用したタイプは復帰がスムーズな傾向があったり、米クアルコム製の最新チップ「QCC3026」などを搭載したモデルは接続の安定性が高くなっているなどさまざまな話があるが、最大のポイントは本体内蔵アンテナのデザインだったりするので、ワイヤレス技術にすぐれたメーカーが安心だったりもする。こればかりは、実際に試してみないと分からないのが歯痒いところだ。なので、技術スペックはあくまでも参考程度に踏まえておいた方がよいだろう。

上位モデルを中心にNFMI採用モデルが増えている。接続性を重視するなら、NFMI対応かどうかを必ずチェックしておこう

ちなみに、米クアルコム製の最新チップ「QCC3026」などは、「Snapdragon 845」搭載スマートフォンとの組み合わせで「TrueWireless Stereo Plus」を利用可能になるため、接続性と音質面で大きなアドバンテージが見込まれているが、しばらくは環境的に実現の見込みがない(現在発売中の「QCC3026」搭載完全ワイヤレスイヤホンはファームウェアアップデートなどを行わなければならない可能性が高い)ため、しばらくは選択のポイントに入れなくてもよさそうだ。

「TrueWireless Stereo Plus」は、完全ワイヤレスイヤホン向けに開発されたクアルコムの最新技術。左右のイヤホンそれぞれに信号を送ることで、従来よりも途切れにくくなっている

3.再生時間(急速充電機能やトータルの再生時間をチェック)

次に重要なポイントとなるのが、バッテリーの持続時間だ。本体サイズがコンパクトな完全ワイヤレスイヤホンは、大きなバッテリーを搭載することができず、再生時間は一般的なBluetoothイヤホンに対してかなり短くなってしまっている。現在発売されている製品を見てみると、3時間前後のバッテリー駆動時間をうたっているモデルが多い。そのため、収納ケースがそのまま充電ケースとなっていて、トータルで10時間以上の使用できるよう工夫されているが、それでも“聴きたいときにバッテリー切れで聴けない”可能性があるのも確かだ。

それをできるかぎり回避するため、製品選びの際はケースに“急速充電”機能がある製品を有力候補としよう。15分で1時間ほどの使用が可能な急速充電対応の製品を購入していれば、聴きたいときに聴けない事態をうまく回避することも可能になるからだ。

専用充電ケースに急速充電機能を備えたモデルも登場しつつある。写真はJaybirdの完全ワイヤレスイヤホン「Jaybird RUN」。急速充電機能を備えており、5分の充電で約1時間の音楽再生が可能だ

4.音質(自分好みの音色傾向を選ぶ)

最後に、音質についても是非チェックして欲しいところだ。最新のBluetoothイヤホン・ヘッドホンは、上位モデルを中心にaptX HDやLDACなど、ハイレゾ相当の音質を伝送することが可能なコーデックが普及してきている。Bluetoothの「便利だけど音が悪い」というイメージがいままさに払拭されつつあるのだが、サイズや消費電力の都合か、完全ワイヤレスイヤホンではSBCやAACなどスタンダードなコーデックのみの対応となっている製品がほとんどで、一部、aptX対応のモデルが出始めた程度だ。

また、本体内にアンテナやバッテリーを搭載しなければならないスペース的な制限によって、音質的にも不利な状況となっている。とはいえ、各社がさまざまな工夫を凝らしており、ここ1年で音質はかなりのクオリティアップを果たしている。そういった視点でも、最新モデルのほうが有利なのは確かだ。

完全ワイヤレスイヤホン注目機種レビュー

1. ソニー「WF-1000XM3」
ノイキャン性能や接続安定性を高めたソニーの最新完全ワイヤレスイヤホン

ソニー「WF-1000XM3」 イヤホン外側とノズル内部にマイクを2つ搭載し、ノイズキャンセリング性能を高めた。操作部分はタッチセンサー式で、同社ノイキャンヘッドホンでおなじみの外音取り込み機能「アンビエントサウンドモード」も健在だ 専用ケースはやや大柄だが、NFCによるワンタッチペアリング機能など、便利な機能を備えている ソニー「WF-1000XM3」を装着したところ

ノイズキャンセリングをはじめ、多彩な機能が搭載されたソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000X」がモデルチェンジ。「WF-1000XM3」へと生まれ変わった。

新モデルの特徴をひとことで表すならば、それはズバリ、コンセプトの完璧な実現、といったイメージだろうか。先代「WF-1000X」は、完全ワイヤレスイヤホンとして世界初となったデジタル・ノイズキャンセリング機能の搭載や、フラッグシップモデルらしい上質なサウンドで大いに人気を得ることとなったが、ソニーとしては初めて手がける完全ワイヤレスイヤホンだということもあってか、接続安定性や装着感などで、ユーザーから不満の声が上がることもままあった。そういった部分をすべてしらみつぶしに解消していき、フラッグシップモデルに相応しい“理想の”完全ワイヤレスイヤホンを作り出そうとした様子が、新モデル「WF-1000XM3」の随所からうかがえるのだ。

たとえば、イヤホン本体のデザインは、ハウジング部のオーバル形状など基本的なスタイルこそキープコンセプトであるものの、まったくの新造形となっているし、さらに耳側、ノズルまわりの形状はまったく異なるデザインへと変わっている。これによって、先代に対して格別となる、高い装着感を実現していることを確認できた。また、内部に目を移しても、Bluetoothチップセットを新規に開発するなど、徹底した改良が行われている。名前は“M3”だが、完全新作といっていいほどのブラッシュアップが行われているのは確かだ。

ちなみに、2代目なのに何故“3”なのか疑問に思ったのだが、その旨をたずねてみると、ノイズキャンセリング機能搭載ヘッドホン「WH-1000XM3」のイヤホン版という位置付けとなっているため、この名前を採用したようだ。正直、M3をマーク3と捉えると多少の違和感をもつが、ソニーとしてはマーク3の略と明言している訳ではなく、世代で製品名末尾をそろえるのは製品特徴として分かりやすい面もあるので、これはこれで分かりやすいかも、とも思えた。

いっぽう、機能面でも先代モデルに対しての進化がいくつも見られる。デジタル・ノイズキャンセリング機能は、新たにヘッドホンの外側と内側に配置した2つのマイクを配置した「デュアルノイズセンサーテクノロジー」を完全ワイヤレスイヤホンとして初めて採用。さらに、ヘッドホン「WH-1000XM3」用のノイズキャンセリングプロセッサー「QN1」を省電力/小型化した「QN1e」を新たに搭載することで、ノイズキャンセリング機能の精度も高めている。さらに、ノイズキャンセリング機能のオンオフに加え、「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」も、イヤホン本体のタッチパッドから操作できるようになった。もちろん、スマートフォン用アプリからの操作も引き続き行えるようになっていて、こちらは外音取り込みレベルを22段階で調整可能なほか、ボイスフォーカスをONにすることで外のノイズを低減しつつ人やアナウンス音のみを聞きやすくすることもできる。また、ペアリングしているスマートフォンの加速度センサーを読んで、止まっている時/歩いている時/走っている時/乗り物に乗っている時の4パターンを検出して、あらかじめ設定したノイズキャンセリング&外音取り込みのモードを自動で切り替えてくる「アダプティブサウンドコントロール」も健在。使い勝手については、大いに満足のいくレベルだ。

なお、付属の専用ケースは先代に比べると多少コンパクトになった印象だが、他社製品の最新状況を踏まえると、大柄と感じてしまうサイズかもしれない。とはいえ、NFC機能が付属してくれているのはとても便利だし、約3回分のフル充電が行えることを考えると、許容できる範囲かもしれない。ちなみに、バッテリー持続時間は、イヤホン本体で約6時間、ケースからの充電もあわせると最大24時間使い続けることができるようになっている。充分な数値といえるだろう。

さて、実際の使い勝手はというと、装着感についてはなかなかのもの。ホールド感がしっかりしていて、耳からポロリとこぼれ落ちることはまずない。先代では、安定した装着が適わなかった筆者としてはありがたいかぎり。また、接続安定性に関しても、特に気になるほどではなかった。ヘッドホンイベント会場という、かなり劣悪な環境でも試してみたが、他社製品に比べると優秀といえる接続安定性を示してくれた。もちろん、相当な悪環境だったので接続が切れることは何回もあったが、クアルコム社製「QCC3026」搭載モデルなど接続安定性をアピールする製品と同等か、それ以上のクオリティは持ち合わせていたように思う。

肝心のサウンドはというと、SBC、AACコーデックのみの対応とは思えないほど、質感のよい表現を持ち合わせている。ピアノはタッチのニュアンスがしっかりと伝わってくることに加えて、倍音がしっかりと乗っているので、のびのびとした演奏に感じられる。ボーカルも迫力のある、メリハリのよい歌声を聴かせてくれる。アコースティック楽器が得意だった先代に比べると、オールラウンダータイプにシフトしたというべきか。ボーカルの押し出し感や、ドラムやベースのグルーヴ感の高さなど、メリハリのしっかりしたサウンドとなっている。幅広いジャンルの音楽が楽しめるようになったのは嬉しいかぎり。これでSBC/AACコーデックのみの対応というのはもったいない、もしLDAC対応であればさらに良質なサウンドが楽しめただろうと、少々残念な気持ちにはなっている。とはいえ、「WH-1000XM3」の音質、機能性は一級品といえるもの。上級クラス完全ワイヤレスイヤホンのリファレンスといえる、とても優秀な製品だ。

イヤホン重量(片耳):約8.5g
再生時間:最大6時間(NC ON)/最大8時間(NC OFF)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック/プラチナシルバー

2. オーディオテクニカ「ATH-CKS5TW」
SOLID BASSシリーズ初の完全ワイヤレス!最大約15時間のロングバッテリーにも注目

オーディオテクニカ「ATH-CKS5TW」 10mm径の大型ドライバーを搭載するため、イヤホンはやや大柄だが、イヤホン単体で最大15時間の超ロングバッテリーライフを実現しているのは魅力的だ 専用ケースはクラムシェル型の細長タイプ。ケース内蔵のバッテリーで約2回フル充電できる オーディオテクニカ「ATH-CKS5TW」を装着したところ

オーディオテクニカから、完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「ATH-CKS5TW」が登場した。こちら、CKRシリーズ「ATH-CKR7TW」、スポーツモデル「ATH-SPORT7TW」に続く同社にとって3モデル目の完全ワイヤレスイヤホン製品で、既存2モデルとは異なり重低音モデル、SOLID BASSシリーズに属するモデルとなっている。

「ATH-CKS5TW」最大の特徴といえば、SOLID BASSシリーズならではの、重低音に特化したサウンドチューニングだろう。完全ワイヤレスイヤホンで、ここまで重低音をアピールした製品はほとんど存在していないし、10mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載している製品は希少といえる。さらに、こちらの新設計ドライバーには硬度の異なる素材を組み合わせた2層構造の振動板を採用するなど、音質に対しても手抜かりがないところは、オーディオテクニカらしいこだわりといえるだろう。ちなみに、コーデックはSBC、AACに加えて、aptXにも対応している。

「ATH-CKS5TW」のイヤホン本体は大口径ドライバーを搭載しているため、最新完全ワイヤレスイヤホンのなかではやや大柄な本体サイズとなっているが、3Dループサポートを装備するほか、専用設計されたイヤピースを付属することで、安定した装着感を確保しているという。実際の製品を装着してみたところ、ピッタリとフィットし、首を振っても落ちることのない、アピール通りの安定した装着感を実現していた。

重低音サウンドにも並ぶ「ATH-CKS5TW」ならではの大きな魅力といえるのが、なんと、最新モデルのなかでも群を抜く、最大15時間というバッテリーライフだ。専用ケースからの充電も含めると最大45時間もの使用が可能となっている。これだけのロングライフっぷりは、嬉しいかぎりだ。

機能面では「オートパワーON/OFF」も便利だ。こちら、専用ケースからイヤホン本体を取り出すとパワーオン、収納するとパワーオフになるもので、他社製品でも多く採用されているが、「ATH-CKS5TW」は動作がとても安定している印象があった。特に初回時(接続したことのあるスマートフォンが範囲内にない場合も同じ動作となる)には、確実に自動的にペアリングモードに移行してくれるのでありがたい。また、本体上部に配置された小柄なマルチファンクションボタンは、音楽再生/一時停止(右側1回)、曲送り(右側2回)/曲戻し(右側3回)、音量調整(+は左側1回/−は左側2回)といった基本操作が行えるうえ、ブラインドでも押しやすく実際に試したところスムーズな操作が行えた。加えて、スマートフォン用アプリ「Connect」にも対応していて、このアプリから音楽再生のコントロールだけでなく、コーデックの切り替えや操作ボタンのカスタム、バッテリー残量の確認なども行うことができる。さらに、最後にBluetooth接続した場所を地図で確認することができる(イヤホンをなくした場合の参考になる)機能なども持ち合わせているので、大いに重宝しそうだ。

そのサウンドは、アピール通り量感豊かな重低音が特徴。ベースの音がとてもパワフルな、迫力のあるサウンドをとことん楽しむことができる。ベースやドラムの演奏はかなりパワフルで、圧倒的といいたくなるほどのグルーヴ感を楽しませてくれる。とはいえ、低域はディープ一辺倒ではなく、柔らかく広がる印象も持ち合わせているので、音の広がり、スケール感の壮大さも感じられるのは興味深い。いっぽうで中高域は、エッジのしっかりしたクリアとなっていて、女性ボーカルは、厚みのある、それでいて煌びやかな歌声を楽しませてくれる。

個性的でありながら、絶妙なバランスのサウンドにまとめ上げられた、絶妙な製品といえる。

イヤホン重量(片耳):約8g
再生時間:最大15時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ブルー/カーキ

3. FOSTEX「TM2」
イヤホン部分を交換できるギミックを備えたFOSTEX初の完全ワイヤレスイヤホン

FOSTEX「TM2」 イヤホン部分は、通信機能などを備えた本体、本体とイヤホンをつなぐケーブル、イヤホンの3パーツで構成。ケーブルやイヤホンを交換できるのは、ほかの完全ワイヤレスイヤホンにない大きな特徴だ 専用ケースはバッテリー非内蔵で、クレードルとしての機能しか有しておらず、イヤホン本体を充電する際はケースにケーブルを直接接続して行う FOSTEX「TM2」を装着したところ

FOSTEX初となる完全ワイヤレスイヤホン。耳掛け型のデザインを採用するほか、イヤホン本体が着脱式となっていて、しかもショートケーブル部分が交換でき、さまざまなイヤホンと組み合わせることができるのが特徴となっている。これまでも、ヌードルワイヤレスやネックバンドタイプには、こういった汎用性を持つ製品があったが、完全ワイヤレスモデル(の市販モデル)としては、これが世界初となるはず。そういった意味でも、大いに注目を集めている。

いっぽうで、その内部には最新トレンドがしっかりと盛り込まれている。Bluetoothチップセットには人気のクアルコム社製「QCC3026」を搭載。Bluetooth 5.0対応の安定した接続環境を実現しているほか、TWS Plusにも対応しており、最大で10時間ほどの連続再生を行うことができる。唯一、専用ケースにバッテリーが内蔵されていないのは残念なポイントだ。

そのほか、機能面ではIPX5にも対応。コーデックはSBCはもとより、AAC、aptXに対応する。操作系については、タッチセンサーによる音量調整、早送り&コマ送り操作と、マルチボタンによる音楽再生や曲送り&曲戻し、通話操作がレイアウトされているので、かなり扱いやすかった。特にタッチセンサーによる音量調整は、他の操作と混同しないためとても便利に感じた。

「TM2」最大の特長となる、付け替え可能なショートケーブルは、標準装着となるMMCXタイプのほか、オプションとしてFitEar 2pin タイプ、カスタムIEM 2pinタイプが同時発売されている。こちらを入手すれば、FitEarなどのカスタムIEMを完全ワイヤレス化ことができる。とても嬉しい仕様とオプションだ。

さまざまな魅力を持つ「TM2」だが、製品としての完成度も確認したいところ。ということで、実際のサウンドを聴いてみた。明朗快活な、クリアでキレのよいサウンドが特徴。自社開発という6mm口径のダイナミック型ドライバーの特徴だろうか、フォーカス感の高い、メリハリのしっかりしたサウンドを楽しむことができる。そもそものダイレクト感が高いおかげだろうか、高域に不要なピークはなく、とてもニュートラルな帯域バランスを持ち合わせている。低域はややソリッドさに欠けるが、にじみや膨らみがないため違和感はない。ボーカルの歌声もピアノの音も、ドラムのキックもベースの演奏も、とても自然な音色だ。

他社製イヤホンと組み合わせられるという機能面での大きな魅力はあるが、そもそもの話として、付属イヤホン本体を含めたトータルパッケージとしても完成度の高い、なかなかに良質な製品だと思う。

イヤホン重量(片耳):約11g
再生時間:最大10時間
充電方法:専用ケース(ケーブルを接続して直接充電)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック

4. Skullcandy「Indy」
タッチセンサー式の操作方法を採用したSkullcandy完全ワイヤレスイヤホン第2弾モデル

Skullcandy「Indy」 Skullcandy「Indy」を装着したところ

「Push」に続く、Skullcandy第2弾となる完全ワイヤレスイヤホンが登場した。価格的には「Push」の弟分となるが、AirPodsなどにも採用されているアンテナ内蔵部分が下側に(棒のように)伸びるデザインで、「Push」とはスタイルコンセプトが大きく異なっているようにも感じる。

操作系も、ボタン式だった「Push」に対して「Indy」は静電容量式のタッチセンサーを採用している。このあたりは、人によって好みの分かれるところだが、実際に扱ってみるとセンサーの感度もよく、とても扱いやすかった。ワンタッチで音量の上下(L側が−でR側が+)、2回タッチで再生/停止、2秒長押しで曲送り/曲戻しと、実は、「Push」のボタンがよくできていたため、一般的なパターンと操作方法が変わっているのだが、いちど分かれば、これはこれで扱いやすいと思った。S/M/L、3サイズのイヤーチップ「Eargels」に加えて、耳との接触面をカバーする「Stability Gels」も装着されているので、フィット感はかなり安定しているのも好印象だ。ちなみに、イヤホン本体の重量は片側約10.5gと特に軽くはないが、重いとはまったく感じなかった。

Bluetoothはバージョン5.0で、コーデックはSBCのみの対応となる。連続再生時間は4時間となっているが、専用ケースからの充電により最大16時間の連続使用が可能となっている。また、10分間の充電で1.2時間使用できる急速充電機能が用意されている点は嬉しい。そのほか、イヤホン本体はIP55クラスの防塵・防滴性能を備え、急な雨やスポーツ時の汗などにも安心な設計がなされている。

そのサウンドは、勢いがあってパワフルなイメージ。Jポップを聴くと、ゴリッとしたディープな低音を持つ、スピード感のあるサウンドが楽しめる。女性ボーカルが艶っぽい声を聴かせてくれたり、金管楽器が普段より煌びやかな音色だったり、ピアノのタッチがいつもより強めだったりと、迫力重視のメリハリのよいサウンドにまとめ上げられている。Jポップや打ち込み系など、現代楽曲と相性のいいサウンドキャラクターといえる。逆にオールドスクールのロックなどは、ハイハットなどがキツめの演出過多(コンプ強め)なサウンドに感じてしまうこともあるため、好みが分かれるかもしれない。ボーカルの声の通りのよさなど共通するポイントはあるものの、自然な音色の「Push」とは大きく音色傾向が異なっているので、購入を検討する際には実際に音を聴いて“どちらが好みか”をチェックするのがよさそうだ。

イヤホン重量(片耳):約10.5g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:ブラック/インディゴ/ミント

5. JBL「TUNE 120TWS」
アンダー1万円! TUNEシリーズ初のエントリー向け完全ワイヤレスイヤホン

JBL「TUNE 120TWS」 イヤホン本体は、外から見える表側と耳に入る内側で異なる配色にしたり、耳に入る内側をすぼめた形にするなど、デザイン性と使い勝手の両方に配慮。操作部分はクリック感のあるボタンタイプだ 薄型デザインの専用ケース。マグネット機構を備えており、イヤホンを近づけると勝手に収納されてくれる。USBの形状はmicroタイプだが、急速充電にも対応する JBL「TUNE 120TWS」を装着したところ

JBLはこれまで多目的用途の「Free X」やスポーツ向けの「ENDURANCE PEAK」「UA SPORT WIRELESS FLASH」などの完全ワイヤレスイヤホンをリリースしてきたが、新たに、販売価格が1万円を切るベーシッククラスの製品として「JBL TUNE 120TWS」が追加された。

こちらの製品、外観は(どちらかというと)「Free X」に近い、完全ワイヤレスイヤホンとしてはごく一般的なスタイルに見えるが、アウターハウジングと耳側を別色にしたり、耳側を一段すぼめた形にするなど、随所に独自の工夫が施されていたりする。このあたりは、装着性も含めたデザインづくりのように感じられる。また、専用ケースのデザインも薄型&幅広めの丸みを帯びたケースが採用されているが、こちらもカバンで邪魔になりにくいサイズ感だったりイヤホン本体が取り出しやすかったりと、“ファッション性に富んだデザイン”であると同時に、使い勝手についてもかなり熟考されている様子がうかがえた。

イヤホン本体は、最大で4時間ほどの連続再生が可能となっている。また、バッテリーを搭載する専用ケースもあわせると、最大で16時間の音楽再生が行えるため、実際の使用時にそれほど困ることはないだろう。ちなみに、約15分の充電で1時間ほどの音楽再生が可能な急速充電機能にも対応しているので、ありがたい。カラーバリエーションはブラック、ホワイト、グリーン、ピンクの4色を展開している。対応コーデックはSBCのみ。ハンズフリー通話はもとより、GoogleNowやSiriの呼び出しにも対応している。イヤホン本体のボタンから音量調整が行えない(ウォークマンでボリューム調整できない問題は修正ファームウェアを準備中)のが残念だが、この価格帯の製品だと意外と多いので、弱点といいきるのは酷だろう。

さて、肝心の音はというと、まさに旧きよき西海岸サウンドといったイメージの、明るくてカラッとしていてヌケのよい、清々しい音色傾向が特徴だった。メリハリはかなり強めで、かなり迫力よりの表現だったり、ピアノの音が伸びやかを越えてかなり鋭かったりするのだが、音色の明るさや音ヌケのよさが功を奏してか、耳障りどころか逆に気持ちいいと感じてしまう。とても印象的なサウンドだ。

ただ1点、イヤーチップの相性が少々シビアな傾向があり、筆者などは低域が抜けてしまい過ぎるバランスの悪いサウンドになってしまう傾向があった。今回の試聴では、SednaEarFitに交換して試聴を続けることとなったが、「低音があまり聴こえない」と感じる人がいたら、市販品のイヤーチップを試してみることをオススメしたい。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC(一部端末ではAAC対応)
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト/グリーン/ピンク

6. Bang & Olufsen「Beoplay E8 2.0」「Beoplay E8 Motion」
充電もワイヤレスになったB&O完全ワイヤレスの最新作!スポーツ向けの兄弟機にも注目

Bang & Olufsen「Beoplay E8 2.0」 Bang & Olufsen「Beoplay E8 2.0」を装着したところ Bang & Olufsen「Beoplay E8 Motion」 「Beoplay E8 2.0」同様、専用ケースはワイヤレス充電規格のQiに対応している Bang & Olufsen「Beoplay E8 Motion」を装着したところ

Bang & Olufsenの完全ワイヤレスイヤホンが2.0バージョンへと進化。独自設計の5.7mmダイナミックドライバーや耳の形状に配慮したデザインを採用することで装着感を高めたコンパクトサイズのイヤホン本体は変わらず、専用ケースなどがグレードアップされている。カラー展開も5色に増えている。

イヤホン本体は、比較的小さい本体のおかげか、実際の装着感は上々だ。よほどのことがないかぎり、使用中に耳からこぼれ落ちることはないはずだ。また、本体のロゴが描かれている部分をタップすることで、再生停止や音量調整、曲送り/曲戻しなどの操作が可能なほか、「Beoplay」アプリも用意され、イコライザー調整など詳細な設定を行うことができる。また、左右イヤホン間は「NFMI(Near-Field Magnetic Induction)」通信を採用。音切れや遅延を最小限に抑え込んでいる。

連続再生時間は約4時間と充分。また、本革製の専用ケースから3回分の充電が可能となっているため、最長で16時間の再生を行うことができる。外出時のバッテリー切れを気にする必要はほとんどないだろう。また、専用ケースにインジケーターによって、(ケース側の)バッテリー残量が分かりやすい点はありがたかった。

肝心のサウンドはというと、しっとりとした、落ち着きのある音色傾向にまとめられていた。女性ボーカルはやや線が細いが、その分ピュアで心地よい響きの歌声となっている。価格的に上級と呼べる位置付けにあるモデルのためか、音数か多く感じられ、抑揚表現も丁寧。アコースティック楽器の演奏も、小編成だったらクラシックも充分に楽しめる実力を持ち合わせている。SBC接続ながらここまでの音質を引き出している、チューニングの巧みさに感心させられた。

なお、この「E8」にはスポーツモデル「E8 Motion」も追加発売されている。こちら、IP54の防塵防滴基準に対応したほか、付属のシリコンフィンによってさらに安定した装着感を提供してくれている。サウンドキャラクターはほぼ変わらないので、使用環境や装着感の好みでチョイスしてほしい。

■Beoplay E8 2.0
イヤホン重量(片耳):左約7g、右約6g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:Indigo Blue/Pink/Black/Natural/Limestone

■Beoplay E8 2.0 Motion
イヤホン重量(片耳):左約7g、右約6g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:Graphite/White

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