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《2020年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

《2020年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

2016年秋に、Apple「iPhone 7」シリーズがヘッドホン出力端子を廃止して以降、Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急激に普及している。実際、ここ1〜2年で過去の数倍に匹敵する新製品が各社から登場。いまやヘッドホン&イヤホンの主流といえる製品になりつつある。

そのなかでも、高い人気を誇っているのが完全ワイヤレスイヤホンと呼ばれる、左右別体のイヤホンだ。「トゥルーワイヤレスイヤホン」「フルワイヤレスイヤホン」「耳栓型イヤホン」「左右分離型イヤホン」など、いろいろな呼ばれ方をしているこちらのタイプ。一般的なBluetoothイヤホンがプレーヤーとはワイヤレスながら左右本体がケーブルでつながっているのに対して、完全ワイヤレスイヤホンは左右間もワイヤレス接続となっており、ケーブルがいっさい使用されていない。その名のとおり、“完全”“完璧”なワイヤレスイヤホンとなっているのだ。その代表例といえるのがアップルのAirPodsで、こちらが発売されて以降、大きく注目を集めるようになり、現在はさまざまなメーカー/ブランドから数多くの製品がラインアップされている。

Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急速に拡大(写真はiPhone 7 PlusとAirPods)

ヘッドホン出力端子が廃止されたiPhone 7/iPhone 7 Plusの登場で、Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急速に拡大している(写真はiPhone 7 PlusとAirPods)

このように、いま最大の注目株といえる完全ワイヤレスイヤホンだが、まだ登場したばかり、新しいタイプの製品だけに、メリットデメリットがハッキリしている。購入の際には、それをしっかりと見極めなければならない。本特集では、完全ワイヤレスイヤホン選びの4つのポイントをわかりやすく解説するとともに、注目製品の一気レビューをお届けする。レビューでは、音質をメインとしつつも、接続時の手間などユーザビリティも含めてご紹介させていただくので、自分にとってのベストワンを選び出す参考にしていただけたらと思う。

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完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際に注目したい4つのポイント

1.装着感(耳にフィットしてこぼれ落ちないモデルを選ぶ)

特集の冒頭でも述べたとおり、完全ワイヤレスイヤホンの最大のメリットは、ケーブルがいっさいないため、屋外でとても扱いやすい製品になっているということだ。一般的なBluetoothイヤホンは左右間をケーブルで接続しているため、移動時何かに引っかかったり収納時に絡まったり、時には断線など、有線イヤホンと同じトラブルが発生する可能性がある。もちろん、ケーブルの長さは圧倒的に短いし、ネットバンドを採用するなどの工夫によってケーブルにまつわるトラブルは格段に少ないが、わずかながら可能性は残る。また、これは気分の問題だが、左右がつながっているのがうっとうしく感じるユーザーもいるだろう。対して完全ワイヤレスイヤホンは、左右が独立していて、ケーブルにまつわるトラブルやストレスから完全に解放される。これだけでも充分な魅力といえる。

これは同時に、完全ワイヤレスイヤホンのデメリットともなっている。それは、落としやすくなくしやすいことだ。実際、通勤時などに完全ワイヤレスイヤホンが耳からこぼれ落ちてしまう人に少なからず遭遇する。筆者も、電車とホームのすき間に落ちてしまい絶望的な顔をしている人に会ったことがある。それも、ひとりやふたりではない。

完全ワイヤレスイヤホンは、本体内ですべての構成が完結しなければならないため、有線タイプのイヤホンに対して本体が大きくなりがちで、どうしても落ちやすい傾向があるのだ。そのため、女性など耳穴の小さい人などは頻繁に耳からこぼれ落ちやすく、なくしたり壊したりする可能性が高くなってしまう。また、本体が小さいことから、自宅などの室内でも思っている以上に見つかりにくいという思わぬ落とし穴もある。そういった事態への対策として、メーカーは本体の形状を最適化したり、収納用のケースを付属したりとさまざまな工夫を行っている。とはいえ、やはり重要なのは実際の装着感だ。自分の耳にちゃんとフィットしているか、実際に製品に触れる機会があるなら確認しておいたほうがいいだろう。

ちなみに、イヤホン本体の紛失への対策として、一部メーカーの製品には片方紛失/故障時の有償サービスが付いているモデルもあったりする。いざというときに大変ありがたいので、製品選びの際のチェック項目として加えておくものいいだろう。

完全ワイヤレスイヤホンは製品によって大きさや形状もさまざま。耳の形状や耳穴の大きさも人によって大きく異なるので、実際に装着して自分の耳にフィットするモデルを選ぶのが鉄則だ

2.ワイヤレスの接続性(切れにくいもの、復帰がスムーズなものを選ぶ)

もうひとつ、完全ワイヤレスイヤホンのデメリットとしてあげられるのが接続状況だ。プレーヤーと左右本体の2箇所をワイヤレスで接続するうえ、左右の間にある人間そのものが電波を通しづらい傾向があるため、音切れが発生しやすい。各社ともアンテナの形状を工夫したり、左右間の接続方式を工夫したりと、さまざまな方法で音切れの回避を行っているが、有線のように完璧な安定接続は不可能であるため、多少の音切れは容認せざるを得ない。

それよりも、音切れの頻度や復帰のスムーズさを気にしたいところだ。左右のイヤホン間をつなぐ通信にNFMI方式を採用したタイプは復帰がスムーズな傾向があったり、米クアルコム製の最新チップ「QCC3026」などを搭載したモデルは接続の安定性が高くなっているなどさまざまな話があるが、最大のポイントは本体内蔵アンテナのデザインだったりするので、ワイヤレス技術にすぐれたメーカーが安心だったりもする。こればかりは、実際に試してみないと分からないのが歯痒いところだ。なので、技術スペックはあくまでも参考程度に踏まえておいた方がよいだろう。

上位モデルを中心にNFMI採用モデルが増えている。接続性を重視するなら、NFMI対応かどうかを必ずチェックしておこう

ちなみに、米クアルコム製の最新チップ「QCC3026」などは、「Snapdragon 845」搭載スマートフォンとの組み合わせで「TrueWireless Stereo Plus」を利用可能になるため、接続性と音質面で大きなアドバンテージが見込まれているが、しばらくは環境的に実現の見込みがない(現在発売中の「QCC3026」搭載完全ワイヤレスイヤホンはファームウェアアップデートなどを行わなければならない可能性が高い)ため、しばらくは選択のポイントに入れなくてもよさそうだ。

「TrueWireless Stereo Plus」は、完全ワイヤレスイヤホン向けに開発されたクアルコムの最新技術。左右のイヤホンそれぞれに信号を送ることで、従来よりも途切れにくくなっている

3.再生時間(急速充電機能やトータルの再生時間をチェック)

次に重要なポイントとなるのが、バッテリーの持続時間だ。本体サイズがコンパクトな完全ワイヤレスイヤホンは、大きなバッテリーを搭載することができず、再生時間は一般的なBluetoothイヤホンに対してかなり短くなってしまっている。現在発売されている製品を見てみると、3時間前後のバッテリー駆動時間をうたっているモデルが多い。そのため、収納ケースがそのまま充電ケースとなっていて、トータルで10時間以上の使用できるよう工夫されているが、それでも“聴きたいときにバッテリー切れで聴けない”可能性があるのも確かだ。

それをできるかぎり回避するため、製品選びの際はケースに“急速充電”機能がある製品を有力候補としよう。15分で1時間ほどの使用が可能な急速充電対応の製品を購入していれば、聴きたいときに聴けない事態をうまく回避することも可能になるからだ。

専用充電ケースに急速充電機能を備えたモデルも登場しつつある。写真はJaybirdの完全ワイヤレスイヤホン「Jaybird RUN」。急速充電機能を備えており、5分の充電で約1時間の音楽再生が可能だ

4.音質(自分好みの音色傾向を選ぶ)

最後に、音質についても是非チェックして欲しいところだ。最新のBluetoothイヤホン・ヘッドホンは、上位モデルを中心にaptX HDやLDACなど、ハイレゾ相当の音質を伝送することが可能なコーデックが普及してきている。Bluetoothの「便利だけど音が悪い」というイメージがいままさに払拭されつつあるのだが、サイズや消費電力の都合か、完全ワイヤレスイヤホンではSBCやAACなどスタンダードなコーデックのみの対応となっている製品がほとんどで、一部、aptX対応のモデルが出始めた程度だ。

また、本体内にアンテナやバッテリーを搭載しなければならないスペース的な制限によって、音質的にも不利な状況となっている。とはいえ、各社がさまざまな工夫を凝らしており、ここ1年で音質はかなりのクオリティアップを果たしている。そういった視点でも、最新モデルのほうが有利なのは確かだ。

完全ワイヤレスイヤホン注目機種レビュー

1. ゼンハイザー「CX400BT」
「MOMENTUM True Wireless 2」と同じドライバーユニットを搭載! 音にこだわった完全ワイヤレスイヤホン

ゼンハイザーより、完全ワイヤレスイヤホンの新モデルとして「CX 400BT True Wireless」が登場した。これまでゼンハイザー製完全ワイヤレスイヤホンは、「MOMENTUM True Wireless 2」など、MOMENTUMシリーズのみ、事実上ワンモデルでの展開を行ってきたが、「CX 400BT True Wireless」の登場によって2バリエーションでの展開をスタートさせることとなる。

実際、「CX 400BT True Wireless」と「MOMENTUM True Wireless 2」ではグレードやシリーズに基づくさまざまな違いが見られる。たとえば「MOMENTUM True Wireless 2」はアクティブノイズキャンセリング機能や近接センサーを搭載しているが、「CX 400BT True Wireless」は非搭載のスタンダード機。当然、採用されているBluetoothチップも異なっている。また、新モデルはハウジング部分がスクエアなデザイン形状となり、専用ケースもオーソドックスな樹脂素材の外観を持つ小型のものに変更されている。

とはいえ、それ以外はかなりの部分が共通している。たとえばイヤホン本体はハウジング形状こそ異なるものの、耳側サイドの形状やノズル部はほぼ同じものが使われており、搭載されている7mm口径のドライバーも変わらない。機能性は差別化されているが、音質に関してはほぼ妥協なく同じレベルのものを作り上げたハイコストパフォーマンス機、ともいえる存在だ。

いっぽう、機能面ではアプリも用意されており、イコライザーによるサウンド調整やタッチセンサーの操作種類をカスタマイズできるなど、利便性は十分に確保されている。また、専属再生時間は約7時間と十分なスペックを持ち合わせている。Bluetoothコーデックは、SBC、AACに加えてaptXにも対応しているなど、音質に対してのこだわりが垣間見られる。

さて、肝心のサウンドはというと、「MOMENTUM True Wireless 2」のほぼ共通のキャラクター。メリハリのハッキリした抑揚表現、フォーカスがよくタップとした量感もあわせ持つ躍動感あふれる低域、キレのよい高域表現など、ゼンハイザーならではのサウンドキャラクターを持ち合わせている。音質についても悪くない。女性ボーカルやアコースティックギターなどは、かえって「MOMENTUM True Wireless 2」以上に繊細なニュアンスが伝わってくる。

ゼンハイザーサウンドが好みのユーザーにとっては、パフォーマンスだけでなく、音質的にも十分な満足感を得られるなかなかに良質な製品だと言えよう。

イヤホン重量(片耳):12g
再生時間:最大7時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1.8回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト

2. オウルテック「Samu-SE05」
コンパクトさと高いフィット感を両立。6,000円前後で買える完全ワイヤレス初心者にぴったりな1台

以前からイベント等でサンプル機をみて、発売を大いに期待していた製品がある。それがオウルテックの「Samu-SE05」だ。

こちら、いわゆる手頃な価格と使い勝手のよさに注力したカジュアル志向のモデルで、片側4.8gという軽量さを誇るイヤホン本体や個性的で可愛らしいデザインのコンパクトな専用ケースなど、女性を含め幅広い層にアピールできる製品に仕立てられている。

とはいえ、イヤホン本体は単に軽量なだけでなく、イヤーモニター然としたデザインにすることで首を強く振ってもこぼれ落ちることのない高いフィット感を実現していたり、イヤホン本体の操作部分にタッチパネルではなく物理ボタンを採用して確かな操作感を提供してくれていたり、指紋が付きにくいよう専用ケースおよび本体をマッド仕上げにしていたりと、デザインだけでなく細部までしっかり作り込まれていたりもする。このあたりは、オウルテックならではのこだわりといえ、結果として6,000円前後のプライスタグが付けられた製品とは思えない質のよさが感じられる。

いっぽう、スペック面では価格相応というか、カジュアルモデルとしては平均的なレベルだ。BluetoothコーデックはSBCとAACに対応し、IPX4相当の防滴機能を確保。連続再生時間は最大4時間30分、充電ケースを含めると最大27時間まで使用できるようになっている。接続安定性もまずまず。いつもの場所、見通しのよい電波状況的にも良環境でのチェックを行ったところ、15mは途切れることなく接続し続けてくれたので、不自由のないクオリティレベルは確保できていると断言できる。

さて、6mm口径のダイナミック型ドライバーが搭載された「Samu-SE05」の音質はというと、しっかりしたメリハリ表現と、ナチュラルな音色傾向が巧みに同居する絶妙なサウンド。低域の量感はやや多めで、Jポップを聴くと元気のあるパワフルな表現を聴かせてくれるのだが、ボーカルはあくまでも自然さを失わず、心地よい歌声を聴かせてくれる。女性ボーカルはほんのちょっとハスキーでほんのちょっと大人っぽい。

いっぽう、アコースティックギターはスティール弦の特徴がやや強めに感じられる、煌びやかな音がする。絶対的な解像感は上位モデルに敵わないものの、音楽表現としては聴き応えのある、なかなかに楽しいサウンドといえる。イヤホン本体のフィット感や、比較的薄型で持ち運びしやすい専用ケースなども含め、完成度の高い製品と言えるだろう。

イヤホン重量(片耳):4.8g
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト

3. オウルテック「Samu-SE04s」
音質と使い勝手の両面でアップデートしたオウルテック完全ワイヤレスイヤホン最上位モデル

音質と使い勝手の両面を追求した、オウルテック完全ワイヤレスイヤホン上位モデル「Samu-SE04」の進化バージョン。クアルコム社製最新SoC「QCC3026」の採用はそのままに、新型のダイナミック型ドライバー「Dual-Layered Carbon Driver」や合計10ペアものイヤーピースを同梱するなど、音質、使い勝手の両面でアップデートが行われている。

なかでも、最大の注目といえるのが「Dual-Layered Carbon Driver」の採用だ。こちら、2層構造のカーボン振動板を採用したドライバーユニットで、構造自体も一新されている。その結果、歪み成分を大幅に低減し、高域の特性も向上しているという。

また、イヤーピースは標準タイプとなるシリコンタイプが4サイズ(XS/S/M/L)に加えて、(標準に対して比較的)やわらかいシリコンタイプが3サイズ(S/M/L)、低反発フォームタイプが3サイズ(S/M/L)という、合計10タイプが付属。ユーザーそれぞれにベストな装着感を提供している。実際、完全ワイヤレスイヤホンでここまでイヤーピースのバリエーションを揃えてくれている製品は希少といえる。特に、フォームタイプも3サイズ用意してくれているのは、うれしいかぎりだ。

いっぽう、SBCやACC、aptXコーデック、TWS+(TrueWireless Stereo Plus)による接続対応や、IPX7準拠の防水性能などは、オリジナルモデルから引き継がれている。バッテリー持続時間については、イヤホン本体で約10時間、専用ケースからの充電も含めるとトータルで約60時間と、10パーセントほど向上している。こういった少しずつ進化していく様子は、搭載バッテリーをはじめ各パーツを徹底チェックして品質を向上させる、オウルテックならではの積み上げが生み出した結果なのかもしれない。なお、カラーバリエーションについてはブラック、ホワイト、ネイビー、ピンクの4色がラインアップされている。

さて、肝心のサウンドはどう進化したのだろうか。オリジナルモデルの特徴だった、高域が伸びやかで力強い、ハリのあるサウンドキャラクターはそのままに、クリアさがさらに増したイメージ。ピアノの音はヌケのよさに加え、伸びやかさ、響きの心地よさが感じられるようになった。オリジナルモデルでは幾分タッチが軽やかに感じられた指運びも、タッチの強弱がしっかりと伝わってくるニュートラルな印象にシフトした。いっぽう、ヴァイオリンの音は厚みの感じる、メリハリのしっかりした、勢いのある演奏に聴こえる。

対して低域は、かなりの量感を持ち合わせていて、迫力満点。それでいて、細かいニュアンスまでしっかりと伝わってきてくれるのでおもしろい。EDMがパワフルな演奏に感じられるのはもちろんのこと、オーケストラの演奏も抑揚表現が普段よりずいぶんとダイナミックに感じられる。単に迫力があるだけでない、とても臨場感のあるサウンドだ。音楽ジャンルの得手不得手もないので、さまざまな音楽が躍動的なサウンドで楽しめるはずだ。

イヤホン重量(片耳):4.6g
再生時間:最大10時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト/ネイビー/ピンク

4. JPRiDE「TWS-X」
税込み6,000円以下! ジャパンブランドJPRiDEの高コスパイヤホン

JPRiDEは、ハイブランドの音質とクオリティを手頃な価格で提供することをポリシーに掲げた、ジャパンブランド。これまで、有線イヤホンや完全ワイヤレスイヤホンなどの製品をリリースしている。そんなJPRiDEの手がける完全ワイヤレスイヤホンの第2弾モデルがこの「TWS-X」だ。

そのクオリティに関しては、税込み5,500円前後というプライスからは望外といえる内容となっている。まず、音質/機能の両面で要となるBluetoothチップは人気の高性能SoC、クアルコム「QCC3020」を採用。SBC/AAC/aptXコーデックに対応し、イヤホン単体で最大9時間、専用ケースからの充電も含めて最大20時間程度の音楽再生が行えるようになっている。また、通話用にCVCが採用され通話音声を向上させているほか、IPX5の防滴性能を確保し、ランニング時突然雨に遭遇しても安心して使い続けることができる。イヤホン本体は片側約5.3gとなかなかに軽量で、イヤーモニター然としたデザインとも相まって良好な装着感を持ち合わせている。また、専用ケースも約33gと、軽量コンパクトなサイズにまとめ上げられていて、比較的持ち運びしやすい。充電コネクターにはUSB Type-Cが採用されている。

ちなみに、接続安定性もなかなかに優秀だった。電波環境の比較的良好な、見通しのよい場所でチェックしたところ、30m近く離れても音切れすることなく音楽再生された。同じ場所でも、普通の完全ワイヤレスイヤホンは15m程で接続が途切れてしまうことがほとんど。MAVINやテクニクス並みといえる、優秀な接続安定性だ。

さて、5.8mm径ダイナミックドライバーを搭載した「TWS-X」のサウンドはというと、OPPO「Reno A」とはaptXで接続されることもあってか、音質面ではまずまずのクオリティを確保。基本的にはボーカルやメイン楽器にフォーカスしたバランスで、抑揚表現の階調がやや粗めだが、バックの演奏もあまさず伝わってくる音数の多さ、表現の良質さを持ち合わせている。

それよりも特徴的だと感じたのが音色だ。高域がいっさい刺さらない、かなり聴き心地のよさに振った音色傾向を持ち合わせている。基本的には中域重視のバランスで、それにやや強めの低域が組み合わされているのだが、それに組み合わされている高域が鋭さ皆無の、とても聴き心地のよいサウンドにチューニングされているのだ。とはいえ、高域の伸びが弱いということはなく、あくまでも耳障りの悪い音を排除していった感じで、女性ボーカルも普段に比べてややウォーミーな印象を感じるものの、しかりとした伸びやかさをもつ歌声を聴かせてくれる。また、アコースティックギターの音色がやさしく甘やかで、とても心地よかった。

長時間聴き続けてもまったくといっていいほど疲れを感じさせない、聴き心地のよいサウンドといえる。装着感の良好さと合わせて、日常的に利用するにはとても重宝しそう。価格を考えると、とても上出来な製品だ。

イヤホン重量(片耳):5.3g
再生時間:最大9時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック

5. Mpow Japan「X3 ANC」-
アンダー1万円で買えるノイキャン搭載完全ワイヤレスイヤホン

MPOWは、中国広東省深センに本社を構えるPatozonグループのオーディオブランド。コストパフォーマンスの高さだけでなく、無名中国ブランドとは一線を画す質感のよさでも評判を集めている。そんなMPOWから、同ブランド初のノイズキャンセリング機能搭載完全ワイヤレスイヤホンが登場した。それがこの「X3 ANC」だ。

名前から分かるとおり、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホン、なのだが、驚くべきことに、税別で1万円を切るプライスタグが設定されている。高級モデルのフィードフォワード+フィードバック式4マイク構成ではなく、フィードフォワード式2マイク構成となっているものの、このタイミングでこの価格設定を実現してきたのには素直に驚いた。実際、アクティブノイズキャンセリング機能の効き具合も悪くはなく、暗騒音をメインにそれなりに低減してくれ、音色傾向もナチュラル。価格も含めて、カジュアルにノイキャン完全ワイヤレスイヤホンを使いたい人、ノイキャンイヤホンを手軽に試してみたい、という人にはもってこいの製品といえる。

外観デザインは、「AirPods」のような、アンテナ部がスティック状に伸びたスタイルとなっていて、持ちやすく扱いやすい。また、スティック部分表側に配置されたタッチパネル部分はちょっとした凹みがあって場所が分かりやすい。操作感もごくごく自然で、タッチパネルならではの“思ったように操作できない”もどかしさはほとんど感じられなかった。

特筆なのが、専用ケースのコンパクトさだ。正面から見ると約5センチ四方のスクエアなデザインが採用された専用ケースは、持ちやすく、ポケットやポーチなどにも収納しやすい。大柄なケースを嫌うユーザーでも、大いに満足できるだろう。また、サイド部分にスリットがデザインされていて手から滑り落ちにくかったり、細かい部分まで配慮されていたりもする。さらに、比較的小柄なケースでありながらANCオン時で最大24時間の再生も行なえる(イヤホン本体で最大6時間となっているので3回のフル充電が可能)。唯一の不満は、専用ケース自身の充電状況がふたを開けないと確認できないことくらいか。こういったユーザビリティに関しては、完全ワイヤレスイヤホンのリファレンスである「AirPods」「AirPods Pro」を徹底リサーチした結果が反映されているのかもしれないが、単なるパクりにならず、使い勝手のよさを自分たちなりの工夫で実現している点は大いに好感が持てる。そのほか、防滴性能はIPX4を確保。コーデックはSBCとAACに対応している。

さて、実際のサウンドはいかがなものだろう。ひとことで表現するならば、SN感の良好なピュア志向の音色傾向。低域は量感がかなり多めだがフォーカス感がそれなりにあるためぼやけた音にならず、いっぽう高域は多少尖っているものの、耳障りというほどでもない。総じて派手めだが、絶妙なバランスといえる。おかげで、ボーカルやメイン楽器の存在感が際立ってくれ、楽曲それぞれの魅力をしっかり堪能することができる。「五等分の気持ち」を聴くと、歌声がややハスキーだがそれぞれの声の特徴がしっかりと伝わってくる。Androidスマートフォン「OPPO Reno A」とSBC接続で試聴したことによるものか、ややダイナミックレンジ、音の抑揚表現が狭いため、OLDCODEXは音が飽和しがち。いっぽうでMYTH & ROIDとは相性がよく、ボーカルとリズム隊が際立ち、グイグイと音楽に引き込まれる。EDMがもっとも得意そうだが、小編成クラシックなども決して悪くない、なかなかに懐の深い絶妙なチューニングといえる。

アクティブノイズキャンセリング機能が最大の注目ポイントといえる「X3 ANC」だが、同時にサウンドや使い勝手の面でも魅力をもつ、なかなかに完成度の高い製品と言えそうだ。

イヤホン重量(片耳):5.3g
再生時間:最大6時間(ノイズキャンセリングON時、OFF時は7時間)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック

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