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《2019年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

《2019年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

2016年秋に、Apple「iPhone 7」シリーズがヘッドホン出力端子を廃止して以降、Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急激に普及している。実際、ここ1〜2年で過去の数倍に匹敵する新製品が各社から登場。いまやヘッドホン&イヤホンの主流といえる製品になりつつある。

そのなかでも、高い人気を誇っているのが完全ワイヤレスイヤホンと呼ばれる、左右別体のイヤホンだ。「トゥルーワイヤレスイヤホン」「フルワイヤレスイヤホン」「耳栓型イヤホン」「左右分離型イヤホン」など、いろいろな呼ばれ方をしているこちらのタイプ。一般的なBluetoothイヤホンがプレーヤーとはワイヤレスながら左右本体がケーブルで繋がっているのに対して、完全ワイヤレスイヤホンは左右間もワイヤレス接続となっており、ケーブルがいっさい使用されていない。その名のとおり、“完全”“完璧”なワイヤレスイヤホンとなっているのだ。その代表例といえるのがアップルのAirPodsで、こちらが発売されて以降、大きく注目を集めるようになり、現在はさまざまなメーカー/ブランドから数多くの製品がラインアップされている。

Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急速に拡大(写真はiPhone 7 PlusとAirPods)

ヘッドホン出力端子が廃止されたiPhone 7/iPhone 7 Plusの登場で、Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホン&イヤホンが急速に拡大している(写真はiPhone 7 PlusとAirPods)

このように、いま最大の注目株といえる完全ワイヤレスイヤホンだが、まだ登場したばかり、新しいタイプの製品だけに、メリットデメリットがハッキリしている。購入の際には、それをしっかりと見極めなければならない。本特集では、完全ワイヤレスイヤホン選びの4つのポイントをわかりやすく解説するとともに、注目製品の一気レビューをお届けする。レビューでは、音質をメインとしつつも、接続時の手間などユーザビリティも含めてご紹介させていただくので、自分にとってのベストワンを選び出す参考にしていただけたらと思う。

目次
完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際に注目したい4つのポイント
1.装着感(耳にフィットしてこぼれ落ちないモデルを選ぶ)
2.ワイヤレスの接続性(切れにくいもの、復帰がスムーズなものを選ぶ)
3.再生時間(急速充電機能やトータルの再生時間をチェック)
4.音質(自分好みの音色傾向を選ぶ)
完全ワイヤレスイヤホン注目機種レビュー
1. ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」
2. MASTER&DYNAMIC「MW07」
3. GLIDiC「Sound Air TW-7000」
4. JBL「UA SPORT WIRELESS FLASH」
5. パイオニア「SE-E8TW」
6. アップル「AirPods」
7. Bose「SoundSport Free wireless headphones」
8. ソニー「WF-SP900」
9. ソニー「WF-SP700N」
10. ソニー「WF-1000X」
11. ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia Ear Duo XEA20」
12. NUARL「NT01AX」
13. NUARL「NT01B」
14. NUARL「NT01」
15. AVIOT「TE-D01b」
16. AVIOT「TE-D01a」
17. オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW
18. B&O PLAY「Beoplay E8」
19. EARIN「EARIN M-2」
20. SOUL「ST-XS」
21. ANKER「Soundcore Liberty Lite」
22. JVC「XX HA-XC70BT」
23. JVC「AE HA-ET900BT」
24. パイオニア「SE-C8TW」
25. Jabra「Elite 65t」
26. GLIDiC「Sound Air TW-5000」
27. NuForce「BE Free5」
28. NuForce「BE Free8」
29. ERATO「Apollo7s」
30. BRAGI「The Dash PRO」

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完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際に注目したい4つのポイント

1.装着感(耳にフィットしてこぼれ落ちないモデルを選ぶ)

特集の冒頭でも述べたとおり、完全ワイヤレスイヤホンの最大のメリットは、ケーブルがいっさいないため、屋外でとても扱いやすい製品になっているということだ。一般的なBluetoothイヤホンは左右間をケーブルで接続しているため、移動時何かに引っかかったり収納時に絡まったり、時には断線など、有線イヤホンと同じトラブルが発生する可能性がある。もちろん、ケーブルの長さは圧倒的に短いし、ネットバンドを採用するなどの工夫によってケーブルにまつわるトラブルは格段に少ないが、わずかながら可能性は残る。また、これは気分の問題だが、左右が繋がっているのがうっとうしく感じるユーザーもいるだろう。対して完全ワイヤレスイヤホンは、左右が独立していて、ケーブルにまつわるトラブルやストレスから完全に解放される。これだけでも充分な魅力といえる。

これは同時に、完全ワイヤレスイヤホンのデメリットともなっている。それは、落としやすくなくしやすいことだ。実際、通勤時などに完全ワイヤレスイヤホンが耳からこぼれ落ちてしまう人に少なからず遭遇する。筆者も、電車とホームの隙間に落ちてしまい絶望的な顔をしている人に会ったことがある。それも、ひとりやふたりではない。

完全ワイヤレスイヤホンは、本体内ですべての構成が完結しなければならないため、有線タイプのイヤホンに対して本体が大きくなりがちで、どうしても落ちやすい傾向があるのだ。そのため、女性など耳穴の小さい人などは頻繁に耳からこぼれ落ちやすく、なくしたり壊したりする可能性が高くなってしまう。また、本体が小さいことから、自宅などの室内でも思っている以上に見つかりにくいという思わぬ落とし穴もある。そういった事態への対策として、メーカーは本体の形状を最適化したり、収納用のケースを付属したりとさまざまな工夫を行っている。とはいえ、やはり重要なのは実際の装着感だ。自分の耳にちゃんとフィットしているか、実際に製品に触れる機会があるなら確認しておいたほうがいいだろう。

ちなみに、イヤホン本体の紛失への対策として、一部メーカーの製品には片方紛失/故障時の有償サービスが付いているモデルもあったりする。いざというときに大変ありがたいので、製品選びの際のチェック項目として加えておくものいいだろう。

完全ワイヤレスイヤホンは製品によって大きさや形状もさまざま。耳の形状や耳穴の大きさも人によって大きく異なるので、実際に装着して自分の耳にフィットするモデルを選ぶのが鉄則だ

2.ワイヤレスの接続性(切れにくいもの、復帰がスムーズなものを選ぶ)

もうひとつ、完全ワイヤレスイヤホンのデメリットとしてあげられるのが接続状況だ。プレーヤーと左右本体の2箇所をワイヤレスで接続するうえ、左右の間にある人間そのものが電波を通しづらい傾向があるため、音切れが発生しやすい。各社ともアンテナの形状を工夫したり、左右間の接続方式を工夫したりと、さまざまな方法で音切れの回避を行っているが、有線のように完璧な安定接続は不可能であるため、多少の音切れは容認せざるを得ない。

それよりも、音切れの頻度や復帰のスムーズさを気にしたいところだ。左右のイヤホン間をつなぐ通信にNFMI方式を採用したタイプは復帰がスムーズな傾向があったり、米クアルコム製の最新チップ「QCC3026」などを搭載したモデルは接続の安定性が高くなっているなどさまざまな話があるが、最大のポイントは本体内蔵アンテナのデザインだったりするので、ワイヤレス技術にすぐれたメーカーが安心だったりもする。こればかりは、実際に試してみないと分からないのが歯痒いところだ。なので、技術スペックはあくまでも参考程度に踏まえておいた方がよいだろう。

上位モデルを中心にNFMI採用モデルが増えている。接続性を重視するなら、NFMI対応かどうかを必ずチェックしておこう

ちなみに、米クアルコム製の最新チップ「QCC3026」などは、「Snapdragon 845」搭載スマートフォンとの組み合わせで「TrueWireless Stereo Plus」を利用可能になるため、接続性と音質面で大きなアドバンテージが見込まれているが、しばらくは環境的に実現の見込みがない(現在発売中の「QCC3026」搭載完全ワイヤレスイヤホンはファームウェアアップデートなどを行わなければならない可能性が高い)ため、しばらくは選択のポイントに入れなくてもよさそうだ。

「TrueWireless Stereo Plus」は、完全ワイヤレスイヤホン向けに開発されたクアルコムの最新技術。左右のイヤホンそれぞれに信号を送ることで、従来よりも途切れにくくなっている

3.再生時間(急速充電機能やトータルの再生時間をチェック)

次に重要なポイントとなるのが、バッテリーの持続時間だ。本体サイズがコンパクトな完全ワイヤレスイヤホンは、大きなバッテリーを搭載することができず、再生時間は一般的なBluetoothイヤホンに対してかなり短くなってしまっている。現在発売されている製品を見てみると、3時間前後のバッテリー駆動時間をうたっているモデルが多い。そのため、収納ケースがそのまま充電ケースとなっていて、トータルで10時間以上の使用できるよう工夫されているが、それでも“聴きたいときにバッテリー切れで聴けない”可能性があるのも確かだ。

それをできるかぎり回避するため、製品選びの際はケースに“急速充電”機能がある製品を有力候補としよう。15分で1時間ほどの使用が可能な急速充電対応の製品を購入していれば、聴きたいときに聴けない事態をうまく回避することも可能になるからだ。

専用充電ケースに急速充電機能を備えたモデルも登場しつつある。写真はJaybirdの完全ワイヤレスイヤホン「Jaybird RUN」。急速充電機能を備えており、5分の充電で約1時間の音楽再生が可能だ

4.音質(自分好みの音色傾向を選ぶ)

最後に、音質についても是非チェックして欲しいところだ。最新のBluetoothイヤホン・ヘッドホンは、上位モデルを中心にaptX HDやLDACなど、ハイレゾ相当の音質を伝送することが可能なコーデックが普及してきている。Bluetoothの「便利だけど音が悪い」というイメージがいままさに払拭されつつあるのだが、サイズや消費電力の都合か、完全ワイヤレスイヤホンではSBCやAACなどスタンダードなコーデックのみの対応となっている製品がほとんどで、一部、aptX対応のモデルが出始めた程度だ。

また、本体内にアンテナやバッテリーを搭載しなければならないスペース的な制限によって、音質的にも不利な状況となっている。とはいえ、各社がさまざまな工夫を凝らしており、ここ1年で音質はかなりのクオリティアップを果たしている。そういった視点でも、最新モデルのほうが有利なのは確かだ。

完全ワイヤレスイヤホン注目機種レビュー

1. ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」
MOMENTUMシリーズらしさ満点のサウンドに注目!

 ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」 イヤホン本体は大柄な見た目とは裏腹に、耳に装着するとピッタリとハマってくれる 専用充電ケースはファブリック素材を使用 ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」を装着したところ

ゼンハイザー初となる完全ワイヤレスイヤホンは、リスニング向けイヤホン&ヘッドホンとして人気の高いMOMENTUMシリーズに属するモデルとして誕生した。

ドライバーはダイナミック型を採用しているが、ユニット口径などの詳細は特に公表されず。そのいっぽうで、クアルコム製のBluetoothチップが組み合わせることで、音質はもとより、aptX Low Latencyコーデックに対応するなど低遅延再生へのこだわりもアピールされている。コーデックはこのほかにも、SBCやAAC、aptXに対応する。

フェイスプレート部分には軽いタッチでさまざまな操作ができるスイッチが付属されている。こちらにより、音楽と電話との切り替えや、外部音声取り込み機能のオンオフを手軽に行うことができる。また、スマートフォン向けに専用アプリも用意されていて、イコライザーによる音質調整も可能となっている。バッテリーの持続時間は約4時間で、専用ケースから充電も合わせて、合計で約12時間の使用が可能だ。

デザイン面でもいろいろと見所がある。一見するとやや大柄にも思えるイヤホン本体は、実はかなり良好なフィット感を持ち合わせていて、耳に装着するとピッタリとハマってくれる。少々の動きではこぼれ落ちることのない、確かな装着感を持ち合わせているのだ。屋外でポロリとこぼれ落ちる(そして紛失や故障が発生してしまう)心配のある完全ワイヤレスイヤホンだからこそ、確かな装着感を備えているのは嬉しいかぎり。屋外でも安心して、積極的に活用することができるだろう。もちろん、スピンドル加工が施されたフェイスプレートやファブリック生地を採用する専用ケースなど、デザイン的にもMOMENTUMシリーズならではのセンスのよさ、上質さを持ち合わせている。

音質に関しては、さすがゼンハイザーというべきか。重心が低くメリハリのよい、MOMENTUMシリーズらしさ満点のサウンドを聴かせてくれる。完全ワイヤレスイヤホンだからといってメリハリの弱さや解像感の不足などはいっさい感じず、ボーカルも演奏もなかなかに躍動的な表現だ。女性ボーカルが少しハスキーで大人っぽい印象なところや、ベースの音が低重心かつたっぷりとしたボリューム感を持つ点など、MOMENTUMヘッドホンを彷彿とされるサウンドキャラクターを持ち合わせている。音質といい装着感といい、デザイン的なまとまりといい、ファーストモデルとは思えない完成度の高さだ。

イヤホン重量(片耳):約13.2g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/apt-X/apt-X LL/AAC
カラーバリエーション:ブラック

2. MASTER&DYNAMIC「MW07」
“ラグジュアリー”という言葉がピッタリのMASTER&DYNAMIC初の完全ワイヤレス

MASTER&DYNAMIC「MW07」 フェイスプレートには、ひとつひとつ模様が異なるアセテートを採用。フィンの形状もかなり独特だ 専用充電ケースはポリッシュ仕上げのステンレス製。見た目はまるで宝石箱のよう MASTER&DYNAMIC「MW07」を装着したところ

ニューヨーク発信のオーディオブランド、MASTER&DYNAMIC(マスター・アンド・ダイナミック)からも初の完全ワイヤレスイヤホンが登場した。

特徴的なのは、MASTER&DYNAMICらしいというべきか、これまでの完全ワイヤレスイヤホンとは一線を画す個性的なデザインだ。ハーフトラック型と呼べば分かるだろうか、装着した際の顔側がスクエア、後頭部側が円型のユニークなフェイスプレートデザインを採用している。4色用意されているカラーリングも特殊で、高級メガネのフレームなどに使われるアセテート素材を採用、まるでべっこうや宝石をあしらったかのような外観を持ち合わせている。また、付属の専用ケースもポリッシュ仕上げのステンレス製を採用するなど、こと上質さの追求、デザインセンスのよさについては、さすがMASTER&DYNAMICといえる。まさに“ラグジュアリー”という言葉がピッタリの外観だ。

そんなスタイリッシュなデザインを採用しつつ、内側(耳と接触する場所)にはシリコン製の“Fit Wings”と呼ばれるフィンが採用されるなど、装着感についても手抜かりはない。また、左右本体同士はNFMIで接続されているなど、ワイヤレス接続の安定にも配慮がなされている。さらに、イヤホンを外すと自動的に音楽を停止し、装着しなおすと再生してくれる着脱感知機能を装備している点もありがたい。コーデックはSBCとAAC、AptXに対応。連続再生時間は最大3.5時間で、専用ケースから最大3回分の充電が可能となっている。

10mm口径のベリリウム(コーティング?)振動板を採用するダイナミック型ドライバーが生み出すサウンドはというと、とてもクリアでハキハキとした、明朗快活な音色傾向が特徴となっている。女性ボーカルは中域の厚みをしっかり保っていて存在感があり、かつ、高域の抜けがよいため普段よりのびのびとした歌い方に感じる。低域のボリューム感もしっかり確保されていて、かつフォーカス感も高いため、ドラムやベースなどのグルーヴ感が高く、ノリのよい演奏を楽しむことができる。高額モデルに相応しい音質を確保しているだけでなく、心地よいサウンドを持ち合わせている、魅力的なサウンドといえる。

イヤホン重量(片耳):約9g
再生時間:最大3.5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/apt-X/AAC
カラーバリエーション:Tortoiseshell/Steel Blue/Grey Terrazzo/Matte Black

3. GLIDiC「Sound Air TW-7000」
カナルワークス監修! 装着感にこだわった筐体デザインに注目

GLIDiC「Sound Air TW-7000」 装着感に直結するイヤホン本体の形状は、カスタムIEMメーカーのカナルワークスが監修 専用ケースはコンパクトで携帯性も良好だ GLIDiC「Sound Air TW-7000」を装着したところ

ソフトバンクセレクションがプロデュースするオーディオブランド「GLIDiC」から、第2弾となる完全ワイヤレスイヤホン「Sound Air TW-7000」が発売された。

こちらの製品、最大の特徴といえばフィット感を大幅に向上させたイヤホン本体のデザインだろう。カスタムIEMメーカーであるカナルワークスの協力を得て、ウイングチップなどの追加パーツなしで、隙間なく耳に装着でき、かつ圧迫感のない絶妙なデザインを作り上げているという。試しに装着してみたところ、いわゆるユニバーサルIEM然とした着実な装着感を持ち合わせている。このあたりは、さすがカナルワークスの監修といったところだろう。

また、バッテリーの長寿命化も進められ、約9時間という格別の連続再生時間を実現したほか、10分充電で約2時間再生のFast Chargeも実現している。リップステックサイズ、といいきれるコンパクトサイズの専用ケースからの充電も合わせると、約25時間の使用が可能となっている。Bluetoothチップに関しては具体的な型番は公表されていないが、比較的最新のものを採用しているのだろう。ここまでの長時間再生に加えて、クイックチャージにも対応している点はありがたいかぎりだし、とても便利だ。なお、コーデックはSBCとAACに対応する。

肝心のサウンドはというと、先に登場した「Sound Air TW-5000」とはグレードの異なる、良質さを誇る。中域を重視した厚みのあるウォーミーな音色、ボーカルが強い存在感を示すサウンドキャラクターは変わらないが、音の広がり感やセパレーションが向上し、音楽全体の見通しがかなりよくなっている。楽器それぞれの立ち位置がしっかりと分かるようになったし、ドラムのスネアやタムにもキレがある。いっぽう、低域はやや強めだが、バランスを崩さないレベルにうまく納められているため、演奏のノリもいい。シビアな録音のピアノの音などはやや濁りを感じることもあったが、特にポップスやロックなどはノリのよいサウンドを存分に楽しめるので、不満に思う人はほとんどいないだろう。装着感、音質ともに、完成度の高い製品だ。

イヤホン重量(片耳):約6.5g
再生時間:最大9時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1.7回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック

4. JBL「UA SPORT WIRELESS FLASH」
アンダーアーマーとコラボしたスポーツ向け完全ワイヤレスイヤホン

JBL「UA SPORT WIRELESS FLASH」 スライドタイプの専用充電ケース。屋外の持ち出しを想定し、布製のストラップもついている JBL「UA SPORT WIRELESS FLASH」を装着したところ

アメリカ、ボルティモアを本拠とするアスレチックブランド「UNDER ARMOUR(アンダーアーマー)」とJBLとがコラボレーションした「UA SPORT WIRELESS」シリーズの完全ワイヤレスイヤホン。

雨天時の使用や運動中の汗にも安心なIPX7の防水防汗仕様や、イヤホンを取り外さずにまわりの人と会話できる「トークスルー機能」、ランニング時の安全を確保できる「アンビエントアウェア機能」、激しい運動の際にも外れることのないウイング付スタビライザーの採用など、ハードなスポーツでの使用にも配慮された、スポーツユース前提の製品に仕立てられているのが特徴だ。さらに、アンダーアーマー社が提供するランニングアプリ「Map My Run」のプレミアムメンバーシップを、1年間無料で利用できる特典クーポンが付属されていて、これを活用することで効率的なランニングスケジュールを組み立てることができるという。

連続再生時間は最大約5時間(充電は約2時間)で、専用ケースからの充電により最大約25時間の使用が可能となっている。コーデックは、SBCとAACに対応する。

イヤホン本体は大きすぎず(小さくもないが)、ウイング付スタビライザーによって耳側接触面全体が覆われているため、装着感はまずまずと行った印象だ。運動で汗をかいた際でも、ポロリとこぼれ落ちることはまずなさそう。スマートフォンとの接続も、とても分かりやすかった。左右イヤホン本体をケースから取り出し、しばらく待つと自動的にペアリングモードがスタート。UA | JBL True Wireless Flashと表示されるので、それを選ぶだけでよい。

いっぽうで、サウンドキャラクターはかなり特徴的といえるもの。たっぷりとした重低音、煌びやかでキレのよい高域が組み合わされた、迫力満点のサウンドだ。やや奔放な鳴りっぷりだが、解像感がしっかり確保されているうえに音色的な再現性も良好なので、単なるドンシャリとは一線を画す、良質なサウンドに感じられる。男性ボーカルはややハスキーで、ハキハキとした歌い方。女性ボーカルもハスキーだが、大人っぽく上品なイメージを持った。何よりも、声の通りがよくて、屋外でもしっかりと届いてくれるのが嬉しい。確かに、スポーツ向きの製品だといえる。

イヤホン重量(片耳):約16g
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで4回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック

5. パイオニア「SE-E8TW」
パイオニアの完全ワイヤレス第2弾はイヤーチップが面白い

パイオニア「SE-E8TW」 イヤホン本体は横長の楕円形状を採用。イヤーフィンのおかげで、付け心地は悪くない パイオニア「SE-E8TW」を装着したところ

パイオニアの完全ワイヤレス第2弾は「SE-C8TW」に続くパイオニアの完全ワイヤレスイヤホン第2弾として、スポーツユースも想定された“E8 truly wireless”「SE-E8TW」が登場した。

イヤホンハウジング部のノズル角度を追求して高い装着感を実現したほか、シリコン製のセキュアイヤーフィンも採用(S/M/Lの3サイズを同梱)。汗や突然の雨にも安心のIPX5の防滴性能を持つなど、スポーツ時の使用にも配慮されている。加えて、一般的なイヤーチップに加えて、特殊な形状により周囲の音が聴こえる「アンビエント・アウェアネス・イヤーチップ」も同梱されており、ランニング時や電車内などでも安心して活用することができるようになっている。

機能面では、スマートフォンに届く通知を音声で読み上げる「Notification App」がユニークだ。こちら、Android用の音声読み上げアプリだが、こちらを利用することで、スマートフォンに届くメールやメッセージ、カレンダーやニュースまで、さまざまな通知情報を読み上げさせることができるという。うまく活用できれば、大いに役立ってくれそうだ。連続再生は約3時間で、専用ケースから約2回分の充電が可能となっている。カラーはイエロー、グレイ、ピンクの3色が用意されている。

やや横長なイヤホン本体はちょっと大柄に見えるが、実際手にしてみるとそれほどでもない。ノズルの角度の絶妙さ、3サイズ用意されるフィンの用意もあって、装着感はまずまずといったところ。ランニングまでは試していないが、よほどのことでも無いかぎり、耳からポロリとこぼれ落ちることはなさそうだ。

肝心のサウンドはというと、ノズル部分に6mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載した「イヤーダイレクトマウント構造」のおかげか、ダイレクト感が高く抑揚表現の明確な表現を持ち合わせている。ボーカルの歌声はハキハキとしていて、歌詞の内容がしっかりと届く。音の広がり感はそれほど大きくないものの、細かいニュアンスをしっかりと拾い上げてくれるため、小編成のクラシックや3ピース4ピースバンドであれば、それぞれの動きがよく見えるし、ライブ感も高い。なかなか素性のよいサウンドといえる。

また、「アンビエント・アウェアネス・イヤーチップ」も試してみたが、とても興味深かった。こちら、イヤーチップに切り欠きがあって、そこから外音が入ってくる、いわゆるパッシブ的な外音取り込み構造となっているのだが、こちらを使うと、ボーカルなどの存在感は後ろに引っ込むものの、BGM以上の満足感を持つサウンドが楽しめる。それでいて、周りの音がしっかりと届いてくれるし、何よりも両者の音がどちらも違和感なく感じられるので、使用していても不快感がまったくない。なかなかに絶妙なデザインのイヤーチップといえる。

イヤホン重量(片耳):約12g
再生時間:最大3時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:イエロー/グレイ/ピンク

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