特集
高機能なハイエンドモデルから高コスパモデルまで!続々登場する最新機種も完全網羅!

《2019年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

31. astrotec「S60」
Knowles製のBAドライバーを搭載して1万円切りの完全ワイヤレスイヤホン

astrotec「S60」 BAドライバーを採用したこともあり、イヤホン本体はかなり細身に仕上がっている 専用ケースはワイヤレス充電に対応。金属パーツを組み合わせたこともあり、高級感あるデザインなのも魅力的 astrotec「S60」を装着したところ

明朗快活なサウンドキャラクターと手頃な価格が人気を集めるastrotec初の完全ワイヤレスイヤホン。完全ワイヤレスイヤホンでは珍しくKnowles製のBAドライバーを搭載し、それでいて1万円を切る価格を実現しているのが大きな特徴となっている。

また、イヤホン本体は片側4.6gという軽量さを実現。さらに、人間工学に基づいたデザインによって、装着感の快適さと遮音性を高めたとアピールしている。実際に装着してみると、小柄なイヤホン本体のためか、装着感はかなり良好。強めに首を振っても、耳からこぼれ落ちることはまずない。イヤホン本体の操作ボタンも扱いやすく、音量調整機能がないのが少々残念だった。なお、本体の連続再生時間は最大で4時間ほど、コーデックはSBCとAACに対応している。また、IPX5相当の防滴性能も備わり、スポーツユースにも配慮されている。

付属の専用ケースも特徴的だ。かなり小型で持ち運びはしやすいが、アップカバーにアルミか何かの金属を採用しているようで、ちょっとした重さとともに上質感を持ち合わせている。また、ワイヤレス充電に対応しているのもなかなか便利だ。

音質に関しては、キラリと光る魅力があった。SBC/AACコーデックまでの対応なので表現のきめ細やかさなど限界はあるが、BAドライバーならではのリアリティ溢れる歌声が好印象。なかでも女性ボーカルとの相性は抜群で、艶のあるのびのびとした歌声を存分に楽しむことができた。機能性といい音質といい、かなりコストパフォーマンスのよい製品だ。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで約2〜3回の充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ブラック

32. JayBird「RUN XT」
防水性能や通信安定性を高めたランナー向け完全ワイヤレスイヤホンの最新モデル

JayBird「RUN XT」 イヤホン本体はやや大ぶりだが、装着感は悪くない。大型の物理ボタンを備え、操作性は良好だ 楕円形のコンパクトな専用ケース JayBird「RUN XT」を装着したところ

ランニングなどのスポーツユースを前提とした、JayBirdの完全ワイヤレスイヤホン。先代となる無印「RUN」に対しては、二重の疎水性ナノコーティングによる防汗処理などが強化され、新たにIPX7を取得。イヤホン本体を丸洗いすることも可能となった。

また、内部ソフトウェアを改善することで、接続の安定性も向上。比較的小柄な本体サイズでありつつ、4時間の連続再生時間を確保した点は維持されており、専用ケースからの2回分の満充電も加えると、トータル12時間の音楽再生が可能となっている。さらに、5分の充電で1時間の再生が行える急速充電にも対応するなど、外出時のバッテリー切れに関しては万全の構えとなっている。

また、4サイズのイヤーピースに加え、3サイズのフィンも用意するなど、スポーツユースを前提としていることもあって、装着感にはかなり配慮されている。実際に試してみたところ、かなりは激しい運動をしても耳からこぼれ落ちない、確かなホールド感を確保していた。対応コーデックはSBCのみだが、SiriやGoogleアシスタントの起動も行えるようになっている。カラーバリエーションはブラックとグレーの2色となり、ブラックのノズル部分にはイエロー、グレーのノズル部分にはブルーの色合いが採用されている。

iOSデバイス/androidスマートフォン対応のJayBirdアプリが用意され、こちらでイコライジングやバスブーストなどのサウンドコントロールができるようになっているが、今回はそれを使わず、もともとの音質傾向をチェックした。6mmドライバーによって生み出されるサウンドは、先代とほぼ同じ。高域に鋭さとキレのよさを持つ輝きのある音で、ややドライな音色傾向でもある。ボーカルと鋭いリズムのハイハット、柔らかみのある音色のベースによって、通りのいい、インパクトのあるサウンドに仕立てられている。女性ボーカルはややハニーな、普段より可愛らしさのある歌声に感じられる。いっぽうで、ボリュームを下げても中高域がしっかりと届いてくるため、スポーツユースにはもってこいのサウンドともいえる。

イヤホン重量(片耳):約6.83g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:ブラック、グレー

33. オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW」
「Sound Reality」シリーズならではの徹底した音質追求に注目!

オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW」 バッテリー性能は、イヤホン単体で最大6時間、ケースと合わせて最大15時間となかなかのスタミナを誇る オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW」を装着したところ

音質にこだわるオーディオテクニカ「Sound Reality」シリーズ初の完全ワイヤレスイヤホンがこの「ATH-CKR7TW」だ。DLCコーティングを施した振動板や純鉄ヨークを採用した専用設計の11mm口径ドライバーを新開発。自然な音場感を生み出すステンレス製アコースティックレジスターや真鍮スタビライザーなどと組み合わせることで、さらなる高音質化をおし進めている。また、音質の要となるDACやヘッドホンアンプには、低歪み・高SNR=110dBなどすぐれたスペックを持つAKM社製の一体型オーディオデバイス「AK4375」を搭載。さらに、音響エリアと電気エリアを分割して音に対する悪影響を排除するなど、「Sound Reality」シリーズならではの徹底した音質追求がなされている。

音質に対するこだわりの結果か、接続性に関する配慮か、BOSE程ではないものの本体はやや大柄というか、あえて大きく外側に飛び出すデザインが採用されている。とはいえ、耳に装着した特になかなか重心バランスのよい、巧みなデザインにまとめられていることもあってか大きな違和感はない。また、3Dループサポートにより装着感も良好で、耳からこぼれ落ちることは試聴中まったくなかった。操作ボタンは上側に配置されており、ちょうどいい具合に本体も耳から飛び出しているため、本体上下を指で挟みながら安定した操作が行える。左側1回押しがボリューム大、左側2回がボリューム小、右側1回押しが再生/一時停止、右側2回押しが曲送り、右側3回押しが曲戻しと、ボリュームと曲送り操作側が分かれているので操作ミスが生じにくく、扱いやすく感じた。

大柄なイヤホン本体による恩恵はまだあり、大型のバッテリーを搭載することが出来たのか、約6時間という連続再生時間を確保。1回の満充電で約6時間連続再生OKなのは嬉しいかぎり。また、専用ケースから充電も合わせると、トータル15時間ほどの使用が可能となっている。十分に満足できるスタミナだろう。

肝心のサウンドはというと、音質を重視する“CKR”シリーズの名を与えられているだけあって、納得のクオリティを持ち合わせている。DLCコーティング振動板の特長ともいえる、歪みを押さえ込んだ、スピード感の高いエネルギッシュなサウンドが楽しめる。女性ボーカルはほんの少しファニーかつハスキーな印象になるものの、とても自然で聴き心地のよい歌声となっている。高域はエッジの尖った、メリハリのハッキリした音。おかげで、金管楽器は体の中を突き抜けるかのような、キレッキレの演奏を聴かせてくれる。解像感の高さが裏目に出るのか、Jポップを聴くと2kHz〜5kHzあたりにほんのちょっとしたざわつきのようなものが感じられるが、決して耳障りには思わず、かえって「ATH-CKR7TW」の丁寧な表現、音色の自然さを改めて実感するほど。低域も、フォーカスが高く見通しがよいので、スネアやベースのキレがよく、演奏がとてもリズミカルに感じられる。

デザイン、音質のどちらから見ても充分に納得できる良質な製品だ。

イヤホン重量(片耳):約9g
再生時間:最大6時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1.5回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
カラーバリエーション:ブラック、グレー

34. Skullcandy「Push」
装着感と接続性、両方の安定性を追い求めたユニークな形状に注目!

Skullcandy「Push」 楕円形のユニークナボディを採用。フジツボ型のイヤーチップとイヤーフィンでフィット感も抜群だ クラムシェルタイムの専用ケース。充電端子が最新のスマホに多いUSB Type-Cなのはありがたい Skullcandy「Push」を装着したところ

いやはや、我ながら大満足だ。以前から「Skullcandyはライフスタイル系ヘッドホンに見えるかもしれないけどそれだけじゃないよ〜意外と真面目に音作りしているよ〜」といろいろな場所で言ってきていたのだが、世間の評判を見ると、「Push」の発売を機にようやくそういった話が認められてきた様子。そう、この「Push」は、Skullcandy初の完全ワイヤレスイヤホンにして、Skullcandyらしい製品コンセプトとサウンドを味わえる、なかなか魅力的な製品に仕上がっている。

まず、デザインがユニークだ。イヤホン本体は上側に平たく伸びる構造となっていて、これは装着感と接続性、両方の安定性を追い求めたもの。また、SBCコーデックのみの採用も、接続性の安定を考慮したチョイスのようだ。実際に装着したところ、スポーツユースも可能な良好な装着感を実現しているし、音切れについてもほとんど気にならなかった。また、このスタイルの恩恵だろう、ボタン操作に関しても押しやすいうえ、イヤホン本体が耳穴側に押されることもないのでとても扱いやすかった。

バッテリーライフの長さも特徴だ。イヤホン本体で6時間の連続再生が可能となっていて、専用ケースも合わせると、トータル12時間の再生が可能となっている。また、カラーバリエーションは発売開始時には「Psyco Tropical」のみだったが、3月から「12MOODS」なるキャンペーンが実施されており、12か月連続で限定カラーが追加されることとなる。3月には「Bold Tangerine」、4月には「Elevated Olive」が追加されているので、タイミングによっては好みのカラーをチョイスできるかもしれない。

さて、そのサウンドはというと、中域にしっかりとした厚みを持った、自然なキャラクターが特徴。高域は伸びがあり、低域も十分な量感を持ち合わせているのだが、それらはあくまでも中域を生かすためのバランスで整えられている印象で、結果として歌声やアコースティック楽器が印象的かつナチュラルという、絶妙なサウンドにまとめ上げられている。特に男性ボーカルは、ほんのちょっとハスキーな、魅力的な歌声を聴かせてくれるので嬉しい。使い勝手も音も、なかなかに魅力的な製品だ。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大6時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:Psyco Tropical

35. Mavin「Air-X」
「QCC3026」搭載で高い接続性を確保!Mavin初の完全ワイヤレスイヤホン

Mavin「Air-X」 イヤホン本本は比較的小柄なデザイン。付属のイヤーピースは楕円形の独特の形状だ イヤホンをたてに収納するタイプの専用ケースは薄型で持ち運びしやすい Mavin「Air-X」で装着したところ

これまでさまざまなメーカーへ、イヤホンなどのオーディオ製品をOEM/ODM供給してきたオーディオメーカーMavinが、自社ブランドでの製品展開をスタート。そのなかでも、初となる完全ワイヤレスイヤホンとなったのがこの「Air-X」だ。

片側約4.5gの小柄なイヤホン本体やスマートな専用ケースなど、特徴はいろいろあるが、なかでも最大のトピックといえるのが、クアルコム社製SoC「QCC3026」の搭載だろう。これによって、約10時間もの連続再生を実現(専用ケースからの充電を含めるとトータル50時間の再生か可能)したほか、aptXコーデックにも対応して音質的なアドバンテージを確保。さらに、独自アンテナ設計もあわせて、約30mの距離までプレーヤー(DAPやスマートフォンなど)を離しても安定した接続を実現しているという。本当にそんなに離して大丈夫?と思い軽くチェックしてみたが、確かに仕事場の端から端、10m程離れた場所(別の部屋なうえ直線上には点灯中のテレビモニターがある状態)にプレーヤー(ウォークマンZX300とaptX接続)を置いてもほとんど途切れることはなかった。

もうひとつ、実際に使ってみて便利だったのが専用ケースだ。コンパクトだけど取り出しやすく、フタもマグネットで閉まるタイプのため、持ち運びはしやすい。さらに、ケースの脇にペアリングボタンが用意されているため、接続がとても簡単だった。

さて、肝心のサウンドはというと、ややドライな音色傾向を持つ、メリハリのよい音。男性ボーカルも女性ボーカルも、いつもよりほんの少しだけ大人っぽい、元気あふれる歌声を聴かせてくれる。Jポップなどを聴くと、中域やや高めあたりにちょっとしたざわつき感があるが、それほど気にならない。いっぽう、低域の量感は必要充分なレベルで、フォーカス感がしっかり確保されているため、ドラムなどはグルーヴ感の高い演奏を楽しませてくれる。イヤホン本体の小柄さなども含め、巧みなパッケージングをもつ製品だ。

イヤホン重量(片耳):約4.5g
再生時間:最大10時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリー併用で50時間の再生が可能)
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
カラーバリエーション:ブラック、ホワイト、ブルー

野村ケンジ

野村ケンジ

ヘッドホンなどをはじめ幅広いジャンルで活躍するAVライター。ハイレゾ音源についても造詣が深く、アニソンレーベルのスーパーバイザーを務めるほか、TBSテレビ開運音楽堂「KAIUNハイレゾ」コーナーではアドバイザーとしてレギュラー出演している。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン「動画」まとめページ
ページトップへ戻る