レビュー
「X3 Mark III」「X5 3rd gen」「X7 Mark II」の3機種を徹底検証

それぞれ個性が違う! FiiOの最新ポータブルDAPをじっくり聴き比べてみた

2007年に中国で設立されたFiiO(フィーオ)。設立当初はリーズナブルなポータブルヘッドホンアンプを多数手がけ、コストパフォーマンスの高さから日本でも人気を博した。近年はポータブルヘッドホンアンプだけにとどまらず、幅広いグレードのポータブルDAPやイヤホンなど、ポータブルオーディオ向け製品全般を取り扱う中国屈指のオーディオメーカーとなっている。日本国内でも定評あるオーディオブランドとなっている同社が、このたび日本国内の正規輸入代理店を変更。それにともない、日本国内のラインアップを大幅に刷新することとなった。

ポータブルDAPはすでに導入されていた「X5 3rd gen」に加え、日本未発売だった「X7 Mark II」「X3 Mark III」を追加して3モデルとなったほか、カナル型イヤホンの「F9 PRO」「F9」「FH1」や、USB DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「Q1 Mark II」なども展開。既存のポータブルヘッドホンアンプも合わせて、充実したラインアップを誇るようになった。そのなかから、今回はポータブルDAPの3モデルにスポットをあててレビューしていきたいと思う。

それぞれ個性が違う! FiiOの最新ポータブルDAPをじっくり聴き比べてみた

X3 Mark III

X3 Mark III

X3 Mark III

まずは、現行のFiiOのポータブルDAPでもっとも下のラインとなる「X3 Mark III」から紹介していこう。

こちら、ミドルクラス「X3」の第3世代モデルで、FiiO製ポータブルDAP特長といえる5ボタン&スクロール・ホイールによる操作系を踏襲するモデル。音質の要となるDACにTI製「PCM5242」を左右独立で搭載しほか、各回路をディスクリート構成にすることでノイズを大幅に低減。音質を大きく向上させているのが特徴だ。

また、ヘッドホン出力は一般的な3.5mmに加えて、人気の高い2.5mmバランス出力端子を搭載。2万円台前半というプライスタグで、バランス出力ならではの良音質サウンドを楽しめるようになっている。このほか、先代の「X3 2nd gen」で好評だった同軸デジタル出力やUSB DAC機能も引き続き搭載。パソコンなどと接続することも可能となっている。

3.5mmアンバランス出力と2.5mmバランス出力の2系統のヘッドホン出力を搭載。位置は本体底面部となっている

3.5mmアンバランス出力と2.5mmバランス出力の2系統のヘッドホン出力を搭載。位置は本体底面部となっている

ちなみに、対応ファイルスペックについては、リニアPCMが192kHz/24bit、DSDが2.8MHzまでとDACのスペックからDSDがやや低下したが、それ以外は先代から変わりない。いっぽうで、先代に対してはBluetoothレシーバーや2種類の省電力モードに対応するなど、利便性に関してかなりのスペックアップを実現している。スマートフォンのように手軽に便利につかえるのは、ありがたい限りだ。ちなみに、内蔵メモリーは用意されていないものの、最大512GB対応のmicroSDカードスロットを1基搭載しているため、必要十分といえるだろう。カラーバリエーションは、ブラックとレッドの2色が用意されている。

Bluetooth機能を新たに搭載し、Bluetoothヘッドホンやイヤホンとの接続も可能となった

Bluetooth機能を新たに搭載し、Bluetoothヘッドホンやイヤホンとの接続も可能となった

microSDメモリーカードスロットは1基のみだが、最大512GBまでのカードに対応している

microSDメモリーカードスロットは1基のみだが、最大512GBまでのカードに対応している

本体デザインについては、先代に対してかなり上下が長くなっており、フロントパネルのデザインも「X1 2nd gen」に近いため、まったくの新モデルとも感じられる。また、ホイールによる操作は、実際に回転するのではなくあくまでもタッチパネルなので、多少好みは分かれるかもしれないが、反応はかなりいいので操作時に不満を持つことはないだろう。

先代よりもボディが縦長になっているが、厚みが抑えられているので、思ったよりもコンパクトに仕上がっている

さて、実際のサウンドを聴いてみよう。ひとことで表現するならば、ジェントルなサウンド。メリハリはハッキリしているし、キレもそこそこ良好なのだが、突出したピークや変調がなく、ニュートラルなサウンドに感じられる。巧みなチューニングといえるだろう。

最初に試聴した3.5mmステレオ端子だと解像度はまずまずといったレベルだったので、2.5mmバランス出力端子に変えてみると途端にきめ細やかさが向上。ずいぶんと抑揚表現が丁寧で、響きの心地よい音色となった。どちらかというと、ポップで軽やかなサウンドだが、コストパフォーマンス的には充分以上のクオリティを確保できているし、この価格帯から想定されるユーザーだと、個性的な表現よりもジャンルを選ばない汎用性の高い音色であることの方が重要だろう。なかなか、コンセプトの明確な分かりやすい製品だ。

2月に発売されたFiiO初のカナル型イヤホン「F9 PRO」「F9」「FH1」は、3.5mmアンバランスと2.5mmバランスケーブルの2種類が標準で付属する。「X3 Mark III」とセットでも4万円でおつりがくるので、バランス接続を試してみたいという人にもぴったりだ

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