レビュー
家電の音声操作で家をIoT化

「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」みたいに音声で家電を操作する<前編>

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GoogleやAmazon、LINEなどからスマートスピーカーが登場して、半年以上が経過しました。筆者も発売後すぐに「Google Home Mini」を購入し、「これからは音声操作の時代だ!」と意気込んでいました。今はアラームやタイマー、天気予報、ニュースの読み上げ、音楽の再生などで重宝していますが、「想像していたのとは違うなぁ」というのが正直なところです。

便利だけど何か物足りないスマートスピーカー(写真はGoogle Home Mini)

便利だけど何か物足りないスマートスピーカー(写真はGoogle Home Mini)

音声操作で便利になったはずなのに、何の不満があるのかと怒られそうですが、筆者はどうしても家電を音声で操作したいのです。何でかってそっちのほうが未来っぽいじゃないですか。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」で描かれた未来(2015年10月21日は過ぎましたが……)の世界でも、マーティの家族が声で電子レンジやテレビを操作していましたよね。このシーンを見たときは、子どもながらに興奮したものです。

これと同じことを、家でやりたいんですよ。

筆者が持っているGoogle Homeには、ネットワークに接続している家電を音声で操作する機能が搭載されているものの、ネットワーク接続できる家電はそう多くありませんし、できるとしてもGoogle Homeに対応している必要があります。日本の家屋で利用されている家電の多くは、赤外線に対応したタイプなのが現状です。

フィリップスのスマート電球「Hue」やロボット掃除機「ルンバ」などスマートスピーカーと直接連携できる家電は、あるにはあるがまだ数は少ない

家のIoT化を推進するスマートホームサービスというものがイッツコムをはじめとした各社から提供されていますが、こちらはスターターキットだけでも5万円ほどと手軽に導入できる価格ではありません。

こうしてたどり着いたのが、スマートリモコン、Wi-Fi家電リモコンと呼ばれるジャンルの製品です。価格.comマガジンでは「RS-WFIREX3」というスマートリモコンを以前にレビュー済みで、仕組みの詳細などは以下の記事から確認してください。

“売れ筋家電リモコン+Amazon Echo”の使い勝手を本音レポ! 何が便利でどこが課題?

考え抜いたすえにたどり着いたのが、赤外線リモコンをスマートスピーカー経由で操作できるようにするスマートリモコン(写真は「Nature Remo」)

スマートリモコンは、赤外線のリモコンで操作する家電とネットワークをつないでくれるハブ機能を備えています。もともとはスマートフォンから家電を操作するデバイスでしたが、スマートスピーカーの登場に合わせて、Google HomeやAmazon Echoに対応した機器も多くなってきました。

スマートリモコンを使えば、エアコンやテレビ、照明など赤外線リモコンで操作するタイプの家電をスマートスピーカー経由で音声操作できるようになります。値段も6,000円〜15,000円程度と、そこまで高くなく、これなら試してみる価値あり! ということでスマートリモコンの導入を決めました。

スマートリモコンとスマートスピーカーを使って自宅をあこがれの「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」みたいに

スマートスピーカーから家電を音声で操作する3つの方式

スマートリモコンと言ってもいろんな製品があり、Google HomeやGoogle Home Miniと連携させて使うには、スマートリモコンの音声操作がどの方式に対応しているかがポイントになります。Google Home(Miniも同様)から音声で家電を操作する方式には、「スマートホーム(Direct Actions)」「アクション(Conversation Actions)」「IFTTT」という3つがあります。以下、それぞれの方式の詳細を解説します。

1:スマートホーム

「スマートホーム」は、Google Homeとスマートリモコンを直接連携させて、エアコンやテレビ、照明を操作する方式です。たとえば、フィリップスの「Hue」ではなくても、赤外線リモコンで操作できる照明であれば、「ライト点けて」などの音声操作ができるというわけ。これは、電源のオン/オフといったシンプルな操作のみになりますが、スマートスピーカー初心者でも簡単に設定できるのが特徴です。ちなみに、Amazon Echoではスマートホームスキルが、これに当たります。

2:アクション

「アクション」は、Google Homeの機能である「アクション」に登録されているスマートリモコンの音声操作を呼び出し、エアコンの温度を調節したり、テレビのチャンネルを変えたりといった「スマートホーム」よりもう少し複雑な操作が可能になる方式です。

ただし、「OK、Google。エアコンの冷房を25度にして」ではなく、「OK、Google。“スマートリモコンを使って”エアコンの冷房を25度にして」というふうに、音声でスマートリモコンのアクションを呼び出す音声操作が必要になります。Google Homeのショートカット機能で「スマートリモコンを使って」という文言をスキップできますが、事前の設定が必要になります。

スマートリモコンとスマートスピーカーを接続して「アクション」を使えば、スマートホームよりも細かい音声操作が可能。また、Google Homeのショートカット機能で呼び出す文言も短くすることができます

Amazon Echoでも同様の方式を採用しており、こちらはカスタムスキルと呼ばれています。

3:IFTTT

「IFTTT」は、外部サービスを使う方式です。スマートフォンでアプリ「IFTTT」を使用している人は知っていると思いますが、「IFTTT」は「If This Then That」の略で、「もし“これ”をしたら“あれ”を行う」というレシピ(アプレット)を作ってWebサービスやアプリを連動させるサービスです。たとえば、「スマホで写真を撮影したら、Facebookにアップロードする」というアプレットを作成すると、わざわざFacebookを開いて写真を投稿しないでも、写真の撮影後に自動で投稿してくれます。

筆者も「自宅を離れたら着信音量を振動に変更」「自宅を離れたらWi-Fiをオフにする」「天気予報が雨なら前日の夜に通知する」といった使い方で「IFTTT」を活用しているのですが、これをスマートスピーカーでも使用できるというわけです。

たとえば、「“おはよう”と呼びかけたらテレビの電源をオンにする」というアプレットをIFTTTで作成したとします。この場合は、「おはよう」とGoogle Home に声をかけると、Google Homeから“おはよう”というフレーズがIFTTTに送られ、このフレーズを含むアプレットをIFTTTが検索し、スマートリモコンに送信。これを受け取ったスマートリモコンは、アプレットで指定された赤外線信号をテレビに向けて発信。テレビの電源がオンになるというわけです。

IFTTTは、すでに公開されているアプレットに加えて、自分でアプレットを作成することも可能なので、非常にカスタマイズ性の高い音声操作が可能です。言語が英語のみのため、ハードルが高そうですが、中学校レベルの英語なので大きな問題はないでしょう。

IFTTTは、事前の設定が一番複雑。しかし、すでに公開済みのGoogle Home向けレシピを利用できるほか、自分でレシピの作成も可能で、高いカスタマイズ性を備えます

どの音声操作方式に対応するスマートリモコンを選ぶかは、自分の用途に合わせればいいのですが、どうせなら3つすべてに対応するスマートリモコンが欲しい! ということで行き着いたのが「Nature Remo」という製品です。

「スマートホーム」「アクション」「IFTTT」の3方式に対応するNatureの「Nature Remo」

「スマートホーム」「アクション」「IFTTT」の3方式に対応するNatureの「Nature Remo」

現状、3つの方式すべてに対応するスマートリモコンは「Nature Remo」しかありません。以前に価格.comマガジンでレビューした「RS-WFIREX3」は「IFTTT」にのみ対応していないんですよね(今後対応する可能性はあります)。「Nature Remo」はスマートフォンのGPSと連動して家電を操作できるほか、今のところ対応する機能はありませんが、温度センサーや湿度センサー、照度センサー、人感センサー、ノイズセンサーを搭載しており、将来的に期待できる機能を備えています。また、スマートスピーカーの登場以降、頻繁に機能のアップデートを行っており、長く使えそうな点も「Nature Remo」を選んだ理由の1つです。

今回はここまで。<後編>では「Nature Remo」を実際に使って自宅のIoT化にチャレンジします。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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