新製品レポート
4K受信チューナー単体製品も

新REGZAはBS/CS 4Kチューナー内蔵! 有機ELテレビ「X920」など3シリーズ登場

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東芝映像ソリューション(以下、東芝)は、4K対応テレビ“REGZA”(レグザ)の新ラインとして、有機ELパネルを搭載する「X920」など3シリーズを発表した。いずれも、BS/CS 4K受信チューナーをテレビ本体に内蔵するのが大きな特徴だ。2018年12月に開始予定のBS/CS 4K放送に、単体で対応する4Kテレビがいち早く登場した形となる。

新REGZAは、日本初のBS/CS 4K受信チューナーを内蔵する4Kテレビ。2018年6〜7月にかけて順次発売を開始する

新しいREGZAは、日本初のBS/CS 4K受信チューナーを内蔵する4Kテレビ。2018年6〜7月にかけて順次発売を開始する

BS/CS 4Kチューナー内蔵のREGZAが一気に3ライン登場

今回発表された新しい4K REGZAのラインアップは、有機ELパネルを搭載する「X920」、液晶パネルを搭載する「BM620X」「M520X」の3シリーズ9機種。上述の通り、BS/CS 4K受信チューナーを内蔵するのがポイントで、今あるBS/CSアンテナにつなげれば、本年12月からスタートするBS/CS 4K放送を視聴できるようになる(※4K放送の視聴には、新CASデータの入った「BS/CS 4K視聴チップ」を別途挿入する必要がある。くわしくは後述)。

BS/CS 4K放送を目前に控えたこの時期に、テレビの買い替えを検討するユーザーへ強力アピールする製品群だ。東芝の開発陣からは、「今回の新モデルに対する力の入れようは、かつてのCELL REGZA開発以来」との言葉も聞かれたほど。ここでは有機ELモデルのX920を中心に、新REGZAの特徴を紹介していこう。

日本初のBS/CS 4K受信チューナー内蔵モデルとして、3シリーズ9機種をラインアップ

3シリーズ9機種をラインアップ! 本年12月のBS/CS 4K放送開始に向けて、テレビの買い替えどきを探っている人も多いのではないだろうか。今まさにちょうど買い替えを検討中のユーザーにとって、新しい4Kレグザは魅力的な選択肢のひとつとなりそうだ

新世代4K有機ELパネル搭載の「X920」

有機ELパネルを搭載するX920は、65V型と55V型の2サイズを展開する。“Xシリーズ”は、REGZAの最上位モデル“Zシリーズ”の次位に位置づけられるが、東芝の開発陣によれば「型番はX920だが、気持ちは“Zシリーズ”」と言えるほどの完成度とのことだ。

65V型と55V型の2サイズで展開されるX920。両サイズとも、2018年7月下旬発売

65V型と55V型の2サイズで展開されるX920。両サイズとも、2018年7月下旬発売

放送受信チューナーとしては、上述の通りBS/110°CS 4Kデジタルチューナーを1基搭載するほか、地上/BS/110°CSデジタルチューナーを3基搭載。そのほか、スカパー!デジタルチューナーも内蔵している。

有機ELパネルには、新しく開発された「新世代4K有機ELパネル」を採用する。DCI-P3カバー率約100%の色域を確保し、ピーク輝度は約800nit。新開発の画素構造を採用し、ピーク輝度を向上させているのに加え、パネルに新しい表面処理を施すことで“黒”の再現能力も高めた。

内部には、その表現力を引き出すための新開発エンジン「レグザエンジン Evolution PRO」を搭載。これにより、4Kネイティブ映像の持つポテンシャルを最大限引き出せるという。

4K放送の高画質を最大限引き出すために設計された新開発の「レグザエンジンEvolution PRO」がポイント

4K放送の高画質を最大限引き出すために設計された、新開発の「レグザエンジンEvolution PRO」がポイント

また、映像の種類ごとに適切なフレームを判別してノイズやチラつきを抑え、高精細な4K画質を表現する技術「BS/CS 4KビューティX PRO」を搭載するほか、地デジ映像の処理に超解像技術を加えた技術「地デジビューティーX PRO」によって、従来の地デジ放送の精細感も高められている。

「BS/CS 4KビューティX PRO」による超解像処理の仕組みイメージ

「BS/CS 4KビューティX PRO」による超解像処理の仕組みイメージ

「BS/CS 4KビューティX PRO」の動作処理前と処理後の違い(画像はイメージです)

「BS/CS 4KビューティX PRO」の動作処理前と処理後の違い(画像はイメージです)

「地デジビューティーX PRO」では、従来はスケーラーで拡大していたフルHD化の処理に超解像処理を加え、ノイズを抑えて精細感アップ(画像はイメージです)

輝度ヒストグラム分布に連動した緻密なコントラスト制御を行う「HDRリアライザー PRO」。立体感のあるリアルな質感でHDR映像を再現する(画像はイメージです)

「美肌リアライザー」で、明るいシーンでの肌色の色飽和を高精度に検出。顔のハイライト部分の階調をキメ細やかに描き、肌の質感をリアルに表現(画像はイメージです)

「スポーツモード」では、芝生の表現に適したガンマカーブを採用。芝生をリアルに描写することで、ゴルフやサッカーなどのスポーツ競技の映像をリアルに再現する(画像はイメージです)

BS/CS 4K放送の録画もOK

テレビ視聴機能としては、付属リモコンに新しく「4K」ボタンが加わった。ボタンを押すだけで、ほかの2K放送やスカパー!などと同じ感覚で、4K放送の画面に切り替えられる。

また、全録機能「タイムシフトマシン」や、「シーンリスト」「みるコレパック」「次みるナビ」など、REGZAならではの多彩な視聴・録画機能も搭載。通常の2K放送はもちろん、BS/CS 4K放送でも同じように各機能が使えるのもポイントだ。

録画機能としては、2K放送は3チューナーを内蔵するため、裏番組のダブル録画が可能。4K放送の場合、BS/CS 4Kチューナーは1基しか搭載しないので裏番組録画は行えないが、視聴中の番組であれば外付けUSB-HDDに録画することができる。

付属リモコンのボタン配置も4K放送対応仕様に。「地デジ」「BS」「CS」「スカパー!」に加えて、「4K」というボタンが加わり、2K放送の地デジ/BS/CS放送を切り替えるときのように、シームレスにBS/CS 4K放送に切り替えられる

外付けHDDを使えば4K放送の録画も可能で、REGZAならではの多彩な視聴機能は4K放送でも利用できる。ただし、W録+みるコレパックによる自動録画機能「おまかせ録画」のみ、4K放送の録画には非対応となる

また、往年のREGZAファンに注目していただきたいのは、放送中番組の2画面表示が行える「ダブルウインドウ」機能が復活したこと。画面の拡大・縮小に3段階で対応し、番組を見ながら他チャンネルの内容をチェックすることができる。4K放送と2K放送をダブルで表示させることも可能だ。

番組を見ながら、他チャンネルのチェックができることでファンも多かったREGZAの「ダブルウインドウ」機能が復活! なお、4K放送をダブルで表示させることは不可能。スカパー!プレミアム同士、録画番組と動画配信サービス視聴中の2画面表示も非対応となる

新設計「有機ELレグザオーディオシステム」で迫力のサウンド

X920は音質面にもこだわっており、新開発の「有機ELレグザオーディオシステム」を採用し、迫力のあるサウンド再生を図っている。内蔵するフルレンジスピーカー、バスレフボックス、ツイーターの各設計を全て一新し、これらを総合出力46Wのマルチアンプで駆動することで、臨場感のある音質を再現する。

「有機ELレグザオーディオシステム」では、各ユニットの設計を刷新した

「有機ELレグザオーディオシステム」では、各ユニットの設計を刷新した

レグザサウンドイコライザーと、低域の補正能力を改善するオーディオイプティマイザーのハイブリッド構成により、全帯域においてフラットで明瞭な音質を実現するという

そのほか、Google アシスタント対応スマートスピーカーとの連携機能も搭載している。たとえばX920と「Google Home」を連携させて、「OK Google,チャンネル変えて」「音量をアップして」などとスマートスピーカーに話しかけることで、X920の操作が可能だ。

Googleアシスタント対応のスマートスピーカーを持っていれば、それと連携させて、テレビのチャンネル切り替えや音量調整を音声で操作できる。なお、テレビ本体にAndroid TVなどのOSを搭載するか否かについて、現時点では予定していないそうだ

“4K視聴チップ”を追加でセットする仕組みがポイント

さて、くわしい方はご存知のことと思うが、4K/8K放送の視聴に関しては、従来のB-CASとは異なる新しいCASシステムの採用が発表されている(詳細は、関連記事「デジタルテレビ放送を見るのに必要な「CAS」って何?」を参照)。とはいえ、ICチップ型になると言われるこの新CASは、まだ正式に提供が始まっていない。

X920や後述するBM620X/M520Xも含め、新しいREGZAの大きなポイントは、この4K放送に対応する新CASデータを入れた「BS/CS 4K視聴チップ」を“別体”で用意し、後からユーザーへ提供することだ。

こちらが「BS/CS 4K視聴チップ」。このチップの中に、4K放送に対応するCASデータが入る

こちらが「BS/CS 4K視聴チップ」。この中に、4K放送に対応するCASデータが入る

この「BS/CS 4K視聴チップ」は、2018年6〜7月の各モデル発売時には製品に同梱されない。新CASチップの正式出荷後となる同年10月以降に、購入ユーザー向けに追加で郵送され、ユーザー側が自分でテレビ本体にセッティングする形となる。

つまり、新CASチップを取り外しのきく別体とし、追加郵送する仕組みとすることで、東芝は他社にさきがけて“4K放送対応テレビ”を発表・発売することが可能となったわけだ。なお、新CASチップの提供が始まったあとは、この「BS/CS 4K視聴チップ」をテレビ本体に組み込んだ状態で製品が出荷されるとのこと。

新REGZAを購入後、「みるコレ」の画面か製品パンフレットのQRコードを読み取れば、簡単に「BS/CS 4K視聴チップ」の申し込みが行える

「BS/CS 4K視聴チップ」が届いたら、テレビの背面に挿入することで4K放送の視聴が可能になる。端子はUSBで、誰でも簡単にセットできる。2018年10月以降は、テレビ本体に組み込まれた状態で出荷予定のため、この作業は不要

ちなみに、従来のB-CASカードスロットも搭載しているので、通常の2K放送は「BS/CS 4K視聴チップ」の有無と関係なく視聴できる

液晶パネルを採用する「BM620X」「M520X」も登場

続いて、液晶パネルを採用する「BM620X」と「M520X」についても紹介しよう。いずれも、新開発のVAパネルを搭載する4K液晶テレビで、内蔵する「レグザエンジン Evolution」によって4K映像の表現力を高めたモデルだ。

「BM620X」は、55V/50V/43V型の3サイズを展開。2018年6月下旬に発売される

「BM620X」は、55V/50V/43V型の3サイズを展開。2018年6月下旬に発売される

「M520X」は、65V/55V/50V/43V型の4サイズを展開。50/43型は2018年6月6日、65/55型は同6月中旬に発売される

「M520X」は、65V/55V/50V/43V型の4サイズを展開。50/43型は2018年6月6日、65/55型は同6月中旬に発売される

内部にはBS/CS 4Kデジタルチューナーを1基と、地上/BS/110°CSデジタルを3基搭載。基本的な視聴機能や録画機能は、スマートスピーカーとの連携機能なども含め、X920と共通のもの(※スカパー!デジタルチューナーは非搭載。また、MB620Xのみタイムシフトマシン機能に非対応)。

別体の「BS/CS 4K視聴チップ」を本体に後からセットして、4K放送の視聴に対応する仕組みも、上述のX920と同じである。

2機種とも、新開発エンジン「レグザエンジン Evolution」を採用。ブロックごとに映像の種類を検知し、絵柄に応じた最適な復元処理を実施する「BS/CS 4KビューティX」技術を搭載しており、ノイズを抑えながら、4K放送本来の美しさを再現する(画像はイメージです)

地デジの気になるノイズを高精度に抑制するという「地デジビューティーX」にも対応。さまざまな高画質処理によって、テロップまでくっきりとした高画質を実現するという。「動き追従ノイズパターン抽出方3時限NR」によって、動きのある映像で発生するボケも抑えられ、クリアな映像を実現する(画像はイメージです)

緻密なコントラスト制御を行う「HDRリアライザー」にも対応。HDR映像の再現性を高めている

緻密なコントラスト制御を行う「HDRリアライザー」にも対応。HDR映像の再現性を高めている(画像はイメージです)

BM620Xは「バズーカウーファー」搭載の重低音モデル

搭載するパネルや、内部の画質処理技術、基本の視聴機能などは共通しているBM620XとM520X。では、サイズ以外で両者の違いは何かというと、ずばりサウンド技術だ。反対に言えば、音質以外の仕様は2機種ともほぼ同じ。

上位機種のBM620Xは、従来モデル「BZ710X」で採用され注目を集めた「バズーカウーファー」を搭載する。新開発のフルレンジスピーカーと、従来から設計を刷新したバズーカウーファーをマルチアンプで駆動し、豊かな低音と透明感のあるクリアなサウンド再生を図っているのが特徴だ。

MB620Xの背面部。「バズーカウーファー」を搭載しつつも、奥行きを抑えた設計になっているのがポイント

MB620Xの背面部。「バズーカウーファー」を搭載しつつも、奥行きを抑えた設計になっているのがポイント

新しくなった「バズーカウーファー」は、BZ710Xに搭載されたものよりもコンパクト化しながら、重低音の迫力は従来と同等程度を実現したという

中高音域を896バンドの分解能で補正するレグザサウンドイコライザーと、低音域に適切な補正を行うオーディオオプティマイザーによるハイブリッド構成で、全帯域にわたってフラットで明瞭なサウンドを再現するとのこと

いっぽう、下位機種のM520Xは、新開発のフレーム一体型フルレンジスピーカーを採用した「レグザパワーオーディオ」を搭載。こちらも、レグザサウンドイコライザーとオーディオオプティマイザーを搭載することによって、低音から高温までバランスのよいサウンドを目指している。

M520Xは、剛性を高めたバスレフ型エンクロージャーとフレーム一体型のフルレンジスピーカーによるユニットを採用

すでに4Kテレビを持っている人へ! BS/CS 4Kチューナー単体機「TT-4K100」

さて、新しいREGZAのラインアップは以上だが、もうひとつご紹介しておきたい製品がある。テレビにHDMI接続して使用するBS/CS 4K受信チューナー単体機「TT-4K100」だ。2018年秋に発売予定とされている。

すでに4Kテレビを購入済みのユーザーに向けて、「今ある4KテレビにHDMI接続するだけで、BS/CS 4K放送を見られるようになる」とアピールする製品である。

「TT-4K100」。本年3月に東芝が行った「新4K8K衛星放送へのREGZAの取り組み」の中で発表したプロダクトが、正式に製品化された形となる

テレビ接続用のHDMI出力ポートを1基のほか、USBポートを2基(録画用と汎用)、LANポート、BS/110°CSアンテナ端子(入出力)、地上デジタルアンテナ端子(入出力)を1系統ずつ装備する

今ある4Kテレビにつなげば、BS/CS 4K放送を視聴できるようになる。すでに4Kテレビを所有しているユーザーに強力アピールする製品だ

BS/CS 4Kデジタルチューナーを1基と、地上/BS/110°CSデジタルチューナーを2基搭載する仕様で、別売のUSB-HDDを接続することで番組録画も行える。たとえば、4K放送を33Mbpsの画質レートで録画した場合、2TBのHDDで約129時間分を録画できる(サービス側の指定による録画禁止コンテンツは録画不可)。

REGZAシリーズと組み合わせれば、テレビ側の付属リモコンで操作ができたり、REGZA側で画質処理機能が適用されたりするが、もちろん他社製のテレビに組み合わせることも可能だ。

REGZAシリーズと接続した場合は、REGZAの付属リモコンで操作が可能。リモコンの「入力切替」ボタンを押して、HDMI入力を選択すればよい

REGZAシリーズと接続した場合は、モスキートノイズを抑えるなど画質面でもアドバンテージが得られる仕様となっている

接続するテレビにあわせて、最適なフォーマットで自動出力してくれる。もちろん、2K画質のテレビに接続することも可能

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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