新製品レポート
上位モデルの「AVR-X2500H」「AVR-X1500H」も

デノンが3万円台で買えるAVアンプ入門機「AVR-X550BT」を発表

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デノンから、同社製AVアンプの入門機に位置づけられる新モデル3機種「AVR-X2500H」「AVR-X1500H」「AVR-X550BT」が発表された。なかでも、35,000円(税別)というメーカー希望小売価格を実現しているのが、下位モデルのAVR-X550BT。これまで同社が日本国内で展開するAVアンプにはなかった、最エントリーラインの製品となる。3万円台で購入できる、新しいデノンAVアンプの特徴を紹介していこう。

2018年5月中旬に発売される、デノン製AVアンプの新しいエントリー機「AVR-X550BT」

2018年5月中旬に発売される、デノン製AVアンプの新しいエントリー機「AVR-X550BT」

AVR-X550BTの上位に位置づけられる「AVR-X2500H」(上)、「AVR-X1500H」(下)も同時発表された。こちらも、のちほどご紹介する

最エントリー機のAVR-550BTが加わったことで、デノンAVアンプのラインアップは6製品に

最エントリー機のAVR-550BTが加わったことで、デノンAVアンプのラインアップは6製品に

基本機能をわかりやすく絞った、シンプルなAVアンプ入門機

AVR-X550BTは、定格出力70W/ch(8Ω,20〜20kHz,THD 0.08%,2ch駆動)を確保する5.2chモデル。

3〜4万円台のエントリークラスのAVアンプというと、他社製ではソニーやヤマハから該当モデルが発売されている。いずれも、オブジェクトオーディオやネットワーク機能などを省略してシンプルな仕様としているが、AVR-X550BTもその例に乗っ取った1台だ。機能性はシンプルながら、ベースにはデノンの高音質設計を投入し、サウンドクオリティを高めているのがポイントとなる。

本体サイズは434(横)×151(縦)×319(奥行き)mmで、重量は7.6kg。ちなみに今回発表された3機種とも、同社AVアンプのフラッグシップ機「AVC-X8500H」のフロントデザインを踏襲し、ミニマルさを強調した外観となっている

HDMIポートは5入力/1出力を装備している。そのうち3系統が、4K(60p/4:4:4)映像のパススルーとHDCP 2.2/BT.2020規格に対応。HDR規格もHDR10/Dolby Vision/HLGの3つに準拠する。

ホームシアター用音声フォーマットは、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master AudioなどのHDオーディオに対応。最新のオブジェクトオーディオ規格には対応しないものの、基本はしっかり押さえているといった形だ。なお音場補正機能は、デノン製AVアンプでおなじみの「Audyssey MultEQ XT」ではなく、DSPに含まれる独自機能を搭載する。

5系統のスピーカー出力と2系統のサブウーハー出力を備えるほか、光デジタル入力とアナログ入力を2系統ずつ、ビデオ入力2/出力1を装備する

デノンのHi-Fiアンプ思想を投入した高音質ディスクリート設計

AVR-X550BTの大きな特徴は、クラスを超えるサウンド設計を投入していること。最エントリー機とはいえ、しっかりとデノンのHi-Fiオーディオアンプの設計思想を継承した作りとなっている。

内部には、全5チャンネル同一のディスクリート・パワーアンプを搭載。出力段にあるパワートランジスタの温度変化をリアルタイムにモニタリングする仕組みとすることで、電流リミッター回路を排除し、ピーク時の電流を大幅に強化できるようになっている。これにより、微小信号から大きな信号まで幅広くカバーする。

全チャンネル同一のディスクリート構成や、ハイカレント・ドランジスタは、同時発表された上位モデルAVR-X1500Hと共通。基板はヒートシンクや電源トランスなどの重量物をフットの直近に配置し、高剛性のシャーシにしっかり固定することで、内/外部の不要振動を抑制している

また、DCサーボ回路には大容量コンデンサーを採用し、可聴帯域以下の超低域となるハーモニクス成分の再生に対応。これにより、ホームシアター再生における重低音の表現力を高め、臨場感を向上させている。

そのほか、DAコンバーターのポストフィルターには、チップ内部の構成をリファインするなどして音質対策を施した高音質オペアンプを採用しており、サウンドの空間表現の向上を図っている。電源部には、大容量68,000μFのカスタムコンデンサーを2基搭載することで、マルチチャンネル再生時にも余裕のある電源供給が行えるようにした。

Bluetooth音楽再生に対応! USB経由でハイレゾも聴ける

音楽再生機能も、シンプルに基本機能を押さえているといった印象だ。まず、Bluetooth経由でスマホやPCなどと連携しての音楽再生が可能で、BluetoothコーデックはSBC/AACに対応している。圧縮音源の補間技術である「リストアラー」も搭載しており、MP3やAACなどの音声を高品位に楽しむことができる。

また、本体フロントにUSBポートを備えており、USBメモリー内に保存した音源の再生も可能。なおWi-Fiは非搭載のため、ネットワークオーディオ再生には対応しない。

USB経由で、96kHz/24bit FLACまでのハイレゾ再生に対応する

USB経由で、96kHz/24bit FLACまでのハイレゾ再生に対応する

ちなみにネットワーク機能は非搭載だが、Bluetooth経由で利用できるアプリ「Denon 500 series App」を使えば、スマホから再生操作が行える。

3万円台という低価格帯にして、デノンならではの高音質設計を投入するAVR-X550BTは、初めてAVアンプを購入するエントリーユーザーにとって、有力な選択肢のひとつとなりそうな製品だ。普段過ごしているリビングに導入し、テレビやゲーム機などと接続して“リビングのAVセンター”としてカジュアルに使用するのもよいだろう。

接続や初期設定の方法をテレビに映してくれる「セットアップアシスタント機能」も、入門層にはうれしい機能

接続や初期設定の方法をテレビに映してくれる「セットアップアシスタント機能」も、入門者層にはうれしい機能

もっと音質&機能性にこだわりたい人向けの「AVR-X2500H」「AVR-X1500H」

いっぽう、より音質と機能性にこだわりたいユーザーは、AVR-X550BTと同時発表されたAVR-X2500H/AVR-X1500Hの2機種に注目していただきたい。以下より、その仕様をまとめてご紹介しよう。2機種とも、7基のパワーアンプと2系統のサブウーハー出力を搭載する7.2ch出力モデルとなる。

上位機種のAVR-X2500Hは、定格出力95W/ch(8Ω,20〜20kHz,THD 0.08%,2ch駆動)を確保。HDMIポートは8入力/2出力を備え、ZONE出力にも対応している。

AVR-X2500Hは、2018年6月下旬発売。本体サイズは434(横)×167(縦)×341(奥行き)mmで、重量は9.4kg

AVR-X2500Hは、2018年6月下旬発売。本体サイズは434(横)×167(縦)×341(奥行き)mmで、重量は9.4kg

次位のAVR-X1500Hは、定格出力80W/ch(8Ω,20〜20kHz,THD 0.08%,2ch駆動)で、HDMIポートは6入力/1出力を備える。

AVR-X1500Hは、2018年6月中旬発売。本体サイズは434(横)×151(縦)×3439(奥行き)mmで、重量は8.6kg

AVR-X1500Hは、2018年6月中旬発売。本体サイズは434(横)×151(縦)×3439(奥行き)mmで、重量は8.6kg

両モデルとも、搭載するHDMIポートは、フロントの1系統以外はすべて4K(60p/4:4:4)映像のパススルーとHDCP 2.2/BT.2020規格に対応(フロントのHDMIポートは4K/60p/4:4:2対応)。HDR規格も、HDR10/Dolby Vision/HLGの3つに準拠する。

ホームシアター用音声フォーマットとしては、上位モデルとしてDolby AtmosやDTS:Xなどの最新オブジェクトオーディオに対応している。また、トップスピーカーがない状態でもDTS:Xのサウンドを再現する「DTS Virtual:X」もサポート。音場補正機能は、デノン製AVアンプでおなじみの「Audyssey MultEQ XT」を搭載する。

上がAVR-X2500H、下がAVR-X1500Hの背面端子部。 7系統のスピーカー出力と2系統のサブウーハー出力を備えるほか、光デジタル入力とアナログ入力を2系統ずつ、ビデオ入力2/出力1を装備する。また、MM対応のフォノ入力端子を搭載し、アナログプレーヤーとの接続が行えるのもポイント

オブジェクトオーディオ機能としては、6パターンのスピーカー配置をサポートする

オブジェクトオーディオ機能としては、6パターンのスピーカー配置をサポートする

天井までの距離を入力すると、スピーカーから視聴ポイントまでの距離を自動で計算し、反射を含めた正確なディレイタイムを実現してくれる機能「Dolbyスピーカー対応セットアップ」にも対応

内部の構成もより高品位で、ハイエンドモデルに共通する設計が投入されている。基板レイアウトはヒートシンクや電源トランスから振動を受けにくく、かつ信号経路をできるだけミ二マイズした設計で、厳選したパーツを採用したディスクリート・パワーアンプを搭載する。

また、1チップで約4倍の処理能力を持つという高性能32bitクアッドコアDSPを採用。サウンドの要となるDAC部にはAKMの最新世代32bit DAコンバーターを搭載し、よりフラットな低域特性を実現するのもポイントだ。

AVR-X2500Hの内部基板

AVR-X2500Hの内部基板

AVR-X1500Hの内部基板

AVR-X1500Hの内部基板

パワーアンプ部は、Hi-Fiアンプの設計思想を継承したディスクリート構成。カスタムコンデンサーを出力段のパワートランジスタと同一基板上に配置し、最短距離で電源供給できるようにしている。高速清流ダイオードと大容量ブロックコンデンサを採用し、4Ωのスピーカー駆動にも対応

AVR-X2500Hのみ、パワーアンプの初段に高性能なデュアル・トランジスタを採用。ハイエンドモデルと共通の設計により、微小信号の表現力を高め、低域の安定感を向上させている

プリアンプ部は、ハイインピーダンスであるアナログ端子をトランスから極力離して配置することで、ノイズの影響を低減。ハイエンドモデルと同一のボリュームICを採用し、特性の改善と最適化を図っている。しかも、理想の信号経路とレイアウトを実現するため、ボリュームとセレクターそれぞれの機能に特化したチップを新規開発した

音楽再生機能についても、Bluetooth機能やUSB接続機能はもちろんのこと、2機種ともWi-Fiを内蔵しているのでネットワークオーディオ再生も楽しめる。また、ネットワークを介し、「Denon 2016 AVR Remote」や「HEOS」などのアプリを使用し、スマホからの操作も可能だ。

ネットワーク経由で、最大192kHz/24bitまでのWAV、5.6MHzまでのDSD再生に対応する

ネットワーク経由で、最大192kHz/24bitまでのWAV、5.6MHzまでのDSD再生に対応する

デノン独自のネットワーク再生システム「HEOS」連携もサポート

デノン独自のネットワーク再生システム「HEOS」連携もサポート

AVR-X550BTが初めてAVアンプを購入するようなエントリーユーザー向けのシンプル機だったのに対し、AVR-X2500H/AVR-X1500Hの2機種は、さらに幅広い機能を使いこなしたいユーザーに向けたモデルとなる。

5〜6万円クラスの価格帯で、オブジェクトオーディオやネットワーク再生などの高機能も楽しめるのがAVR-X1500H。ハイエンド機に搭載されるパーツを投入するなどして、そこからさらにサウンドのクオリティを高めたのがAVR-X2500Hといった位置づけ。ユーザーのスタイルにあわせて選択肢が広がったデノン製AVアンプに注目されたい。

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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