新製品レポート
ネットワーク機能に特化したエントリー機

”潔く高音質化”したマランツのネットワークオーディオプレーヤー「NA6006」


マランツから、ネットワークオーディオプレーヤーのエントリーモデル「NA6006」が2018年8月中旬に発売される。メーカー希望小売価格は75,000円(税別)。かつて、日本のオーディオメーカーとして初めてネットワーク専門機を手がけたブランドであるマランツが、「10万円超えの上位機種に肉薄する音質」とアピールする新モデルだ。

ネットワーク機能に特化した分、音質を高めるという潔さ

NA6006は、Wi-Fiによるネットワーク再生機能のほか、BluetoothやUSB-HDD/USBメモリーを接続しての再生にも対応するネットワークオーディオプレーヤー。ネットワーク経由でPCやNAS内にある音源のワイヤレス再生が可能で、「Spotify」などの音楽ストリーミングサービスの聴取にも対応。さらに、AirPlayの最新規格である「AirPlay 2」もサポートしている。ネットワークおよびUSB経由で、最大192kHz/24bit PCM、5.6MHz DSDのハイレゾ再生が行える。

マランツによれば、NA6006は、従来モデル「NA6005」の後継機であり、上位モデル「ND8006」に迫る音質向上を図った1台という位置づけ

スペックだけを比較すると、上位モデルの「ND8006」からCD再生機能やUSB-DAC機能を省略し、エントリーモデルとして主にネットワーク再生機能に特化したように見える。しかしマランツによれば、ただスペックダウンしているわけではなく、その分のコストをネットワーク性能の強化と音質チューニングに回したそうで、「7万円台の価格帯でND8006に迫る高音質化を図った」というのがポイント。

前世代モデルのNA6005と比較すると、フロントデザインはほとんど変わりないが、リアパネルはかなりシンプルになっていることがわかる

上位機種と同じ高性能DAC「ES9016K2M」を搭載

ND8006に迫る高音質化という点で大きい要素が、DAC部にND8006と同じESS社製の高性能DAC「ES9016K2M」を採用していること。外付けのI/V変換回路とポストフィルターにHDAMとHDAM-SA2を使用したフルディスクリート設計とし、マランツ独自の音質チューニングを施している。

ES9016K2Mは、低ジッターと122dBの広ダイナミックレンジを確保するDACチップ

ES9016K2Mは、低ジッターと122dBの広ダイナミックレンジを確保するDACチップ。電流出力タイプなので、外付けのI/V変換回路の使用が可能なため、独自のチューニングが行える

また、プリメインアンプ「SA-10」にも採用されるオリジナルのデジタルフィルター「Marantz Musical Digital Filtering(MMDF)」を搭載し、同じくSA-10に採用されるディスクリートDAC「MMM-Stream」のフィルター特性を踏襲している。PCM信号の入力時には、好みにあわせて2種類の特性を切り替え可能。同社が培ってきたデジタルフィルターのノウハウをしっかり投入した仕様となっている

NA6006ではアナログ基板を一新。左右チャンネルのアナログ出力回路をシンメトリーにレイアウトし、チャンネルセパレーションや空間表現力を高めている。DAC回路やアナログ出力回路、デジタル回路には、オーディオグレードの高音質パーツをふんだんに採用

通常のアナログ出力に加え、音声信号の音量を調整できる可変出力のアナログ出力も搭載。アプリやリモコンで音量調整できる

3段階のゲイン切り替え付きフルディスクリートヘッドホンアンプ。HDAM-SA2型高速バッファー電流により、情報量豊かで鮮度の高いサウンドを実現する

新世代オリジナルネットワークモジュールを搭載し、安定性を向上

また、マランツオリジナルの新世代ネットワークモジュールを搭載し、ネットワーク性能の安定性を高めていることにも注目だ。

新世代のオリジナルネットワークモジュール。高い安定性と操作性を実現し、さまざまなネットワーク機能に対応する

本機は、デノンとマランツの製品が対応する独自ネットワーク機能「HEOS」に対応しており、専用のHEOSアプリを使用してスマートフォン/タブレットから簡単に操作が行える。PC/NASの中にある音楽をワイヤレス再生したり、Spotifyなどの音楽ストリーミングサービスを楽しむことが可能だ。本機で再生中の音楽を、同じホームネットワーク内にあるHEOS対応機器に配信して、ストリーミング再生するといったこともできる。

さらに上述の通りAirPlayの最新規格「AirPlay 2」にも対応しているが、このネットワーク性能の強化によって、高い操作性も確保しているのだ。

まとめ。サウンドを聴いてコスパの高さを実感

最後に、NA6006の音質について簡単にご紹介しよう。マランツの開発陣によれば、開発時にまず目標としたのはやはり「SN比の改善」だったという。実際に従来モデルNA6005との比較試聴を行ったのだが、確かに音の立体感が向上していることが感じられた。特にクラシックを聴いた際は、楽器が明瞭に分離しその位置関係が見えるよう。「7万円台の価格帯ながら、ND8006に迫る高音質」をめざして開発されたという本機だが、実際にそのサウンドを聴いてみると、コスパの高さを実感できるだろう。

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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