新製品レポート
シンプルでシックなデザインも魅力

デノンから10年以上ぶりのレコードプレーヤー「DP-400」「DP-450USB」登場


デノンから、実に10年以上ぶりにアナログレコードプレーヤーの新モデルが登場する。シンプルなデザインにマニュアル仕様を備えた「DP-400」と、そのDP-400をベースにUSBメモリー接続機能を搭載した「DP-450USB」の2機種だ。いずれも、2018年8月中旬に発売を予定している。

デノンのレコードプレーヤー開発は“デンオン時代”の1970年代から続き、これまでに多くの銘機を手がけてきた。現在は「DP-300F」や「DP-200USB」などのカジュアルなモデルをラインアップするが、いずれもロングセラーとなっていて、価格.comの「レコードプレーヤー」カテゴリーでも常に売れ筋ランキングの上位に入っている。今回そこに、久しぶりに新モデルが追加された形となる。

こちらが、デノンのレコードプレーヤー現行機種。いずれも10年以上におよぶロングセラー機種だ

こちらが、デノンのレコードプレーヤー現行機種。いずれも10年以上におよぶロングセラー機種だ

久しぶりのレコードプレーヤーは、“インテリア性”に注力した新機軸モデル

それでは、DP-400/DP-450USBの詳細を見ていこう。まずは価格帯だが、メーカー希望小売価格はベースモデルのDP-400が58,000円(税別)で、USB接続機能付きのDP-450USBが70,000円(税別)。いずれも10万円を切るカジュアルなラインだ。

DP-450USBのみUSBポートを搭載する以外は、2機種とも共通の基本仕様を備えている。駆動はベルトドライブ式で、回転数は33 1/3、45、78回転の3種類に対応。MMカートリッジ対応のフォノイコライザーを内蔵しており、フォノ入力非搭載のアンプなどにも直接接続できる。なお、現行機種のDP-300などはフルオートマチックタイプなのに対し、DP-400/DP-450USBはカジュアルラインながら自分で針を落とすマニュアルタイプとしている。

外観デザインは共通のP-400(上)と、DP-450USB(下)。DP-450USBのみ、フロントにUSB接続端子と録音ボタンを装備する

フォノ出力端子の隣には、イコライザースイッチを装備。フォノイコ内蔵型のアンプに接続する場合は、このイコライザースイッチをオフにすればよい

実はDP-400/DP-450USBは、意外にも(?)まず“デザイン性”に注力して開発がスタートしたという。従来のオーディオ機器然としたイメージではなく、“インテリア性の高さ”をコンセプトに設計されたのだとか。伝統のS字型トーンアームを採用したマニュアル仕様としながら、オーディオルームではなくリビングなどの生活空間に設置することをメインに開発されたというわけだ。デノンとしては新機軸のレコードプレーヤーと言える。

同社のHi-Fiオーディオ機器には、デスクトップ環境にフィットするコンパクトサイズのアンプやDACなどをラインアップする“デザインシリーズ”がある。DP-400/DP-450USBもその思想を受け継いでいるそう。価格帯だけではなく、デザインのカジュアル性も高めたという感じだ

回転数の切り替えダイヤルもシンプルでスタイリッシュなデザインに

回転数の切り替えダイヤルもシンプルなデザインに

オーディオルームへの設置(上)はもちろんのこと、インテリアにマッチするのでリビングやデスクトップなど生活空間に設置(下)するのもアリ

「SP-5000」時代の設計書を元に新開発したS字型トーンアーム

DP-400/DP-450USBの大きな特徴のひとつが、スタティックバランスのS字型トーンアームを搭載すること。なんと、1971年に登場したデノンの銘機「DP-5000」の開発当時にリファレンスになっていた設計書を使用し、当時の開発スタッフにも助言を仰ぎながらトレース性能を追求して新開発したものだという。ヘッドシェルは交換しやすいユニバーサルタイプで、製品にはMM型カートリッジが標準で付属する。

新開発のスタティックバランスS字型トーンアーム。有効長、オーバーハング、オフセット角などの要素を詰め、トラッキングエラーを抑えた

さらにトーンアーム関連の仕様でポイントとなるのが、新開発の「オートリフトアップ&ストップ機能」。レコードの再生が終了したら自動的にトーンアームをリフトアップし、ターンテーブルの回転を自動停止させるというものだ。大切なレコードやカートリッジを傷めないように配慮された機能となる。

アームリフターをモーターで動作させる設計とし、トーンアームの性能には悪影響をおよぼさずに「オートリフトアップ機能」を実現。レコードをかけながら寝てしまった場合でも、自動でトーンアームが上がり、回転を止めてくれる

高精度センサーにより、ターンテーブルの回転を自動制御

もうひとつ、ターンテーブルの回転精度を高める「回転制御機能」を搭載していることにも注目。上述の通り、DP-400/DP-450USBはベルトドライブ式だが、アルミダイキャスト製のターンテーブルの下に速度センサーを配置している。このセンサーがターンテーブルの回転速度を常時モニターし、正確な回転速度を保てるようにモーターの動作を自動制御する仕組みになっている。

高い回転精度を維持することで、レコードの再生品質を高める

高い回転精度を維持することで、レコードの再生品質を高める

ダストカバーがレコードジャケットスタンドにもなる!

そのほか、おもしろいのが新しいダストカバーの設計だ。自立式になっていて、レコードの再生中に、レコードジャケットを立てかけておくスタンドとして使うことができる。もちろん、普段からレコードを立てかけてディスプレイするのに使ってもよい。

通常はこのようにダストカバーをかぶせておき、

通常はこのようにダストカバーをかぶせておき……、

レコード再生中は、レコードジャケットを立てかけてディスプレイしておくことができる

レコード再生中は、レコードジャケットを立てかけてディスプレイしておくことができる

SP-450USBは、USBメモリーへのダイレクト録音に対応

続いて、SP-450USBに搭載されるUSBメモリー接続機能について紹介しよう。本体フロントにあるUSB-AポートにUSBメモリーを直接接続して、レコードの音源をデジタル録音することができる。フォーマットはMP3(44.1kHz/192kbps)/WAV(44.1kHz/16bit)に対応しており、USB端子の隣に配置されているボタンを押すだけですぐにデジタル化して取り込むことが可能だ。

USBメモリーを接続し、各フォーマットのボタンを押すだけでレコード音源の取り込みが可能

USBメモリーを接続し、各フォーマットのボタンを押すだけでレコード音源の取り込みが可能

また、SP-450USBからUSBメモリーに取り込んだ音源は、デノンの提供するWindows用の音楽ファイルユーティリティソフト「MusiCat for Denon」で編集することもできる。「MusiCat for Denon」を使えば、曲間の無音部分で自動的にトラックが分割されるほか、楽曲データを解析してGracetnoteの音楽データベースから楽曲情報を取得してタグ付けすることも可能だ。

まとめ

DP-400/DP-450USBは、スタイリッシュなデザイン性や、ダストカバーでレコードジャケットをディスプレイできる点など、インテリア空間での“見せ方”に配慮した仕様が新鮮だ。それでいて、マニュアル仕様やS字型トーンアームを搭載するなど伝統性も同時に継承し、さらに「オートリフトアップ&ストップ機能」といったレコード再生に便利な機能によって進化もしている。新しいコンセプトで生まれたデノンのレコードプレーヤーに注目したい。

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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