新製品レポート
本体内蔵マイクでGoogleアシスタントによるハンズフリー操作にも対応

ソニー「BRAVIA A9F/Z9F」発表!「X1 Ultimate」を搭載した4K有機EL&液晶テレビのフラッグシップ

ソニーは2018年9月4日、薄型テレビ「BRAVIA(ブラビア)」の新モデル「BRAVIA A9F」と「Z9F」を発表した。

4K液晶テレビフラッグシップモデルの「Z9F」と4K有機ELテレビフラッグシップモデルの「A9F」

「BRAVIA A9F」は4K有機ELテレビのフラッグシップ、「Z9F」は4K液晶テレビのフラッグシップにあたるモデルで、いずれも次世代高画質プロセッサー「X1 Ultimate」を搭載。映像制作プロの推奨に値する画質を実現した「BRAVIA Master Series」として展開される予定だ。本体内蔵マイクでGoogleアシスタントによるハンズフリー操作に対応するなど、機能面も大幅に強化されている。さっそく新製品の特徴をご紹介しよう。

リアルタイム処理能力が大幅に向上した「X1 Ultimate」で高画質がさらに進化

先述したように、今回発表された「A9F」と「Z9F」は、いずれも今年1月に開催されたCES 2018で発表されていた次世代高画質プロセッサー「X1 Ultimate」を搭載。今年5月に発表された有機ELテレビ「A8F」などに搭載されている「X1 Extreme」と比べてリアルタイム処理能力が2倍に引き上げられ、高画質性能がさらに進化しているのが最大の特徴だ。

次世代高画質プロセッサー「X1 Ultimate」

次世代高画質プロセッサー「X1 Ultimate」

たとえば、新たに追加された「オブジェクト型超解像」では、映像の信号分析だけでなく、オブジェクト単位のグルーピングを行うことで、草原の草木と動物の皮膚の質感といったような細部の違いを判別。それぞれの領域に対して最適な超解像処理を行うことで、ノイズを抑えながら細部の高精細化を実現している。

また、超解像処理用のデータベースに加え、ノイズ低減用のデータベースを新たに用意し、ノイズ除去性能を高めた「デュアルデータベース分析」も新たに搭載。従来よりも細かいノイズを砕き切ることで、低品質な映像コンテンツもより高精細かつノイズの少ない映像で楽しめるようになっている。

さまざまな映像をHDR(ハイダイナミックレンジ)相当にアップコンバートできる「HDRリマスター」についても、「新HDRリマスター」へと進化。従来はオブジェクト単位のコントラスト最適化処理だったが、「新HDRリマスター」ではオブジェクトをさらに細分化し、それぞれのオブジェクトに対して適切なコントラスト最適化を図ることで、映像の立体感がさらに向上したという。

なお、今回の2モデルは映像制作プロの推奨に値する画質を実現した「BRAVIA Master Series」として展開される予定だ。「MASTER Series」は同社独自の内部基準をクリアした最高峰モデルにのみ付与される称号で、「X1 Ultimate」の搭載は条件ではないという。

テレビがOFFでも使えるGoogleアシスタントによるハンズフリー操作に対応するなど、使い勝手も大きく向上

「A9F」と「Z9F」は、画質面の進化だけでなく、機能面も大きな進化を遂げている。なかでも注目したい機能が「Googleアシスタント」だ。

「Googleアシスタント」への対応自体は、すでに発売されている4K液晶テレビと4K有機ELテレビの2018年モデルも2018年中に展開予定とアナウンスされており、リモコンに搭載されたマイクを使って「Googleアシスタント」の各種機能を利用できることがわかっているが、「A9F」と「Z9F」では新たにテレビ本体側にマイクを内蔵したのがポイント。これにより、リモコンのマイクをわざわざ立ち上げなくても、ハンズフリーで操作できるになったのだ。

ちなみに、「Googleアシスタント」はテレビがONのときだけでなく、テレビがOFFのときでも利用可能となっている。テレビがONの際は、マイクにテレビの音声が被らないように、スピーカーから出る音を検知してキャンセリングしているということだ。テレビリモコンがなくても、音声だけでテレビのON/OFFやチャンネル切り替え、ボリューム調整などができるのは非常に便利だ。

「Z9F」は本体フロント下部にマイクを配置。テレビのボリュームを上げた状態でも声を正しく認識できるように、マイクにノイズキャンセリングの技術が応用されているという

使い勝手の面では、Android TV経由のネット動画アプリの立ち上げが高速化しているのも地味ながらうれしいポイントだ。2015年〜2017年に発売したAndroid TV機能搭載モデルに比べ、Netflixアプリは最大約1/4、YouTubeアプリは最大約1/2の起動時間となっているという。Android TVも、最新の「Android 8.0 Oreo」を搭載。ホーム画面で各アプリ内のコンテンツを確認できるなど、一覧性がさらに向上している。ネット動画などのエンタメ機能でBRAVIAを選ぶという人も多いので、こういった進化は大いに歓迎だ。

Android TVは最新の「Android 8.0 Oreo」を搭載。UIが刷新され、コンテンツの一覧性が向上している

Android TVは最新の「Android 8.0 Oreo」を搭載。UIが刷新され、コンテンツの一覧性が向上している

このほか、Netflixと共同開発し、制作者の意図を忠実に再現した画質で楽しめる「Netflix 画質モード」や、CalMANのキャリブレーションツールと連携する「CalMAN for ブラビア」など、画質設定機能もいくつか拡充されている。

Netflixと共同開発した「Netflix 画質モード」。Netflixアプリ使用時のみ利用できる

Netflixと共同開発した「Netflix 画質モード」。Netflixアプリ使用時のみ利用できる

4K有機ELフラッグシップの「BRAVIA A9F」は3.2ch化でより立体的な音に進化した「アコースティックサーフェイス」に注目

ここからは、各モデルの特徴を詳しく紹介しよう。まずは、4K有機ELテレビ「BRAVIA A9F」からだ。

4K有機ELテレビ「BRAVIA A9F」

4K有機ELテレビ「BRAVIA A9F」

「BRAVIA A9F」は、2017年発売の「A1」を置き換える有機ELテレビの新フラッグシップモデルだ。画面サイズは65/55型の2サイズ展開となっており、77型サイズは「A1」が継続販売となる。

同社は今年5月にテーブルトップ設置にも対応したスタンドデザインの「A8F」を投入しているが、「A9F」は「A1」同様に画面に5°の傾斜を設け、スタンド部がフロントからまったく見えない「ワンスレートデザイン」を引き続き採用する。

フォトフレームスタイルの「ワンスレートデザイン」を引き続き採用。背面デザインはちょっとだけかっこよくなっている

画質面では、パネル制御技術「Pixel Contrast Booster(ピクセル コントラスト ブースター)」を新たに搭載。専用パネルコントローラと「X1 Ultimate」の組み合わせにより、高輝度時も色表現をより鮮やかにできるようになり、より高コントラストな映像表現を実現したという。

音質面では、画面から音が出る独自の高音質技術「Acoustic Surface(アコースティック サーフェス)」が「Acoustic Surface Audio+(アコースティック サーフェス オーディオプラス)」へと強化されたのがポイント。センターアクチュエーターを従来の左右2基から左右+中央の3基に増設したほか、サブウーハーを横向きに配置することで、より立体的なサウンドとなっている。

横向きに配置されたサブウーハーのおかげで音の回り込みが改善。より立体感のあるサウンドに仕上がっている

横向きに配置されたサブウーハーのおかげで音の回り込みが改善。より立体感のあるサウンドに仕上がっている

また、本体背面に用意されたスピーカー入力と別途用意したサラウンドシステムと組み合わせ、「A9F」をセンタースピーカーとして使用できる「センタースピーカーモード」も非常に面白い機能だ。ちなみに、「センタースピーカーモード」有効時も「A9F」のセンターアクチュエーター・サブウーハーのすべてが駆動する形となっており、音質もそれにあわせてチューニングしているということだ。

「A9F」をセンタースピーカーとして使用できる「センタースピーカーモード」

「A9F」をセンタースピーカーとして使用できる「センタースピーカーモード」

センタースピーカーとして使用するためのスピーカー端子も搭載

センタースピーカーとして使用するためのスピーカー端子も搭載

発売日は10月13日。市場想定価格は、65型「KJ-65A9F」が65万円前後、55型「KJ-55A9F」が45万円前後(いずれも税別)だ。

4K液晶テレビフラッグシップ「BRAVIA Z9F」。独自技術で広視野角を実現し、VAパネルの弱点を克服

「Z9F」は、2016年発売の「Z9D」を置き換える、4K液晶テレビのフラッグシップモデルだ。画面サイズは75/65型の2サイズ展開で、「Z9D」で受注生産の形で用意されていた100型はラインアップから外れている。

4K液晶テレビ「BRAVIA Z9F」

4K液晶テレビ「BRAVIA Z9F」

同社によると、有機ELテレビにはない明るい画面が持ち味の大画面のハイエンド液晶テレビはいまだに根強い人気があるという。しかし、有機ELテレビのような高コントラストを確保しようと高コントラスト液晶パネル(VAパネル)を使うと、大画面液晶テレビを囲んで視聴する際に色味の変化が大きいという課題があった。当時フラッグシップモデルとして登場した「Z9D」も例外ではなく、視野角の狭さが唯一画質面の弱点となっていた。

そこで今回登場した「Z9F」では、この問題を解決するために、「X-Wide Angle」と呼ばれる広視野角技術を新たに投入。独自の光学設計技術でバックライトからの光を効率的に拡散させることで、高コントラストと広視野角の両立を実現したという。実際、「Z9F」を中心に半円を描くように動きながら「Z9F」を見てみたが、「Z9D」では色味がかなり変わるような水平に近い角度まで動いても色味の変化がほとんどなくて驚いた。

パネルは倍速駆動で、エリア単位でのバックライトON/OFFで輝度や動画応答性能を改善する「X-Motion Clarity」にも対応する。いっぽうで、「Z9D」に搭載されていた高密度に敷き詰められた直下型LEDバックライトを高精度にコントロールすることで、緻密な明暗コントロールを実現する「バックライト マスタードライブ」については省略となった。この影響もあり、高輝度技術「X-tended Dynamic Range PRO」は「Z9D」同様に搭載されているものの、独自のコントラスト基準であるXDRコントラストは「Z9D」の×16から×12へと、ややダウンしている。

本体デザインは、「Z9D」のセンタースタンドから変更され、既発売の液晶テレビ2018年モデル同様に、画面下にサウンドバー本体をキレイに収められるようなスタンド形状となった。「A9F」のように「Acoustic Surface Audio+」で音質面を訴求するモデルではないので、音質周りはユーザーが自由に組み合わせできるようにということなのだろう。

スタンド形状のほか、背面デザインも大きく変更されている

スタンド形状のほか、背面デザインも大きく変更されている

発売日は有機ELテレビ「A9F」と同じ10月13日。市場想定価格は、75型「KJ-75Z9F」が90万円前後、65型「KJ-65Z9F」が65万円前後(いずれも税別)となる。

BS/110°CS 4Kチューナー「DST-SHV1」も11月に発売

これまで紹介してきた「A9F」「Z9F」を含め、同社の4K液晶テレビ&4K有機ELテレビは12月1日から本放送が開始されるBS/110°CS 4K放送に対応したチューナーを搭載していないため、今回の新製品発表のタイミングにあわせ、外付けタイプのBS/110°CS 4Kチューナー「DST-SHV1」もあわせて発表された。

BS/110°CS 4Kチューナーを2基搭載したチューナーボックス。別売りのUSB HDDを使った録画機能も備えており、BS/110°CS 4K放送の裏番組録画にも対応する。発売は11月10日で、価格は5万5千円前後(税別)だ。

BS/110°CS 4Kチューナー「DST-SHV1」

BS/110°CS 4Kチューナー「DST-SHV1」

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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