新製品レポート
“スピーカーによる音楽再生のような開放的なサウンド”を目指した1台

今度は竹! デノンのリアルウッドシリーズの新フラッグシップ「AH-D9200」登場

天然木のハウジングにこだわったデノンのプレミアムヘッドホン「リアルウッド」シリーズ。その最新モデルとして、ハウジング素材に竹を使用した「AH-D9200」が発表された。発売は2018年9月下旬で、価格は195,000円(税別)だ。

デノン「AH-D9200」

デノン「AH-D9200」

現在展開されているリアルウッドシリーズのヘッドホンは、「AH-D7200」がアメリカン・ウォールナット、「AH-D5200」がナチュラル・ゼブラウッドといったように、それぞれそのヘッドホンのターゲットにあわせて最適な木材がハウジングに使われている。今回新たに登場する「AH-D9200」は、加工の難しい竹をハウジングに採用したのが特徴だ。

リアルウッドシリーズの最新作には竹を使用

リアルウッドシリーズの最新作には竹を使用

使用されている竹は、高知県産の孟宗竹。“スピーカーによる音楽再生のような開放的なサウンド”という製品コンセプトを実現するために、軽量性と高剛性、すぐれた振動吸収性をあわせ持つ孟宗竹は、理想的な素材だったという。

ハウジング部の製造は、孟宗竹の産地と同じ高知県に拠点を構えるミロクテクノウッドが担当している。猟銃の製造などを手がけるミロクのグループ会社で、近年は高級自動車の木製ハンドルなど、木製製品の加工を多数手がけている。高級車「レクサス」で採用された竹のハンドルを手がけたのも同社だ。固体ごとの水分含有量の違いなどで扱いが難しい孟宗竹を、精度の求められる音響機器のパーツとして高精度に加工できたのは、こういったバックグランドがあったからだという。

ミロクテクノウッドの山本敦。手に持っているのは、「AH-D9200」で使われている孟宗竹だ。1本の孟宗竹で約4台分のハウジングが取れるという

「AH-D9200」のハウジング加工の工程を解説したもの。熟練した職人が手作業で加工しているという

「AH-D9200」のハウジング加工の工程を解説したもの。熟練した職人が手作業で加工しているという

孟宗竹のハウジングと組み合わせるドライバーユニットには、振動板にナノファイバー素材を使用した口径50mmのフリーエッジ・ドライバーを採用。ナノファイバーを使用したフリーエッジ・ドライバーは「AH-D7200」でも採用されているが、「AH-D9200」では孟宗竹ハウジングとのマッチングのためにナノファイバーの配合比を最適化し、振動板の形状も歪みが少なくなるように極限まで滑らかに仕上げたという。

「AH-D9200」で使われているフリーエッジ・ドライバー 「AH-D9200」の孟宗竹ハウジングの特性を最大限に生かすようにチューニングしているという

「AH-D9200」の孟宗竹ハウジングの特性を最大限に生かすようにチューニングしているという

「AH-D9200」で使われているフリーエッジ・ドライバー

さらに、この孟宗竹ハウジングと最新フリーエッジ・ドライバーの性能を余すことなく引き出すために、ケーブルのクオリティも追求。標準で3mのシルバーコートOFCケーブルと、1.3mのOFCケーブルの2種類が同梱され、ケーブルによる音の変化も楽しめるようになっている。

ケーブルはシルバーコートOFCケーブルとOFCケーブルの2種類が付属

ケーブルはシルバーコートOFCケーブルとOFCケーブルの2種類が付属

装着性に関しても、国内素材メーカーと共同で開発した肌触りのよい人工皮革と、側圧を最適に分散する形状記憶フォームを三次元縫製で仕上げ、頭部にしっかりとフィットするように配慮。ハンガーやハウジングフレームにアルミダイキャストを使用するなど、耐久性も抜かりない。

「AH-D9200」のイヤーパッド

「AH-D9200」のイヤーパッド

そして「AH-D9200」のもうひとつの特徴が、“Handcrafted in Japan”と銘打った高い品質だ。デノンのハイエンドHi-Fiオーディオ製品の製造を手がける白河オーディオワークスに、孟宗竹のハウジングを含むすべての部品を集め、専任の熟練した職人1人ですべて組み上げているという。

「AH-D9200」の分解モック

「AH-D9200」の分解モック

白河オーディオワークスにヘッドホン製造設備を新設。すべてのパーツをここに集め、熟練の職人の手で1台ずつ組み上げているという

白河オーディオワークスにヘッドホン製造設備を新設。すべてのパーツをここに集め、熟練の職人の手で1台ずつ組み上げているという

工業製品としてこれ以上ないというくらいこだわりが詰まった仕上がりとなっている「AH-D9200」だが、肝心のサウンドに関してもかなりこだわっているという。同社サウンドマネージャー山内慎一氏は、「数年前まではヘッドホンとスピーカーでは基本的な音の方向性に関しては同じものの、音をある程度分けて考えてきたが、Hi-Fiコンポーネントでやってきた“ビビット”や“スペーシャス”という音をヘッドホンにも忠実に反映させたいと思い、これまでの集大成として今回の製品を開発した」と開発の背景を説明。

同社サウンドマネージャーの山内慎一氏

同社サウンドマネージャーの山内慎一氏

サウンドに関しては、「竹を初めて聴いたとき、蛇口をあまり絞らない、かなりオープンな音で好感が持てた。これが音のまとめあげにも寄与した。ドカンと押し出しのいい音という側面もあるが、ナチュラルで繊細、広がりや透明感が感じられ、聴き終わった後の上質感や高級感、しっとりした部分もあわせ持っている。ソースによっては、スピーカーであたかも聴いているような錯覚もあるので、そういったところも味わってほしい」とアピールしていた。

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遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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