新製品レポート
約15年ぶりのレザーヘッドホンやチタン採用のハイエンドイヤホンも登場

初の完全ワイヤレスイヤホン2機種などオーディオテクニカの新製品を一挙レポート!

2018年9月12日、オーディオテクニカが毎年恒例となる秋の新製品発表会を開催した。話題の完全ワイヤレスイヤホンをはじめ、ポータブル向けのハイエンドイヤホン・ヘッドホン、希少なレザーを使用した全世界500台限定の超プレミアムヘッドホンなど、今年も注目の新製品が一挙発表された。さっそく新製品の特徴をレポートしていこう。

オーディオテクニカ2018秋新製品

オーディオテクニカからついに完全ワイヤレスイヤホンが登場!

スマートフォンでいつでもどこでも音楽を楽しめるようになり、Bluetoothイヤホン・ヘッドホン市場は年々市場が拡大。なかでも、左右のイヤホンをつなぐケーブルを一切なくした“完全ワイヤレスイヤホン”は、Bluetoothイヤホン・ヘッドホン市場の販売金額ベースで4割を占めるまでになるなど、ここ数年で一気に存在感を増している。そんな完全ワイヤレスイヤホン市場向けに、イヤホン・ヘッドホンメーカーの老舗であるオーディオテクニカがついに参入する。

今回発表されたのは、「原音再生」を掲げる人気の「Sound Reality」シリーズに属する「ATH-CKR7TW」と、スポーツ向けの「SONICSPORT」シリーズに属する「ATH-SPORT7TW」。同社は当初、低音重視の「SOLID BASS」シリーズから、同社初の完全ワイヤレスイヤホン「ATH-CKS7TW」を発売する予定だったが、Bluetooth対応機器との接続が同社の基準を満たせないという理由から発売が中止となっていた。そんな苦い経験から約1か月半、「ATH-CKS7TW」に変わる同社初の完全ワイヤレスイヤホンが今回登場する2モデルというわけだ。

「ATH-CKR7TW」は、DLCコーティング、純鉄ヨーク、真鍮スタビライザーなどを使用した専用設計のドライバーユニットをはじめ、AKM社製DAC/ヘッドホンアンプ「AK4375」の採用、音響空間と電気空間を別々にわけるデュアルレイヤー・テクノロジーの採用など、「原音再生」を掲げる「Sound Reality」シリーズらしい高音質志向のモデルだ。ちなみに、コーデックについても、SBC・AACに加え、aptXまでしっかりとカバーされている。

オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW」

オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW」

また、イヤホン単体でのバッテリー駆動時間が最大6時間と完全ワイヤレスイヤホンとしてはなかなかのスタミナとなっているのもポイント。充電ケースとの併用では最大15時間使用することができる。充電ケースにイヤホン本体や充電ケースのバッテリー残量をすぐに確認できるLEDインジゲーター&ボタンを設けているのも、他社の完全ワイヤレスイヤホンにはない特徴だ。

専用の充電ケースとの併用では最大15時間使用可能

専用の充電ケースとの併用では最大15時間使用可能

ケース前面のボタンを押すとイヤホンと充電ケース両方のバッテリー残量を確認できる

ケース前面のボタンを押すとイヤホンと充電ケース両方のバッテリー残量を確認できる

「ATH-SPORT7TW」は、スポーツ向けの「SONICSPORT」シリーズで展開される完全ワイヤレスイヤホンということで、IPX5相当の防水性能を確保しているのが特徴。また、激しいスポーツ中でも耳から落ちないように、独自イヤフィンによる耳に吸い付くような装着感となっているのもポイントだ。本体側面はタッチコントロール機能となっており、濡れた手でも操作できるようになっている。ワークアウト時などに周囲の音を確認できるヒアスルー機能など、スポーツ向けBluetoothイヤホンのトレンドもしっかりと押さえられている。

イヤホン本体は「ATH-CKR7TW」よりもコンパクトに設計されており、イヤホン単体でのバッテリー駆動時間は最大3.5時間とやや短め。その代わりに10分の充電で最大45分使用できるクイックチャージ機能が用意されている。コーデックはSBCとAACをサポート。

オーディオテクニカ「SONICSPORT ATH-SPORT7TW」

オーディオテクニカ「SONICSPORT ATH-SPORT7TW」

独自のイヤフィンで吸盤のように耳にピタっとつくのが特徴

独自のイヤフィンで吸盤のように耳にピタっとつくのが特徴

いずれのモデルもカラーバリエーションは、ブラックとグレーの2色を用意。発売日は11月9日で、市場想定価格は「ATH-CKR7TW」が27,000円、「ATH-SPORT7TW」が23,000円(いずれも税別)だ。

お値段46万円!全世界500台限定のレザーを使った個性派ヘッドホン「ATH-L5000」

ホームユース向けのヘッドホンとしては、ウッドハウジング表面をレザーで仕上げたヘッドホン「ATH-L5000」が発表された。2003年に発売された「ATH-L3000」以来、実に15年ぶりとなるレザーヘッドホンの新作だ。

レザーを使った「ATH-L5000」。写真奥に見えるのは約15年前に発売された「ATH-L3000」だ

レザーを使った「ATH-L5000」。写真奥に見えるのは約15年前に発売された「ATH-L3000」だ

今回の新モデルでは、バイオリンやギターにも使われるシカモア材を使用したウッドハウジングに、ロールスロイスなどの内装にも使われる英国コノリー社製アニリンレザーを組み合わせた。職人がひとつひとつ縫製して仕上げるため、全世界でたった500台のみという限定生産モデルとなっている。

英国コノリー社のアニリンレザーという非常に貴重なレザーが使われている

英国コノリー社のアニリンレザーという非常に貴重なレザーが使われている

ドライバーユニットには、58mmの大口径ドライバーを使用。フランジ部分に高強度のCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)を、振動板にDLC(Diamond Like Carbon)コーティングを施すことで、ウッドハウジングを使ったヘッドホンとは思えないトランジェントにすぐれたスピード感ある音に仕上がっているという。ケーブルも両出しのXLRMバランスケーブルと標準ケーブルの2種類が同梱される予定だ。

ハウジングの特性に合わせてドライバーユニットも専用設計のものが使われている

ハウジングの特性に合わせてドライバーユニットも専用設計のものが使われている

発売日は12月14日。市場想定価格は460,000円前後(税別)だ。

ポータブルできる最高の音を追求。チタン採用の「ATH-AP2000Ti」「ATH-CK2000Ti」「ATH-CM2000Ti」

同社のポータブルヘッドホン・イヤホン製品の中でも音に徹底的にこだわったモデルとして今回新たに追加されたのが、密閉型ヘッドホンの「ATH-AP2000Ti」とカナル型イヤホンの「ATH-CK2000Ti」、そしてオープン型インナーイヤホンの「ATH-CM2000Ti」だ。

ハイエンドポータブル向けヘッドホン・イヤホンとして展開される「ATH-AP2000Ti」「ATH-CK2000Ti」「ATH-CM2000Ti」。ちなみに、シリーズ名は特に設けていないとのこと

いすれも、同社がこれまで培ってきた技術を結集し、海外メーカーの1000ドルクラスの製品に対抗できる音質に徹底的にこだわったハイエンドのポータブルモデルを目指して開発されたモデル。筐体には軽さと音響特性にすぐれたチタンを共通で採用しており、製品型番末尾には“Ti”が付与される。筐体以外にも、ドライバーユニットにパーメンジュール磁気回路やDLCコーディング振動板を採用したり、両出しタイプの4.4mm5極バランスケーブルを標準添付するなど、徹底的に音にこだわったつくりとなっている。

4.4mm5極バランスケーブルが標準で付属

4.4mm5極バランスケーブルが標準で付属

「ATH-AP2000Ti」はポータブルヘッドホンとしてはかなり大型の部類となる53mm口径の新開発ドライバーを搭載。シープスキンと低反発素材を使用した立体縫製のイヤーパッドを採用するなど、装着感にもこだわったという。

密閉型ポータブルヘッドホンの「ATH-AP2000Ti」。見た目は重そうだが、チタンハウジングを使ったおかげで思ったよりも軽い

シープスキンを使用するなど、イヤーパッドもかなりこだわって作っている

シープスキンを使用するなど、イヤーパッドもかなりこだわって作っている

「ATH-CK2000Ti」は、9.8mmと8.8mmのダイナミック型ドライバーを向かい合わせに配置した独自のデュアルフェーズ・プッシュプル・ドライバーを採用。音質を犠牲にすることなく従来よりもコンパクトなドライバー口径に仕上げたという。

カナル型イヤホンの「ATH-CK2000Ti」

カナル型イヤホンの「ATH-CK2000Ti」

ノズルの先まですべてチタン製だ

ノズルの先まですべてチタン製だ

「ATH-CM2000Ti」は、実に8年ぶりとなるオープン型インナーイヤホンのハイエンドモデル。新開発の15.4mm HDドライバーは、いい音がこぼれず耳奥に届くように配慮してチューニングしたという。インナーイヤホンながら耳掛けスタイルで装着できるようになったのも大きな特徴だ。

実に8年ぶりとなるオープン型インナーイヤホンのハイエンドモデルとして登場した「ATH-CM2000Ti」

実に8年ぶりとなるオープン型インナーイヤホンのハイエンドモデルとして登場した「ATH-CM2000Ti」

発売日はいずれも10月19日。加工が難しいチタンを筐体に採用するなど、コスト度返しで開発したこともあって価格は同社のポータブルヘッドホン・イヤホン製品としては若干高めの設定となっており、「ATH-AP2000Ti」が140,000円前後、「ATH-CK2000Ti」が80,000円前後、「ATH-CM2000Ti」が50,000円となっている。

名機「ATH-MSR7」の直系後継モデルや、最大70時間連続再生を実現したモデルなどポータブルヘッドホンも豊作!

「ATH-CKR7TW」にも、「Sound Reality」シリーズにはポータブルヘッドホンがいくつか追加されている。

ワイヤードタイプは、ハイレゾに対応した「ATH-MSR7b」と「ATH-SR50」の計2モデルが新たにラインアップに加わった。いずれも標準ケーブルに加え、4.4mm5極バランスケーブルを標準で付属。「Sound Reality」シリーズ初のバランス接続対応モデルとなっている。

「ATH-MSR7b」は、「ATH-MSR7」の後継モデルとなる製品。ドライバーユニットのブラッシュアップ等で音質をさらに改善したほか、本体の軽量化や側圧の最適化など、装着感を高める工夫も盛り込まれた。ケーブルは両出しタイプで、カラーバリエーションはブラックとガンメタリックの2色をラインアップする。「ATH-SR50」はハイレゾ対応のエントリー機という位置付け。バランス接続ケーブルは片出しタイプだ。

ポータブルヘッドホンの「ATH-MSR7b」。両出しのバランスケーブルとなった

ポータブルヘッドホンの「ATH-MSR7b」。両出しのバランスケーブルとなった

「ATH-SR50」。こちらは片出しのバランスケーブルとなる

「ATH-SR50」。こちらは片出しのバランスケーブルとなる

Bluetooth接続と有線接続の両方に対応した「ATH-SR50BT」は、周囲の環境ノイズを自然な形で低減させる「ノイズリダクションモード」と、外音を取り込んで音楽とあわせて聴くことができる「ヒアスルーモード」の2種類からなる「アンビエンスコントロール機能」や、ボリュームを瞬時に下げて駅のアナウンスなどをすぐに確認できる「クイックヒアスルー機能」、再生や通話のコントロールを直感的に行えるタッチコントロール機能など、便利な機能を多数搭載。バッテリー駆動時間はフル充電で最大28時間となっている。コーデックは、SBC/AAC/aptXの3種類をサポート。カラーはブラックとブラウンの2色用意される。

Bluetoothヘッドホン「ATH-SR50BT」は多機能モデルという位置付け

Bluetoothヘッドホン「ATH-SR50BT」は多機能モデルという位置付け

Bluetooth接続のみの対応となるアラウンドイヤータイプの「ATH-SR30BT」は、電力効率にすぐれたチップの搭載により最大70時間という超スタミナバッテリーを実現したのがウリ。ブラック、ブルー、グレー、ピンクの豊富なカラーバリエーションを用意しているのもポイントだ。コーデックは、SBCとAACに対応する。

最大70時間再生に対応したスタミナバッテリーが魅力の「ATH-SR30BT」。カラーバリエーションは全4色をラインアップ

このほか、スポーツ向けのワイヤードイヤホン「ATH-SPOT10」も「SONICSPORT」シリーズに追加となっている。こちらも「ATH-SR30BT」同様、ブラック、ブルー、グレー、ピンクの4色のカラーバリエーションを用意する。

スポーツ向けのワイヤードイヤホン「ATH-SPOT10」

スポーツ向けのワイヤードイヤホン「ATH-SPOT10」

発売日はワイヤードタイプが10月19日、Bluetooth接続対応のワイヤレスタイプが11月9日だ。市場想定価格は、「ATH-MSR7b」が30,000円前後、「ATH-SR50」が18,000円前後、「ATH-SR50BT」が23,000円前後、「ATH-SR30BT」13,000円前後、「ATH-SPOT10」が2,000円前後(いずれも税別)となっている。

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

関連記事
ページトップへ戻る