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あこがれの高級モデルを厳選紹介

毎日愛用するものだからこそこだわりの逸品を!ボーナスで手に入れたい一生ものイヤホン

ボーナスで手に入れたい一生ものイヤホン

興味深いことに、イヤホンには100円ショップで買えるものから数十万円の超高級モデルまで、幅広い価格帯の製品がある。これは、イヤホンが“音を聴く”ための機能性商品であることと、良質なサウンドを作り上げようとすると途端に部品コストが上がってしまうという、相反する要因を抱えているからだ。服でいえば、ユニクロとオートクチュールの違いのようなもの。幅広い価格帯の製品が取り揃えられているのはいちユーザーとしてありがたいかぎりだし、安くて自分の好みにあったものを探し出すのは趣味としてとても楽しかったりする。いっぽうで、高級モデルならではの良質なサウンドも、代えがたい魅力だ。そこで、今回は“思い切って”この夏に高級イヤホンを手に入れよう、という記事を書かせていたこうと思っている。

というのも、高級イヤホンはとにもかくにも良質なサウンドを持ち合わせているので、音楽が今まで以上にリアルに感じられ、そのよさが存分に味わえるようになる特長を持っているからだ。自分の好きな楽曲が、いつもより感動的なサウンドに生まれ変わってくれるのは、とても楽しく、とても嬉しかったりする。そんな格別の感動をもたらしてくれる高級イヤホンをひとつ、皆さんも手に入れてみてはいかがだろうか。

とはいえ、高いのだから音がよいのは当たり前。高級イヤホンだからといって、どれを買っても自分にベストな製品とは限らない。先ほどから“良質な音”という言葉を使わせていただいているとおり、どんなにいい音でも、自分の好みではない、自分のよく聴く楽曲に合わないイヤホンでは、極上のオーディオライフは手に入らないからだ。そこで、まず最初に行って欲しいのは、とにかく音を聴いてみること。自分のプレーヤー(やスマートフォン)に好みの曲を入れて持っていき、沢山の高級イヤホンを試聴して“これだ!”と思えるイヤホンを探し出そう。正直な話、お気に入りの製品に出会えるまでは手を出さない方がよかったりもする。なぜなら、高級イヤホンは当然のごとく値段が高いので、頻繁に製品を買い換えたり買い足したりすることは金銭的にかなり厳しいからだ。量販店やヘッドホン系のイベントなどで、実際に製品をじっくり試聴して、その音のよさをしっかりと確認してから購入を判断しよう。

また、高級イヤホンをオススメするのには、音がいい、という以外にももうひとつポイントがある。それはメンテナンス性だ。その名のとおり、高級イヤホンは値段が高い。当然、1年2年で壊れてしまうような製品はありえず、メーカーも音質だけでなく耐久性にもさまざまな配慮を行っている。たとえば、イヤホンのトラブルでもっとも多い断線については、着脱式ケーブルを採用することで断線しても(多少のコストはかかるものの)手軽に復活できるようになっていたりする。また、イヤホン本体も耐久性の高い金属素材を使っていたりする。そういった配慮から、大切に使えば10年以上の長きにわたって使い続けられる製品もあるので、コストパフォーマンスの側面から見てもさほど悪くはなかったりする。

大量消費時代、使い捨て時代といわれて久しい現代だが、質のよいモノを長く使い続ける、というのも賢い製品選びだと思う。高級イヤホンをオススメするのは、そういった主旨があっての話だ。

ということで、上記のポリシーにマッチした高級イヤホンの新製品をピックアップして、ご紹介していこうと思う。

ソニー「IER-Z1R」

ソニー「IER-Z1R」

ソニーの高級ポータブルオーディオ「Signature」シリーズのフラッグシップモデルとして登場したカナル型イヤホン。まるで高級腕時計や宝飾品のようなペルラージュ加工が施されたイヤホン本体は、傷つきにくく錆びにも強いジルコニウム合金を採用。格段の耐久性を持ち合わせている。

その内部には、マグネシウム合金製のインナーハウジングに固定される形で、ワイドレンジ再生の12mm口径ダイナミック型ドライバーと高域用のBAドライバー、超高域用の5mm口径ダイナミック型ドライバーが搭載されている。このため、「IER-Z1R」のイヤホン本体は小柄とはいえないサイズになっているが、実際に装着してみると落ち着きがよく、重さをあまり感じない。なかなかに巧みなデザインといえる。また、銀コートOFC線や非磁性体金メッキプラグを採用する着脱式ケーブルは、Φ3.5mmのステレオミニ端子に加えてΦ4.4mmバランス端子ケーブルも付属していて、ウォークマンやヘッドホンアンプなどの機器でより高音質なサウンドを楽しむことができるよう配慮されている。

さて、実際のサウンドはというと、緻密な表現を持ちつつもハリのある中高音と、量感溢れる低音との組み合わせによって、迫力のある、色鮮やかな音色傾向が特徴。ボーカルもアコースティック楽器もリアリティの高い、臨場感溢れるサウンドを楽しむことができる。

また、音場の広がり感がとても自然なのも嬉しい。カナル型イヤホンはボーカルの距離感がとても近い、迫力のサウンドを持つものが多いが、「IER-Z1R」は逆の方向性というか、開放型ヘッドホンにも似たふわりと自然に広がる音場を持ち合わせているので、なかなか聴き心地がよい。ソニーの高級ヘッドホンにも通ずるサウンドキャラクターなので、そういった製品が好みの人にもぴったりな1台だ。

Meze Audio「RAI PENTA」

Meze Audio「RAI PENTA」

ルーマニアのMeze Audioが新たに作り上げたカナル型イヤホンのフラッグシップモデルで、超高域/高域用と中高域用に独自カスタムされたBA型を各2基ずつ、低域用にPEEK振動板採用の10mm口径ダイナミック型を1基搭載する、5ハイブリッドドライバー構成をもつ。CNC削り出し加工によって作り上げられ、表面にアルマイト処理が施されたイヤホン本体は、Meze Audioらしさ溢れる美しい外観を持つだけでなく、装着感にも配慮。さらに、緻密に設計された内部ユニット配置やエアフローコントロール、音導管などによって、全周波数帯域において調和の取れたサウンドを実現しているという。

また、MMCX端子を採用する着脱式ケーブルは、20本のリッツ線で編まれた銀メッキ銅ケーブルを採用する。端子部は、ロジウムメッキ加工された3.5mmプラグを装備(6.3mm端子への変換プラグも付属)している。イヤーチップの種類も豊富で、 シリコンイヤーチップ4サイズ(XS/S/M/L)に加えて、ダブルフランジタイプが1セット、ディープインサーション・ダブルフランジタイプが2セット、コンプライ製フォームイヤーチップ1セットが同梱されている。

ハッとするほど明瞭な中高域を持ちながらも、耳あたりのよい自然な音色と、緩やかに広がる音場感をあわせ持つサウンド。まさに、高級イヤホンらしい上質さをともなった音色傾向で、情報量の多いサウンドでありながらも、長時間聴き疲れない心地よさが巧みに両立されている。デザインもサウンドも上品な、完成度の高い製品だ。

ULTRASONE「SAPHIRE」

ULTRASONE「SAPHIRE」

ヘッドホンで人気を集めるドイツのULTRASONEが作り上げた、超高級クラスのカナル型イヤホン。ユニークなドライバー構成を持ち、低域用×2、中域用×1、高域用×1のBA型ドライバーに加えて、超高域用としてゴールドコーティングを施した6μgの超軽量ダイアフラムを採用した静電型ドライバーを2基搭載。4ウェイ・6ドライバー構成を採用している。なお、イヤホン本体内部にはトランス(16μワイヤーを15000巻したコイルを採用)が搭載されており、これによって入力信号を100倍に増幅し静電型ツイーターを駆動しているため、専用のヘッドホンアンプは必要なく、一般的なヘッドホン出力で楽しむことができる。

イヤホン本体は、航空機グレードのアルミニウムを使用することで、高い耐久性と剛性を確保。さらに、表面には名機「Edition 7」のオマージュしたブルーの酸化皮膜塗装が行われている。加えて、フェイスプレートはステンレス製が採用されている。銀コートOFC線を用いた着脱式ケーブルは、2.5mm4極バランス端子と3.5mmステレオミニ端子の2種類が付属。どちらも1.2mの長さとなる。イヤホン本体との接続には、2pinコネクターが採用されている。イヤーチップは、スピンフィット製シリコンタイプ「CP145」が3サイズ(S/M/L)、コンプライ製フォームタイプ「Tx-400」が3サイズ(S/M/L)付属する。

豊穣なサウンド、と表現するべきだろうか。とにかく音数が多く、色合いが多彩な、情報量の多いキャラクターとなっている。また、音色傾向としてはウルトラゾーンらしいというべきか、パリッとした中高域は持ち合わせていて、ボーカルがとてもハキハキしている。それなのに、ふわっとした広がり感の空間表現を持つなど、かなり欲張りなサウンド表現に感じた。そのため、マッチする音楽ジャンルは多少選ぶ傾向があり、ジャズやクラシックなど、アコースティック楽器がメインの演奏と相性がよかった。

Noble Audio「KHAN」

Noble Audio「KHAN」

2013年カリフォルニア州サンタバーバラに設立されたインイヤーモニター専門のオーディオブランド、Noble Audioの新しいフラッグシップモデル。低域用にダイナミック型ドライバー1基、中低域用/中高域用のKnowles製BAドライバーを各2基ずつ、高域用の日本製ピエゾドライバー1基を搭載する、4ウェイ6ドライバーのトリプル・ハイブリッド構成を採用しているのが特徴だ。

また、フェイスプレートには金属と他の元素を最新技術で混合させることですぐれた物理特性と美術的な美しさを兼ね備えた「M3」マテリアルを、ノズル部にはステンレス素材が採用されている。2pinコネクターを採用する着脱式ケーブルは、KHAN用に選定し直された銀メッキ高純度銅導体のリッツ線をチョイス。耐久性と音質を高いレベルで両立したとアピールする。

BAドライバーらしい丁寧な中高域のディテール表現と、ピエゾドライバーの素直な高域への伸びやかさがうまく交わって、フォーカス感の高いピュアなサウンドが生み出されている。密度感も高く、女性ボーカルが熱気ある歌声を聴かせてくれるのも嬉しい。いっぽうで、ダイナミック型ドライバーの恩恵か、パンチのある低域はフォーカス感も十分に確保されていて、ドラムやベースがグルーヴ感の高い演奏に感じられる点も素晴らしい。チューニングのバランスが絶妙な、完成度の高い製品だ。

まとめ

これまで紹介した製品のように、ひとくくりに高級イヤホンといっても、音色傾向や装着感、さらにはデザインセンスなどもそれぞれ異なっていたりする。このほかにも、ウッドドーム振動板を搭載するビクター「HA-FW1000」や静電型ドライバーを採用するシュア「KSE1200」、新たにaptX HD対応のBTケーブルが同梱されたWestone「W80」など、“良質な音”を楽しめる高級イヤホンは多々ある。是非、自分の耳で確かめて、自分にとってベストな製品を探し出し、長い期間にわたって愛用していただけたらと思う。

野村ケンジ

野村ケンジ

ヘッドホンなどをはじめ幅広いジャンルで活躍するAVライター。ハイレゾ音源についても造詣が深く、アニソンレーベルのスーパーバイザーを務めるほか、TBSテレビ開運音楽堂「KAIUNハイレゾ」コーナーではアドバイザーとしてレギュラー出演している。

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