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2つのマイクと最新プロセッサーで完全ワイヤレスでも 高精度なノイキャンを実現

WH-1000XM3の技術を投入!ソニーからノイキャン付き完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」登場

ソニーの完全ワイヤレスイヤホンラインアップに新モデル「WF-1000XM3」が加わった。型番からもお分かりの通り、同社初の完全ワイヤレスイヤホンとして2017年に登場した「WF-1000X」の後継モデルとなる製品だ。発売は7月13日で、市場想定価格は26,000円前後となる。

完全ワイヤレスイヤホン最新モデル「WF-1000XM3」

「WF-1000X」は、同社お得意のアクティブノイズキャンセリング機能を備えた完全ワイヤレスイヤホンとして、発売から1年半以上経過する今でも高い人気を誇っているが、新モデルではノイズキャンセリング性能をさらに高めたほか、通信の安定性やバッテリー駆動時間についても大きな進化を遂げている。実機の写真を交えながら、新モデルの特徴を解説していこう。

ノイキャンヘッドホン「WH-1000XM3」の技術を投入!完全ワイヤレスでも
高精度なノイキャンを実現

高完全ワイヤレスイヤホンとしては珍しいアクティブノイズキャンセリング機能を備えた「WH-1000XM3」。同社は昨年あたりから、ノイズキャンセリング性能を星の数で表現するプロモーションを行っており、現在発売されているノイズキャンセリング機能を備えた同社ヘッドホン・イヤホンは、三ツ星、四つ星、五つ星の3つのグレードに分類されている。

最高グレードの五つ星の条件としては、2つのマイクを搭載する「デュアルノイズキャンセリングテクノロジー」を採用していること、独自の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」を搭載し、業界最高クラスの高いノイキャン性能を備えたモデルであることが条件となる。現行ラインアップでは、昨年10月に投入したノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000XM3」が唯一五つ星を獲得していたわけだが、今回、「WF-1000XM3」がイヤホン、しかも完全ワイヤレスイヤホンタイプとして初めて五つ星となった。

「WF-1000XM3」では、先述した五つ星の条件をクリアするために、「デュアルノイズキャンセリングテクノロジー」と、「WH-1000XM3」に搭載された独自の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」をベースにカスタマイズを行った「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」を新たに搭載。フィードフォワードマイクで取り込んだ外音ノイズと、ドライバーユニット近くに配置されたフィードバックマイクで筐体内に漏れ込んだノイズを、「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」で高精度にキャンセリングすることで、完全ワイヤレスイヤホンタイプにおいて、業界最高クラスの高いノイキャン性能を実現したという。

2つのマイクや高音質ノイズキャンセリングプロセッサーなどを完全ワイヤレスイヤホンのコンパクトな筐体に収めた

独自の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」をベースにカスタマイズを行った「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」

ちなみに、今回搭載された「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」は、バッテリーサイズに制限のある完全ワイヤレスイヤホンに実装することを想定し、「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」よりも小型かつ省電力で動くようにカスタマイズされている。「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」では、信号処理が32bit処理だったが、「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」では、24bit処理に変更されているなどの違いがあるそう。

また、ノイズキャンセリング性能を高めるため、「エルゴノミック・トライホールド・ストラクチャー」と呼ばれるイヤホン本体を耳の3点で支える新構造や、耳に接する部分に「ハイフリクション・ラバー・サーフェス」と呼ばれる高摩擦のラバーを採用したのもポイント。装着性を高め、イヤホンの密閉度を高めることで、パッシブなノイズキャンセリング性能も高めている。

耳に接する部分に「ハイフリクション・ラバー・サーフェス」と呼ばれる高摩擦のラバーを採用することで、イヤーフィンなどを使わなくても耳からずれ落ちないようになっている

「WF-1000XM3」の装着イメージ

「WF-1000XM3」の装着イメージ

アクティブ・パッシブを含めたこれらのノイズキャンセリング性能の向上により、従来モデル「WF-1000X」と比べて、中高音域のノイズ低減効果が向上。飛行機のエンジン音のような低音域から人の声などの中高音域まで、幅広いノイズへの対応が可能になったということだ。

「DSEE HX」と6mm径の小型高感度ドライバーでワイヤレスでもハイレゾ相当を実現

完全ワイヤレスイヤホンとして初めて「DSEE HX」を搭載したのも「WF-1000XM3」の大きな特徴。「DSEE HX」により、CD音源やMP3などのハイレゾに満たない音源でも、最大96kHz/24bitまでアップコンバートすることができるようになった。なお、搭載されている「DSEE HX」は、最新のウォークマンなどに搭載されているAI技術を組み込んだタイプのものではなく、単純に周波数とビット深度をアップコンバートするタイプのものとなっている。

また、「DSEE HX」の搭載によりハイレゾ相当の音を楽しめるようになったということで、搭載される6mm径のダイナミックドライバーユニットについてもハイレゾグレードへと進化しているのもポイントだ。外磁型磁気回路の採用による駆動力の向上と振動板形状の最適化、音導管に対して最適な配置などにより、40kHz再生をカバーしたという。

近年、スマホで定額音楽配信サービスを利用して音楽を楽しむというユーザーも増えてきてきており、Bluetooth接続オンリーの完全ワイヤレスイヤホンタイプでも、ハイレゾ相当の音楽を手がるに楽しめるようになった点は大いに歓迎したいところだ。

アンテナ構造の最適化と新方式の接続方法を採用により、通信の安定性も大きく向上

完全ワイヤレスイヤホンにとって、通信の安定性はもっとも重要なポイントだが、「WF-1000XM3」は、この点でも「WF-1000X」から大きな進化を遂げている。

「WF-1000X」では、スマホから親機に信号を送信し、受け取ったデータを子機と同期する「リレー方式」という完全ワイヤレスイヤホンでもっとも一般的な通信方法が採用されていた。一度親機で受け取った信号を子機と同期するため、常にスマホ⇔親機、親機⇔子機という2つの通信経路があるため、電波干渉を受けやすく、信号のドロップアウトが起こりやすかったり、音の遅延が発生するといった課題があった。

こういった課題に対処するために、これまで同社の完全ワイヤレスイヤホンの一部モデルでは、リレー方式でも電波干渉を受けにくい「NFMI(近距離磁界誘導)」を採用したモデルなどが用意されてきたが、今回の「WF-1000XM3」では、「NFMI(近距離磁界誘導)」とも異なるまったく新しいチップ通信方式を採用してきた。それが、左右のイヤホンそれぞれに独立した信号を伝送できる「左右同時伝送」だ。

似たような仕組みは、Qualcomm(クアルコム)社が「TWS Plus」という名称で展開しているが、「TWS Plus」はスマホやDAPといった送信側も「TWS Plus」への対応が必要なのに対し、「WF-1000XM3」で用いられた左右同時伝送は、イヤホン本体の通信チップ側だけで完結するようになっており、送信側デバイスの対応が必要ないという特徴がある。ウォークマンでもiPhoneでも、Bluetoothをペアリングするだけで左右同時伝送になるというわけだ。

この新しい左右同時伝送技術と、Bluetoothアンテナの形状最適化により、「WF-1000X」から通信の安定性が飛躍的に向上。動画コンテンツの視聴中などで気になる音の遅延も大きく低減されたという。

Bluetoothアンテナの配置を見直し、同時伝送方式とあわせて、通信安定性に寄与している

Bluetoothアンテナの配置を見直し、同時伝送方式とあわせて、通信安定性に寄与している

バッテリーは本体6時間+ケース18時間の計24時間。ボタンはタッチセンサー式でアプリによるカスタマイズにも対応

「WF-1000XM3」のイヤホン単体のバッテリー駆動時間は6時間となっている。10時間近いバッテリー駆動時間を有する完全ワイヤレスイヤホンと比べるとややおとなしめのスペックだが、充電ケースはイヤホン本体に最大3回分のチャージができ、ケースと合わせると最大24時間は利用できる。

専用ケースの充電ポートは、最近の同社イヤホン同様に、USB Type-Cが採用されており、10分の充電で90分再生可能な急速充電にも対応。イヤホンを近づけるだけでピタっと吸着するように収納できるマグネットも新たに採用し、「WF-1000X」から使い勝手が向上している。

専用ケースは比較的コンパクト

専用ケースは比較的コンパクト

充電端子はUSB Type-C

充電端子はUSB Type-C

ふたを開けた部分にNFCとバッテリー残量インジゲーターを装備

ふたを開けた部分にNFCとバッテリー残量インジゲーターを装備

イヤホン本体のボタンはタッチセンサー式で、アプリで操作のカスタマイズも可能。片側のイヤホンを外すだけで自動停止、再度装着すると自動再生する装着検出や、ヘッドホンタイプの「WH-1000X」で好評だった外音を瞬時に確認できる「クイックアテンション」なども備えている。

アプリでボタンの細かなカスタマイズも可能

アプリでボタンの細かなカスタマイズも可能

カラーバリエーションは、ブラックとプラチナシルバーの2色。ハイブリッドイヤーピース(SS/S/M/L)とトリプルコンフォートイヤーピース(S/M/L)も標準で同梱される。

ブラックとプラチナシルバーの2色をラインアップ

ブラックとプラチナシルバーの2色をラインアップ

ケースのふたのカラーリングもカバラリごとに微妙に異なる

ケースのふたのカラーリングもカバラリごとに微妙に異なる

ノイキャン性能や通信安定性が向上し、ハイレゾ相当の音楽も楽しめる「WF-1000XM3」。夏に向けてさまざまなメーカーから完全ワイヤレスイヤホンが発表されているが、ノイキャン付きのモデルはまだまだ少なく、高機能モデルの代表モデルとして人気を集めそうだ。

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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