Amazonは12月4日、スマートスピーカー「Echo」シリーズの新モデル「Echo Studio」の発売を記念したプレスイベントを開催。12月5日の「Echo Studio」出荷に合わせ、音楽ストリーミングサービス「Amazon Music HD」において、ドルビー社の「Dolby Atmos」やソニーの「360 Reality Audio」に対応した3Dオーディオ対応楽曲の配信を12月5日に開始することを明らかにした。
Amazonの最新スマートスピーカー「Echo Studio」。12月5日発売で、価格は24,980円(税込)
「Echo Studio」は、音楽体験においてもっとも重要な音のクオリティを徹底的に追求し、スマートスピーカー単体でハイクオリティなサウンド体験を実現することを目指して開発された「Echo」シリーズの新しいフラッグシップモデルだ。大型の円筒形の筐体内には、下方向に向いた5.25インチのウーハー、上と左右の3方向に向いた2インチのミッドレンジスピーカー、前方に向いた1インチのツイーターという5つのスピーカーユニットと、最大出力330W/24bit/帯域幅100kHzのパワーアンプを搭載。Echoシリーズの単体スピーカーとして初めて「Amazon Music HD」のUltra HDクオリティの再生に対応し、スピーカー1台でハイクオリティな音楽を楽しめるのが特徴だ。
円筒形の本体内部に5つのスピーカーユニットを搭載
また、「Dolby Atmos」や「360 Reality Audio」をサポートし、音に包み込まれるような没入感のある3Dオーディオを楽しめるのも大きなポイントだ。3Dオーディオ楽曲は12月5日から「Amazon Music HD」にて配信が開始される予定で、ユーザーは「アレクサ、3D音楽をかけて」「アレクサ、3Dでロックをかけて」といったように話しかけるだけで3Dオーディオコンテンツを楽しめる。
ちなみに、再生しているコンテンツが3Dオーディオ対応かどうかは「Amazon Musicアプリ」または「Alexaアプリ」から確認できるが、「Dolby Atmos」か「360 Reality Audio」というのは判断ができない。また、現時点で3Dオーディオの再生に対応しているデバイスが「Echo Studio」のみのため、3Dオーディオ対応楽曲であってもキャスト先が「Echo Studio」でないと3Dオーディオと表示されない点も注意が必要だ。
「Echo」シリーズとして初めて「Dolby Atmos」や「360 Reality Audio」をサポート
また、一部の「Fire TV」シリーズとペアリングし、「Dolby Atmos」や「Dolby Audio」、「Dolby Digital Plus」のフォーマットに対応したコンテンツを再生できるのもユニークなポイントだ。なお、1台の「Fire TV」には最大2台の「Echo Studio」を紐付けることができ、対応コンテンツの再生は「Prime Video」や「Amazon Music HD」といったAmazon謹製のアプリだけでなく、「Netflix」といったサードパーティ製アプリでも可能となっている。
4K出力対応の「Fire TV」シリーズとペアリングして「Dolby Atmos」や「Dolby Audio」、「Dolby Digital Plus」のフォーマットに対応したコンテンツを再生できるのも特徴
さらに、設置場所の特性に合わせて音質を調整する「自動調整機能」も新たに搭載。こちらは音楽再生中にも継続的に音を調整しているそうだ。このほか、Zigbee対応のスマートホームハブ機能も内蔵。対応のスマートホームデバイスを音声でコントロールすることも可能だ。
今回、製品発売に先駆けて、1台の「Echo Studio」を使った3Dオーディオ対応楽曲コンテンツと、2台の「Echo Studio」と「Fire TV」シリーズを使用した「Dolby Atmos」対応映像コンテンツを体験することができた。
3Dオーディオ対応楽曲は、「Dolby Atmos」と「360 Reality Audio」のそれぞれを体験したが、両方とも音の聴こえ方はサウンドバーに近く、前方方向に設置したスピーカーから出る音が上から回り込んでくるようなイメージだ。スピーカー1本という構成のため、どうしても音が背面から回り込んでくるような感覚は少なめだが、最大出力330Wということもあり、迫力についてはさすがだった。ウーハーが下向き配置のため、設置場所によっては音の共振がかなり激しく出るので、設置する床の材質や場所には多少注意したほうがよさそうだ。
それほどのパワフルな出力を持つ「Echo Studio」を2台も使用した「Dolby Atmos」対応映像コンテンツのデモは、まさに圧巻のひと言だった。迫力はもちろんだが、音の動きがスピーカー1本のときよりさらにリアルになり、没入感がかなり高まった。電源をつないでスピーカーをポンっと配置しただけでこれだけのサラウンド感を楽しめるのなら大いにありだろう。
「Echo Studio」を2台使用した「Dolby Atmos」対応映像コンテンツのデモは迫力満点だった
「Amazon Music HD」のUltra HDクオリティの再生に3Dオーディオ対応、スマートホームハブ機能まで備え、「Echo」シリーズのフラッグシップモデルとして文句なしのスペックを備えた「Echo Studio」。24,980円(税込)という価格的なインパクトも含め、この冬大きな話題を集めそうだ。
PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。