レビュー
通話品質がいいからWeb会議でも使える

Googleのイヤホン「Pixel Buds」はAndroidスマホのベストパートナー

Googleから発売された完全ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」。音楽を楽しむというイヤホンとしての基本性能はもちろんのこと、Web会議などでも利用できる高い通話品質、そして、Googleアシスタントとの強力な連携機能など、プライベートからビジネスシーンまで幅広い用途で活躍する特徴を備えています。

「Pixel Buds」をレビュー。価格は20,800円(税込)

「Pixel Buds」をレビュー。価格は20,800円(税込)

洗練されたデザイン&快適な装着性

「Pixel Buds」は、片方のユニットの重量が約5.3gと比較的小さめの完全ワイヤレスイヤホンです。マットな質感の本体は、表面に「G」の刻印が施されているだけで、ミニマルかつ、上品な雰囲気。手触りがよいため、タッチやスワイプ操作も快適に行えます。

操作は、1回タップで再生/一時停止、2回で早送り、3回で曲戻し。音量調節は前方/後方にスワイプ。着信時にタップすると通話へと切り替わります。長押しで、通知内容の読み上げ、長押ししたまま話すとGoogleアシスタントが起動します。

レビューではClearly Whiteを試用。ほかにもAlmost BlackとQuiet Mintのカラーが用意されています。本体サイズは「Air Pods Pro」よりも小さく、非常にコンパクト

表面の手触りがよく、タッチ操作の精度は快適

表面の手触りがよく、タッチ操作の精度は快適

充電ケースも小さく、ポケットに入れてもじゃまにならないサイズ。本体と同じくマットな質感で、手になじむのが心地いい。充電はUSB Type-Cケーブルで行うほか、ワイヤレス充電にも対応

イヤホンには固定用のシリコン製イヤーチップが備わっており、これを耳のくぼみに引っかけるようにして装着します。数千人の耳をスキャンして設計したというだけあり、装着性は非常に快適。耳への圧迫感が少なく、しかも軽いため、長時間つけていても耳が痛くなることはありませんでした。

イヤーチップがイヤホンを耳にしっかり固定してくれるため、ランニングを行ってもズレたり落ちたりすることはなし。かなり激しめの運動時でも利用できそうですし、IPX4等級の防水仕様のため、汗をかいたり、雨に濡れたりしても大丈夫です。

イヤーチップが耳にしっかり固定。非常に軽く、付け心地も自然なので、装着しているのを忘れてしまうくらいでした

イヤーピースはS、M、Lの3つが付属。フィット感は可もなく不可もなくといった印象です。プライベートで使っているAZLAのイヤーピース「SednaEarfit XELASTEC」(SS/S/MS
)を装着してみたところ、サイズはピッタリ。少し窮屈ですが、ケースにもきちっと収まります。

なお、イヤホン単体での動作時間は最大5時間(音楽再生時)と、このサイズとしては長め。ケースとの併用で最大24時間。1日中着けっぱなしにしたい人は、途中で充電する必要があるでしょう。

バランスのとれたサウンド。通話はWeb会議でも使えるほど高品質

「Pixel Buds」は、12mmドライバーを搭載しているだけあり、音質は良好。低中高音域がバランスよく聞こえ、かつ高音の伸びが心地よく、ボーカルの息づかいまで聞こえます。低音に関しては、設定やアプリから調節できる「バスブースト」をオンにすると重量感がしっかり感じられます。音楽から動画や映画などの視聴まで幅広い用途でも十分満足できるでしょう。

対応コーデックはAAC、SBCと標準的。高音質コーデックには対応していません。イヤーピースのフィット感によって音質が変わるので、よくないと感じたら違うサイズのイヤーピースを試してください

本体には、耳への圧力を軽減しつつ、周囲の音が聞こえやすくなる空気孔が備わっています。大きめの音量で音楽を聴いていても、電車や駅構内のアナウンスが流れているのがわかりますが、内容までは聞き取れないレベルです。

音質を上回るほどよかったのが、通話時の音質です。「Pixel Buds」は、片方に2つのビームフォーミング対応マイクを搭載しており、ひとつは口(通話音声)にフォーカスし、もうひとつは周囲のノイズを解析して通話音質をクリアに保ちます。さらに、骨伝導センサーによって、骨を伝わる振動を音声に変換するという機能も備えます。

2つのマイクによりクリアな通話音質を実現。その効果はかなり高いと感じました

2つのマイクによりクリアな通話音質を実現。その効果はかなり高いと感じました

筆者は、普段パナソニックの完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ70W」を使っているのですが、通話をしながらスーパーや駅に入ると、相手から「周囲の音が大きすぎて声が聞き取れない」と言われることが多々ありました。

しかし、「Pixel Buds」を装着して同じ相手と通話していたところ「イヤホンを変えましたか?」と聞かれるほど通話音質がクリアだったそうです。自分でも試しましたが、周囲のノイズは遠くで聞こえる程度に小さく、それでいて通話音声が大きく聞こえやすいという感じです。

プライベートなら問題ないですが、仕事の電話などで使うときは通話音質が非常に重要。っその点、本機のマイクは騒々しい場所でも問題なく会話できますし、これなら自宅でWeb会議をしたり、カフェでちょっとしたオンラインミーティングするときも快適に使えるでしょう。

ノイズの少ないクリアな通話音質のため、Web会議などでも利用できるでしょう

ノイズの少ないクリアな通話音質のため、Web会議などでも利用できるでしょう

なお、最新トレンドのアクティブノイズキャンセル機能は搭載していません。しかし、「アダプティブサウンド」という機能を搭載しています。これは、周囲の環境音を検知して音量を自動で調節してくれる機能です。

たとえば、静かな外から、にぎやかなお店へ入った場合、音量を上げて視聴環境を整えてくれるといった具合です。これは、持続的な音に合わせるため、突発的な音に反応して急激に音量が変わるというものではありません。

周囲の環境に合わせて音量を調節する「アダプティブサウンド」

周囲の環境に合わせて音量を調節する「アダプティブサウンド」

移動しながら「アダプティブサウンド」を確認してみたのですが、静かな場所からうるさい場所への移動時は、音量調節が自然で、音量が変わったのにほとんど気づきませんでした。スマートフォンの音量調節バーが長くなっていたので、変わっていたのは確実なのですが。反対に、うるさい場所から静かな場所に移動したときは、徐々に音量が小さくなっていくのに気づきました。

便利かどうかを問われると、正直なところ個人的にはそこまでの利便性は感じられません。不要な人は、設定から「アダプティブサウンド」をオフにすることも可能です。

サウンド関連でもうひとつ紹介したいのが「アテンションアラート」という機能。これは試験運用されている機能で、赤ちゃんの鳴き声、犬の吠え声、緊急車両のサイレンが周囲で発された場合に、音楽の音量を一時的に小さくするもの。試用中に、救急車が近くを走ったのですが、サイレンがしっかり聞こえるまで音が急激に小さくなりました。個人的には、音楽を聴いていると呼び鈴のチャイムを聞き逃すことがあるので、こういった音にも反応してくれるようになると便利ですね。

試験運用中の「アテンションアラート」。検知するアラートの種類が増えると、さらに使い勝手が向上しそう

試験運用中の「アテンションアラート」。検知するアラートの種類が増えると、さらに使い勝手が向上しそう

なお、Bluetooth接続がたびたび切れるという口コミをネット上で目にしますが、今回のレビューでは混雑した駅構内に20分ほど滞在したところ、2回ほど接続が切れました。自宅での使用時に接続が切れることはありませんでした。感覚的には、一般的な完全ワイヤレスイヤホンと変わらない印象です。

リアルタイム翻訳などGoogleならではのスマート機能

「Pixel Buds」がほかの完全ワイヤレスイヤホンと大きく異なるのが、Googleアシスタントを始めとしたスマート機能の数々です。「OK, Google」と話しかける、もしくは本体長押しでGoogleアシスタントを起動し、天気やニュースなどを音声で確認できます。歩きながら、運動をしながらなど、スマートフォンを操作できないときに活用できる機能です。
注目なのは「リアルタイム翻訳」です。初代Pixel Buds(日本未発売)が発表されたときには、あの「ドラえもん」に登場するひみつ道具「ほんやくこんにゃく」が現実になったと話題になりました。

これはスマートフォンアプリ「Google翻訳」と連携し、「Pixel Buds」で翻訳を聞けるという機能です。そのため、「Google翻訳」をインストールしたAndroidスマートフォンが必要になります。

「OK, Google. 英語に通訳して」と話しかけると、スマートフォン上で「Google翻訳」が起動。「Pixel Buds」を長押ししながら話しかければ、「Google翻訳」上に翻訳された英語が表示され、スマートフォンから音声で英語が発せられます。さらに、スマートフォンの「Google翻訳」のマイクボタン(会話相手の音声入力)を長押ししながら、相手に英語で話してもらうと、翻訳された日本語がイヤホンから聞こえるという仕組みで、簡易的な翻訳機として使うことができるのです。

「Google翻訳」と連携することで、「Pixel Buds」から通訳された日本語が聞こえます

「Google翻訳」と連携することで、「Pixel Buds」から通訳された日本語が聞こえます

なお、この翻訳機能は「Google翻訳」に依存しており、精度は“短い会話なら意味は通じるけど、長文は厳しいときがある”という感じです。また、「イヤホンをタップ」し「スマホを操作」する必要があるので、スムーズな会話にはなりません。そのため海外旅行先のホテルやレストランなどでの会話は問題ないですが、会議やパーティーなど多人数での会話は厳しいと思います。

しかし、まったく知らない言語を翻訳した言葉が耳から聞こえるというのは、技術の進歩を感じさせてくれ、使うだけもワクワクします。そういった意味で、リアルタイム翻訳はGoogleらしい面白い機能だと言えるのではないでしょうか。

なお、「Pixel Buds」は、ノイズキャンセル機能を搭載していないながらも、20,800円と高めの値段設定です。しかし、快適な装着性や、良好なサウンドと通話品質、そしてGoogleアシスタントを始めとしたスマートフォンとの連携機能は、Androidを手がけるGoogleならでは。どちらかと言うと、音質にこだわる人というよりは、ほかのイヤホンにはない機能や、スマート機能による生活のサポートなどに魅力を感じる人にチェックしていただきたい製品です。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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