レビュー
ワンランク上のフルHD画質を手軽に設置して楽しめる

XGIMI「Halo」は画質・音質・操作性の総合力が魅力のWi-Fiプロジェクター

「Wi-Fi内蔵」と「動画配信サービス対応」、この2つの要素を盛り込んで改革期に突入したプロジェクター市場。ちょっと前までは、プロジェクターといえばマニアックなジャンルの製品だったが、コロナ禍の影響による“おうちエンタメ”の盛り上がりが追い風となり、いまやプロジェクターもカジュアルなアイテムになりつつある。

そんなプロジェクター市場の盛り上がりをけん引しているのが、比較的安価で簡単に設置でき、手軽に大画面を楽しめるモデルだ。特に海外メーカーを中心にこういったタイプの製品が増えているが、今回は7月より国内での販売がスタートしたXGIMIのWi-Fiプロジェクター「Halo」をレビューしていこう。

XGIMIのWi-F対応モバイルiプロジェクター「Halo」。実売価格は96,800円程度

XGIMIのWi-F対応モバイルiプロジェクター「Halo」。実売価格は96,800円程度

小型のモバイルプロジェクター「MoGo」を引っ提げて今年4月に日本市場に参入を果たしたXGIMI。ブランド名は初耳という人も多いかもしれないが、Wi-Fi内蔵プロジェクターとして日本で大ヒットしている「Popin Aladdin」シリーズのプロジェクター部分は、XGIMIのプラットフォームがベースで、Wi-Fi内蔵モバイルプロジェクターとしては、実はXGIMIのほうが本家だったりする。

XGIMIは据え置きからモバイルタイプまで、さまざまなプロジェクターを手がけているのだが、今回取り上げる「Halo」は、同社のモバイルプロジェクターの中でも少し大型の最上位モデルという位置付けだ。

本体サイズは146(幅)×105(高さ)×94.5(奥行)mm、重量は0.9kgと可搬できるモバイルプロジェクターとしてはやや大型だが、その分内蔵バッテリーも大型で、最大8時間(省エネモード)もの投写が可能となっている

スピーカーはHarman Kardonによる5W×2のカスタムスピーカー

スピーカーはHarman Kardonによる5W×2のカスタムスピーカー

XGIMI「Halo」のスペックの目玉、市場に存在するライバルとの違いを最初にざっくり説明しておこう。

まずは高画質。Wi-Fi内蔵モバイルプロジェクターはHDパネルが多い中でXGIMI「Halo」はフルHD(1920×1080ドット)のDLPデバイス搭載、輝度も600〜800ANSIルーメンと最高クラスだ。ソフト面ではGoogleによるAndroid TVプラットフォーム採用で、17,100mAhの大容量バッテリー内蔵により最大8時間(省エネモード)のポータブル投写も可能。ちなみに、HDMI入力端子、USB端子もそれぞれ1系統ある。

背面にはHDMI端子、USB端子も搭載

背面にはHDMI端子、USB端子も搭載

三脚穴が用意されており、ミニ三脚などに取り付けて設置することも可能

三脚穴が用意されており、ミニ三脚などに取り付けて設置することも可能

見覚えのあるデザインの付属リモコン。上下左右の操作、音量などのほかにGoogleアシスタントボタンも搭載

見覚えのあるデザインの付属リモコン。上下左右の操作、音量などのほかにGoogleアシスタントボタンも搭載

XGIMI「Halo」は実売価格が96,800円程度なので、ハイスペックで価格もちょっとお高めというのがWi-Fiプロジェクターの中での立ち位置。でも、いきなりスペック云々より“Wi-Fi内蔵のモバイルプロジェクターの体験ってどう?”っていうことが気になる人も多いはず。そこで自宅でXGIMI「Halo」の実機を使い込んでみた。

自宅の一室にXGIMI「Halo」をセットアップ

自宅の一室にXGIMI「Halo」をセットアップ

まずはセットアップから。XGIMI「Halo」はモバイルプロジェクターらしくズーム倍率を変えられない単焦点レンズなので、壁に向けて適当な距離に置くだけだ。公式スペックにある投写比は1.2:1(投写距離2メートルで76インチ)。自宅のちょうどいい棚から約1.3mの距離から投写すると、画面幅113cm、高さ51cmで対角1.24メートル、つまり約48インチになった。

投写サイズは設置距離次第。1.3mの距離では約48インチに

投写サイズは設置距離次第。1.3mの距離では約48インチに

リビングの壁でもテスト。2mで投写すると約76インチに

リビングの壁でもテスト。2mで投写すると約76インチに

設置の際のフォーカスと台形補正は自動で、位置や向きを動かすとすぐ自動調整が働く。垂直・水平40度まで台形補正が働くので、壁にさえ向けて設置すればすぐ使えるというカジュアルな取り回しを実現している。

床から角度をつけて設置しても表示部分は自動で台形補正してくれる

床から角度をつけて設置しても表示部分は自動で台形補正してくれる

XGIMI「Halo」の電源を入れたらAndroid TVが起動するので、初期設定でWi-Fi、Googleアカウントなどをセットアップしていく。ホームシアタープロジェクターでは外部機器を隣に置いて準備して……というステップがあるのだが、XGIMI「Halo」ではポンと机に置いて画面を投写できたら、そこから先は付属のリモコンでWi-Fiとソフトウェア設定を進めていくだけだ。

内蔵ソフトはプレーンなAndroid TVそのままで操作性も抜群

内蔵ソフトはプレーンなAndroid TVそのままで操作性も抜群

Android TVのホーム画面にたどり着けば、あとは活用するのみ。最初にXGIMI「Halo」の明るさをチェックしてみた。照明を落とした環境だとクッキリ明るい輝度感で、部屋の照明をつけた状態でも画面の白っぽさを我慢すれば試聴できる。ただ、やはりオススメなのは暗室での利用だろう。明るい部屋での見え方は写真も参考にしてほしい。

照明下での見え方(写真の明るさも実際に見え方に合わせてある)

照明下での見え方(写真の明るさも実際に見え方に合わせてある)

日中の外光が入った状態での見え方は少々苦しい

日中の外光が入った状態での見え方は少々苦しい

解像度は一般的なモバイルプロジェクターよりワンランク上のフルHDということもあり、ドット感はほとんどない。ただし、壁投写なら壁の柄にも影響を受けるしレンズ性能もそこそこなので、4K液晶テレビとはやはり別モノだ。うるさく画質を言い出すと黒浮きも気になるが、XGIMI「Halo」のよさはやはり設置の手軽さ。大画面エンターテイメントという非日常の体験を手軽に楽しめるモノと考えておけば、大いに納得できるはずだ。

柄入りの壁に投写した画質。ドット感こそないが若干色にじみはある

柄入りの壁に投写した画質。ドット感こそないが若干色にじみはある

画面輝度は明るさモードを標準の設定から、カスタム(デフォルト値が最大の100)に変えると上げられるのだが……この設定値はファンの騒音レベルに影響する。標準の設定は40db程度(この時点でゲーミングPC級の騒音)で、カスタムの明るさ100では45db程度まで上がる。45dbになると小型の扇風機を最大パワーで回すくらいと、それなりに騒音はあると覚悟しておこう。

XGIMI「Halo」は純粋なAndroid TV端末なので、すでにAndroid TVを使ったことのある人なら操作性はそのままだ。リモコンの上下左右で選べて動作もサクサク、標準でGoogleアシスタントの音声検索も一体化されている。

Google Play経由で一般的な映像配信アプリはひと通り導入可能だ

Google Play経由で一般的な映像配信アプリはひと通り導入可能だ

対応アプリはYouTubeのほか、Netflix、Amazonプライム・ビデオ、DAZNなどをGoogle Playで導入可能。だが、Netflixのみそのままでは動かず、XTV Managerというアプリ経由で導入・起動するというイレギュラーな形となる。

NetflixはXTV Managerというアプリ経由で導入・起動

NetflixはXTV Managerというアプリ経由で導入・起動

実際に各種映像配信を使い込んでみると、操作性含めてすこぶる快適だ。YouTubeの視聴ではXGIMI「Halo」はリモコンからGoogleアシスタントによる音声検索も使えるので非常に快適に視聴できる。

また、YouTubeを視聴していて気が付いたのは、XGIMI「Halo」の音質がとてもいいこと。声に厚みと情報量があり、音量もしっかり取れるので、ユーチューバーの声もニュアンスまでしっかり感じられる。音楽PVも、楽器の音の広がり、低音のパワーもしっかり伝わる。たとえるなら1万円のBluetoothスピーカーくらいのサウンドで、部屋の壁で音楽PVを流しっぱなしにする使い方にもぴったりだ。ちなみに音声のBluetooth出力も可能なので、ワイヤレスヘッドホンで音を聴きたい人にも最適だ。

YouTubeで音楽PVを視聴。内蔵スピーカーの音質はかなりいい

YouTubeで音楽PVを視聴。内蔵スピーカーの音質はかなりいい

Amazonプライム・ビデオも内蔵アプリでサクサクと動くので操作性は良好。映画『ファースト・マン』を試聴してみても、映画らしいパワフルな低音の再現、声のニュアンスも伝わるし、音量も頼もしい。大画面投写による視聴体験は、まるで映画館で視聴しているようだ。Netflixは上記の通りXTV Manager経由の起動でひと手間あるが、視聴は問題ナシだ。個人的に使い倒したいのがDAZNによるスポーツ観戦で、やはりPCやスマホと違って大画面だと“スポーツ観戦をしている感”が醸し出される。

Amazonプライム・ビデオで映画視聴も可能

Amazonプライム・ビデオで映画視聴も可能

DAZNによるスポーツ観戦もプロジェクターで視聴するとスポーツバーのような臨場感

DAZNによるスポーツ観戦もプロジェクターで視聴するとスポーツバーのような臨場感

ちなみにYouTube、Amazonプライム・ビデオ、DAZNについてはiPhone、Androidスマホで操作して、XGIMI「Halo」に飛ばす連動動作も動くので、スマホ中心操作も実用可能。ただ、Netflixはイレギュラーな導入のせいか、スマホ連動はうまく働いていないようだ。

iPhone、Androidスマホからの操作も可能

iPhone、Androidスマホからの操作も可能

テレビ番組見逃しのTVerアプリも導入できるので放送番組も配信で視聴できるのでは? と試してみた。結果は、番組前のCMまで流れるのだが、実際の番組本編はどうしでも再生できなかった、ということは報告しておこう。

XGIMI「Halo」はもちろん、HDMI端子で外部機器を接続するプロジェクターにもなるので、レコーダーやゲーム機、STB接続も可能。僕が試してみたのは最近始めたニンテンドースイッチのプレイ。ポータブルで取り回ししやすいところも含めて、大画面ゲームプレイ用にもなかなかいい。

HDMI端子を搭載しているので外部機器接続も可能

HDMI端子を搭載しているので外部機器接続も可能

ゲームプレイ用に大画面を用意したい時にも大活躍

ゲームプレイ用に大画面を用意したい時にも大活躍

XGIMI「Halo」の実機をしっかり使い込んでみると、その魅力は画質、音質、そして内蔵ソフトウェアとWi-Fiプロジェクターとしてしっかり作り込まれている総合力にあると思う。実売価格96,800円程度と決して安価な機種ではないが、中途半端な機種を選んで失敗するくらいなら奮発して最初からXGIMI「Halo」を買っておく、というのは大いにアリだ。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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