レビュー
PS5通常版をAQUOS 8Kに接続してテストを実施

4K/120Hz出力や3Dオーディオの実力は!? AVライター目線でPS5の最新AV機能をチェック

11月12日に発売となったソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の最新ゲーム機「PlayStation 5」(以下、PS5)。遅れ馳せながら実機を入手したので、今回はAVライター目線で、PS5のAV関連機能を中心にチェックしてみた。

PS5の通常版を入手したので、さっそく実機でAV関連機能をチェック

PS5の通常版を入手したので、さっそく実機でAV関連機能をチェック

PS5の目玉、8Kと4K/120Hzの対応状況は?

まずはPS5の目玉である「8K」「4K/120Hz」について、検証用にお借りしているシャープの8Kテレビ「AQUOS 8K 8T-C80AX1」と組み合わせたテストレポートから。ちなみに、シャープ「AQUOS 8K 8T-C80AX1」は同社8Kテレビのラインアップの中でも8K映像入力レディとして販売されているモデルで、HDMI入力6の端子で8K入力、及び4K/120Hz入力に対応している。

8Kと4K/120Hzの検証用にシャープの80V型8Kテレビ「AQUOS 8K 8T-C80AX1」を用意

8Kと4K/120Hzの検証用にシャープの80V型8Kテレビ「AQUOS 8K 8T-C80AX1」を用意

PS5側からはHDRのオン時/オフ時ともに4K/120Hzまで出力可能と表示

PS5側からはHDRのオン時/オフ時ともに4K/120Hzまで出力可能と表示

まず、PS5とシャープ「AQUOS 8K 8T-C80AX1」を接続。PS5のメニュー画面の表示は4K/60Hzで出力されているようで、設定にある「スクリーンとビデオ」から選択できる解像度は手動選択でも2160p(3840×2160、つまり4K出力)までとなっていた。120Hzの信号出力に対応と表記されているのだが、PS5のメニュー画面を120Hzに切り替えられる設定項目は存在しない。HDR信号はもちろん対応している。

PS5のHDMI付属ケーブルは4K/120Hz信号まで対応

PS5のHDMI付属ケーブルは4K/120Hz信号まで対応

PS5のメニュー画面は4K/60Hz表示まで

PS5のメニュー画面は4K/60Hz表示まで

PS5から8K映像を出力する方法はあるかというと、“PS5は将来のアップデートで最大8Kで出力可能”というのが現状で、8Kの出力については現時点ではお預けということだ。

そこで引っかかったのが、シャープがPS5発売後に掲載した「8K映像/4K120p映像出力対応のゲーム機とのHDMI接続について」というサポート情報の「8K映像/4K120p映像の動作確認状況」という項目。“映像/音声共に正常に表示出力されます”としっかりと記載がある。もしかして8K出力もテスト済みなのか?と思いシャープの広報担当に確認してみると、“PS5の実機で確認をした結果ではなく、相互での信号テストにて動作確認”を行った結果とのこと。

PS5の設定方法などについてもSIE広報部に確認してみたところ、PS5の4K出力についてはサポート情報を案内して頂けた。ただし、PS5における設定内容の記載はないし、4K/120Hzに対応しているタイトルは残念ながらSIE広報部でも把握していないとのことだ。

公式のサポート情報がないとなると、自分で検証するのみだ。4K/120Hz出力に対応しているのはゲームタイトルのみであるという情報は早いうちに掴んでおり、そこからPS5の「セーブデータとゲーム/アプリの設定」から「パフォーマンス優先と画質優先」を「パフォーマンス優先」に変えることでゲームタイトルによって4K/120Hzでプレイできる、という情報にたどり着いた。

PS5の「セーブデータとゲーム/アプリの設定」から「パフォーマンス優先と画質優先」を「パフォーマンス優先」に変えるという方法を検証

PS5の「セーブデータとゲーム/アプリの設定」から「パフォーマンス優先と画質優先」を「パフォーマンス優先」に変えるという方法を検証

120Hz対応であるとうわさされているゲームは、『デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション』(カプコン)、『Call of Duty: Black Ops Cold War』(アクティビジョン)の2作品だ。

『デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション』については、さっそくダウンロード版を購入して確認してみると、「OPTIONS」の項目の中に「HIGH FRAME RATE MODE」の設定が用意されていることがわかった。さっそくオンに切り替えてみたところ、無事に4K/120Hzで映像を出力。実際にプレイできることも確認できた。

『デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション』は「HIGH FRAME RATE MODE」をオンに変更

『デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション』は「HIGH FRAME RATE MODE」をオンに変更

PS5から4K/120Hzで出力されていることを確認できた

PS5から4K/120Hzで出力されていることを確認できた

『Call of Duty: Black Ops Cold War』はもっと簡単で、あらかじめPS5側で設定を済ませておけば、最初に起動した時点から4K/120Hzの映像信号で出力。それ以降はずっと4K/120Hzのまま(ゲーム設定内に「120Hzリフレッシュレート」の項目があるが、PS5の「パフォーマンス優先と画質優先」の設定に従って有効/無効が切り替わる)。

『Call of Duty: Black Ops Cold War』はPS5側の設定のみで4K/120Hz出力が可能

『Call of Duty: Black Ops Cold War』はPS5側の設定のみで4K/120Hz出力が可能

PS5による4K/120Hzのゲームプレイはどれくらいすごかったか? と問われると……設定を4K/120Hzと4K/60Hzで何度も切り替えつつプレイしてみたが、僕の体感としては、現環境ではそこまで動きのヌルヌル感の違いは体感できず、『デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション』『Call of Duty: Black Ops Cold War』とも若干カメラの動きが滑らかかな、というくらいの違いだった。

ヘッドホンによるTempest 3Dオーディオ体験は効果抜群

PS5では「Tempest 3Dオーディオ」と呼ばれる独自のサラウンド技術も搭載されている。Tempest 3Dオーディオに対応したPS5純正のワイヤレスヘッドセット「PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット」も発売されているが、PS5に付属するコントローラー「DualSense ワイヤレスコントローラー」に設けられているイヤホンジャックに有線タイプのイヤホン・ヘッドホンを接続すれば、どんなイヤホン・ヘッドホンでも利用することができる。

「DualSense ワイヤレスコントローラー」のイヤホンジャックに有線ヘッドホンを接続すれば、どんなイヤホン・ヘッドホンでもTempest 3Dオーディオ対応となる

「DualSense ワイヤレスコントローラー」のイヤホンジャックに有線ヘッドホンを接続すれば、どんなイヤホン・ヘッドホンでもTempest 3Dオーディオ対応となる

PS5のメニューから利用できるセットアップもユニークで、3Dオーディオらしく高さ方向が耳の高さに合っているかどうかを確認・調整できたりもする。実際に手持ちの有線ヘッドホン(ソニー「WH-1000XM3」を有線接続)して『Call of Duty: Black Ops Cold War』をプレイしてみたが、広大なサウンドフィールドや、音のつながりのよさ、音空間の広がり方などはかなり本格的。普通のステレオヘッドホンなのに、3Dオーディオらしい立体的なサラウンドを楽しめた。ちなみに、Tempest 3Dオーディオはゲーム以外に動画再生時などでも有効だ。一般的な有線イヤホン・ヘッドホンで本格的な3Dオーディオを体感できると考えると、かなりお買い得感がある。

有線ヘッドホン・イヤホンを接続するだけで3Dオーディオを利用できる

有線ヘッドホン・イヤホンを接続するだけで3Dオーディオを利用できる

ちなみに、現時点ではテレビのスピーカーでのTempest 3Dオーディオは非対応。将来的な対応に向けて開発を進めているとのことだ。

このほか、HDMI経由でのサラウンド出力にももちろん対応する。Dolby AtmosやDTS:Xといった主要フォーマットをサポートしており、サウンドバーやAVアンプとの接続も可能だ。

動画配信サービスもしっかりと対応。通常版ではUltraHD Blu-rayも再生できる

最後に、PS5のゲーム以外のAV機能についても紹介していこう。PS5のメニューには「ゲーム」のほかに「メディア」というタブが用意されている。「テレビ&ビデオ」の項目では動画配信サービスのおすすめコンテンツが紹介され、各種アプリも導入できるようになっている。

動画配信サービスなどは「メディア」のタブに集約されている

動画配信サービスなどは「メディア」のタブに集約されている

PS5向けに現時点で公開されている映像配信サービス系アプリは「YouTube」「Netflix」「Amazonプライム・ビデオ」「Hulu」「U-Next」「Apple TV」「DAZN」「DMM.com」「Twitch」「ビデオとミュージック」(PlayStationStoreで購入したビデオを試聴するアプリ)「WWE Network」(格闘技団体WWEのPPV試聴アプリ)。メジャーな映像配信をカバーしているだけでなく、最近オープン化を進めている「Apple TV」もカバー。そして音楽配信の「Spotify」を加えた合計12サービスに対応する。

「Amazonプライム・ビデオ」の操作画面

「Amazonプライム・ビデオ」の操作画面

実際に「YouTube」「Netflix」「Amazonプライム・ビデオ」「DAZN」などを操作してみたが、画面のデザインはPS4やその他のテレビ系デバイスと共通。操作性はハイスペックなPS5らしくサクサクだ。各サービスとも4K/HDR対応デバイスとして認識するので再生画質としても最上級だ。

「YouTube」の画面はテレビ仕様

「YouTube」の画面はテレビ仕様

「YouTube」は4K解像度の動画まで再生が可能だ

「YouTube」は4K解像度の動画まで再生が可能だ

ちなみに「YouTube」では検索機能でPS5のコントローラー部に内蔵しているマイクの音声入力を利用できるので、YouTubeで攻略動画を探す際にも便利。またPSボタンで開けるメニューの「アプリ切り替え」からゲームと動画再生が相互にレジューム可能なので、攻略動画をチェックしつつゲームを進めやすい。

ゲームと動画視聴の切り替えも簡単だ

ゲームと動画視聴の切り替えも簡単だ

さて、今回僕の購入したPS5はディスクドライブ搭載の通常版なので、UltraHD Blu-rayなどのディスク再生も可能だ。実際にUltraHD Blu-rayの映画タイトルを再生してみたが、映像出力はすぐに4K/24pと映画向けの出力フォーマットに切り替わる。HDR信号は標準のHDR10に対応しているが、HDR10+、DolbyVisionは非対応だ。読み込みも早く、普段はメニュー操作もサクサク動くのでプレーヤーとしても十分活用できる。

通常版ならUltraHD Blu-ray再生にも対応

通常版ならUltraHD Blu-ray再生にも対応

以上、駆け足になったがPS5のAV機能を確認してみた。4K/120Hzは現時点ではゲームのみ対応だったものの、動画配信サービス対応に、通常版はUltraHD Blu-rayも視聴できるなど、メディアプレーヤーとしても実用性十分だった。未だ入手困難の状態が続いているが、現在の映像エンタメをカバーしたゲーム機として、ぜひとも押さえておきたいハードウェアだ。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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