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テレビ&プロジェクター 2020年のトレンド&ヒット商品を振り返る

コロナ禍一色だった2020年。テレビ・プロジェクター市場は7月に開催予定だった五輪の延期という残念なニュースもあったが、コロナ禍の外出自粛でYouTubeなどの動画配信サービスが追い風となり、“おうちエンタメ”がブームとなったことで、実はテレビ・プロジェクターともにセールス好調な1年となった。改めて、テレビ&プロジェクター市場の2020年のトピックを振り返っていこう。

外出自粛下でも着実に売れた4Kテレビ

2020年は売り上げ好調だった4Kテレビだが、毎回恒例ではあるが4Kテレビの価格下落は続いている。今や格安4K液晶テレビは50V型で10万円台、ちょっと性能のいい4K液晶の上位モデルが15万円程度、そして今年は有機ELテレビの値下がりも大きく最新の55V型モデルでも25万円前後で購入できるようになってきている。

格安テレビではすでに鉄板となったハイセンスの最新機種「U7F」シリーズ、やや上位の4K液晶ではソニー「X9500H」シリーズ、4K有機ELテレビでは東芝映像ソリューション「X9400」シリーズが個人的な注目機種だが、価格.comのランキングを見ると各社まんべんなく売れているようだ。

格安ハイコスパ4Kテレビの代表格がハイセンス「U7F」。型落ちの「E6800」も含め大ヒット

格安ハイコスパ4Kテレビの代表格がハイセンス「U7F」。型落ちの「E6800」も含め大ヒット

48V型有機ELという“大きすぎない高画質”が登場

今年、4Kテレビ選びで新たに加わった選択肢が48V型有機ELという新サイズだ。ソニー「BRAVIA KJ-48A9S」、シャープ「4T-C48CQ1」、東芝映像ソリューション「REGZA 48X8400」、LGエレクトロニクス「48CXPJA」と全4機種が登場。これまで画質重視の4K有機ELテレビは各社とも55V型モデルが最小サイズとなっていたが、日本の住環境にあったひと回り小さい48V型モデルの登場で設置性も改善し、価格も55V型の4K有機ELテレビよりも数万円安く、20万円割れとなり、これが欲しかったと手を打つ人も多いはずだ。

ソニーの48V型4K有機ELテレビ「BRAVIA KJ-48A9S」。大画面派ではないけど高画質は欲しい人にピッタリ

ソニーの48V型4K有機ELテレビ「BRAVIA KJ-48A9S」。大画面派ではないけど高画質は欲しい人にピッタリ

小型でもネット動画最強の東芝「REGZA V34」シリーズという選択肢

2020年はフルHD以下、20V型〜32V型の小型テレビも売れた。外出自粛で在宅時間が伸び、自分で独占できる手頃なテレビの需要が高まったためだ。そんななかで登場した東芝映像ソリューションの「REGZA V34」シリーズは、小型テレビながらYouTube、Amazonプライム・ビデオ、Netflixなど主要な動画配信サービスをフルカバー。小型サイズだがネット機能は最上級という、今だから求められる機能が詰まったモデルとして大きな注目を集めた。

東芝映像ソリューション「REGZA 24V34」。24V型という小型サイズで動画配信対応もバッチリ

東芝映像ソリューション「REGZA 24V34」。24V型という小型サイズで動画配信対応もバッチリ

PS5旋風は4K/120pと8K普及を後押し

テレビ自体の製品トレンドではないが、今年浮上したテーマが最新ゲーム機PS5への対応だ。ゲーマーから“4K/120Hz”、“8K”という最新スペックに熱視線が注がれた。“4K/120Hz”だけでもテレビ側の対応機器は少なく、4Kテレビで対応するのはLGエレクトロニクスのみで、最小サイズの49V型「49NANO86JNA」は注目株となっている。8Kテレビではシャープの2020年モデルでは「AQUOS CX1」シリーズ、ソニー「BRAVIA Z9H」も対応可能だ。PS5は現状で8K出力はできないのだが、将来的に8K普及をけん引する存在となっていく可能性大だ。

4K/120Hz入力対応でリードするLGエレクトロニクス。49V型「49NANO86JNA」は価格も比較的安く、ゲーミング用テレビとして大注目だ

4K/120Hz入力対応でリードするLGエレクトロニクス。49V型「49NANO86JNA」は価格も比較的安く、ゲーミング用テレビとして大注目だ

Wi-Fi内蔵と動画配信サービス対応で新時代に突入したプロジェクター

今、映像機器でもっとも面白いのがプロジェクターだ。少し前までは自宅を映画館にする愛好家のアイテムというイメージが強かったが、定額制の動画配信サービスの普及とタイミングを合わせてWi-Fi内蔵&動画配信サービス対応を進めたことで、壁に大画面を投写するシンプルなコンセプトが一般人にもヒット。壁に向かってYouTubeなどの動画を大画面で映し出し、省スペースかつ非日常体験ができるアイテムとして広まりつつある。価格も5万円クラスから20万円以下に広く注目が集まっているようだ。

天井シーリングに設置できるプロジェクターの最新モデル「popIn Aladdin 2」が登場

今やプロジェクター業界をけん引する存在となっているのが、天井設置の「popIn Aladdin」シリーズ。天井の照明シーリングに設置できるコンセプトは第1世代から定まっていたが、4月に登場した「popIn Aladdin 2」でフルHD、高輝度、設置自由度アップと全方位に高性能化。なお、低価格版の「popIn Aladdin SE」も11月に発売。唯一無二のコンセプトでライバルも不在という状況からも、「popIn Aladdin」シリーズの人気はしばらく続きそうだ

天井シーリングに設置する「popIn Aladdin 2」は今や全プロジェクターを代表する存在になりつつある

天井シーリングに設置する「popIn Aladdin 2」は今や全プロジェクターを代表する存在になりつつある

Wi-Fi内蔵モバイルプロジェクターのライバルも続々

机の上にポンと置いて壁に映像を映せるWi-Fi内蔵&Android系プラッフォームを搭載、バッテリー内蔵のモバイルプロジェクターも人気だ。定番機種は2019年発売のAnker「Nebula Capsule II」だが、近いコンセプトとしてXGIMI「MOGO Pro+」「MOGO Halo」、モバイルプロジェクター最安クラスの3万円前後で購入できる「Nebula Astro」などが注目株だ。

3万円前後で画質、音質、機能性を確保した「Nebula Astro」

3万円前後で画質、音質、機能性を確保した「Nebula Astro」

据え置きもWi-Fi内蔵の一体型プロジェクターの時代へ

Wi-Fiの流れは据え置きタイプにも広まっている。エプソン「dreamio EF-12」はWi-Fi内蔵、Android TV搭載でフルHD画質と高輝度(バッテリーは非内蔵の据え置き型)にヤマハ製スピーカーと完成度で勝負。Ankerも据え置き型でAndroid TV搭載、フルHDの「Nebula Cosmos」、4Kの「Nebula Cosmos Max」を11月発売と、モバイル発のブームが据え置きタイプにも波及し始めた。

エプソン「dreamio EF-12」はWi-Fi内蔵プロジェクターで大手メーカーらしい明るい高画質で勝負

エプソン「dreamio EF-12」はWi-Fi内蔵プロジェクターで大手メーカーらしい明るい高画質で勝負

4Kプロジェクターは20万円クラスへ

最後に、本格派のプロジェクターも紹介しよう。BenQから登場したスポーツ用をコンセプトにした「TK850i」、ホームシアターユースを想定した「CinePrime HT3550i」を投入。いずれも、20万円以下で4K画質を実現したモデルだ。また、同じ4Kクラスの画質なら、LGエレクトロニクス「CineBeam HU70LSB」も注目モデルのひとつ。BenQのフルHD/HDR対応で3500lmと非常に明るいゲーミングプロジェクター「TH685」もコンセプトとしては非常に面白い。さらに上のハイエンドになると、ソニー「VW775」(約148万円)や「VW575」(約88万円)も登場したが、なかなか手が出しにくい高値で安定しているのは相変わらずだ。

12月23日発売のBenQ「CinePrime HT3550i」がヒットの予感アリ

12月23日発売のBenQ「CinePrime HT3550i」がヒットの予感アリ

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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