特別企画
筆者の自宅をスマートホーム化してレビュー

快適+楽しい! テレビが当たり前に実現するIoT化の恩恵を、最高峰画質の4K有機ELビエラで体感

この企画は、スマートホーム化した筆者・鴻池宅をモデルケースに、IoT家電がもたらすQoL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上を体感検証していくシリーズである。

連載4回目となる今回は、黒物家電の中で最大級の大物と言える「テレビ」を取り上げる。生活家電と比べると、こういったAV機器はインターネットに接続できるようになった時期が早かったこともあって、もはやIoT家電であることを意識することもなく、その機能を当たり前のように使っている人が多いだろう。しかし、よくよく考えてみると、「そういえばコレもIoT化の恩恵だ」と改めて気付く機能がたくさんある。

そこで今回は、現在発売されているテレビ製品の中で、画質と機能の両面で最高峰のひとつと言えるパナソニックの有機ELビエラ「HZ2000」シリーズを使い、改めて「テレビが実現しているIoT化のメリット」をご紹介したい。最高峰画質のテレビを使うことによって、IoT化との相乗効果でAVライフが豊かになる。筆者のQoLはいかに!?

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IoT家電でQoLはどう上がる? 自宅のスマートホーム化で知っておくべき基本を解説
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筆者が有機ELビエラ「HZ2000」を選んだ理由

昔も今も、テレビを購入する際に決め手となるポイントをアンケート調査すると、真っ先にあがるのが「高画質」だ。もちろん予算との相談は重要だが、もし同じ金額なら「高画質」なモデルのほうが大きな魅力に映るだろう。その点、パナソニックの有機ELビエラ「HZ2000」シリーズは、近年人気の有機ELタイプの中でも、パナソニックが独自にパネルを組み立て、長年の研究開発で培ったノウハウを投入し、特に高画質化に配慮したモデル。筆者はAV評論家として活動しているが、個人的な考えも含め、現時点でこのHZ2000シリーズは数あるテレビの中でも最高画質の1台だと感じている。

パナソニック「HZ2000」シリーズ

パナソニック「HZ2000」シリーズ

もちろん、HZ2000シリーズはビエラのトップエンドモデルであり、IoTなどの機能もかなり充実している。要は、現時点で考えられる最高水準のテレビを使って、IoT効果、QoLアップ効果を確認しようという寸法だ。

今回、筆者宅に設置したのは55インチモデルの「TH-55HZ2000」。このほかに、シリーズには65インチの「TH-65HZ2000」もラインアップされているので、好み、予算、視聴距離(室内環境)に応じて選ぶことができる。

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生活家電とはひと味違う、テレビならではのIoT機能とQoL効果

前回記事では、白物家電の大物としてエアコンを取り上げた。QoLを考えるうえで、まずは白物家電と黒物家電の根本的な違いを整理してみたい。

歴史を振り返ると、白物家電の役割は人々を大変な労働から解放したり、生活を快適にすることだった。洗濯板は全自動洗濯乾燥機に、かまどと薪は炊飯器に、ほうきとちり取りは掃除機にと、枚挙にいとまがないが、つまるところ「マイナスをゼロに近づける」という感がある。

対する黒物家電は、なくても何とかなるが、あると楽しい「ゼロからプラス」の性格が強いと思う。テレビで放送番組や映画を見る、オーディオ機器で音楽を聴く、そして画質や音質にこだわるマニアが存在して趣味としても成立することからも、この見解は誤りではないはずだ。となると、黒物家電のQoL効果とは、「快適さ」に加え「どれだけ楽しめるか」を重点的にチェックすべきだろう。

快適+楽しい! 今や当たり前になっているテレビのIoT機能

というわけで、テレビのIoT機能のポイントは「快適さ」と「楽しさ」を両立することだ。それを実現する機能をおさらいしながら、実際に筆者が感じているQoL向上効果を紹介していこう。

▼ネットコンテンツ視聴

もはや当たり前になりつつあるが、「Netflix」「Amazonプライム・ビデオ」などの映像配信サービスや、「YouTube」などの配信映像をテレビの大画面で視聴できるのは、まさにIoT化によるメリット。リビングの大画面テレビがネットに接続するのが当たり前になったことで、好きなときに好きなコンテンツを大画面で視聴できるのは便利だ。特にステイホーム中にその恩恵を受けた人も多いだろう。

YouTubeやNetflixに、テレビから直接シームレスにアクセスできる

YouTubeやNetflixに、テレビから直接シームレスにアクセスできる

レンタルDVD時代のように店舗に出向く必要がないし、借りたい作品がすでに貸し出し中になっていて泣くしかないという惨事とも無縁。快適かつ、楽しみが大きく広がったと言える。それに最近は4Kクオリティで配信されるコンテンツも増えてきており、高画質なテレビを選べば楽しみも倍増する。ちなみに筆者は、複数の配信サービスを使い分けて利用しており、毎日ドラマを2時間程度視聴している。1日の疲れが癒され、明日への活力も湧いてくる。まさにQoLアップだ!

▼ネットワーク視聴

これはテレビがLAN接続に対応したことの恩恵。離れた部屋のレコーダーに録画した番組を、テレビのネットワーク再生機能で視聴することができる。たとえばリビングのレコーダーで録画した番組を寝室のテレビでシームレスに見ることがかなう。映像をディスクなどに焼いたり、HDDやUSBメモリーに移す必要がない。手っ取り早くエコでもあり、視聴の機会、つまり映像コンテンツを楽しむ機会が増えるという点で、QoLアップに貢献してくれる機能だ。

▼スマホで操作

対応機種が限られる機能だが、スマホのアプリを使ってテレビの操作が行える点もIoT化のメリット。パナソニックのビエラには、操作アプリ「テレビ Remote 2」が用意されていて、LANを介してスマホ画面からテレビを操作することができる。

LAN経由で、「テレビ Remote 2」アプリからビエラの操作が可能となる。写真は、アプリの地デジチャンネル選択画面例。内容を確認してダイレクトに選局できる

LAN経由で、「テレビ Remote 2」アプリからビエラの操作が可能となる。写真は、アプリの地デジチャンネル選択画面例。内容を確認してダイレクトに選局できる

実際のところ、HZ2000に付属しているリモコンはボタンが見やすく、押し心地やレスポンスもいいので、普段はアプリで操作しようと思わないのだが、細かな操作はアプリのほうがグラフィカルでわかりやすかったりするのだ。

その一例が、映像のキャリブレーション機能。非常にマニアックだが、テレビの色温度や色域を詳細に整えられる機能で、アプリ上ではグラフを見ながら詳細に調整できる。筆者のようなマニアの楽しみが広がるという点では、黒物的QoLアップのポイントと言える。少なくとも筆者は大満足!

「テレビ Remote 2」の画質詳細設定画面。グラフィカル&タッチ操作で調整しやすく、筆者のような黒物好きユーザーのQoLアップに貢献してくれるうれしい機能

「テレビ Remote 2」の画質詳細設定画面。グラフィカル&タッチ操作で調整しやすく、筆者のような黒物好きユーザーのQoLアップに貢献してくれるうれしい機能

▼付属リモコンで音声操作

これも対応機種が限られる機能ではあるが、テレビの付属リモコンにマイクが内蔵されていて、リモコンに話しかけることでテレビの音声操作ができるモデルもある。HZ2000の場合、音量の調整やチャンネル選択といったテレビの基本操作だけでなく、「韓国のドラマを検索する」のような音声指示を出すことも可能だ。そのようにリモコンに話しかけると、今後の放送予定リストから該当番組を探してくれたり、YouTubeや映像配信サービスから該当ビデオを見つけて一覧表示してくれる。おかげで、知らなかった新しいコンテンツに遭遇できる確率が高まる。

しかも、この音声操作機能は、クラウドでAI学習して認識率を高める機能も備わっており、ひと昔前の音声認識機能とはケタ違いにスムーズに操作できるのもポイント。ユーザーはあらかじめ、音声でどのような操作ができるのか確認しておく必要はあるが、検索などは文字入力よりも圧倒的に音声入力が楽で、搭載されている放送およびネットコンテンツ受信機能をより手軽に有効活用することができる。

リモコンに内蔵のマイクで音声検索が可能

リモコンに内蔵のマイクで音声検索が可能

「韓流ドラマ」で検索すると、放送や配信コンテンツが一覧表示される

「韓流ドラマ」で検索すると、放送や配信コンテンツが一覧表示される

Wi-Fi/ネットワーク設定とスマートスピーカーからの音声操作

さて、テレビのIoT機能を享受するためにはネットワーク接続することが必須となる。ここからは、その設定についてHZ2000を例に紹介しよう。

HZ2000の場合、Wi-Fi(無線LAN)と有線LANの両方に対応しているが、筆者はネット動画の視聴をすることも多いので有線LANで接続している。無線のように電波混信の心配がなく、データ量の多い4K映像も安定して視聴できるためだ。それに、有線だと設定が簡単なのもうれしい。もちろん、ルーターと距離がある場合はWi-Fiを利用することになるが、HZ2000は2.4GHz/5GHz帯の両方に対応し、簡単なボタン式のWPS接続にも対応しているので、通常、接続設定で迷うことはないだろう。

続いて、せっかくIoT化するなら、スマートスピーカーとの連携も考えたい。HZ2000は「Googleアシスタント」と「Amazon Alexa」に対応しており、筆者の自宅では「Amazon Echo」をメインで使用しているので、Alexaとの連携を試してみた。設定はスマホのAlexaアプリで、スキルとして「ビエラ」を選択して有効にし、続いてテレビ側で「スマートスピーカー設定」を行う。この2点だけ押さえていれば、画面に従って操作するだけなので、スマートスピーカーの設定ハードルはそれほど高くない。

テレビ側のスマートスピーカー設定画面。画面に従って操作すればOK

テレビ側のスマートスピーカー設定画面。画面に従って操作すればOK

操作は「アレクサ、テレビをつけて」のように、短いフレーズで可能。音量操作などもできる。しかし、HZ2000のように付属リモコンから音声操作ができるテレビの場合、それに慣れると相対的にスマートスピーカー経由で使える機能が少なくなり、認識ややりとりが少々まどろっこしく感じることもある。

また、スマートスピーカーで電源をオンにするためには、待機時の消費電力が大きくなるのも気になった。この場合、前回記事のエアコンと同じく、赤外線方式のスマートリモコンを利用するのが得策だろう。先述の通り、HZ2000の場合はリモコンからも音声操作ができるので、電源をオンにしたあとの詳細な操作はリモコンを活用するほうが使い勝手がよかった。

IoT家電としての使いこなしで気付いたこと

続いては、IoT的なテレビの使いこなしについて、気付いたことをレポートしたい。実生活の中で使っていると、リアルに「使う機能」や「使い方」が自然と決まってくる。

▼音声操作するなら、待機電力の観点からはスマートリモコン推奨

実は筆者は、テレビとのスマートスピーカー連携は、動作を確認したあとはほとんど使っていない。まず、HZ2000が付属リモコンから音声操作できることも大きい。それでも、リモコンに手を伸ばさずとも電源をオンにできるのは確かに便利だとも思ったのだが、やはり待機電力が常時17W程度に跳ね上がるのがネックだった。ちなみに17Wで1日20時間待機すると、月に電気代が約280円かかる計算。エコの観点でも、光熱費の観点でも、引っかかる人は多いかと思う。ちなみに、スマートスピーカーでの電源オン操作を諦めれば、待機電力は0.3W以下に低くなり、ほぼゼロに近くなる。

ただ、宅内外からの視聴など、各種ネットワーク機能をフルに活用するなら価値はあるだろう(同機能を持つレコーダーを使用している場合は、機能が重複するが)。個人的には、光熱費の観点をクリアしつつ音声操作で電源をオンにしたい場合は、赤外線方式のスマートリモコンを導入することを推奨したい。

▼YouTube視聴はスマホからのキャスト再生とリモコンからの音声操作で

続いては、最近よく使う、テレビでYouTubeを視聴するときの操作について。2種類のスタイルを使い分ける形に落ち着いたので紹介したい。

ひとつは、まずスマホのYouTubeアプリで見たいコンテンツを探し、HZ2000の「スワイプ&シェア」機能を使って、その再生画面をテレビにキャストする形。つまり、コンテンツの検索までは普段使っているスマホを使い、再生するときだけLAN経由でテレビに映す。スマホを中心にことが運ぶので、スクロールやタッチ操作がスムーズで操作のストレスが少ない。このように、使い慣れたスマホとの連携を活用するのはひとつのポイントになる。

YouTubeアプリ画面。キャストできるデバイスが一覧表示され、「55HZ2000」をタップすると、テレビ上で映像の再生が開始される

YouTubeアプリ画面。キャストできるデバイスが一覧表示され、「55HZ2000」をタップすると、テレビ上で映像の再生が開始される

次は、リモコンの音声操作機能を使う方法だ。HZ2000の場合、リモコンに「YouTubeで○○を検索する」と話せば、かなりの精度で所望のコンテンツが見つかる。スマホを手に取ってロックを解除するより快適。上述の通り、この音声操作はクラウドでAI学習して認識率が高まる仕組みになっている。

今回はHZ2000で体験したが、今やテレビのIoT機能は当たり前のもので、改めて切り離せるものではなくなっていることを実感した。

テレビとしての使用感

最後に、IoT機能に関係なく、HZ2000のテレビとしての使用感も紹介しておきたい。先ほど、黒物家電のQoLアップポイントは、「快適さ」に加えて「楽しさ」も重要であると述べたが、やはりそもそものテレビが「高画質」であることが、視聴満足度にダイレクトにつながり、楽しさをアップさせる。

本機はHDR対応の有機ELタイプだが、独自のパネル構造で放熱性を高め、現状のテレビでは最高峰の輝度を達成している。明暗の表現がダイナミックなHDR映像においては、ピーク輝度の高さは生命線と言え、これが、本機がマニアからも画質面で好評を得ている理由のひとつだ。

現時点で、HZ2000シリーズは数あるテレビの中でも最高画質のひとつだと筆者は思う

現時点で、HZ2000シリーズは数あるテレビの中でも最高画質のひとつだと筆者は思う

搭載スピーカーは、往年のオーディオブランド「Technics」の名を冠した「Tuned by Technics」で素の音が良好。さらに、リモコンのマイクを用い、視聴位置で計測してサウンドバランスを最適化する「サウンドチューン」機能が搭載されている。筆者宅でこの最適化を実施したところ、低音の厚みが増して、リッチな音調に化けた。効果絶大である。また、サラウンド機能としては、画面上部に上向きのスピーカーを搭載しており、これが天井に反射して、高さ方向のイネーブルドスピーカーとして動作するため、「ドルビーアトモス」などの立体的音響では、広がりのあるサラウンド音声も楽しめる。

画質にうるさい筆者が推奨する視聴コンテンツも紹介したい。それは、YouTubeの4K/HDRコンテンツを再生すること。テレビ放送のHDR送出番組も魅力だが、現時点ではコンテンツが不足していて好みに合うモノが見つからなかったり、圧縮によるブロック状のノイズも気になる。その点、YouTubeには、8K/HDR収録したコンテンツもアップされている。4Kテレビで再生する際はダウンコンバートされた映像データを見ることにはなるが、4K放送コンテンツよりもキレイなモノが見つかって見応えがある。

コンテンツは風景モノも素晴らしいが、筆者のお気に入りはK-POP。「[K-Choreo 8K] I CAN'T STOP ME (TWICE Choreography) l @MusicBank 201030」は、言わずと知れた人気グループ「Twice」のステージで、8K再生が可能なPCならネイティブ8K再生できる正真正銘の8K/HDRコンテンツだ。HZ2000では、リモコンに「ハイダイナミックレンジ トゥワイス」と話しかけると、「はいダイナミックレンジtwice」と妙な認識をされて少々焦るが、最終的には「ハイダイナミックレンジtwice」で検索されてこのビデオが筆頭に表示される。

テレビリモコンで音声検索したところ。文字を入力する必要がなく、音声認識精度も実用的

テレビリモコンで音声検索したところ。文字を入力する必要がなく、音声認識精度も実用的

画質は圧巻のひと言。HZ2000の高輝度性能が生き、ステージがきらびやか。照明はまばゆく、背景の細かな電飾もキラキラと輝き、発色も濃厚かつピュアだ。ライブ会場に居合わせたかのような臨場感が味わえる。8K撮影でカメラのパンニングやズームはほぼなく、イチ観客として好きな視点で観察できるのもおもしろい。人物が小さく映っていても、推しメンバーを追って近づけばディテールがそこにある、という感じ。

衣装のテクスチャもリアルで、ダンスも細部まで明瞭に感じられ、気が付けばメーカーが4K視聴で推奨している視聴距離「画面の高さの0.75」を超え、10cm程度の超至近距離でかぶり付き状態だ。

まとめ

最後の最後に、アラフィフのおじさんとしてはミーハーなTwiceネタになってしまったが、K-POPは4Kや8Kで配信されているコンテンツが多い。もちろんそのほかにも、配信サービスを利用すれば世界中の美しい風景の映像だってたくさん見つかる。

こうした楽しみ方は、テレビが4K対応でネット動画を再生できること、インターネットを通じて海外のコンテンツにも触れられることの恩恵である。そして何より、テレビ自体の画質性能が高いだけ、その楽しさが増すのだ。IoTと高画質テレビの組み合わせが、視聴体験を大きく引き上げ、QoLアップ効果は計り知れない。ライブに出かけるのが難しい今、特にその恩恵を感じた。

スマホ画面でもHDR映像は楽しめるが、高画質・大画面のテレビなら没入感は別次元。高画質なんて自分にはわからない……と思わず、ぜひHZ2000のような高画質テレビで8K撮影/HDR配信映像を見てみてほしい。きっと、価格以上の価値を感じるだろう。テレビのおかげで毎日の楽しみが増えることは、すばらしいQoLアップにつながる。

鴻池賢三

鴻池賢三

オーディオ・ビジュアル評論家として活躍する傍ら、スマート家電グランプリ(KGP)審査員、家電製品総合アドバイザーの肩書きを持ち、家電の賢い選び方&使いこなし術を発信中。

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