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アクティブノイズキャンセリングやK2テクノロジーも搭載

WOODシリーズ初の完全ワイヤレスイヤホン「HA-FW1000T」発表。上位モデルと同じ振動板を採用

ビクターブランドWOODシリーズ初の完全ワイヤレスイヤホン「HA-FW1000T」

ビクターブランドWOODシリーズ初の完全ワイヤレスイヤホン「HA-FW1000T」

2021年10月20日、JVCケンウッドはビクターブランドから完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「HA-FW1000T」を11月上旬に発売すると発表した。市場想定価格は39,600円前後だ。

今回、新製品の発売に先駆けて実機を試す機会を得たので、実機の写真を交えながら、新モデルの特徴や音質を詳しくレポートする。

アクティブノイズキャンセリングにK2テクノロジーなど、まさに全部盛りな1台

今回発表された「HA-FW1000T」は、WOODシリーズ初となる完全ワイヤレスイヤホン。完全ワイヤレスイヤホンとして初めて木の振動板を採用し、有線タイプのハイクラスイヤホン並みの高音質を目指して開発したという。

また、これまで発売した数多くの完全ワイヤレスイヤホンの開発で培ってきたノウハウを惜しみなく投入。39,600円前後という完全ワイヤレスイヤホンとしてはかなりハイクラスの製品となっているが、その価格に見合った数々の機能や最新技術が搭載されている。以下に新製品の特徴をざっとまとめてみたが、まさに同社完全ワイヤレスイヤホンの集大成と呼べるくらい全部盛りな製品となっていることがおわかりいただけるはずだ。

「HA-FW1000T」の主な特徴

・完全ワイヤレスイヤホンとして初めて木の振動板を採用
・ビクタースタジオから生まれた高音質化技術「K2テクノロジー」を搭載
・ビクタースタジオエンジニアが音質チューニングに参加した「Tuned by VICTOR STUDIO」認証取得モデル
・新開発「スパイラルドットイヤピースPro」を付属
・最新の「Qualcommアダプティブノイズキャンセル」を搭載
・イヤホンを付けたまま会話ができる外音取り込み機能を搭載
・96kHz/24bitまで対応したaptX Adaptiveに対応
・イヤホン本体だけですべての操作を完結できる操作性
・1dB単位で音量を調整できる100段階のボリュームステップを採用
・片耳使用に対応し、左右どちらでも音量調節が可能
・高性能LDSアンテナ・TrueWirelessMirroringなどによる安定した通信性能
・マスク着用時の声のこもりを補正する「マスクモード」を搭載
・イヤホン単体で最大9時間、ケース併用で最大27時間のバッテリー性能(NC OFFF/K2 OFF/AAC)
・雨や水しぶきに強い生活防水仕様(IPX4)

「HA-FW1000T」の特徴は多岐にわたるが、その中でも特に注目したいのが音の部分の作り込みだ。

今回の「HA-FW1000T」では、今までの完全ワイヤレスイヤホンでは到達できていなかったディテールの再現性と空間表現を有線イヤホンのハイクラスと同レベルのクオリティに引き上げることを目指し、口径11mmの新開発「ウッドドームカーボンドライバー」を新たに搭載。伝搬速度や減衰特性にすぐれるカバ材から、独自の薄膜加工技術で削り出した50㎛ウッドドームを、カーボンコーティングしたPET振動板を組み合わせた「ウッドドームカーボン振動板」は、フラッグシップモデル「HA-FW10000」と同等のもので、音作りも「HA-FW10000」と同じ方向性に仕上げたという。

また、有線イヤホンのハイクラスモデルと同等のステンレスドライバーケースを組み合わせることで、音の雑味を排除。完全ワイヤレスイヤホンでは筐体サイズの制約で実装が難しい独立音響チャンバーについても、イヤホン本体の形状を工夫し、ドライバーユニット背面にしっかりと容積を確保することで、有線イヤホンのハイクラス並みの空間表現に近づけたという。

「HA-FW1000T」のイヤホン本体

「HA-FW1000T」のイヤホン本体

完全ワイヤレスイヤホンとしては比較的大口径な11mmの新開発「ウッドドームカーボンドライバー」を搭載し、ドライバーユニット背面に独立音響チャンバーの容積を確保しつつも、快適な装着性を実現するため、2段構造の特殊な形状を採用している

完全ワイヤレスイヤホンとしては比較的大口径な11mmの新開発「ウッドドームカーボンドライバー」を搭載し、ドライバーユニット背面に独立音響チャンバーの容積を確保しつつも、快適な装着性を実現するため、2段構造の特殊な形状を採用している

また、高音質化技術という部分では、ビクタースタジオから生まれた高音質化技術「K2テクノロジー」を同社完全ワイヤレスイヤホンとして初めて搭載した点も大きな特徴だ。ハイレゾ相当の伝送に対応していないコーデックで接続した場合も、圧縮して送られてきた音楽信号をイヤホン側で復元処理をかけることで、高音質な音楽再生が楽しめるようになっている(K2テクノロジーをOFFにすることも可能)。コーデックの種類に合わせて音楽信号の復元処理も変えているそうで、組み合わせる再生機器で利用できるコーデックに左右されることなく、いつでも高音質な音楽再生を楽しめるそうだ。

高音質化技術「K2テクノロジー」を同社完全ワイヤレスイヤホンとして初めて搭載。ハイレゾ相当の伝送に対応していないコーデックで接続した場合も、圧縮して送られてきた音楽信号をイヤホン側で復元処理をかけるそうだ

高音質化技術「K2テクノロジー」を同社完全ワイヤレスイヤホンとして初めて搭載。ハイレゾ相当の伝送に対応していないコーデックで接続した場合も、圧縮して送られてきた音楽信号をイヤホン側で復元処理をかけるそうだ

さらに、同社のイヤホンでおなじみとなっている独自のイヤーピース「スパイラルドット」につても、「HA-FW1000T」では新開発の「スパイラルドットPro」へと進化。イヤーピース内側にスパイラル状に配置した凹形状のドットに加え、新たに凸形状を追加したほか、シリコン素材をよりやわらかいグレードのものに変更して全体のフォルムをモディファイすることで、繊細な音の再現性と装着感・密閉度のアップを実現したという。

「HA-FW1000T」に付属する新開発の「スパイラルドットPro」。内側に新しく凸形状が設けられている

「HA-FW1000T」に付属する新開発の「スパイラルドットPro」。内側に新しく凸形状が設けられている

「HA-FW1000T」は、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載している点も見逃せない。機能自体はフィードフォワードマイクとフィードバックマイクを組み合わせたハイブリッド式の「Qualcommアダプティブノイズキャンセル」で、クアルコムの最新チップで提供されているものだが、「HA-FW1000T」では音質への悪影響が出ないギリギリのところまでチューニングで追い込み、高いノイズ低減効果と高音質の両立を実現したという。もちろん、外音取り込み機能についてもしっかりと完備されている。

また、クアルコムの最新チップを搭載したことで、SBCやAAC、aptXといったコーデックに加え、ハイレゾ相当の伝送が可能な高音質コーデック「aptX Adaptive」に対応したのもポイントだ。しかも「HA-FW1000T」では、aptX Adaptiveの規格上限となる96kHz/24bitまで対応。現状、送信デバイス側の対応機種が限られているが、対応する送信デバイスと組み合わせることでより高音質に楽しめる点は、高音質な音楽再生を楽しみたい方にはうれしいところだろう。

操作性の面では、音楽再生のコントロールや音量調整といった基本的な操作はもちろんのこと、K2テクノロジーやアクティブノイズキャンセリング、外音取り込みのON/OFFなど、すべての操作をイヤホン本体のみで完結できるようになっているのがポイントだ。特にボリューム調整は、1dB単位で音量を細かく調整できる100段階のボリュームステップを採用。ボリュームステップの幅が大きくて細かな調整が難しいスマートフォンと組み合わせた場合でも、自分に合った最適な音量に調整可能だ。

イヤホンのボタンからすべての操作をコントロールできるのも「HA-FW1000T」の大きな特徴だ。ちなみに、操作部の木目は積層強化木が使われているそうだ

イヤホンのボタンからすべての操作をコントロールできるのも「HA-FW1000T」の大きな特徴だ。ちなみに、操作部の木目は積層強化木が使われているそうだ

WOODシリーズらしい自然で繊細な響きが描き出す高解像度なサウンド

短時間ながら「HA-FW1000T」を実際に試す機会を得たので、最後にファーストインプレッションをお届けする。

Xiaomi「Mi 11 Lite 5G」とaptX Adaptiveで接続して聴いてみたが、なによりも最初に驚いたのが空間再現の高さだ。広い空間にクリアで高解像度なサウンドが自然に広がる感覚は、まさにWOODシリーズの有線イヤホンを聴いた時のイメージそのままだ。元々遮音性が高いので、パッシブノイズキャンセリングだけでも外部のノイズはかなり低減されているが、アクティブノイズキャンセリングのONにすると、かすかに聴こえていたノイズも消えさり、音の広がる空間の静寂さがさらに際立つ。高解像度だけど耳に刺さらない絶妙なチューニングで、アクティブノイズキャンセリング機能特有の圧迫感も少なく、何時間でも音楽を聴いていられそうだ。今回は屋内で試しただけだが、空調の音や人の声などのノイズ低減はかなり効果があり、音楽リスニング用途なら十分活用できるだろう。

「HA-FW1000T」とaptX Adaptiveで接続して試聴

「HA-FW1000T」とaptX Adaptiveで接続して試聴

aptX Adaptive接続時はK2テクノロジーが有効にならないため、次は接続コーデックをSBCに切り替えて試聴してみた。SBC接続でK2テクノロジーOFFの状態だと、空間表現が若干縮こまるようで、楽器の音やボーカルの声の響きが若干ラフなイメージになるが、K2テクノロジーをONにすると、aptX Adaptiveで接続した時のような自然に広がる空間表現に近づく。さすがにaptX Adaptive接続の状態とで聴き比べると、aptX Adaptive接続のほうがより自然な響き方に聴こえるが、その差はわずか。SBCコーデックでここまでのサウンドを楽しめるだけでも、「HA-FW1000T」の導入価値はありそうだ。

どんな再生デバイスと接続しても有線イヤホン並みのサウンドクオリティを手軽に楽しめる「HA-FW1000T」。ノイズキャンセリング機能や外音取り込み機能など、いまどきのトレンドもしっかりと網羅しているのもうれしいところだ。39,600円前後という完全ワイヤレスイヤホンとしてはかなり高価だが、有線タイプのWOODシリーズの価格を考えれば決して高くはない。すべての操作をイヤホン本体のみで完結できるようにしたため、最初に操作方法を覚えるのに若干苦労しそうではあるが、それを差し引いてもこの価格を出す価値は十分にありそうだ。

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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