レビュー
USB Type-Cでスマホやゲーム機の接続もOK

4K/HDR対応に輝度4,000ルーメン! 高コスパなビューソニックのプロジェクター「PX748-4K」

ハイコスパなプロジェクターが人気のビューソニックから、またまた高コスパなプロジェクターが登場した。同社が9月1日に発売した「PX748-4K」は、4K/HDR対応だけでなく、輝度4,000ルーメンという圧倒的な輝度性能、4.2msの高速入力に240Hzリフレッシュレート対応と、かなりハイスペックなモデル。実勢価格は10万円台前半と、ビューソニックらしいコスパも健在だ。

9月1日に発売されたビューソニック「PX748-4K」。価格は10万円台前半

9月1日に発売されたビューソニック「PX748-4K」。価格は10万円台前半

今回はビューソニック「PX748-4K」の実機を僕の自宅に設置して詳しくレビューしてみた。

高輝度4,000ルーメンのハイスペック。予想外に本格派のホームシアタープロジェクター

いつものプロジェクターのレビュー同様、まずは僕がプロジェクターの検証を行っている部屋にビューソニック「PX748-4K」を設置してみた。本体は312(幅)×108(高さ)×222(奥行)mmと、4K対応プロジェクターとしては比較的コンパクト。投写レンズは1.3倍ズームに対応し、約1.35mの距離からズーム併用で投写した際のスクリーンサイズは実測約118(幅)cm×74(高さ)cm、約54インチだ。

ホームページや説明書にも投写距離とサイズの対比表があるのだが、100インチに必要な距離は約2.50m〜3.25mと、やや距離が必要。お値段的にはカジュアルに設置して使えるプロジェクター並みなのだが、中身は本格的なホームシアター向けのプロジェクターに近い。

いつもより5cmだけ後退させた壁から約1.35mの位置に設置

いつもより5cmだけ後退させた壁から約1.35mの位置に設置

ズームもフォーカスも手動だが、実のところまったく難しいことはない

ズームもフォーカスも手動だが、実のところまったく難しいことはない

設置の際のフォーカスやズームは手動のリング操作。台形補正も手動なのだが、リモコンや本体の上下左右ボタンでメニューを呼び出さずダイレクトに調整できるので、案外使いやすい。調整幅は水平、垂直ともに±40°となっている。ただし、ゲームモードを有効にすると台形補正がオフになるため(あくまでデジタルの信号処理のため)、可能な限り正面から投写するべきだろう。

ビューソニック「PX748-4K」の付属リモコン

ビューソニック「PX748-4K」の付属リモコン

台形補正はリモコンや本体からダイレクトに操作できる

台形補正はリモコンや本体からダイレクトに操作できる

プロジェクターとしての基本スペックは、DLP方式による「4K UHD」対応、コントラスト12,000:1となかなかにハイスペック。なかでも注目が輝度スペック4,000ルーメンで、電源を入れて表示されるメニュー画面をひと目見た段階から、とにかく高輝度で明るく見える。参考まで夜間と昼の見え方を掲載しておく。

暗室状態での視聴イメージ

暗室状態での視聴イメージ

日中での視聴イメージ

日中での視聴イメージ

さて、普段なら、ここから内蔵のOSによるさまざまな検証を始めるところだが、ビューソニック「PX748-4K」はWi-Fiも内蔵していないし、ネット接続機能もない、純粋なプロジェクターだ。メニュー操作は画質調整などのモニター的な機能しかない。

ビューソニック「PX748-4K」はほぼ全機能が外部入力前提。2系統のHDMI2.0b端子や、USB Type-Cなどで接続する形

ビューソニック「PX748-4K」はほぼ全機能が外部入力前提。2系統のHDMI2.0b端子や、USB Type-Cなどで接続する形

だが、内蔵機能がまったくないから逆に話は早い。今の世の中、ゲーマーならPS5、動画鑑賞用にはFireTV StickやChromecastなどのメディアストリーミングデバイス、USB Type-Cケーブルで接続できるノートPCやタブレットなど、接続できる機器はいろいろあるので、それらを組み合わせて活用してみた。

PS5と組み合わせて映画視聴とゲーミングを検証

まず、ビューソニック「PX748-4K」と組み合わせてみたのは、PlayStation5(PS5)だ。4.2msの高速入力と240Hzリフレッシュレート対応というゲーミング面ももちろんだが、YouTubeやNetflixなど動画配信アプリも1台で揃い、メディアプレーヤーとしても活用できる。

ゲームだけでなく、映像配信サービスも視聴できるPlayStation5を用意

ゲームだけでなく、映像配信サービスも視聴できるPlayStation5を用意

最初にPS5で接続した際の画面の画質モードに触れておきたいが、さすがにビューソニック「PX748-4K」はDLPチップによる「4K UHD」仕様なので高解像度だ。PS5のメニュー画面もくっきりしていてドット感はまったくない。輝度4,000ルーメンというスペックは伊達ではなく、画面は明るく暗室には力強くくっきりとした画が映し出された。これくらい明るくてくっきりした映像なら、明るい日中でも十分使えそうだ。

4K対応なので、表示にドット感はまったくない

4K対応なので、表示にドット感はまったくない

画質モードについては「明るい」「スポーツ」「標準」「ゲーム」「ムービー」「ユーザー設定1/ユーザー設定2」を用意。YouTubeの動画などの一般的な用途では「標準」の設定で色バランスが比較的よく、こちらを利用するのがよさそうだ。

一般的な使い方では「標準」がクセがなくて高画質

一般的な使い方では「標準」がクセがなくて高画質

暗室でUltraHDブルーレイやNetflixなどHDR作品を視聴するなら「ムービー」を選ぶことになるが、個人的にはHDR的な効果が若干キツく感じるところがあった。ユーザーの好み次第だが、詳細設定から「色」と「BrilliantColor」の設定を下げて、さらに「赤」の「ゲイン」を少し下げてやると、映画などのコンテンツでも落ち付いた色合いで楽しめるだろう。

HDR映像はやや赤が強く派手なので、気になるならカスタマイズをしよう

HDR映像はやや赤が強く派手なので、気になるならカスタマイズをしよう

ゲーミングに関しては、4.2msの高速入力と240Hzリフレッシュレート対応が売り文句。今回は、「Ultra Fast Input」を詳細設定から有効にし、情報画面から有効になっていることを確認した上でPS5と4K/120Hz動作確認済みのHDMIケーブルで接続してみたが、PS5から4K(2160p)出力では60Hz対応としか認識しなかった。手動で2K(1080p)に切り替えても60Hz対応のままで、どうしても120Hz以上での出力可能デバイスとして認識できなかった。これは、ゲーミングPCで検証すれば違った結果になるかもしれない。

ひとまずPS5と4K/60Hz接続して、ゲームプレイも体験してみた。実際にPS5版の『原神』でプレイしてみると、「ゲーム」モードなら遅延を感じることはなかった。ちなみに、「標準」の設定では、「ゲーム」と切り替えながら確認してみると、ほんのわずかに遅延があるのがわかる(プレイはまったく問題なく可能)。一般的には入力信号のコマ数が減るとその数値分だけ増えるが、フルHD/240Hzで4.2msだとすれば、10台後半〜約20msあたりだと推測される。

PS5版の『原神』をプレイ。遅延は少なくプレイにはまったく支障なし

PS5版の『原神』をプレイ。遅延は少なくプレイにはまったく支障なし

実際のYouTubeやNetflix、PS5ゲームなどをいろいろ試してみたが、ビューソニック「PX748-4K」の内蔵10Wのスピーカーの音だけは正直ちょっと残念だった。ゲームをプレイしても、YouTubeを見ても、音のクリアさが物足りない感じなのだ。元々、本格的なホームシアター志向のプロジェクター内蔵スピーカーというのは、音の確認用程度しか使用しない。ビューソニック「PX748-4K」は3.5mmのオーディオ出力あるので、数千円のPC用スピーカーでも用意して鳴らせば劇的にアップグレードできるので、最初からそうした想定で付けたものということなのだろう。

ビューソニック「PX748-4K」内蔵スピーカーの音質は、お世辞にもよいとは言えないレベル

ビューソニック「PX748-4K」内蔵スピーカーの音質は、お世辞にもよいとは言えないレベル

PS5以外でビューソニック「PX748-4K」と組み合わせやすい機種というと、動画配信サービスとの相性抜群なAmazonのFireTVシリーズだろう。「PX748-4K」は4Kプロジェクターなので、今回は「Fire TV Stick 4K」を接続してみた。なお、「PX748-4K」にはFireTVシリーズなどのメディアストリーミングデバイス向けに給電用のUSB端子(5V/1.5A)が用意されている。電源供給用のUSB電源を別途用意しなくていい点はとてもありがたい。

「Fire TV Stick 4K」と接続。USB給電も背面から可能だ

「Fire TV Stick 4K」と接続。USB給電も背面から可能だ

大画面で4K/HDRコンテンツを楽しむのであれば、「PX748-4K」とメディアストリーミングデバイスはなかなか高コスパな組み合わせだ

大画面で4K/HDRコンテンツを楽しむのであれば、「PX748-4K」とメディアストリーミングデバイスはなかなか高コスパな組み合わせだ

意外となんでもつながる!? USB Type-C接続を試す

ビューソニック「PX748-4K」は、USB Type-C接続も可能。パッケージにはUSB Type-ケーブルも同梱されており、HDMI接続ではなく、USB Type-Cで映像を出力するさまざまな機器と接続可能だ。

公式サイトでも紹介されている推奨機器がニンテンドースイッチで、ディスプレイ部だけを取り外して接続、映像を出力しつつ充電も可能となっている。そのままプレイしたくなるが、コントローラー部を本体から外した状態でないと操作できない点はご注意を。

ニンテンドースイッチは映像を出力しつつ充電も可能

ニンテンドースイッチは映像を出力しつつ充電も可能

それ以外にも、手持ちのUSB Type-Cの機器を片っ端からつないでみると、AndroidスマートフォンのXperia1 IIはUSB Type-Cでミラーリングに対応。iPad Pro、MacBookAirは外部ディスプレイとして認識した。ちなみに、USB Type-C接続ではNetflixを再生しても著作権保護の制限などはかからず、大画面の映画やドラマ、アニメ再生もラクラクだ。

YouTube視聴ならAndroidスマホから有線接続してそのまま再生もアリ

YouTube視聴ならAndroidスマホから有線接続してそのまま再生もアリ

iPad Proの画面も簡単にミラーリング。Netflix再生は外部ディスプレイ扱いになるようで、映画再生用として使い勝手がいい

iPad Proの画面も簡単にミラーリング。Netflix再生は外部ディスプレイ扱いになるようで、映画再生用として使い勝手がいい

まとめ

ビューソニック「PX748-4K」は、イマドキ珍しいシンプルな単機能プロジェクターだ。「4K UHD」対応、輝度4,000ルーメンという外光の入る日中でも実用になる高輝度に、今回はうまく動作しなかったが、4.2msの高速入力と240Hzリフレッシュレート対応とゲーミング性能も重視と、表示スペックはなかなかに優秀。設置性についても単焦点ではなく1.3倍光学ズームも利用でき、今どきのカジュアルではなく高画質志向モデルなのだ。

いっぽうで、内蔵スピーカーの音質はお世辞にもよくないし、Wi-Fi内蔵やネット接続機能もない。これらは本来プロジェクターの機能ではないから外部のデバイスやスピーカーを接続してね、というハッキリと意思表示を示したのだろう。

今回は自宅のカジュアルな一室でテストしてみたが、ビューソニック「PX748-4K」は実勢価格10万円台前半で本格4Kシアター向けにも使えるスペックを備えている。安価な4Kプロジェクターの入門モデルとしてだけでなく、専用のシアタールームを所有しているような方にもぜひ注目してほしい1台だ。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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