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LEDの数は約72倍、ピーク輝度は約3倍

ミニLEDと量子ドットを採用したシャープ4K/8K液晶テレビフラッグシップ「AQUOS XLED」を見てきた

ミニLEDと量子ドットを採用したシャープ4K/8K液晶テレビフラッグシップ「AQUOS XLED」を見てきた

シャープから、薄型テレビの新製品「AQUOS XLED」が発表された。液晶テレビ「AQUOS 4K/8K」、有機ELテレビ「AQUOS OLED」に次ぐ同社薄型テレビのフラッグシップモデルとなる製品で、第1弾モデルとして8K液晶テレビ「DX1ライン」と、4K液晶テレビ「DP1ライン」の計5モデルを投入。12月10日より順次発売となる。

■8K液晶テレビ「DX1ライン」

8K液晶テレビ「DX1ライン」

8K液晶テレビ「DX1ライン」

8T-C85DX1(85V型)12月10日発売、市場想定価格176万円前後
8T-C75DX1(75V型)12月10日発売、市場想定価格82.5万円前後
8T-C65DX1(65V型)12月10日発売、市場想定価格65万円前後

■4K液晶テレビ「DP1ライン」

4T-C65DP1(65V型)12月10日発売、市場想定価格44万円前後
4T-C55DP1(55V型)2月26日発売、市場想定価格36.3万円前後

液晶テレビ・有機ELテレビのいいとこどりをした「AQUOS XLED」

今回発表された「AQUOS XLED」は、同社薄型テレビとして初めてミニLEDをバックライト光源に採用。高密度に敷き詰めた小型のLEDライトを映像に合わせて細かく部分駆動(ローカルディミング)させる独自の「アクティブmini LED駆動」や、映像を解析して明暗差をさらに伸長させる新設計回路「フレアブライトネス」などの新技術を導入することで、コントラスト性能を従来のLEDバックライトを採用した液晶テレビから飛躍的に向上させたのが大きな特徴となっている。

同社の発表によると、4K液晶テレビ「4T-C65DP1」の場合、従来モデル「4T-C65DN1」の約72倍となる約8,000個のミニLEDを搭載し、ピーク輝度は約3倍に向上しているという。ちなみに、ローカルディミングの分割数は非公表となっているが、LEDの数ほどではないが、だいぶ細かな粒度でコントロールしているということだ。

高密度に敷き詰めた小型のLEDライトを映像に合わせて細かく部分駆動(ローカルディミング)させる独自の「アクティブmini LED駆動」

高密度に敷き詰めた小型のLEDライトを映像に合わせて細かく部分駆動(ローカルディミング)させる独自の「アクティブmini LED駆動」

写真左が従来のLEDバックライト、右がミニLED。細かなピッチで高密度に配置されていることがわかる

写真左が従来のLEDバックライト、右がミニLED。細かなピッチで高密度に配置されていることがわかる

映像を解析して明暗差をさらに伸長させる新設計回路「フレアブライトネス」

映像を解析して明暗差をさらに伸長させる新設計回路「フレアブライトネス」

また、「AQUOS XLED」は、バックライトの光波長を変換する「量子ドットリッチカラー」技術を搭載したのも見逃せないポイントだ。バックライトから純度の高い光の3原色を取り出すことで、広色域で鮮やかな発色を実現したという。

バックライトの光波長を変換する「量子ドットリッチカラー」技術。バックライトに採用されている青色LEDの前に特殊なフィルターを配置し、光の3原色を高純度に取り出すことで、広色域で鮮やかな発色を実現する

バックライトの光波長を変換する「量子ドットリッチカラー」技術。バックライトに採用されている青色LEDの前に特殊なフィルターを配置し、光の3原色を高純度に取り出すことで、広色域で鮮やかな発色を実現する

液晶パネルは、8K液晶テレビ「DX1ライン」、4K液晶テレビ「DP1ライン」ともに倍速パネルを採用。65V型を超える大画面モデルをラインアップする8K液晶テレビ「DX1ライン」で、真正面からでなく角度を付けた場所からでも解像度やコントラストの変化を抑えた映像を楽しめる「N-Wideパネル」を、4K液晶テレビ「DP1ライン」は外光の反射を抑えて艶やかな黒を再現する「N-Blackパネル」を採用し、見やすさと高画質の両立を狙っている。

8K液晶テレビ「DX1ライン」は、真正面からでなく角度を付けた場所からでも解像度やコントラストの変化を抑えた映像を楽しめる「N-Wideパネル」を採用

8K液晶テレビ「DX1ライン」は、真正面からでなく角度を付けた場所からでも解像度やコントラストの変化を抑えた映像を楽しめる「N-Wideパネル」を採用

今回、実際に、従来型のLEDバックライトを採用した65V型4K液晶テレビ「4T-C65CH1」、ミニLEDを採用した65V型液晶テレビ「4T-C65DP1」、4K有機ELテレビ「4T-C65CQ1」で映像を見比べてみたが、ミニLEDを採用する「4T-C65DP1」は、有機ELテレビに匹敵するほどの暗部の階調性と、液晶テレビならではの力強い輝度感がひとつの画面内でしっかりと再現されていた。特にハイライト部分はかなりインパクトがあり、暗部の沈み込みとピーク輝度の伸びのかけ合わせで明るい部屋でもまぶしいと感じられるほど。ここまで強烈に印象に残る映像を見たのは久しぶりで、これくらいくっきりと鮮やかな映像なら、日本特有の明るいリビングなどでも十分に楽しめるはずだ。

従来型のLEDバックライトを採用した4K液晶テレビ(写真左)、ミニLEDを採用した4K液晶テレビ(写真中央)、4K有機ELテレビ(写真右)を、同じ画質設定でチェックしたところ。中央のミニLEDを採用した4K液晶テレビが明るく、暗部もしっかりと締まっていることがおわかりいただけるだろう

従来型のLEDバックライトを採用した4K液晶テレビ(写真左)、ミニLEDを採用した4K液晶テレビ(写真中央)、4K有機ELテレビ(写真右)を、同じ画質設定でチェックしたところ。中央のミニLEDを採用した4K液晶テレビが明るく、暗部もしっかりと締まっていることがおわかりいただけるだろう

スピーカーシステムも刷新。8K液晶は薄型デザインと音質を両立

「AQUOS」シリーズでは、これまで液晶パネル下部に配置したスピーカーの開口部を前向きに配置することで、音を前方報告に広く拡散させるというスピーカーシステムを多く採用していたが、「AQUOS XLED」ではこのスピーカーシステムもフルリニューアル。上向きのハイトスピーカーなどを新たに加えた新開発の「ARSS+(AROUND SPEAKER SYSTEM PLUS)」音響システムにより、イマーシブな音場で映像と音声の一体感を高めているのも大きな特徴となっている。

新開発の「ARSS+」音響システム。テレビ「DX1ライン」は、上向きのハイトスピーカーとサイドスピーカーを含む左右合計8基のスピーカーユニットを搭載し、イマーシブな音場を再現している

新開発の「ARSS+」音響システム。テレビ「DX1ライン」は、上向きのハイトスピーカーとサイドスピーカーを含む左右合計8基のスピーカーユニットを搭載し、イマーシブな音場を再現している

特に、8K液晶テレビ「DX1ライン」は、上向きのハイトスピーカーとサイドスピーカーを含む左右合計8基のスピーカーユニットを、最薄部2.6cmの超薄型ボディ内部にしっかりと収めることで、本体デザインと音質の両立を実現。従来比約1/5の狭額縁設計によるフローティングディスプレイと相まって、空間に浮かび上がるような没入感の高い映像と包み込まれるような音声の一体感をしっかりと感じられるモデルに仕上がっている。

4K液晶テレビ「DP1ライン」は、画面背面上部に大型のハイトスピーカーを搭載。ハイトスピーカーの開口部を斜め前方に20°傾けることで、包み込まれるようなパワフルなサウンドを楽しめるそうだ。

8K液晶テレビ「DX1ライン」は、最薄部2.6cmの超薄型ボディ内部に計8基のスピーカーを内蔵

8K液晶テレビ「DX1ライン」は、最薄部2.6cmの超薄型ボディ内部に計8基のスピーカーを内蔵

4K液晶テレビ「DP1ライン」は、画面背面上部に大型のハイトスピーカーを搭載

4K液晶テレビ「DP1ライン」は、画面背面上部に大型のハイトスピーカーを搭載

サウンドモードに追加された「イマーシブサウンド」モード

サウンドモードに追加された「イマーシブサウンド」モード

UIはAndroid TVを引き続き搭載。HDMIは2.1仕様だが、eARCやVRRMには非対応

「AQUOS XLED」は、2021年春モデルで使われている最新プラットフォームをベースに開発されているそうで、テレビのOSにはおなじみのAndroid TV(Android 10ベース)が採用されている。

テレビのOSにはおなじみのAndroid TV(Android 10ベース)を採用

テレビのOSにはおなじみのAndroid TV(Android 10ベース)を採用

4Kダブルチューナー内蔵、生活サポートアプリ「COCORO VISION」の対応、8K液晶モデルの8Kチューナー内蔵、8K YouTube再生対応といった部分も2021年春モデルとほぼ共通。HDMIはHDMI 2.1仕様で、4K120Hzに対応するものの、VRR、ALLM、eARCには非対応といったところも春モデルと同じだ。

このほか、4K液晶テレビ「DP1ライン」はスイーベル機構も搭載。8K液晶テレビ「DX1ライン」は、ローボードに設置した際の視聴位置を考慮し、画面に若干の傾斜を設けたデザインに仕上げたそうだ。

8K液晶テレビ「DX1ライン」は8Kチューナーを内蔵

8K液晶テレビ「DX1ライン」は8Kチューナーを内蔵

8K液晶テレビ「DX1ライン」は、座って視聴する際の頭の角度を考慮し、画面に傾斜を設けたそうだ

8K液晶テレビ「DX1ライン」は、座って視聴する際の頭の角度を考慮し、画面に傾斜を設けたそうだ

【まとめ】明るいリビングで使いたい高コントラストなハイエンド液晶テレビ

ミニLEDや量子ドット技術などの薄型テレビの次世代高画質化技術を採用したハイエンドテレビは、これまで海外メーカーの独壇場となっていた。そこに液晶技術に強みを持つシャープが国内の大手テレビメーカーとして初めて対応製品を投入したというのは、なかなか面白いところだ。価格も8K液晶モデルの最大サイズこそ3桁越えの価格だが、それ以外は4K液晶テレビとしては決して安くはないものの、手の届かない価格でもないという絶妙なところをついてきている。フラッグシップモデルらしく、画質も申し分なく、有機ELテレビのコントラスト感は好みだけど、明るいリビングなどで楽しむには輝度感が物足りないと感じていた人には、「AQUOS XLED」はなかなか有力な選択肢になりそうだ。

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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