レビュー

軽くて音もよし! 360 Rearty Audioにも対応したオーテク「ATH-HL7BT」はおうち時間の強い味方

オーディオテクニカから、オブジェクトベースの360立体音響「360 Reality Audio」や、ゲームや映像コンテンツに最適な「低遅延モード」などの最新技術を搭載したオープンエアー型Bluetoothワイヤレスヘッドホン、「ATH-HL7BT」が登場した。

オーディオテクニカのオープンエアー型Bluetoothワイヤレスヘッドホン「ATH-HL7BT」

オーディオテクニカのオープンエアー型Bluetoothワイヤレスヘッドホン「ATH-HL7BT」

オープンエアー型Bluetoothワイヤレスヘッドホンというだけでもかなり珍しいモデルだが、ソニー以外のメーカーで立体音響技術の360 Reality Audioに対応したヘッドホンとしてもかなり貴重なモデルだ

オープンエアー型Bluetoothワイヤレスヘッドホンというだけでもかなり珍しいモデルだが、ソニー以外のメーカーで立体音響技術の360 Reality Audioに対応したヘッドホンとしてもかなり貴重なモデルだ

こちらのヘッドホンの大きな特徴は、おうち時間向けの内容、いわゆる室内での長時間使用に適した製品となっている。なかでも、本体の軽量さは特筆すべき点だ。53mmという大口径のドライバーを搭載し、アラウンドイヤー型パッドを採用しつつも重量はわずか220gと、オンイヤー型と大差ない軽さに仕上がっている。

ハウジング部分も53mm口径ドライバーを搭載しつつもスマートなサイズ感にまとめられており、室内利用がメインのためスイーベル機構などは採用していないものの、一般的なヘッドホンに比べると、デスクの上にポンと置いてもじゃまにならない絶妙なサイズ感だ。

53mmというかなり大口径のドライバーを搭載

53mmというかなり大口径のドライバーを搭載

重量は220gと、大口径ドライバー搭載モデルとしてはかなり軽量なモデルに仕上がっている

重量は220gと、大口径ドライバー搭載モデルとしてはかなり軽量なモデルに仕上がっている

また、本体サイズや軽量さに加え、装着感と音の良し悪しに大きく影響するイヤーパッドも作り込まれている点も見逃せない。場所によってソフトとハード、2つの堅さのクッション材を用いた「2レイヤード・イヤパッド」を採用することで、装着性を高めつつ、耳とドライバーの間に一定の音響空間を確保して良質な音響空間を作り出しているという。

「ATH-HL7BT」を手に持つと、確かに驚くほど軽い。アラウンドイヤー型ながらオンイヤー型に近い重さとなっているため、そのギャップから余計に軽く感じられる。装着感もなかなかにいい。イヤーパッドは比較的しっかりした装着感だが、圧迫感はほとんど感じられない。やわらかな感触のヘッドバンド部とも相まって、軽快な装着感をもたらしてくれる。

実際、2時間ほど装着し続けてみたが、まったくといっていいほど苦にはならなかった。1点だけ、気になったのがイヤーパッドの生地だ。サイドはサラッとした感じの布地(ジャージ?)、耳の当たる部分はベロアのハイブリッドとなっているのだが、さすがに長時間着けていると熱のこもりや汗が気になってくる。音質への影響もあるので難しいとは思うが、全体がサイドと同じ(サラッとした生地)だとなおよかったかもしれない。

2種類の堅さのクッション材を用いた「2レイヤード・イヤパッド」を採用。耳に触れる部分と側面で表面素材も異なるものが使用されている

2種類の堅さのクッション材を用いた「2レイヤード・イヤパッド」を採用。耳に触れる部分と側面で表面素材も異なるものが使用されている

ワイヤレス機能については、対応するBluetoothコーデックこそAAC、SBCの2つだけとごく普通だが、専用アプリ「Connect」からの設定で「低遅延モード」が利用できたり、360 Reality Audio認定モデルだったりと、エンターテインメント性の高い機能が盛り込まれている。

また、ヘッドホン筐体の2か所に、小型のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)マイクを配置。ビームフォーミングマイク技術を活用することで、明瞭な通話音声を実現しているという。オープンエアー構造を採用することから、オンライン会議などでも違和感なく会話でき、宅配などの急な訪問があったり、家族に話しかけられた場合であっても(外音が届くので)即座に対応することができる。実際のところ、これがなかなかに便利だったりする。特に宅配便などの来訪に気がつけるのは、大きなメリットといえるだろう。

ほかにも、2台のBluetooth機器と同時接続できる「マルチポイント」にも対応。パソコンやスマートフォン、タブレットなどの機器2台と同時接続できることから、音楽を聴きながら電話の受信待ちをしたり、映像を見ながら音声チャットをしたりと、いろいろと便利に活用することができる。

また、3.5mmステレオ端子を搭載し、2mのアナログケーブルも同梱されているので、バッテリー残量を気にせず、高音質、かつ長時間にわたって音楽を楽しめるようになっている。とはいえ、Bluetooth接続でも20時間ほどの連続再生時間が確保されているので、不満に思うことはまずないはずだ。

有線接続端子や充電端子、ボリューム調整や再生コントロール用ボタンなどはすべて左側に集約

有線接続端子や充電端子、ボリューム調整や再生コントロール用ボタンなどはすべて左側に集約

ちなみに、有線接続時はハイレゾにも対応する

ちなみに、有線接続時はハイレゾにも対応する

さて、ここからは360 Rearty Audioを含めた肝心のサウンドをチェックしていこう。

まず、Xiaomi「Mi 11 Lite 5G」とAACコーデックで接続して普通のステレオ音源を再生してみる。オープンエアー型ならではの、自然な音調がとても心地よく感じられるサウンドだ。一般的に、エネルギー感の高い密閉型、音の広がり感がよいオープンエアー型、などと言われることが多いが、まさにその典型といえるキャラクターで、スムーズな音場的広がり感のあるサウンドを持ち合わせている。帯域バランスは、やや低域が強め、高域もほんの少しだけ煌びやかといったイメージだろうか。

とはいえ、低域はフォーカス感が高いためにブーミーさは皆無、ソウルやハードロックなどは、ベースやドラムが力強くもノリのよい演奏を楽しむことができる。女性ボーカルはややハスキーな、普段よりも大人っぽさが強調されてるイメージ。口調はとてもハキハキしている。ピアノはタッチがややマイルドだが、そのぶん落ち着きがあって聴き心地がよい。

全体的に、解像感はまずまずといったところ。上位モデルほどではないが、必要十分なクオリティは持ち合わせているうえ、音色の心地よさで聴かせるキャラクターでもあるので、あまり気にならないのも確かだ。

続いて、360 Rearty Audioを試してみる。こちらは、まずオーディオテクニカの専用アプリ「Connect」で耳型を撮影して設定、それを360 Rearty Audioに対応した音楽アプリと結びつけて最適化するという手順を踏むことで楽しめるようになる。とはいえ、やることといえば耳型の写真を撮るくらいで、プレーヤーとの最適化は自動で行われるため、それほど手間ではない。時間にして5分もあれば終わるので、煩雑さは感じられなかった。なお、Amazon Music Unlimitedは、360 Rearty Audioに対応しているものの、個人最適化機能には対応していないため、今回は「Arttist Connection」アプリで試聴を実施した。

360 Rearty Audioの個人最適化は、オーディオテクニカ製品のコンパニオンアプリ‎「Audio-Technica | Connect」から行う。設定は非常に簡単で、左右の耳の形状を撮影し、対応する音楽サービスアプリと連携するだけだ

360 Rearty Audioの個人最適化は、オーディオテクニカ製品のコンパニオンアプリ‎「Audio-Technica | Connect」から行う。設定は非常に簡単で、左右の耳の形状を撮影し、対応する音楽サービスアプリと連携するだけだ

一聴して、定位感のしっかりしたサウンドだということがわかった。ボーカルやドラム、ギターのポジションが揺るぎなく、一定の位置にいるため、実際に目の前で演奏してくれているかのような臨場感の高さを強く感じる。これは、360 Rearty Audioならではの効果なのだろうが、「ATH-HL7BT」ではそれをしっかりと伝えてくれる。ライブ音源との相性も抜群で、まるでステージの真ん中で演奏を聴いているかのよう。いままでに体験したことのない、なかなか不思議な音響空間、音場表現だ。

最後に、低遅延モードも試してみた。コーデックをSBC接続にして、アプリから切り替えて比較してみたところ、確かに遅延が少なくなる。とはいえ、音ゲーは無理、FPSならゲームの内容やプレーヤーによっては何とかOK、といったところだろうか。普段から遅延が気になっている人には、うれしい機能といえる。

低遅延モードへの切り替えも「Audio-Technica | Connect」から行う形だ

低遅延モードへの切り替えも「Audio-Technica | Connect」から行う形だ

「ATH-HL7BT」はBluetoothのオープンエアー型ということで、ケーブルレスで家じゅう動きまわるにも便利だし、とにかく軽量で装着感もよく、聴き疲れしない自然なサウンドと相まって、スッと手に取って日常的に使えるのがありがたい。テレワークやおうち時間などが増え、自宅で快適に使えるヘッドホンを探している、という人にはピッタリの製品といえる。また、360 Rearty Audioを楽しみたい人にとっても、貴重な“ソニー以外の”製品ともなっているので、ぜひ、チャンスを見て実際の音を確認してみてほしい。

野村ケンジ

野村ケンジ

ヘッドホンなどのオーディオビジュアル系をメインに活躍するライター。TBSテレビ開運音楽堂にアドバイザーとして、レインボータウンFM「みケらじ!」にメインパーソナリティとしてレギュラー出演。音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員も務める。

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