レビュー

超小型BluetoothレシーバーiFi audio「GO blu」でカスタムイヤモニを高音質ワイヤレス化!

高性能・ハイコスパな製品群でオーディオマニアからも一目置かれるイギリスのオーディオブランドiFi audioから、スマートフォンなどのBluetooth機器と連携して有線イヤホン・ヘッドホンをワイヤレスで楽しめるBluetoothレシーバー「GO blu」が発売された。手のひらに収まるほどの超小型の製品だが、iFi audioの製品だけあり、こだわりが満載だ。

なかでも注目なのが、対応するBluetoothコーデックの豊富さ。LDAC/LHDC/aptX HD/aptX Adaptive/aptX LL/aptX/AAC/SBCと、かなりの数のコーデックを網羅する。加えて、4.4mmバランス出力に対応、低音増強機能の「XBass」や音場補正機能「XSpace」の搭載など、実に盛り沢山な内容だ。今回は、コーデックによる音質変化を踏まえながら、その性能に迫りたい。

34(幅)×55(高さ)×13(奥行)mm、27gと小型軽量なGO blu。表面はアルミ合金のヘアライン仕上げで高級感がある

34(幅)×55(高さ)×13(奥行)mm、27gと小型軽量なGO blu。表面はアルミ合金のヘアライン仕上げで高級感がある

モバイル環境で愛用のイヤホンをワイヤレスで楽しむ

ワイヤレスイヤホンは便利だが、音質を追求していくと有線のハイエンドモデルも捨てがたい。音質を最終的にスマホ用のワイヤレスと自宅用の有線を使い分ける方法に落ち着くのだが、理想は高音質&ワイヤレスである。そんな夢をかなえてくれるのがBluetoothレシーバーだ。

とはいえ、今までは利便性が追求され、音質よりも小型軽量、電池寿命の長さを重視した製品が多かった。またはスペックは文句ナシだが聴いてみると音色が気に入らないなど、決定打がなかなかなかったのだが、音にもデザインにもこだわるiFi audioの製品となれば期待が膨らむ。

音楽データの受信には、高音質コーデックであるLDACとaptX HDの両方に対応するだけでなく、AACとLHDCもカバーする。イヤホンとの接続は4.4mmのフルバランス対応、アンバランスは3.5mm。バッテリーは450mAhで最大約8時間再生とやや短い気もする。重さは27gで、市場想定価格は約29,700円。あらゆるコーデックに最初から対応しており、買い替え頻度が少なくて済むので、長い目でみるとハイコスパではないだろうか。

さっそく、私が愛用するカスタムIEMのFitEar「Air2」を接続してみた。Air2はダイナミック型とBA型のハイブリッドドライバー構成を採用したイヤホン。耳型を採取してハウジングを成形するカスタムイヤモニターなので耳へのフィット感は抜群だ。普段はORBのリケーブルでバランス接続に対応させている。

ボリューム調整は腕時計の竜頭のようなダイヤルを回す。この部品はステンレス鋼をベリリウム・コバルト銅でコーティングしてあり、カチカチと心地よいクリック感が楽しめる

ボリューム調整は腕時計の竜頭のようなダイヤルを回す。この部品はステンレス鋼をベリリウム・コバルト銅でコーティングしてあり、カチカチと心地よいクリック感が楽しめる

スリムボディに4.4mmと3.5mmのイヤホン出力端子を搭載

スリムボディに4.4mmと3.5mmのイヤホン出力端子を搭載

4.4mmのバランス端子が大きく見えるほどGO bluはスリムでコンパクトだ

4.4mmのバランス端子が大きく見えるほどGO bluはスリムでコンパクトだ

底面にはリセットボタン、USB-C端子、LED表示、マイクが並ぶ

底面にはリセットボタン、USB-C端子、LED表示、マイクが並ぶ

LDACでハイレゾ音源を再生

LDACの送信担当は、Bluetoothトランスミッター機能を持つFiiO「BTA30 Pro」である。USB接続でMac miniのハイレゾ音源から、米津玄師「Pale Blue」(48kHz/24bit)を再生した。イントロから、鮮明な音の粒子が左右の空間に飛び交う。人工的に聴こえるボーカルのニュアンスも出ている。これがBluetooth接続かと思わず疑うような高音質だ。低域も伸びており迫力ある音のかたまりがグーッと押してくる。

それではアンバランス接続で音はどう変化するのか。ケーブルを交換して3.5mmのステレオミニ端子に接続してみる。低域のフォーカスが甘くなったことがわかる。低域だけでなくすべての音像定位がやや甘くなり、左右の音場が狭くなったように感じられた。大野雄二トリオ「LUPIN THE THIRD「JAZZ」PLAY THE "STANDARDS"」(48kHz/24bit)ではピアノだけがシャープに聴こえるが、これは響きが減って音がやせているのが原因だった。やはりバランス接続は伊達ではなかった。

BTA30 Proのインジケーターが白く点灯してLDAC接続であること示す

BTA30 Proのインジケーターが白く点灯してLDAC接続であること示す

aptX HDも高音質。XBassの効きも自然で違和感は少ない

今度はaptX HDを使ってみよう。試聴に使ったのはAstell&Kern「A&ultima SP1000」ある。米津玄師「Pale Blue」(48kHz/24bit)は、こちらのほうが音に厚みがある。LDACでは繊細に聴こえた音が、こちらでは図太く再生される。XBassをONにすると低域の量感がさらに増し増しになり、大型フロアスピーカーで低音を全身で浴びているような錯覚を覚える。しかもバスブースト機能にありがちな、音の遅れやこもりなどの悪影響は感じられない。

これに対してXSpaceの効きは穏やかだった。イヤホンやDAPとの相性もあるのかもしれないが、ボーカルがフワッと外側に広がり、音楽全体の空間も広くなったように感じられる。さらにXBassとXSpaceの両方を効かせるモードを試してみたが、こちらも違和感はない。大げさな効果では最初は驚くが、そのうち飽きてしまいOFFにしてしまいがちだ。XBassとXSpaceにはその心配はなさそうである。DAPのグレードのせいかaptX HDの音もLDACに一歩もひけを取らない結果になった。

ペアリングの方法はシンプルで確実。SP1000のBluetooth接続先リストにGO bluが表示された

ペアリングの方法はシンプルで確実。SP1000のBluetooth接続先リストにGO bluが表示された

最後にUSB-C接続でDAC機能を使い有線でイヤホンを鳴らしてみた。「Pale Blue」は鮮度が高まり低域が伸びてさらにワイドレンジになった。手嶋葵「ただいま」(96kHz/24bit)では音が近くなり、ボーカルのニュアンスが伝わってくる。音像定位もシャープに決まる。

USB-Cケーブルを使ってMac miniのサウンド出力にGo Bluと表示されれば接続成功だ

USB-Cケーブルを使ってMac miniのサウンド出力にGo Bluと表示されれば接続成功だ

GO bluは手持ちのイヤホン、ヘッドホンを高音質のままワイヤレス化できる。情報量が多く、クセがなくイヤホンの個性をスポイルしない。ノイズ低減効果のあるバランス接続にも対応しており、現状で手に入る最良の音質を持つBluetoothレシーバーと言えそうだ。

ゴン川野

ゴン川野

カメラとオーディオが専門のライター。モノクロフィルムの現像、カラーのプリントを経て、デジカメ時代に突入。現在は仕事もプライベートもミラーレスOLYMPUS OM-D E-M1MK2を愛用。「阿佐ヶ谷レンズ研究所」にて掲載記事をまとめて発信中。

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