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世界初の97V型有機ELテレビ登場

世界最大級のコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA」が2022年9月2日から9月6日(現地時間)まで、ドイツ・ベルリンで開催された。2021年のIFAは新型コロナウイルスの影響で中止になっていたため、久しぶりのリアルイベントとしての開催だ。

残念ながら現地取材とはいかないものの、さっそくIFAで発表された新製品を紹介していきたい。イベント開催に先駆けて、製品発表を行ったのはLGエレクトロニクス。97V型の超大型有機ELテレビ「97G2」をグローバルマーケットに投入する。これは有機ELテレビとしては世界初の超大型サイズの製品で、発売日などの細かな情報は後日発表される予定だ。

「97G2」の使用イメージ。「G2」シリーズは「ギャラリーデザイン」を施されているため、壁にぴったりと密着する形で設置できる

「97G2」の使用イメージ。「G2」シリーズは「ギャラリーデザイン」を施されているため、壁にぴったりと密着する形で設置できる

8月に韓国・ソウルで行われた「K-Display 2022」では、パネルメーカーであるLGディスプレイが97V型の有機ELディスプレイを展示していた

8月に韓国・ソウルで行われた「K-Display 2022」では、パネルメーカーであるLGディスプレイが97V型の有機ELディスプレイを展示していた

あくまで海外発表のため、日本での発売は未定

現在4K有機ELテレビの中心となるラインアップは、55、65V型。それらを中心に42、48V型といった“小型”サイズ、77、83V型といった大型サイズの製品を拡充してきた(8K解像度のパネルを採用した製品として88V型も存在する)。

そこに加わったのが今回の97V型モデル。年初のCESで発表されていた製品がいよいよ発売されることになった。なお、「G2」シリーズは日本国内でも展開されている4K有機ELテレビで、55、65、77V型の3種類が発売中。同シリーズの83V型モデルが日本で発売されていないことを鑑みると、「97G2」が日本で発売されるかは不透明だ。しかし、ここまでの大型有機ELテレビが一般市場に登場したことに意義があるだろう。

「CES 2022」で発表されたLGエレクトロニクスの2022年有機ELテレビ主要ラインアップ。42V型から97V型までのサイズが揃う。上段左から2番目の「65R1」は、海外で発売中の「ローラブル」モデル。テレビを使わない時には、画面を巻き取って収納できる

「CES 2022」で発表されたLGエレクトロニクスの2022年有機ELテレビ主要ラインアップ。42V型から97V型までのサイズが揃う。上段左から2番目の「65R1」は、海外で発売中の「ローラブル」モデル。テレビを使わない時には、画面を巻き取って収納できる

テレビが大型化すれば、簡単に高解像度・高輝度の大画面を実現できる

その理由は、家で映画などを鑑賞する際の「没入度」の違いを生む重要な要素のひとつが画面サイズだと考えているから。あくまで筆者の体感ではあるものの、画面サイズが100V型(インチ)前後になると、映画を鑑賞することの非日常感がとても強く感じられる。もちろんそれ以下の画面サイズであっても、大きければ大きいほど非日常感は高まる。部屋の明かりを落とせばなおさらだ。

100V型(インチ)前後の大画面を実現するには、これまではプロジェクターを使うしかなかった。プロジェクターの世界も賑わってはきているものの、4K有機ELテレビ並みの解像感を出そうとすればコストは甚大になる。「97G2」の価格も相当なものになりそうだが、大画面を実現するための選択肢が増えたことをまずは歓迎したい。

77V型以上のテレビが物理的に簡単に家の中に入るとは思わないが、有機ELテレビにはスクリーンのように画面を巻き取っておける「ローラブル」という未来もある。2022年9月現在はLGエレクトロニクスが「65R1」という製品を海外発売中で、価格は日本円にすると1000万円以上。ローラブル有機ELテレビはまだコンセプトモデルのような位置づけなのかもしれないが、97V型のローラブル有機ELテレビが“頑張れば手の届く価格”で手に入る、という将来を期待せずにはいられない。

画質にこだわった家庭用高級プロジェクターとスクリーンを購入するならば、準備するべき予算は優に100万円を超えてくる。それと比較するならば、(物理的にも許すならば)現状でも大型有機ELテレビの導入は大いに“アリ”だと言えるのではないだろうか。

上記のとおり、97V型テレビが日本で発売されるかどうかはわからない。ただ、これを機に、日常的に使うディスプレイとしてだけでなく、非日常感を生むアイテムとして、77、83V型といった大型有機ELテレビにも目を向けていただきたい。

柿沼良輔(編集部)

柿沼良輔(編集部)

AVの専門誌を編集して10年超。「(デカさ以外は)映画館を上回る」を目標にスピーカー総数13本のホームシアターシステムを構築中です。映像と音の出る機械、人が一生懸命つくったモノに反応します。

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