FOSTEX(フォステクス)「HP-A3mk2」(上)とAmulech(アムレック)「AL-38432SA」(下)。どちらも非常にコンパクトな手のひらサイズのUSB-DACです
コンパクトかつ格安なD/Aコンバーターを追加することで、本格的なオーディオ再生をしたい……そんなニーズは、近年、愛用の2chオーディオシステムをできるだけ生かしつつ、最新の映像や音楽コンテンツを手軽に楽しみたいという“オーディオベテラン層”にも広まっているように感じます。
そのための製品の本丸は、鳥居一豊さんがすでに書かれているレビューのとおりUSB-DAC。そこで今回は、さらにリーズナブルなジャパンブランドの新製品に注目! FOSTEX(フォステクス)「HP-A3mk2」とAmulech(アムレック)「AL-38432SA」をレビューします。
すでに2chのオーディオシステムを持っている、という“オーディオベテラン層”にとっても本当に“使える”かどうか、検証してみました。
「HP-A3mk2」の主なスペック
●入力端子:デジタル音声入力2系統(USB Type-C、光)
●出力端子:ヘッドホン出力1系統(6.3mmアンバランス)、アナログ音声出力1系統(RCA)、デジタル音声出力1系統(光)
●対応サンプリング周波数/量子化ビット数(USB Type-C):〜192kHz/32bit(PCM)
●寸法:113(幅)×155(奥行)×34(高さ)mm
●重量:約500g
FOSTEXの「HP-A3mk2」は、2023年4月下旬に発売されたばかりの新製品。2010年の発売以来ロングランでベストセラーとなった先代「HP-A3」は旭化成エレクトロニクスのD/Aコンバーター素子「AK4390」を使用していましたが、「MK2」化にあたりESSテクノロジーの「ES9016K2M」を採用しています。
また、サンプリング周波数を96kHzまでから192kHzまで対応とし(光入力は96kHzまで)、USB端子もType-BからType-Cへ変更しています。
USBバスパワーで駆動する(PCとUSBケーブルでつなぎ、そこから給電も同時に行う)ので、電源アダプターの類は付属しません。本体とUSBケーブル、取り扱い説明書などが同梱されます
これに合わせて、アナログ回路も改良して低歪化。今回はライン出力のD/Aコンバーターとして使用しますが、ヘッドホンアンプとして使用するときに便利なゲイン切り替え(HI/LOの2ポジション)も追加されました。
デジタル音声入力にはUSB Type-Cのほか、96kHzまで対応する光端子を備えています
まずはUSB入力を使って、「MacBook Air」(2022 M2、Ventura13)からのUSB接続を行います。アナログRCA出力を拙宅のプリメインアンプACCUSTIC ARTS(アコースティックアーツ)「POWER I」の「SUUR.」入力(ボリュームを通らない、いわゆる“パススルー”ポジション)に入れ、あえて「HP-A3mk2」のボリューム機能を使い、その実力を試しながらスピーカーKEF「Reference 5」を鳴らします。
設定は使うソフト(アプリ)によりますが、汎用の設定には「システム設定」の「サウンド出力」で「FOSTEX HP-A3mk2」を選びます。フォーマットは「AUDIO midi設定」で最大値の「2ch 32ビット整数 192.0 kHz」を選択しました
まずは「ミュージック」アプリを使い、スティーヴ・ガッド&ミカ・ストルツマンの「Spirit of Chick Corea」(96kHz/24bit)をApple Musicで再生します。
一聴して印象的なのは、S/Nのよさ。とにかく静かです。コンパクトな筐体の製品にありがちな不安定さがなく、れっきとしたオーディオ製品として安心して使えそうです。淡々と響くマリンバに、時折みせるクラリネットの鮮烈な叫びやシンバル、割って入るウッドベースの重厚な響きの関係性も見事に表現されています。
写真左のように、「ミュージック」アプリでは「ハイレゾロスレス」の再生設定を忘れずに。右が再生中の「Spirit of Chick Corea」。元東京Jazzプロデューサー八島敦子が立ち上げたレーベルEight Islands Recordsのチック・コリアトリビュートアルバムです
4時間ほど音出ししていると、温まったのか、さらに弾むようなサウンドになりましたので、音楽再生アプリ「Audirvana」でNASに保存したファイル再生も試しました。アリソン・バルサム「Jubilo - Fasch, Corelli, Torelli & Bach」(96kHz/24bit)の高らかに鳴るトランペット、アルベルト・グイノヴァルト「Guinovart: Piano Concertos, Nos. 1 & 2 & Valses Poéticos」(44.1kHz/16bit)の映画音楽のような荘厳なオーケストラサウンドなど、ゆったり広い空間をこれみよがしの解像感や誇張感なく上品かつスムーズに描いてくれました。
音楽再生専用アプリ「Audirvana」の再生画面。「Audirvana」を使う場合は、このアプリ上で音声出力先を選びます
デザインについては好みの問題ですが、シャーシはオーディオコンポーネントらしいスチールの筐体で色はブラック。フットはシールを貼り付けるタイプですが、従来モデルよりも高級感があるように思います。
USBバスパワー駆動ということもあり、フロントには電源スイッチもなく、入力切り替え(OPTICALとUSB)、ヘッドホンのゲイン切り替え、出力切り替え(ヘッドホンとRCA出力)、ボリュームノブが搭載されています。ノブの回し心地も安っぽさはなくいい感じ。
さて、ここからは冒頭の狙いに沿って、“オーディオベテラン層”がPCレスで既存のオーディオシステムをAV向けに活用する方法も検討します。「HP-A3mk2」はUSBバスパワー駆動のため、基本的にはPCとつないで使う製品ですが、オーディオシステムにPCをつなぎたくない、という人にはそれなりの方法があるのです。
ここでは、光デジタル入力を活用したコンテンツ視聴シーンを再現してみましょう。
現在のブルーレイレコーダーやプレーヤー、Amazon「Fire TV」シリーズ、アップル「Apple TV 4K」などではHDMI出力が前提になっており、同軸や光デジタル音声出力すら持っていない場合もあります。そのため、AVコンテンツの再生にはHDMI端子を持ったAVアンプ(もしくはプリメインアンプ)を使うのが最もスムーズです。しかしながら、今回は、PCはもちろん、AVアンプも使わず既存の2chオーディオシステムを活用しようという試み。そこで、レコーダーやプレーヤーから出力したHDMI信号からオーディオ信号を光出力で取り出してくれるサンワサプライの分離器「VGA-CVHD8」を使ってみることにします。
HDMIの映像/音声分離器を使った場合の接続イメージ。PCをつながないため、後述のとおり「HP-A3mk2」へは別途電源アダプターで給電します
ところで「HP-A3mk2」はバスパワー駆動です。取り扱い説明書にも「本機を使用するときは必ずUSB接続を行い、パソコンの電源を入れてください。」とありますが、光入力しか使わないならPCレスでなきゃ。となれば、USB Type-C端子から給電だけをしてあげればよいのです。
DC5V給電には最近使っていなかったAnker「PowerPort Atom III 60W」を使用。ちなみに昔のiPad用の10Wアダプターでも問題なく動作しました
愛用しているソニーのUltra HDブルーレイプレーヤー「UBP-X800M2」のHDMI出力から「VGA-CVHD8」で分離した音声を、光デジタルで「HP-A3mk2」に入れます
ディスプレイもなく、入力切り替えもボタンのオン/オフだけなのでわかりづらいですが、デジタル信号を受信すると入力ボタンの左下にグリーンの「LOCK」インジケーターが点灯するので“同期している”とわかります
「HP-A3mk2」へは、サラウンドや放送番組の音声をPCM変換して入力する必要があります。プレーヤーやレコーダーなどの音声出力設定を間違えないようにしましょう
また、音声分離器を使うと「リップシンク(映像と音声がリンクする状態)」が盛大にズレます。HDMI接続の場合はきちんと同期されて伝送されているので気づかないことが多いのですが、今回はプレーヤーの「画音同期調整」で調整してあげました
肝心の音調は、「MacBook Air」からのUSB接続と同様の印象です。ブルーレイ「DAVID BYRNE’S AMERICAN UTOPIA」は、トップページの音声「SET UP」で「2.0 Stereo」を選択。タイトな低音とキリキリの高解像というよりも、バランスのよい聴き疲れしないサウンド。適度な広がりで、会場の観客の楽しそうな雰囲気も伝わってきます。
ブルーレイ「DAVID BYRNE'S AMERICAN UTOPIA」
USB-DAC/ヘッドホンアンプは若者のもので、“オーディオベテラン層”にとっては無縁のように思うかも知れません。でも実は、オーディオまわりが完成されている人にとっては、AVコンテンツの音質を引き上げるのに最も簡単な手段でもあるのです。
使う製品によってはHDMI音声分離器や電源アダプターなどを別途用意する必要もありません。上質AVコンテンツをあなたのオーディオシステムで聴き直してみては?
「AL-38432SA」の主なスペック
●入力端子:デジタル音声入力3系統(USB Type-B、光、同軸)
●出力端子:アナログ音声出力1系統(RCA)
●対応サンプリング周波数/量子化ビット数(USB Type-B):〜384kHz/32bit(PCM)、〜11.2MHz/1bit(DSD)
●寸法:132(幅)×110(奥行)×61(高さ)mm
●重量:約400g
現在の音楽再生は、デジタルファイルの再生が主流となっています。マニアの世界で普及したときの謳い文句は、「CDを読み込むとき生じるジッターから開放されからファイル再生が“音質的に”有利だ」というものでした。
もっとも実際には、そんな理屈とは無関係に、「iPod」「iPhone」の普及で聴きたい曲を検索してすぐ再生できるという“利便性”が、音楽ファンを魅了したのでした。
さらに進んで、コンテンツのデジタルファイルはNASなどにためておくものですらなくなり、シーンや気分に合ったおすすめを提供してくれるサブスクでのストリーミングサービス自体に価値がある時代となったと言えます。動画も音楽も。
そんな「クラウド上のデジタルデータをストリーミングで楽しむ時代にぴったりの手軽なD/Aコンバーターはないのか?」という要望を受けて開発されたのが、Amulech(アムレック)「AL-38432SA」です。希望小売価格は29,000円(税込)ですが、2023年5月1日現在、直販サイトでは19,500円(税込)で販売されています。
ヘッドホンアンプ機能がありませんが、ヘッドホンアンプが必要ない“オーディオベテラン”ユーザーならば、安価ながらハイスペックなUSB-DACとして注目したい製品です。
パッケージには製品本体と電源アダプター、USBケーブル、専用ドライバーの入ったUSBフラッシュメモリー、取り扱い説明書、保証書のほか、DSDネイティブ再生方法の参考資料なども同梱されます
いちばんのウリは、ESSテクノロジーの最新32bit仕様D/Aコンバーターチップ「ES9038Q2M」を搭載していること。PCMは384kHz/32bit、DSDは11.2MHz/1bitまでネイティブ再生が可能です。
さらにこのモデルが面白いのは、USB入力に直接iOS端末やAndroid端末をつないで手軽に音楽を聴けるところにあります。
デジタル音声入力はUSB Type-Bのほかに同軸/光を備え、こちらはPCM192kHz/24bitまで対応します
さて、冒頭のとおり、「AL-38432SA」はUSB入力を使って、手軽にストリーミングで音楽を楽しむことを目的のひとつとして開発された製品です。そこで、まずは「iPhone」を直結してみましょう。
「AL-38432SA」とスマートフォンなどとのPCレスでの接続イメージ。「iPhone」を使う場合は機種に応じてLightning - USB変換ケーブル(※部)などを使います。図ではRCA端子(アナログ音声出力)の先にはアクティブスピーカー/アンプとありますが、ここにヘッドホンアンプをつないでもOK。スマートフォン/タブレットの部分は、もちろんPCと入れ替え可能です
さっそく開発の狙いに沿って、「iPhone」を直結してみます。普段使いしている「iPhone12」のLightningコネクターからUSB入力へ
音楽再生中にも「iPhone」へ給電しながらLightning→USB接続できる二股のUSBケーブルを使用。これはなかなか便利です
さっそくこれでApple Musicを再生してみます。
ポップノイズもなく、ケーブルを挿すだけですんなり音楽を再生できました。あとは通常のスマホ操作で、Apple MusicやAmazon Music、Spotifyなどをストリーミング三昧です。音質も、期待よりも落ち着いて上品で、思わずにんまり。
拙宅ではいつも音楽再生にはLINNのネットワークオーディオプレーヤー「Selekt DSMーK」つまり旭化成エレクトロニクスのD/Aコンバーターバージョンを愛用しています。フロントスピーカーKEF「Reference 5」との組み合わせは、解像度と定位感がありつつもフワリと放射する音像が雰囲気たっぷりで、相性がよいと思っています。
「HP-A3mk2」と同様、「AL-38432SA」からのアナログ音声出力はプリメインアンプ「POWER I」の「SUUR.」入力(いわゆる“パススルー”ポジション)に入れ、あえて「AL-38432SA」を使い、KEF「Reference 5」を鳴らします
いっぽうの「AL-38432SA」は、ESSテクノロジーらしいダイレクト感と引き締まった解像感があります。もっとも、耳につくような高域や膨張したような低域は皆無。ポップスやジャズでは、クリアなボーカルやリップノイズ、キラリとした金物、ズンと響く引き締まったベースまで、適度な艶とともに再現します。
クラシックも、S/Nのよさもありとても静か。ピアノの響き、オーケストラのたっぷりした音場表現にも長けています。
こうしたサウンドは、旧ブランドのRASTEME(ラステーム)時代から代表の三上忠道氏が培った、アナログ回路のノウハウが生かされています。解像感と折り目正しさがある、落ち着いたサウンドが好きな人にぴったりです。
このシステムならば、「iPhone」の好きなアプリを操作して、快適に音楽を楽しめます
続いて「MacBook Air」(2022 M2、Ventura13)とのUSB接続に切り替えてみます。
「ミュージック」アプリを使い、スティーヴ・ガッド&ミカ・ストルツマンの「Spirit of Chick Corea」を、Apple Music(96kHz/24bit)でストリーム再生。「iPhone」からの再生でも十分と思わせるものがありましたが、「MacBook Air」からのUSB接続では、上下方向の広がりを感じるかのような神々しいハーモニー、生々しい唇の動きと艶やかな各楽器の音色、さらに全体的に滑らかさが加わり、やはり格別。これが今なら2万円程度で購入できるなんて!
また、「Audirvana」でDSDファイルの再生も試しました。大貫妙子の88年のアルバム「PURISSIMA」から1曲目「Tema Purissima」(2.8MHz/1bit)。最近NHKドラマで採用された神々しいアコースティックサウンドを滑らかで上品に聴けました。
DSDを含むファイルフォーマット対応力も万全。しっかりDSD(2.8MHzですが)ファイルも再生できました
デザインについては好みの問題ですが、このシースルー筐体、そっけないようで意外と(失礼!)凝っているんです。
シャーシはアクリルでフロントは透明、そのほかはブラック塗装のマット仕上げ。フロントディスプレイには有機ELを使用。焼き付き防止のディマー機能まで備えています。
フロントには電源スイッチとミュートスイッチのほか、セレクターと電子ボリュームを兼ねた大きなダイヤルが配置されています。ライン出力はギャングエラー(L/R差)のない0〜80ステップのロータリーエンコーダー電子ボリュームを搭載。ステップごとに軽いクリック感があるのが特徴です。
フロントパネル右に配置されたボリュームノブをプッシュして「バランス調節モード」に入ればL/Rバランスの調節もできます
ボリュームノブをプッシュすることで、「Input」「OLED制御モード」にトグルで切り替わります。「OLED制御モード」のデフォルトは「5分で消灯」
電源は12VのDC電源。アダプターが付属しているのですが、そのポテンシャルを探るべく、オマケの実験として、手持ちのAudio Designの電源アダプター「DCA-12VHC」をつないでみました。
Audio Design「DCA-12VHC」
すると、S/Nが上がって見通しよく静かになり、表現自体が繊細な方向に大きく変化しました。低域がパワフルになるかと思ったのですが意外でした。全体の解像度が上がったためそう聴こえたのかも知れませんが、少なくとも電源に素直に反応するところから見て、「AL-38432SA」の懐の深さを感じさせる結果となりました。
「AL-38432SA」はFOSTEX「HP-A3mk2」同様、USB以外のデジタル入力も持っており、「OPT(デジタル光)」「COAX(デジタル同軸)」に切り替えできます。正面の有機ELディスプレイには、この入力切り替えのほか、入力信号の種別(DSD、PCM)やサンプリング周波数も表示されます。
小さなディスプレイでも、入力情報などがしっかり表示されます
今回使ったソニーのUltra HDブルーレイプレーヤー「UBP-X800M2」は同軸デジタル出力を持っており、今度は音声分離器や変換器を介さずとも直接デジタル音声出力を「AL-38432SA」に送り込めます。なお、サラウンドや放送番組の音声は、「HP-A3mk2」と同様、PCM変換して入力する必要があります。プレーヤーやレコーダーなどの音声出力設定を間違えないようにしましょう。
音調は「MacBook Air」からのUSB接続と同様の印象です。ブルーレイ「DAVID BYRNE’S AMERICAN UTOPIA」は、タイトなサウンドと会場のライブな雰囲気たっぷり。ラジオ感覚で聴ける野球などスポーツ中継では、アナウンスの定位がしっかりして聴きやすく、会場の歓声や応援団の演奏もクリア。ステレオ再生なのにサラウンドのような雰囲気が楽しめました。
しっかりとした実力に裏付けられたコンパクトなUSB-DAC「AL-38432SA」は、スマートフォンを直結するだけで優秀な“ハイレゾながら聴き”アイテムになります。面倒な設定は必要ありません。すでにパワーアンプやアクティブスピーカーを持っているならば、これをプラスするだけでPCレスでも簡単なAVシステムが完成します。ぜひトライしてみて!
今回は、安価なUSB-DACを導入するだけで、愛用の本格オーディオを使ってトレンドにキャッチアップできる方法と、注目の新製品2モデルを紹介しました。
FOSTEX「HP-A3mk2」は、ヘッドホンアンプとしての用途以外に、PCを使ったハイレゾ再生、さらには(HDMI音声分離器を駆使しながら)ブルーレイレコーダーやAmazon「Fire TV」シリーズなどの音をオーディオで聴きたいというニーズにも応えるモデルとして検討する価値があります。
いっぽう、Amulech「AL-38432SA」は、ヘッドホンは使わないけれど、まずは手軽にスマホ直結でハイレゾ再生を楽しみたい人、手持ちのプレーヤーの同軸デジタル出力を使って最新のD/Aコンバーターの音質を味わいたい人、さらにはPCでのファイル再生にもチャレンジしてみたい“オーディオベテラン層”にぴったり。ていねいな指南書も付いているのがうれしいですね。
「ハイレゾ対応」と言うと、どうしても高域がキツく解像感を見せつけるようなカリカリのサウンドを想像してしまいますが、今回のESSテクノロジー製D/Aコンバーターチップを使った2モデルは、きちんと解像感もありながらアナログ味もある巧みなチューニングで、長時間聴いても疲れません。
デジタル入力付きアンプへの買い替え、高額なD/Aコンバーターの購入を検討する前に、こうしたモデルを追加して既存のオーディオシステムを生き返らせる方法も検討してみてはいかがでしょうか?
ホームシアターのある暮らしをコンサルティングする「fy7d」代表。ホームシアターの専門誌「ホームシアター/Foyer(ホワイエ)」の編集長を経て独立、現在はインテリアとの調和を考えたシステムプランニングも行う。