GoProは2018年9月25日に都内で発表会を開催し、シリーズ最新モデルとなる「HERO7 BLACK」および「HERO7 SILVER」「HERO7 WHITE」を披露した。特に力が入れられていたのは、今までにない強力な手ブレ補正を搭載する「HERO7 BLACK」だ。
シリーズ最新モデルの「HERO7 BLACK」
発表会に登壇したGoProの創設者ニック・ウッドマンCEOは「『カメラ自体にスタビライゼーションを搭載してほしい』『カメラとオーディオの改善』『撮影してからすぐにシェアしたい』『ライブストリーミングに対応してほしい』といったユーザーのニーズをすべて満たしたのがHERO7 BLACK。特に手ブレ補正のハイパースムースは、デジタルイメージング業界の撮影技術に大きなインパクトを与えるだろう。HDビデオに匹敵するほどのイノベーションだ」と語った。
ニック・ウッドマンCEOは「HERO7 BLACK」がいかにイノベーションに富んだ製品かをアピール
新製品の中で「HERO7 BLACK」にのみ搭載されているハイパースムースは、レンズの動きを電子制御する仕組みになっている。その性能は、ウッドマンCEOが「カメラ自体がジンバルになっているようなイメージ。高価なジンバルを新たに購入する必要がなくなった」とまで言うほどだ。
ハイパースムースの性能については、以下の動画を見るとわかりやすい。
この動画を見る限り、ハイパースムースの性能は前モデルと比べて飛躍的にアップしている。本当にここまでブレないものなのか疑ってしまうレベルで、早くレビューしたい気持ちにさせてくれる。
もうひとつの大きな特徴は、ハイパースムースとタイムラプス撮影を組み合わせた新撮影モード「タイムワープ」。ハイパースムースにより、動きながら撮影してもジンバルなしで非常に安定したタイムラプス動画を撮影可能だ。
上述の動画(33秒〜39秒)でも紹介されているが、コマ撮りのようなカクつきがなくなり、動画のような滑らかさだ。倍速設定は、2/5/10/15/30倍が設定可能で、10倍速の場合、5分の撮影で約30秒のタイムラプス動画を作成できる。
新しく追加されたタイムワープ機能
タイムワープの速度設定画面。何分撮影すると何秒の動画になる、というのを教えてくれる
ユーザーから多かった要望のひとつがマイクの性能の改善だ。「HERO」シリーズは、防水に対応してからというもの、マイクがこもったような音になっていたため、音声をきれいに残すには別に機材を用意するのが当たり前になっていた。
しかし、「HERO7 BLACK」は、ダイナミックレンジを強化したうえに、手で持ったときの音やこもったような音を改善。わざわざ別に機材を用意せずとも、きれいに録音できるレベルに到達したとのことだ。
また、1200万画素のカメラは、撮影シーンを自動判別し、ダイナミックレンジや明るさ、ホワイトバランスなどを設定してくれる「スーパーフォト」モードを追加。アクションカメラで静止画を撮影したい人は重宝するだろう。
背面に備えられた2インチディスプレイは、スマートフォンに近い形に改善。直感的なタッチ操作で設定や撮影モードを変更できるため、GoProを使ったことがない人でも使いやすくなっている。
スーパーフォトモードが追加されたカメラ。UI(動画も同様)は、スマートフォンライクなものに改良されている
さらに、YouTube、Facebook、Twitchといったサービスへのライブストリーミング機能や音声認識による操作などにも対応。10mの防水機能。スローモーション撮影(8倍)は過去モデルから継承されている。ジンバル並みの手ブレ補正を搭載しつつも、価格は53,460円(税込。以下同)と、前モデル「HERO6 Black」の発表時価格59,000円よりも低価格になっているのもポイントだ。
なお、発表会ではひと言も触れられなかったが、スペックと価格を抑えた下位モデル「HERO7 SILVER」と「HERO7 WHITE」が同時に発表された。アクションカメラデビューを考えている人には、こちらのモデルも選択肢に入るだろう。以下の3モデルスペック表を参考にして、最適なモデルを選んでいただきたい。スペック表はクリック(タップ)して拡大してご覧いただきたい。
最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。