レビュー
APS-Cサイズセンサー搭載機なのにコンパクト!

撮影重量383g。富士フイルム「X-T30」で本郷、高円寺、 阿佐ヶ谷の梅雨明けをスナップ撮影

上級機「X-T3」と同等の高速AFと連写性能を搭載したAPS-C機ながら、マイクロフォーサーズ機よりも軽い「X-T30」。これに3本の交換レンズを持って梅雨明けの街でスナップしてきた。

APS-Cサイズセンサーで小型高性能を実現

散歩カメラは軽い方がいい。それが私の原則である。そう考えるとマイクロフォーサーズが有利なのだが、最近はAPS-Cサイズセンサー搭載機もかなり小型化されてきた。その中でも注目なのが「X-T20」の進化版「X-T30」だ。有効約2610万画素の新型センサー「X-Trans CMOS 4」と最新画像処理エンジン「X-Processor 4」を搭載して、高画質と高速連写と高速AFを実現。撮影重量は約383gと、オリンパスのEVF搭載マイクロフォーサーズで最軽量の「OM-D E-M10 Mark II」の約399gよりも軽く、サイズも厚み以外はM10よりも「X-T30」の方がコンパクトという逆転現象が起こった。

同じサイズなら高画素で撮りたくなるのが人情。富士フイルムには魅力的な単焦点レンズも多い。同社のイメージは、独自の発色とボケを大切にしたレンズで風景向けだが、AFの動きがイマイチで動体撮影には向かないという感じだったが、本機を使ってみて、その認識が古かったことを思い知った。新型センサーと画像処理エンジンによって、AFは素早く、瞳AFも実用的になり、1.25倍クロップになるが、30コマ/秒の静音連写にも対応。これならもう「X-T3」は不要なのか。操作系も含めてその実力に迫った。

オリンパス「OM-D E-M10 Mark II」と比較してみるとサイズも重さもほぼ同じだった

オリンパス「OM-D E-M10 Mark II」と比較してみるとサイズも重さもほぼ同じだった

マニュアル撮影が快適に行える操作系

富士フイルムのミラーレスの特徴と言えば、銀塩時代の一眼レフのような操作系である。「X-T30」の場合はシャッター速度ダイヤル、露出補正ダイヤル、ドライブダイヤル、フォーカスモード切り換え、そしてレンズ側に絞りがある。一般的なデジカメならコンデジにも一眼レフにも必ずあるモードダイヤルはどこにもない。シャッター速度優先AEの場合は絞りをAに合わせる。絞り優先AEならシャッター速度をAに合わせる。プログラムAEなら両方をAに合わせるという操作方法なのだ。慣れればカンタンなのだが、本機にはオートモード切換レバーがあり、ワンタッチでアドバンスSRオートに切り換えが行えるようになった。これが意外に便利で、マニュアル撮影中に適正絞りが知りたいとか、ピントが合わない時に切り換えてオートで1枚撮っておける。

絞りとシャッター速度に専用ダイヤルがあるため、マニュアル撮影が快適に行えるのも本機の利点だ。他社のミラーレスでも前後のコマンドダイヤルを使えば絞りとシャッター速度を自由に設定できるが、本機の場合はEVFや液晶モニターを見なくても、絞り値とシャッター速度が目視できるのがいい。フィルムカメラを使っていた人なら、操作にとまどうこともないはずだ。スナップ撮影の時にはカメラの軍艦部をチラッと見ればシャッター速度1/125秒なのでブレないかと瞬時に判断できる。「X-T3」なら左側にISO感度ダイヤルがあるので、さらに安心なのだが、本機は単写か連写を切り換えるドライブダイヤルになっている。

シャッター速度ダイヤルの右側にあるレバーでアドバンスSRモードに切り換えられる

シャッター速度ダイヤルの右側にあるレバーでアドバンスSRモードに切り換えられる

液晶モニター側にあるリアコマンドダイヤル

液晶モニター側にあるリアコマンドダイヤル

レンズ側にはフロントコマンドダイヤルを装備

レンズ側にはフロントコマンドダイヤルを装備

BKTを使いこなしてスキルアップ

このドライブダイヤルにある「BKT」という機能が、またマニュアル撮影の時に便利なのだ。マニュアル撮影時に気になることと言えば、適正露出で撮れているかどうか。本機はファインダーの左側に露出計が表示されるので、それを目安にできる。実際に絞りを動かせばEVFの明るさも変わるので時間をかければ適性露出を目で確認できる。しかし、スナップやノーファインダーで撮る場合には間に合わない。BKTにAEブラケティングを割り当てれば、段階露光で3枚撮れる。フィルム時代にはぜいたくな機能だったが、デジタルなら撮影枚数を気にする必要がないためドンドン撮れる。AEブラケティング以外にもフィルムシミュレーションBKT機能もあり、異なるフィルムシミュレーション3種類を選んで同時に撮影できる。気を付けなればならないのは、シャッターボタンを押すと実際に3回シャッターが切れるため、最後までブレないようにカメラをホールドする必要がある。また、3連写になるのでまったく同じ写真が撮れるわけではない。

使いこなすと便利なドライブダイヤル

使いこなすと便利なドライブダイヤル

GN約7(ISO200)のTTL調光フラッシュも内蔵

GN約7(ISO200)のTTL調光フラッシュも内蔵

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン タイムセール
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る