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「EOS R5」と同等の高速性やボディ内手ブレ補正を搭載

これがスタンダードモデル!? 驚きの高性能を実現した「EOS R6」特徴まとめ

本日2020年7月9日に開催された、キヤノン「EOSシリーズ」の最新情報を紹介するオンライン配信イベント「Canon EOS Presentation」。本イベントにおいてサプライズとなったのが、「EOS R5」とあわせて下位モデル「EOS R6」も発表されたこと。キヤノンは同社のフルサイズミラーレスのラインアップの中でEOS R6をスタンダードモデルに位置付けているが、その性能は既存のスタンダードの枠を大きく超えるものになっている。ここではEOS R6の驚きの高性能についてまとめよう。

※本記事は「EOS R6」のベータ機での情報をまとめています。製品版とは仕様が異なる場合がありますのでご了承ください。

2020年8月下旬の発売が予定されているEOS R6。標準ズームレンズ「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」が付属するレンズキットも用意される

「EOS R5」と同じ最高約20コマ/秒の高速連写を実現

EOS R6は、撮像素子にフラッグシップ一眼レフ「EOS-1D X Mark III」のセンサーをベースに改良を施した、有効約2010万画素のCMOSセンサーを採用。画像処理エンジンは最新の「DIGIC X」だ。最も注目したいのは、このセンサーと映像エンジンの組み合わせによって、多くの部分において、圧倒的なハイスペックを実現したEOS R5と同等の性能を実現していることだ。

連写速度は、EOS R5と同じコマ速となる電子シャッターで最高約20コマ/秒、メカシャッター(電子先幕含む)で最高約12コマ/秒(いずれもAF/AE追従)を達成。フルサイズミラーレスのAF/AE追従連写としては2020年7月9日現在、電子シャッター・メカシャッターの両方で最速タイ。電子シャッター・メカシャッターの両方でここまでのコマ速を実現しているのはEOS R6とEOS R5のみとなっている。

EOS-1D X Mark IIIのセンサーをベースに開発した、有効約2010万画素のCMOSセンサーを採用。静止画撮影時の最高感度は常用でISO102400(拡張でISO204800相当)

EOS R5と同様、最新の映像エンジンDIGIC Xを搭載している

EOS R5と同様、最新の映像エンジンDIGIC Xを搭載している

「EOS R5」と同等の高性能・高機能AF。低輝度限界はEOS史上最高のEV-6.5

AFもEOS R5と同等の性能となっている。撮像面上の全画素が位相差AFならびに撮像として機能する「デュアルピクセルCMOS AF」が新世代の「デュアルピクセルCMOS AF II」に進化し、1点AFなどの任意選択時は横約90%×縦約100%、顔+追尾優先AFの自動選択時は横約100%×縦約100%(いずれも最大値)という広い測距エリアを実現している。

さらに、人物と動物(犬、猫、鳥)の被写体検出に対応し、人物は頭部、顔、瞳、動物は全身、顔、瞳の検出が可能。世界最速約0.05秒の合焦速度や、AFサーチスピードの改善、EOS-1D X Mark III をベースに改良を施したAFアルゴリズム、Case A(Auto)+4種類のカスタム設定ガイドなど細かいところまでEOS R5と同じ仕様になっている。EOS R5/R6と同時に発表された超望遠・単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」「RF800mm F11 IS STM」に2倍のエクステンダーを組み合わせてもAF撮影が行えるF22光束にも対応。ライブビュー撮影のAFとしては、EOS R5と並んでEOSシリーズとして最高性能を実現しているのは間違いない。

EOS R5よりもわずかに性能が高いのが測距の低輝度限界。EOS R5はEV-6だが、EOS R6ではそれよりも半段暗いEV-6.5(いずれもF1.2レンズ使用時)を実現。スペック上は、EOSシリーズとして最高の暗所AF性能となっている。

ボディ内5軸手ブレ補正も搭載。補正効果は「EOS R5」と同じ最大8.0段分

EOS R6は連写とAFに加えて、ボディ内手ブレ補正もEOS R5と同等性能となっている。基本的な仕様はEOS R5と同じで、キヤノンのデジタル一眼カメラとして初めて、センサーシフト式のボディ内手ブレ補正機能(5軸対応)を搭載。ボディ側とレンズ側の手ブレ補正の協調制御によって、RFレンズ装着時に最大8.0段分の補正効果を達成している。EOR R5と同じく、2020年7月9日時点では世界最高となる手ブレ補正性能だ。協調制御はRF600mm F11 IS STM/RF800mm F11 IS STMを除く、手ブレ補正搭載のRFレンズが対応している。

5軸補正対応の手ブレ補正ユニットを内蔵する

5軸補正対応の手ブレ補正ユニットを内蔵する

4K/60p動画撮影が可能。Canon LogやHDR PQにも対応

動画撮影はクロップなしでの4K UHD(3840×2160)/60p記録に対応。5.1Kオーバーサンプリングによって高画質な4K動画の撮影が可能だ。クロップする場合でも、低ノイズのCMOSセンサーとDIGIC Xの組み合わせによってディテールの描写力が向上しているとのこと。

さらに、4Kタイムラプス動画や、フルHD 120fpsのハイフレームレート動画の撮影にも対応。タイムラプスを除くすべての動画モードで動画サーボAFが可能となっている。また、10bitのCanon Log記録やITU-R BT.2100規格(PQ)のHDR記録にも対応し、4K/60pやフルHD 120fpsでの撮影時にも設定可能。HDMI出力は4K UHD/60pまでに対応し、4:2:2 10bit出力、BT.2020色域での出力、Canon LogガンマやHDR PQガンマでの出力が可能だ(HDMIとカメラモニターへの2画面出力と同時内部記録には非対応)。

4K UHD/60p記録に対応

4K UHD/60p記録に対応

フルHDなら120fpsのハイフレームレート記録も可能だ

フルHDなら120fpsのハイフレームレート記録も可能だ

このほか、静止画撮影と同じく、AFの人物検出(頭部、顔、瞳)と動物検出(全身、顔、瞳)に対応。動画撮影時のゼブラ表示機能も備わっている。

マルチコントローラーや撮影モードダイヤルを装備。レスポンスも改善

EOS R6の操作性は、EOS R5と同様、背面にAFフレームをダイレクトに変更できるマルチコントローラーと、露出補正などの操作が行えるサブ電子ダイヤルを装備するのが特徴。EOS R5との大きな違いは、上面に撮影モードダイヤルを搭載すること。電子ビューファインダーの表示パネルは0.5型・約369万ドットで、最高120fps(119.88fps)の高速フレームレートに対応。液晶モニターはタッチパネルに対応する3.0型(約162万ドット)バリアングル液晶だ。それぞれEOS R5の0.5型・約576万ドット、3.2型(約210万ドット)には劣るものの十分な表示解像度を持っている。

背面にマルチコントローラー、サブ電子ダイヤルを装備。上面には撮影モードダイヤルが備わっている

背面にマルチコントローラー、サブ電子ダイヤルを装備。上面には撮影モードダイヤルが備わっている

起動時間は、キヤノンのフルサイズミラーレス初号機「EOS R」の約0.9秒から約0.4秒に高速化。連写中の電子ビューファインダー表示の遅延を抑えているほか、モニターから電子ビューファインダーへの表示切り替え、撮影直後の再生画面表示のレスポンスなども向上している。このあたりの改善はEOS R5とまったく同じ内容だ。

ボディの内部構造は主にマグネシウム合金で、外装にポリカーボネート樹脂を採用。三脚ネジ穴部はEOS R5と同様、剛性の高い亜鉛ダイキャストだ。ボディのサイズは約138.4(幅)×97.5(高さ)×88.4(奥行)mmで、重量は約680g(バッテリー、カードを含む)。サイズはEOS R5とほぼ変わらないが、外装がポリカーボネート樹脂ということもあって重量は60g程度軽くなっている。シーリング処理や部材の高精度化によって防塵・防滴構造も実現。同梱バッテリーは、容量が2130mAhにアップした新しい「LP-E6NH」だ(※従来のLP-E6Nとの互換性は確保されている)。別売オプションのUSB電源アダプター「PD-E1」を使用して本体内でのバッテリー充電ならびに給電が行える。

メモリーカードスロットはSDメモリーカードのデュアルスロット仕様(両スロットともUHS-IIに対応)。メカシャッターには30万回の動作テストをクリアしたユニットを採用し、EOS Rよりもシャッター音・振動を抑えた動作を実現している。電源オフ時にシャッター幕が閉じる仕様はEOS Rから継承した。

SDメモリーカードのデュアルスロットを搭載

SDメモリーカードのデュアルスロットを搭載

別売オプションとして、EOS R5と共通のバッテリーグリップ「BG-R10」も用意する

別売オプションとして、EOS R5と共通のバッテリーグリップ「BG-R10」も用意する

まとめ フルサイズミラーレスの“スタンダード”を底上げする戦略的なカメラ

キヤノンはこれまで“6”の型番が付くフルサイズ一眼レフ「EOS 6Dシリーズ」をフルサイズのエントリー機として展開していたが、フルサイズミラーレスとしては初の“6”のナンバリングになるEOS R6は、もう1段上のスタンダードモデルの位置付けに上がった。しかも、EOS R5と同等性能となる連写、AF、ボディ内手ブレ補正を搭載。画素数が有効約2010万画素に抑えられているとはいうものの、2020年7月9日時点では、ライバルとなる他社のスタンダードモデルを置き去りにするくらいの高性能で、キヤノンが本気でシェアを取りにきた戦略的な製品であることがうかがえる。幅広い層から人気を集めると同時に、フルサイズミラーレスの標準的なスペックを底上げするカメラになりそうだ。

キヤノンオンラインショップでの参考価格はボディ単体が305,000円、RF24-105mm F4-7.1 IS STMが付属するレンズキットが345,000円(いずれも税別)。EOS R5の発売(7月下旬予定)から約1月後となる8月下旬の発売が予定されている。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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