レビュー
これまでの常識を覆す“F11固定”の新コンセプトレンズ

お手ごろ価格の超望遠レンズ! キヤノン「RF800mm F11 IS STM」実写レビュー

キヤノンの「RF600mm F11 IS STM」「RF800mm F11 IS STM」は、超望遠撮影を手軽に楽しむことをコンセプトに開発された、「RFマウント」用の新しい超望遠レンズ。これまでの常識を覆す小型・軽量化を実現したうえ、価格もお手ごろで、アマチュアカメラマンにも手が届く超望遠レンズとして注目度の高い製品です。ここでは、焦点距離800mm対応のRF800mm F11 IS STMを使って、その特徴を詳しくレビューします。

焦点距離800mmの超望遠レンズながら気軽に持ち運べるサイズ感を実現したRF800mm F11 IS STM(カメラボディは「EOS R5」)。2020年7月30日発売の最新レンズです

ミラーレス用だからこその斬新な設計で小型・軽量・低価格を実現

焦点距離が500mmを超えるフルサイズ用の超望遠レンズというと、「大きくて重いうえ、価格も高い」というのが一般的なイメージでしょう。三脚利用が必須の大きな鏡筒で重量は3〜4kg、価格は100万円をゆうに超えるものがほとんどで、野鳥や野生動物、スポーツ、飛行機などのジャンルでプロ顔負けの本格的な撮影を行う場合に使う特別なレンズです。サイズ的にも価格的にも敷居が高いことは否めません。「興味はあるけど購入できない」という人も少なくないはずです。

そんな超望遠レンズに対するイメージを覆す製品として登場したのが、キヤノンのRF600mm F11 IS STM/RF800mm F11 IS STMです。それぞれ焦点距離600mm/800mmの超望遠域に対応するレンズながら、絞り値(F値)をF11に固定する構造にするなど斬新な設計を採用することで、“小さくて軽くて安い”超望遠レンズに仕上がっています。重量はRF600mm F11 IS STMが約930g、RF800mm F11 IS STMが約1260g。3〜4kg超えが当たり前の超望遠レンズとしては非常に軽量で、手持ちで撮影ができるレベルです。キヤノンオンラインショップの価格もRF600mm F11 IS STMが88,000円、RF800mm F11 IS STMが113,000円(いずれも税別)と、これまでの超望遠レンズでは考えられないくらいの低価格に抑えられています。

左がRF600mm F11 IS STMで、右がRF800mm F11 IS STM。いずれも、絞り調整機構を省略するなどの工夫によって小型・軽量化を実現しています

RF800mm F11 IS STMと、一眼レフ用の超望遠レンズ「EF800mm F5.6L IS USM」のサイズを比較したイメージ。スペックが異なっているとはいえ、RF800mm F11 IS STMは約70%も軽量化されています

キヤノンがこうした小型・軽量で低価格な超望遠レンズを商品化できたのは、ミラーレス用だからというのが大きいです。一眼レフの位相差AFセンサーはF8光束までの対応ですので絞り値がF11固定ではAFが動作しませんが、キヤノンのフルサイズミラーレスでは開放F値がF8を超える場合でもAFが可能になりました。さらに、最新の撮像素子と映像エンジンの組み合わせは従来よりも高感度画質が向上しており、暗いF値で感度が上がっても十分に高画質な撮影です。こうしたカメラボディ側の進化によって、ミラーレスでは、絞り値F11固定という一眼レフ用としては考えられないスペックでも超望遠レンズとして成立するようになったのです。

世界最軽量の800mm AFレンズ。2倍エクステンダー装着で1600mmにも対応

続いて、今回取り上げるRF800mm F11 IS STMの特徴を見ていきましょう。

RF800mm F11 IS STMは、フルサイズミラーレス用として初めて800mmの焦点距離に対応する超望遠レンズです。焦点距離800mmの超望遠レンズというと、バズーカ砲のような大きな鏡筒を想像すると思いますが、このレンズは、絞り値をF11に固定した構造のほかにも、高画質と小型化を両立するDO(Diffractive Optics)レンズを用いた8群11枚の光学設計や、樹脂部品の積極的な活用などの工夫によって、101.6(最大径)×281.8(長さ)mmで約1260gの小型・軽量な鏡筒を実現(※撮影可能状態の長さは351.8mm)。2020年9月現在、焦点距離800mmに対応するフルサイズ対応AFレンズとして世界最軽量となっています。

小型・軽量を徹底した鏡筒ですが、幅広のフォーカスリングやコントロールリング(鏡筒中央付近のシルバーのリング)を採用し、十分な操作性を確保。先端側の表面には手になじみやすいシボ加工が施されています。フィルター径は95mm

鏡筒の左手側に、撮影距離範囲の切り替えスイッチ、フォーカスモードの切り替えスイッチ、手ブレ補正スイッチを装備。マウント部近くにはレンズ伸縮時に使用するロックリングが備わっています

樹脂部材を多用する筐体ですが、マウント部や三脚座など強度が必要なところには金属部材を採用しています

樹脂部材を多用する筐体ですが、マウント部や三脚座など強度が必要なところには金属部材を採用しています

レンズ構成は超望遠レンズとしてはシンプルな8群11枚。色収差補正効果と非球面レンズの特性を併せ持つDOレンズを前方に配置しています。最短撮影距離は6.0m(最大撮影倍率0.14倍)

小型・軽量化を徹底したレンズですが、レンズ内手ブレ補正はしっかりと搭載しています。EOS R5/R6のボディ内手ブレ補正との協調制御には非対応なものの、シャッター速度換算で4段分の補正効果を実現しており、申し分ない性能です。フォーカス方式はインナーフォーカスで、リードスクリュータイプのSTM(ステッピングモーター)を採用。低価格な超望遠レンズとしては十分なAF性能となっています。

さらに、エクステンダー「EXTENDER RF1.4×」「EXTENDER RF2×」に対応しているのも見逃せません。1.4倍のEXTENDER RF1.4×装着時はF16、2倍のEXTENDER RF2×装着時はF22とF値が1段分ずつ大きくなりますが、それぞれ1120mm/1600mmに焦点距離が伸び、さらなる超望遠域での撮影を実現します。

別売のエクステンダーEXTENDER RF1.4×/RF2×に対応。EXTENDER RF2×装着時(画像右)は1600mmにまで焦点距離が伸びます

購入前に知っておきたいAFなど使用上の注意点

RF800mm F11 IS STMは小型・軽量を追求した超望遠レンズですが、割り切った仕様になっているところがあり、使用するうえでいくつか注意点があります。購入前に知っておいてほしい点を以下にまとめます。

繰り出し操作が必要な伸縮機構
RF800mm F11 IS STMは、レンズを繰り出すことで撮影が可能になる伸縮機構を採用しています。レンズ収納状態から撮影可能状態にするには、1.マウント部近くのロックリングを操作してロックを外す→2.レンズを前方へ伸ばす→3.伸ばした状態でロックリングの位置を戻して鏡筒を固定する、の3ステップが必要です。なお、ロックを外した状態で下向きにすると自重でレンズが繰り出してしまうことがあるので、特に持ち運び時はロックすることを忘れないようにしましょう。

左がレンズ収納状態(全長281.8mm)で、右が撮影可能状態(全長351.8mm)。ロックを外す→レンズを前方へ伸ばす→ロックを戻すの操作をすることで撮影が可能になります

画面中央に限定されるAFエリア
AFの測距可能エリアに制限があり、画面中央・横約40%×縦約60%でAFが可能になっています。ミラーレス用レンズとしては、決してAFエリアは広くありません。また、低コントラストの被写体だと合焦しづらくなったり、サーボAF連写時にコマ速が低下することがあることも注意点として挙げられます。

ただ、EOS R5と組み合わせて屋外で使用した限りでは、決して爆速というわけではありませんが、AFの性能は期待以上でした。野鳥撮影時に背景が同系色だとピントが抜けることがあったり、被写体の食いつきがもうひとつと感じるところもありましたが、追従性は十分。EOS R5の性能によるところが大きいのかもしれませんが、動物検出の精度も高く、実用的なレベルのAFだと感じました。画面の中央でフレーミングすることが多い野鳥・動物の撮影ではそれほどストレスなく使えると思います。

EOS R5とRF800mm F11 IS STMの組み合わせで、動く鳥を動物検出AFで追従している様子を記録した動画。瞳、顔、全身を検出しながら狙った被写体をしっかりと追いかけてくれています。ピントが外れてからの再検出の速度も速いです

左がフル画角、右が約1.6倍クロップ(APS-Cクロップ)での撮影画面。約1.6倍クロップ時はAFエリアがひと回り広くなり、AF撮影がさらにやりやすくなります。なお、撮影画面はEXTENDER RF2×装着状態で絞り値がF22になっていますが、エクステンダー装着時でも対応するAFエリアは変わりません

高感度での撮影が多くなる
絞り値がF11に固定されているため、通常のレンズと比べるとシャッタースピードの確保が難しく、どうしても高感度での撮影が多くなります。ある程度距離がある被写体に対してならレンズ内手ブレ補正によって1/100秒を切る遅いシャッタースピードでも手ブレを抑えられるので、動かない被写体なら低感度でも対応できますが、少しでも動く被写体を撮る場合は屋外でも積極的に感度を上げる必要があります。明るさの状況にもよりますが、素早く動く被写体の動きを止めるなら、ISO12800やISO25600を許容しなければいけない状況も出てきます。

防塵・防滴に非対応
カメラメーカー純正の超望遠レンズというと本格的なフィールド撮影に耐えうる防塵・防滴性能を持っているものが多いですが、このレンズは防塵・防滴には非対応です。フィールドで使う場合は、水滴や埃が混入しないようにケアする必要があります。

エクステンダー装着時は「EOS R/RP」でAF不可
EXTENDER RF1.4×装着時は絞り値がF16、EXTENDER RF2×装着時はF22になります。F22光束対応のEOS R5/R6では問題ありませんが、F11光束に限定される「EOS R」と「EOS RP」では、エクステンダー装着時にAFを利用できません。

手持ちで撮影した実写作例

今回、EOS R5と組み合わせてRF800mm F11 IS STMを使ってみましたが、手持ちでも軽快に撮影を楽しめるコンパクトな超望遠システムだと感じました。レンズ繰り出し式なので、撮影時のレンズの長さはそれなりにあるのですが、とにかく鏡筒が軽く、フロントヘビーにならないので長時間のホールドでも疲れにくい印象です。また、ボディを含めての重量は2kg程度なので、三脚を使う場合でも、そこまで本格的なものでなくても対応できるのも使いやすいところです。

EOS R5にRF800mm F11 IS STMを装着した際の総重量は約2kg。超望遠システムとしてはとても軽量で手持ちでも撮影ができます

シンプルなレンズ構成ですが、画質も十分なレベルです。DOレンズの特性上、高輝度な光源が画面にある場合や、逆光での撮影だとフレア・ゴーストが発生しやすい点には注意が必要ですが、コントラスト・解像力ともに高く、思った以上の高画質が得られました。

以下に、EOS R5とRF800mm F11 IS STMの組み合わせで手持ち撮影した作例を掲載します。すべて動物検出AFをオンにしています。AF性能の高さとあわせて、手持ちでも十分に高画質な撮影を楽しめることが伝わると思います。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、ISO500、F11、1/80秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、JPEG
撮影写真(5464×8192、13.3MB)

シャッタースピード1/80秒でインコを撮影した作例。遅いシャッタースピードですが、細かいところまで鮮明な画質で撮れました。RF800mm F11 IS STMは画面中央・横約40%×縦約60%のAFエリアに対応していますが、横約40%というのがやや狭く、特に縦位置での撮影だと画面の上下部分に対してAFを利用できない部分が広くなり、カメラまかせのサーボAFだとフレーミングしにくいと感じることがありました。被写体の大きさや構図にもよりますが、特に縦位置ではフォーカスロックを活用するなどの工夫が必要な場合が多くなると思います。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、ISO1000、F11、1/250秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、JPEG
撮影写真(8192×5464、10.2MB)

サーボAFで追従しながら、歩いているクロツラヘラサギの動きが止まったタイミングで、シャッタースピード1/250秒で撮影しました。動物検出がしっかりと働き、瞳にピントが合った写真になりました。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、ISO1600、F11、1/50秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、JPEG
撮影写真(8192×5464、28.1MB)

寝転がっているオランウータンを1/50秒のシャッタースピードで狙いましたが、手ブレの影響のない写真になりました。4段分の手ブレ補正効果ということですが、ある程度距離のある動かない被写体であれば、1/50秒程度のシャッタースピードでもブレなく撮ることができます。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、ISO2500、F11、1/200秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、JPEG
撮影写真(8192×5464、15.2MB)

ロープを伝って移動するオランウータンの動きが止まったときに1/250秒でシャッターを切りました。毛の1本1本まで描写できています。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、ISO12800、F11、1/250秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、RAW(Digital Photo Professional 4でトーンカーブを調整)
撮影写真(8192×5464、35.6MB)

こちらもクマの動きが止まったタイミングを見計らって撮ったものになります。薄暗くて光が少ない状況だったので感度はISO12800まで上がっています。アンダー目の露出で撮っておいて、RAW現像でカバーするようにしました。絞り値がF11固定と暗いレンズなので、薄暗いシーンである程度のシャッタースピードを確保する必要がある場合は、RAW現像で仕上げることを前提に撮影する必要があるかと思います。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、ISO25600、F11、1/640秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、RAW(Digital Photo Professional 4でトーンカーブとノイズリダクションを調整)
撮影写真(8192×5464、35.9MB)

歩いているレッサーパンダを追従撮影した作例です。レッサーパンダの動きが止まるタイミングがなかったため、シャッタースピードを1/640秒に設定して被写体の動きが止まるようにしました。薄暗い状況だったので感度はISO25600まで上がっています。この作例もアンダー目の露出で撮影してRAW現像で仕上げていますが、ISO25600ということで、さすがにノイズが多くなっています。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、EXTENDER RF2×使用、ISO5000、F22、1/160秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、JPEG
撮影写真(8192×5464、17.5MB)

この作例はEXTENDER RF2×を装着して焦点距離1600mmで撮影ものになります。装着時に絞り値が大きくなり、感度に対してさらにシビアになる点には注意が必要ですが、特に野鳥や野生動物の撮影ではエクステンダーはあると便利なアイテムです。なお、RF800mm F11 IS STMは、制御性を考慮してエクステンダー装着時にAF速度が遅くなるように設計されていますが、屋外で使用した限り、レンズ単体ほどのレスポンスではないものの追従性は十分で、狙った被写体をじっくりと撮るのならストレスなく使えるという印象を受けました。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、EXTENDER RF2×使用、ISO500、F22、1/40秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、JPEG
撮影写真(8192×5464、6.1MB)

EXTENDER RF2×を装着して焦点距離を1600mmに伸ばすと月にここまで迫ることができます。シャッタースピードは1/40秒とかなり遅い設定ですが、手ブレの影響を抑えて撮ることができました。レンズ内手ブレ補正の性能の高さを実感した1枚です。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、EXTENDER RF2×使用、約1.6倍クロップ、ISO640、F22、1/30秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、RAW(Digital Photo Professional 4でトーンカーブとノイズリダクション、シャープネスを調整)
撮影写真(5088×3392、11.4MB)

EXTENDER RF2×を装着したうえで、約1.6倍クロップ(APS-Cクロップ)に設定して木の枝に止まるカワセミを撮影してみました。被写体までの距離は10m程度。EXTENDER RF2×に約1.6倍クロップを組み合わせると焦点距離2560mm相当の画角になり、遠くの被写体をさらに大きく写すことができます。特に、有効約4500万画素のEOS R5なら約1.6倍クロップでも1730万画素相当の画素数が得られるので積極的に活用できます。なお、この作例では、1/30秒の遅いシャッタースピードによる手ブレの影響がわずかに見られたので、RAW現像でシャープネスを調整しています。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、EXTENDER RF2×使用、約1.6倍クロップ、ISO2000、F22、1/800秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、RAW(Digital Photo Professional 4でトーンカーブとノイズリダクションを調整)
撮影写真(5088×3392、11.8MB)

この作例もEXTENDER RF2×に約1.6倍クロップ(APS-Cクロップ)を組み合わせて焦点距離2560mm相当の画角で撮影したものになります。遠くで歩いているアオアシシギを大きく撮ることができました。被写体までの距離はおよそ40m。撮影写真を見ると、羽に付いた水滴まで写せていることがわかります。コントラストが低い状況だったので、RAW現像でトーンカーブを調整しています。

EOS R5、RF800mm F11 IS STM、EXTENDER RF2×使用、約1.6倍クロップ、ISO4000、F22、1/400秒、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、RAW(Digital Photo Professional 4でトーンカーブを調整)
撮影写真(5088×3392、11.8MB)

EXTENDER RF2×に約1.6倍クロップ(APS-Cクロップ)の組み合わせで、遠くにいるコチドリ(距離40m程度)を撮影。水浴びをしている様子を連写したものの中から、動きが止まった瞬間の1枚をピックアップしました。上に掲載したアオアシシギの作例と同様、コントラストが低い状況だったのでRAW現像で仕上げています。

まとめ 野鳥や野生動物などの撮影で使ってみたくなる魅力的なレンズ

RF800mm F11 IS STMは、アマチュアカメラマンでも手が届く超望遠レンズとして開発された製品です。シンプルさを追求した構造によって圧倒的な小型・軽量化を実現しており、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しめるのが魅力です。絞り値がF11固定なので感度を上げて対応しないといけないシーンも出てきますが、野鳥や野生動物、スポーツ、飛行機といった被写体を撮影している人にとって、使ってみたくなる魅力的なレンズではないでしょうか。800mmの焦点距離が必要ないのであれば、よりコンパクトで安価なRF600mm F11 IS STMを選ぶのもいいでしょう。

ちなみに、EOS RでもRF800mm F11 IS STMを使ってみましたが、さすがにEOS R5ほどのAF速度は出ませんでした。AFエリアは変わらないのですが、食いつき、追従性ともにもうひとつ。エクステンダー利用時のAF対応も考慮すると、EOS R5/R6で使用したいというのが正直な感想です。

望遠端の開放F値がF7.1の超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」などもそうですが、キヤノンは一眼レフ時代の常識にとらわれない発想で、ミラーレスの性能を生かした設計のレンズを商品化し始めています。高性能・高画質な「Lレンズ」だけでなく、ミラーレスだからこそ実現できたレンズも積極的に展開していて、レンズラインアップはかなり充実してきました。今後、キヤノンからどんな「RFレンズ」が登場するのかにも注目していきたいですね。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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