レビュー
小型・軽量ミラーレスの人気シリーズが約3年半ぶりにリニューアル

富士フイルム「X-E4」レビュー。ミニマルなデザイン&操作性をどう評価する?

スナップ撮影向きの小型・軽量モデルとして人気の高い、富士フイルムのAPS-Cミラーレスカメラ「X-Eシリーズ」。同シリーズの新モデル「X-E4」が本日2021年2月25日に発売になりました。基本性能の向上やチルト液晶モニターの採用など順当な“進化”も見どころですが、この新モデルで特に注目したいのは、このシリーズの特徴であるミニマルなスタイルがさらに“深化”したことです。本記事では、「X-Proシリーズ」や「X-Eシリーズ」を愛用する筆者が、従来モデルとの比較も交えながらX-E4をレビューします。

レンズキットに付属する電動ズームタイプの標準ズームレンズ「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」を装着したX-E4

レンズキットに付属する電動ズームタイプの標準ズームレンズ「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」を装着したX-E4

ミニマルさを追求してたどり着いた、グリップのないフラットなデザイン

X-Eシリーズは、富士フイルムのミラーレス「Xシリーズ」の中ではミドルレンジに位置するカメラで、APS-Cサイズの大きな撮像素子と電子ビューファインダー(EVF)を搭載しながらも小型・軽量で携帯性にすぐれるのが特徴です。2012年発売の初代モデル「X-E1」から代を重ねるごとに、無駄なものをそぎ落として必要なものを強調するミニマルなスタイルが際立つようになり、2017年発売の「X-E3」では圧倒的な小型・軽量化を実現。軽快にスナップ撮影を楽しめる道具として写真愛好家から支持されるカメラとなりました。

X-E4は、そんな従来モデルX-E3の登場から約3年半ぶりとなる、待望の新モデルです。一時はX-Eシリーズ自体の消滅も噂されていたので、新モデルがリリースされたことに歓喜した富士フイルムファンもいることでしょう。X-E3のミニマルなスタイルをさらに追求した、富士フイルムらしい尖ったカメラになっています。

その“尖り”を象徴しているのが外観デザイン。前面・背面の両方でグリップをなくすという、国内メーカーのミドルレンジクラスのミラーレスとしては思い切ったデザインを採用しました。グリップがないとうことは、当たり前ですがホールド感が得られないということ。ライカの高級カメラで見られる仕様で、製品発表時は「いよいよXシリーズもこの領域に達したか」と、なぜか弟子の成長を見守る師匠のような気持ちになってしまいました(笑)。

グリップがなくなったことでフラットな印象のボディになりました。細かいところでは、ストラップ金具が三角環のないアームタイプに変更になっています。トップカバーはマグネシウム合金で、ボトムカバーは塗装強度を確保するためアルミを採用しています

グリップがなくなったことでフラットな印象のボディになりました。細かいところでは、ストラップ金具が三角環のないアームタイプに変更になっています。トップカバーはマグネシウム合金で、ボトムカバーは塗装強度を確保するためアルミを採用しています

正面から見たX-E4。どことなくライカの高級カメラを彷彿させる佇まいではないでしょうか

正面から見たX-E4。どことなくライカの高級カメラを彷彿させる佇まいではないでしょうか

グリップをなくすことで得られる美しいデザイン。前から見ても後ろから見ても、直線を生かしたフラットなフォルムは、国内メーカーが作った最新ミラーレスとしてはほかにないものです。Xシリーズらしいクラシックな雰囲気を残しつつ、よりシャープで現代的な佇まいになっていると思います。そぎ落として鋭敏になった感じが強く、ミニマルな美しさという点では、これまでのX-Eシリーズを上回るデザインと言っていいのではないでしょうか。実用的に見ればグリップがないのはマイナスですが、プロダクトデザインとしては、所有感を刺激するものになっています。

薄型パンケーキレンズのリニューアルモデル「XF27mmF2.8 R WR」(2021年3月11日発売予定)を装着したイメージ。小型・軽量なX-E4にマッチするコンパクトなレンズです。願わくは、このレンズが付属するX-E4の単焦点レンズキットを追加してほしいところ

薄型パンケーキレンズのリニューアルモデル「XF27mmF2.8 R WR」(2021年3月11日発売予定)を装着したイメージ。小型・軽量なX-E4にマッチするコンパクトなレンズです。願わくは、このレンズが付属するX-E4の単焦点レンズキットを追加してほしいところ

重ねて言いますが、グリップがないことは実用的にはマイナスです。撮影していてしっくりこないときがありますし、バッグからカメラを取り出す際などに心もとない感じがあるのは確かです。富士フイルムは別売オプションとして専用のハンドグリップ「MHG-XE4」とサムレスト「TR-XE4」を用意しているので、ホールド感を得たいのであれば、これらのオプションを積極的に活用したいです。ただ、ハンドグリップを装着するとシステムとして大きくなるので、カメラ本来のスタイルを崩したくないのであれば、サムレストのみを付けるのがいいと思います。

専用のハンドグリップMHG-XE4とサムレストTR-XE4を装着したイメージ。ホールド感を重視するなら手に入れたいアイテムです

専用のハンドグリップMHG-XE4とサムレストTR-XE4を装着したイメージ。ホールド感を重視するなら手に入れたいアイテムです

既存モデルのユーザーも納得のチルト液晶。操作性もさらにミニマルに

X-E4は操作性も従来以上にミニマルな内容になっています。必要なものと、そうでないものが仕分けされ、ダイヤル・ボタン類の数は少なくなりました。

“必要なもの”として加わったのが、X-Eシリーズとしては初採用となるチルト液晶モニター(3.0型、約162万ドット、タッチパネル対応)。高級コンパクトデジカメ「X100V」と同様、ボディの背面と底面に薄型のモニターがぴったりと収まる構造になっているのがポイントで、デザイン性を損ねず、かつボディの厚みも増さずにチルト化しているのがいいところです。実用性とデザイン性を兼ねた構造で、これなら固定式モニター派の人でも違和感なく使うことができるはず。

チルト液晶を採用しながらもサイズ感は据え置きで、ボディサイズは121.3(幅)×72.9(高さ)×32.7(奥行)mmで、重量は約364g(バッテリー、 SDメモリーカード含む)。EVF内蔵のAPS-Cミラーレスとしては小型・軽量で、持ち運びやすいボディに収まっています。このサイズ感でチルト液晶を使えるのなら従来モデルのユーザーも納得でしょう。

底面・底面にぴったりと格納できる、薄型のチルト液晶モニターを採用。後ダイヤルが省略されるなど親指付近の操作系が少ないこともあって、背面から見ても、とてもすっきりとした印象を受けます

底面・底面にぴったりと格納できる、薄型のチルト液晶モニターを採用。後ダイヤルが省略されるなど親指付近の操作系が少ないこともあって、背面から見ても、とてもすっきりとした印象を受けます

問題は“必要でないもの”として省略・変更された操作性です。グリップがないことに加えて、従来は前後にあったダイヤルは前ダイヤルのみになりました。富士フイルム製ミラーレスの中上位機では定番となる、前面のフォーカスモード切り替えレバーもなくなっています。細かいところでは、VIEWモードボタンもなくなり、AF-LボタンとAE-Lボタンはひとつのボタンに統合。シャッタースピードダイヤルにPポジションが追加されたのは便利ですが、クイックメニューを呼び出す「Qボタン」は背面から上面に移動になり、お世辞にも押しやすい位置にあるとは言えなくなりました。全体的にダイレクトな操作系が少なくなっているので、従来モデルX-E3のユーザーからすると「必要な部分がなくなった」と感じるのもよくわかります。筆者も実機を試用する前は「ここまで減らす必要があるのかな?」と少し疑問に思っていました。

従来は前ダイヤルと後ダイヤルを搭載していましたが、X-E4では前ダイヤルのみとなりました。シャッタースピードや絞り値の変更で後ダイヤルを活用していた既存モデルのユーザーは、使い始めは少し戸惑うかもしれません

従来は前ダイヤルと後ダイヤルを搭載していましたが、X-E4では前ダイヤルのみとなりました。シャッタースピードや絞り値の変更で後ダイヤルを活用していた既存モデルのユーザーは、使い始めは少し戸惑うかもしれません

上面右側にシャッタースピードダイヤルと露出補正ダイヤルを搭載。シャッターボタンダイヤルには、プログラムAEに切り替わるPポジションが新たに追加されました。ボタン類では、ファンクションボタンのほか、クリックメニューを呼び出す「Qボタン」も上面に配置されています

上面右側にシャッタースピードダイヤルと露出補正ダイヤルを搭載。シャッターボタンダイヤルには、プログラムAEに切り替わるPポジションが新たに追加されました。ボタン類では、ファンクションボタンのほか、クリックメニューを呼び出す「Qボタン」も上面に配置されています

X-E4(左)とX-E3(右)の比較画像。X-E4は操作性がいくつか省略されており、細かいところでは背面のAF-LボタンとAE-Lボタンがひとつのボタンに統合されました(※X-E3のモニター表面が青色なのは保護フィルムが貼ってあるためです)

X-E4(左)とX-E3(右)の比較画像。X-E4は操作性がいくつか省略されており、細かいところでは背面のAF-LボタンとAE-Lボタンがひとつのボタンに統合されました(※X-E3のモニター表面が青色なのは保護フィルムが貼ってあるためです)

しかし、X-E4でスナップ撮影を楽しんでみて、操作性に対する疑問はなくなりました。フラットなボディはホールドしにくく、Qボタンの位置など気になるところもあるのですが、上面のシャッタースピードダイヤルや露出補正ダイヤル、背面のフォーカスレバーといったXシリーズのミドルクラスとしての基本的な操作系は確保しているので、絞り優先やシャッタースピード優先で撮る限り、不便さは感じません。AF性能の向上によって従来よりもストレスなく撮影できるのも大きいのでしょうが、「あれこれ考えずに集中してシャッターが切れる良質なカメラ」という印象を強く受けました。余計なものがそぎ落とされた感じが使っていてとても心地よく、「スナップ撮影であれば、このくらいの操作性で十分。割り切って撮影を楽しもう」と思えるのです。

ただ、操作“感”では気になるところがあって、背面のメニューボタンなどのクリック感が弱いのが、どうにも慣れませんでした。デザイン性を重視したのかもしれませんが、押した感じが指に伝わりにくく、もう少しカチッとしたフィーリングでもよかったと思います。また、フォーカスレバーの位置ももう少し上にあったほうが使いやすいと感じました。なお、シャッターボタンの押し込み量などのフィーリングは従来と変わりませんが、ボディのデザインが変更になったこともあるのか、X-E4は少し高いシャッター音になっています。

最新世代の撮像素子・画像処理エンジンを搭載。「クラシックネガ」も使える

富士フイルムは、Xシリーズにおいて、上位・下位の位置関係で画質とAFの基本性能で差を付けないカメラ作りをしています。世代によって性能に差はなく、スタイルで選べるのが富士フイルムのいいところです。

X-E4は、Xシリーズ第4世代となる最新の撮像素子と画像処理エンジン(有効約2610万画素の裏面照射型X-Trans CMOS 4センサーとX-Processor 4)を搭載しています。画質とAFは上位モデル「X-Pro3」「X-T4」などと同等で、文句の付けようがありません。

従来モデルX-E3と比べてみて、性能面で特に進化を体感したのがAFです。明らかにピント合わせが速くなっていて、迷いも少ないです。X-E3でAF撮影をしていると、まれに「あれ?」と思うような挙動をする時がありますが、X-E4ではそういった感じはなく、とてもスムーズです。AF-Sのワンショットでのスナップ撮影であれば、ストレスはまったく感じませんでした。

画質面では、富士フイルム独自の仕上がり設定「フィルムシミュレーション」が、Xシリーズとして現時点でフル対応となる計18モードに対応しているのが魅力です。X-E3だけでなく、「X-T3」や「X-T30」などのユーザーにとっては、最新モデル(X-Pro3、X-T4、X-S10)と同様、高コントラストで低彩度な「クラシックネガ」を使えることに魅力を感じることでしょう。青空などブルー系の被写体に対して深みのある色再現が可能な「カラークローム ブルー」などの機能も備わっています。

クラシックネガは、富士フイルムのネガフィルム「SUPERIA(スペリア)」をモデルとしたフィルムシミュレーション。低彩度・高コントラストなのが特徴で独特の色再現を楽しめるモードです

クラシックネガは、富士フイルムのネガフィルム「SUPERIA(スペリア)」をモデルとしたフィルムシミュレーション。低彩度・高コントラストなのが特徴で独特の色再現を楽しめるモードです

高彩度で階調が出にくい部分に深みを加える「カラークロームエフェクト」と、 青に特化した「カラークローム ブルー」に対応。弱と強の効果を選べます

高彩度で階調が出にくい部分に深みを加える「カラークロームエフェクト」と、 青に特化した「カラークローム ブルー」に対応。弱と強の効果を選べます

※以下に掲載する作例は、X-E4にXC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、XF27mmF2.8 R WRを組み合わせて撮影しています。すべてJPEG形式の最高画質で撮影したもの(JPEG撮って出し)になります。

※サムネイル画像をクリックすると、撮影写真を長辺900ピクセルに縮小した画像が開きます。リサイズを行っていない撮影写真は、サムネイル画像下のテキストリンクをクリックすると開きます。なお、撮影写真は開くのに時間がかかる場合があります。

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F2.8、1/4000秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F2.8、1/4000秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、17mm(35mm判換算26mm相当)、ISO160、F8、1/240秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、カラークローム ブルー:強、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、17mm(35mm判換算26mm相当)、ISO160、F8、1/240秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、カラークローム ブルー:強、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、15mm(35mm判換算23mm相当)、ISO160、F8、1/800秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、15mm(35mm判換算23mm相当)、ISO160、F8、1/800秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F2.8、1/2500秒、ホワイトバランス:晴れ、フィルムシミュレーション:クラシッククローム、ダイナミックレンジ:100%、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F2.8、1/2500秒、ホワイトバランス:晴れ、フィルムシミュレーション:クラシッククローム、ダイナミックレンジ:100%、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、33mm(35mm判換算50mm相当)、ISO160、F6.4、1/250秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、33mm(35mm判換算50mm相当)、ISO160、F6.4、1/250秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、22mm(35mm判換算33mm相当)、ISO160、F8、1/280秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、22mm(35mm判換算33mm相当)、ISO160、F8、1/280秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F8、1/150秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F8、1/150秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F2.8、1/1100秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:クラシックネガ、ダイナミックレンジ:100%、グレイン・エフェクト:強度-弱/粒度-大、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F2.8、1/1100秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:クラシックネガ、ダイナミックレンジ:100%、グレイン・エフェクト:強度-弱/粒度-大、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F2.8、1/500秒、ホワイトバランス:晴れ、フィルムシミュレーション:クラシックネガ、ダイナミックレンジ:100%、グレイン・エフェクト:強度-弱/粒度-小、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、ISO160、F2.8、1/500秒、ホワイトバランス:晴れ、フィルムシミュレーション:クラシックネガ、ダイナミックレンジ:100%、グレイン・エフェクト:強度-弱/粒度-小、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、22mm(35mm判換算33mm相当)、ISO160、F8、1/320秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG撮影写真(6240×4160、11.2MB)

X-E4、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、22mm(35mm判換算33mm相当)、ISO160、F8、1/320秒、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード、ダイナミックレンジ:100%、JPEG
撮影写真(6240×4160、11.2MB)

そぎ落とすことの美学。ミニマルカメラとしての魅力が詰まった長く愛せる製品

シンプルとは単に数を減らすこと。ミニマルとは無駄をそぎ落して必要なものを強調すること。今回レビューしたX-E4は、シンプルとミニマルのどちらととらえるかで評価が大きく変わるカメラだと思います。

筆者はスナップ撮影用としては操作性や機能よりもサイズ感を重視するほうですが、それでもX-E4の発表当初はシンプルさに目が行ってしまい、正直に言うと「富士フイルムの悪いところが出た」と感じてしまいました。しかし、今回X-E4の実機を試用してみて、難しく考えずに撮影に没頭できるミニマルカメラの魅力を改めて認識。今は「手に入れて使い倒したい」という気持ちに変わっています。使ってみてよさのわかるカメラ。自分の撮影スタイルを整理するきっかけになるカメラ。少し大げさですが、そんなカメラだと思います。

富士フイルムは、コンセプトを何よりも大事にするメーカーです。今回のX-E4については、富士フイルムの最新技術を持ってすれば、ある程度サイズアップすることでボディ内手ブレ補正を搭載できたことでしょう。しかし、そうはせずにミニマルなスタイルを追求することを選びました。X-Pro3の購入を踏みとどまっていて、従来モデルX-E3の機能強化版の登場を期待していた人にとっては、やや魅力を感じにくいところがあるかもしれませんが、そぎ落とすことの美学を感じる、実に富士フイルムらしい、またX-Eシリーズらしいカメラと言えるのではないでしょうか。

Xシリーズのミドルレンジクラスでは、ボディ内手ブレ補正を搭載する一眼レフスタイルの「X-S10」も用意されていますが、実用性を重視するのであれば素直にX-S10を選ぶのがいいでしょう。デザイン性や携帯性、何よりも富士フイルムらしさを重視するのであれば、X-E4を選んだほうが長く愛用できると思います。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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