レビュー
これまでのGRにはなかった準標準域のレンズを採用

扱いやすい画角の“40mm GR” リコー「GR IIIx」ファーストインプレッション

突然の発表で驚いた人も多かったことだろう。リコーイメージングは2021年9月8日、ハイエンドコンパクトデジタルカメラ「GRシリーズ」の新モデル「RICOH GR IIIx」(以下、GR IIIx)を発表した。GR IIIの姉妹機で、35mm判換算で焦点距離40mm相当の画角となる、新開発の「GRレンズ」を採用したのが見どころ。実機をいち早く試すことができたので、そのファーストインプレッションをお届けしよう。

GR IIIの姉妹機として突如発表になった新モデルGR IIIx

GR IIIの姉妹機として突如発表になった新モデルGR IIIx

「GR III」をベースに焦点距離40mm相当の新開発「GRレンズ」を採用

GRシリーズは、フィルムカメラ時代から25年に亘って開発・販売が継続している、人気のコンパクトカメラ。“究極のスナップシューター”というコンセプトを掲げ、スナップ撮影に最適なスタイルを追求しているのが特徴で、写真愛好家やカメラファンから広く支持されているシリーズだ。スペック的には広角の単焦点レンズを一貫して採用しており、2001年発売の「GR21」のみ焦点距離21mmだったが、それ以外の11モデルはすべて焦点距離28mm(もしくは35mm判換算28mm相当)となっている。そのため、「GRシリーズ=28mmレンズ」という印象を持っている人も多いことだろう。

今回紹介するGR IIIxは、GR III(2019年3月発売)の姉妹機に位置付けられる新モデル。GR IIIをベースに、準標準域の画角となる、35mm判換算で焦点距離40mm相当の新しい「GRレンズ」(絞り開放F2.8)を採用したのが最大の特徴だ。GRシリーズとしては13モデル目になるが、広角域ではない初のモデルとなっている。

35mm判換算で焦点距離40mm相当の画角となる、新開発のGRレンズを採用

35mm判換算で焦点距離40mm相当の画角となる、新開発のGRレンズを採用

これまでのGRシリーズと同様、GR IIIxに採用したGRレンズも描写にこだわった設計になっており、高屈折率低分散ガラスと高精度ガラスモールド非球面レンズを含む5群7枚構成によって、絞り開放からヌケがよく、キレのある写りを実現している。絞り羽根は9枚羽根の虹彩絞り。GRシリーズらしく接写性能も高く、マクロモード時の最短撮影距離は約0.12m(標準撮影時は最短約0.2m)となっている。

35mm判換算で焦点距離40mmという画角は、準広角の35mmよりも狭く、標準の50mmよりも広い。自然な遠近感が得られるのが特徴で、使う人によって感覚は異なると思うが、ぼんやりと見えている目の前の視野がほぼそのまま写る焦点距離28mm相当と比べると、構図や被写体との距離にそれほど気を配る必要がなく、扱いやすい画角となっている。また、広角域のレンズと比べるとより大きなボケが得やすく、被写体を引き立てやすいのも特徴だ。コンパクトフィルムカメラではよくあった画角で、一眼カメラ用の交換レンズでも人気のある画角なので、「この画角のGRを待っていた!」という人も多いはずだ。

「GR III」とほぼ同じサイズ感の小型・軽量ボディ。機能や操作性も共通の仕様

GR IIIxで驚かされるのは、レンズの設計を変更したにも関わらず、GR IIIとほぼ同じサイズ・重量になっていること。そのサイズは約109.4(幅)×61.9(高さ)×35.2(奥行)mm(操作部材、突起部を除く)で、重量は約262g(バッテリー、SDメモリーカード含む)。GR IIIと比べるとレンズ部が約2mm厚く(※本体部の厚さは変わらない)、重量が約5g重くなっている程度で、ほぼ同じサイズ感の小型・軽量ボディだ。片手で軽々とホールドできるのはもちろんのこと、ホールドした際のカメラが手になじむような心地よい感覚もGR IIIと同じ。カメラを構えてシャッターを押す動作に対して引っ掛かる感じがなく、GRらしさをキープしているのが何よりもうれしい点だ。

GR IIIとほぼ同等となる、重量約262g(バッテリー、SDメモリーカード含む)の小型・軽量ボディを実現。GR IIIと同様、ボディの素材には高剛性なマグネシウム合金を採用している

GR IIIとほぼ同等となる、重量約262g(バッテリー、SDメモリーカード含む)の小型・軽量ボディを実現。GR IIIと同様、ボディの素材には高剛性なマグネシウム合金を採用している

左がGR IIIxで右がGR III。幅と高さは両モデルで同じ。表面の塗装に違いはなく、前面のモデル名表記も「GR」で共通しているため、正面からだと、ほぼ同じモデルに見える。レンズ部先端の焦点距離の表記を見ないとモデルを判別できないくらいだ

左がGR IIIxで右がGR III。幅と高さは両モデルで同じ。表面の塗装に違いはなく、前面のモデル名表記も「GR」で共通しているため、正面からだと、ほぼ同じモデルに見える。レンズ部先端の焦点距離の表記を見ないとモデルを判別できないくらいだ

左がGR IIIxで右がGR III。GR IIIxはGR IIIに比べてレンズ部がわずかに(約2mm)厚くなっている。マクロ撮影時を含めてレンズの繰り出し量も両モデルでほぼ同じ

左がGR IIIxで右がGR III。GR IIIxはGR IIIに比べてレンズ部がわずかに(約2mm)厚くなっている。マクロ撮影時を含めてレンズの繰り出し量も両モデルでほぼ同じ

操作性はGR IIIと共通で、リコー伝統の操作系であるADJ.レバー(左右/押し込み操作が可能なレバー)やコントロールダイヤルなどを搭載。ボタンカスタマイズもGR IIIと同様の内容になっている

操作性はGR IIIと共通で、リコー伝統の操作系であるADJ.レバー(左右/押し込み操作が可能なレバー)やコントロールダイヤルなどを搭載。ボタンカスタマイズもGR IIIと同様の内容になっている

注意点としては、GR IIIxはレンズ部が約2mm厚くなっているため、リングキャップならびにレンズアダプターを取り付ける部分の形状がGR IIIとは異なっていることが挙げられる。GR IIIのリングキャップならびにレンズアダプター「GA-1」をGR IIIxに取り付けることはできないので、GR IIIユーザーは注意されたい。

リングキャップならびにレンズアダプターを取り付ける部分の形状はGR IIIとは異なっている。GR IIIxには専用のレンズアダプター「GA-2」が用意されており、このアダプターを使うことで、35mm判換算で焦点距離75mm相当の画角が得られる、GR IIIx専用のテレコンバージョンレンズ「GT-2」をカメラに装着することができる

リングキャップならびにレンズアダプターを取り付ける部分の形状はGR IIIとは異なっている。GR IIIxには専用のレンズアダプター「GA-2」が用意されており、このアダプターを使うことで、35mm判換算で焦点距離75mm相当の画角が得られる、GR IIIx専用のテレコンバージョンレンズ「GT-2」をカメラに装着することができる

GR IIIxのスペックに目を向けると、レンズ以外の部分は、細かいところを含めてほぼすべてGR IIIと共通の仕様になっている。

両モデルとも、撮像素子はAPS-Cサイズの有効約2424万画素CMOSセンサー(ローパスフィルターレス仕様)で、画像処理エンジンは「GR ENGINE 6」。ノイズ低減に効果をもたらす独自の「アクセラレーターユニット」、3軸補正対応のボディ内手ブレ補正「SR」、ハイブリッド方式(像面位相差AF/コントラストAF)のAFシステムも両モデルで共通だ。さらに、光学ローパスフィルターと同様のモアレ軽減効果が得られるローパスセレクターや、シャッターボタンの一気押し(もしくは画面のタッチ操作)でピント位置を固定して撮れるフルプレススナップ、2段分の減光量に相当する内蔵NDフィルターなど、搭載する機能もそろっている。

使い勝手を左右するAFの速度・精度は、最新のファームウェアにアップデートしたGR IIIと同等の印象で、暗いシーンやコントラストの低いところでは合焦速度が遅くなるものの、精度は十分。コンティニュアスAFと併用できるわけではないが、GR IIIxでは顔検出AFに加えて、新たに瞳検出AFも搭載しているので、ポートレート撮影でもさらに使いやすくなっている(※瞳検出AFはGR IIIにもファームウェアアップデートで追加される)。

新たに瞳検出AFを搭載。「オートエリアAF」「セレクトAF」「ピンポイントAF」選択時に利用できる。「オートエリアAF」時のみに動作させることも可能だ

新たに瞳検出AFを搭載。「オートエリアAF」「セレクトAF」「ピンポイントAF」選択時に利用できる。「オートエリアAF」時のみに動作させることも可能だ

画角以外のところでGR IIIと使い勝手が異なるのはフルプレススナップで、GR IIIxはレンズの焦点距離が長くなったことによって、被写界深度を深くしてパンフォーカスを得るには、より絞り値を大きくするなどの工夫が必要になる。また、クロップ機能の画角は、GR IIIが35mmと50mmなのに対して、GR IIIxでは50mmと71mm(いずれも35mm判換算の焦点距離)になっている。

50mmと71mm(いずれも35mm判換算の焦点距離)のクロップ撮影に対応。アスペクト比3:2での記録画素数は50mm時が15M(4800×3200)、71mm時が7M(3360×2240)

50mmと71mm(いずれも35mm判換算の焦点距離)のクロップ撮影に対応。アスペクト比3:2での記録画素数は50mm時が15M(4800×3200)、71mm時が7M(3360×2240)

なお、GR IIIxには新機能として以下の内容が追加されている。いずれも、2021年10月1日のファームウェアアップデートによってGR IIIにも追加される予定だ。

・フォーカス設定:瞳検出AFの追加
・露出設定:プログラムラインに深度優先(深い)を追加
・画像編集:トリミング機能にアスペクト比4:3と16:9の変更を追加
・画像編集:トリミング機能に0.1度ごとの画像回転を追加
・画像編集:JPEG画質調整にモノトーン化を追加
・画像編集:RAW現像後に設定の継続を選択できるようになった
・画像編集:RAW現像のプレビュー表示の高速化
・スマートフォン連携:オートリサイズ転送(XS:2Mサイズ)の追加
・スマートフォン連携:専用アプリ「Image Sync」(※iOS版)にバックグラウンドでの位置情報送信を追加

深度優先(深い)は、プログラムモード撮影時に絞った状態(GR IIIxはF11、GR IIIはF8)を優先的に維持する新しいプログラムライン。フォーカスモードに「スナップ」を選択した際など、パンフォーカスで撮影したい場合に便利な機能だ

深度優先(深い)は、プログラムモード撮影時に絞った状態(GR IIIxはF11、GR IIIはF8)を優先的に維持する新しいプログラムライン。フォーカスモードに「スナップ」を選択した際など、パンフォーカスで撮影したい場合に便利な機能だ

ちなみに、筆者が所有するGR IIIとGR IIIxを使い比べてみたところ、操作性で唯一違いがあったのが、左側面に配置された動画/無線ボタンのクリック感。個体差によるものかもしれないが、GR IIIxはボタンがやや奥まった位置にあるようで、GR IIIと比べると押した感じがわかりにくかった。

左側面に動画/無線ボタンを搭載。ボタンカスタマイズで違う機能を割り当てることができる

左側面に動画/無線ボタンを搭載。ボタンカスタマイズで違う機能を割り当てることができる

右側面に、本体内でのバッテリー充電と本体への給電(※専用ACアダプター使用時)が可能なUSB端子(USB Type-C)を搭載

右側面に、本体内でのバッテリー充電と本体への給電(※専用ACアダプター使用時)が可能なUSB端子(USB Type-C)を搭載

電源ボタンは緑色のランプ付き。電源オン時のランプ点灯をオフにすることもできる

電源ボタンは緑色のランプ付き。電源オン時のランプ点灯をオフにすることもできる

側面のデザインもGR IIIと同様。対応バッテリーはGR IIIと同じ「DB-110」で、撮影可能枚数は約200枚

側面のデザインもGR IIIと同様。対応バッテリーはGR IIIと同じ「DB-110」で、撮影可能枚数は約200枚

実写作例

※以下に掲載する作例は、GR IIIxを使ってJPEG形式の最高画質で撮影したもの(JPEG撮って出し)になります。すべての作例で、周辺光量補正:オン、ダイナミックレンジ補正:オート(ハイライト補正、シャドー補正とも ※ISO200未満時にハイライト補正は動作しません)、高感度ノイズ低減:オートの設定になっています。

※サムネイル画像をクリックすると、撮影写真を長辺900ピクセルに縮小した画像が開きます。リサイズを行っていない撮影写真は、サムネイル画像下のテキストリンクをクリックすると開きます。なお、撮影写真は開くのに時間がかかる場合があります。

GR IIIx、ISO100、F2.8、1/100秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ビビッド、JPEG撮影写真(6000×4000、11.5MB)

GR IIIx、ISO100、F2.8、1/100秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ビビッド、JPEG
撮影写真(6000×4000、11.5MB)

GR IIIx、ISO100、F2.8、1/125秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ポジフィルム調、JPEG撮影写真(6000×4000、11.8MB)

GR IIIx、ISO100、F2.8、1/125秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ポジフィルム調、JPEG
撮影写真(6000×4000、11.8MB)

GR IIIx、ISO100、F11、1/640秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG撮影写真(6000×4000、13.8MB)

GR IIIx、ISO100、F11、1/640秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG
撮影写真(6000×4000、13.8MB)

GR IIIx、ISO100、F8、1/200秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG撮影写真(6000×4000、12.8MB)

GR IIIx、ISO100、F8、1/200秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG
撮影写真(6000×4000、12.8MB)

GR IIIx、ISO100、F8、1/400秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ポジフィルム調、JPEG撮影写真(6000×4000、10.6MB)

GR IIIx、ISO100、F8、1/400秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ポジフィルム調、JPEG
撮影写真(6000×4000、10.6MB)

GR IIIx、ISO100、F11、1/200秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ソフトモノトーン(粒状感1)、JPEG撮影写真(6000×4000、12.8MB)

GR IIIx、ISO100、F11、1/200秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ソフトモノトーン(粒状感1)、JPEG
撮影写真(6000×4000、12.8MB)

GR IIIx、ISO200、F11、1/250秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ハードモノトーン(粒状感3)、JPEG撮影写真(6000×4000、12.8MB)

GR IIIx、ISO200、F11、1/250秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ハードモノトーン(粒状感3)、JPEG
撮影写真(6000×4000、12.8MB)

GR IIIx、ISO200、F8、1/200秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ハイコントラスト白黒(粒状感3)、JPEG撮影写真(6000×4000、12.9MB)

GR IIIx、ISO200、F8、1/200秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ハイコントラスト白黒(粒状感3)、JPEG
撮影写真(6000×4000、12.9MB)

GR IIIx、ISO200、F9、1/250秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG撮影写真(6000×4000、10.3MB)

GR IIIx、ISO200、F9、1/250秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG
撮影写真(6000×4000、10.3MB)

GR IIIx、ISO200、F8、1/2000秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG撮影写真(6000×4000、11.5MB)

GR IIIx、ISO200、F8、1/2000秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG
撮影写真(6000×4000、11.5MB)

GR IIIx、ISO100、F2.8、1/400秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG撮影写真(6000×4000、9.0MB)

GR IIIx、ISO100、F2.8、1/400秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG
撮影写真(6000×4000、9.0MB)

GR IIIx、ISO160、F4、1/40秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ビビッド、JPEG撮影写真(6000×4000、11.4MB)

GR IIIx、ISO160、F4、1/40秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:ビビッド、JPEG
撮影写真(6000×4000、11.4MB)

GR IIIx、ISO100、F5.6、1/10秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG撮影写真(6000×4000、12.8MB)

GR IIIx、ISO100、F5.6、1/10秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG
撮影写真(6000×4000、12.8MB)

GR IIIx、ISO200、F2.8、1/15秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG撮影写真(6000×4000、10.4MB)

GR IIIx、ISO200、F2.8、1/15秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG
撮影写真(6000×4000、10.4MB)

GR IIIx、ISO1600、F2.8、1/100秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG撮影写真(6000×4000、11.8MB)

GR IIIx、ISO1600、F2.8、1/100秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG
撮影写真(6000×4000、11.8MB)

GR IIIx、ISO100、F2.8、1/15秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG撮影写真(6000×4000、11.3MB)

GR IIIx、ISO100、F2.8、1/15秒、ホワイトバランス:マルチパターンオート、イメージコントロール:スタンダード、JPEG
撮影写真(6000×4000、11.3MB)

GR IIIxの画質はGR IIIと似た傾向になっており、素直な色描写でディテールの再現性にすぐれるという印象を受けた。レンズの大きさを考慮すると解像感は高く、周辺でもシャープな画質が得られる。画像処理に頼っている感じが少なく、レンズの描写を生かした画質を楽しめるのがGRシリーズらしいところだ。周辺光量は、補正機能をオンにして撮る分にはGR IIIほどの強い落ち方ではないようで、作画に生かしやすい印象。歪曲収差はわずかに糸巻き型の収差が見られるものの、よく抑えられている。

ボディ内手ブレ補正の効果も十分で、両手でカメラを持ってシャッターを切った限りでは、3〜5m程度の撮影距離であれば1/15秒程度のシャッタースピードを確保できれば、高い確率で手ブレのない写真を撮ることができる。カメラをしっかりとホールドすれば、1/10秒を切るような遅いシャッタースピードでも手ブレの発生を抑えることが可能だ。

【編集部より】作例写真を変更しました。[2021年9月21日 11:55]

まとめ 撮影に没頭できる完成度の高いカメラ。スナップ好きなら持っておきたい1台

GR IIIxは、端的に言えば「GR IIIの40mmm版」で、GR IIIから性能面のアップデートがあるわけではないが、その分完成度が高く、スナップ撮影に没頭できる魅力的なカメラに仕上がっている。標準域の画角が好きな人はもちろんのこと、GR IIIなどを使って広角から準広角域でスナップ撮影を楽しんでいる人もバリエーションとして持っておいて損はないはずだ。

35mm判換算で焦点距離40mm相当という画角になじみのない人もいるかもしれないが、35mmや50mmとは違った感覚で使えるのが面白い。スナップ撮影では汎用性の高い画角ではあるが、35mmと50mmの両方をカバーする使い方ができるというよりも、40mmだからこその視野が得られるのがいい。特に標準域の単焦点レンズを使っている人であれば、使い始めからそれほど違和感なく撮影を楽しめるはずだ。

GR IIIxのリコーイメージングストアでの直販価格は129,800円(税込)。GR IIIとそれほど変わらない価格設定となっている。発売は2021年10月1日。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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