交換レンズ図鑑
小型・軽量で安価なのが魅力の1本

コスパ最強の40mm単焦点レンズ、ニコン「NIKKOR Z 40mm f/2」レビュー

ニコン「NIKKOR Z 40mm f/2」は、2021年10月1日に発売になった、Zマウント用の単焦点レンズ。小型・軽量で持ち運びやすいというだけでなく、2021年10月時点の価格.com最安価格で3万円弱という低価格を実現し、人気を集めている製品だ。「NIKKOR Zレンズ」としては現時点で“最強”となるコストパフォーマンスを実現した、この注目レンズをレビューしよう。

小型・軽量で低価格な単焦点レンズとして人気を集めているNIKKOR Z 40mm f/2(装着しているカメラボディは「Z 5」)。2021年10月21日時点での、価格.com「レンズ」カテゴリーの売れ筋ランキングは1位

小型・軽量で低価格な単焦点レンズとして人気を集めているNIKKOR Z 40mm f/2(装着しているカメラボディは「Z 5」)。2021年10月21日時点での、価格.com「レンズ」カテゴリーの売れ筋ランキングは1位

全長約45.5mm/重量約170gの小型・軽量を実現。価格は3万円弱

NIKKOR Z 40mm f/2の主な特徴

・Zマウント用の、焦点距離40mm/開放F2の単焦点レンズ(フルサイズ対応)
・約70(最大径)×45.5mm(全長)/約170gの小型・軽量設計
・最短撮影距離:0.29m、最大撮影倍率:0.17倍
・4群6枚のレンズ構成(非球面レンズ2枚)
・絞り羽根枚数:9枚(円形絞り)
・フォーカシングによる全長変化のないIF(インターナルフォーカス)方式
・STM(ステッピングモーター)による高速・高精度なAF
・防塵・防滴に配慮した設計
・フィルター径:52mm
・価格.com最安価格28,710円(2021年10月19日時点)

ミラーレスカメラ「Zシリーズ」用の交換レンズ「NIKKOR Zレンズ」は、2018年8月に第1弾モデルが登場して以降、急速にラインアップを拡充している。代表的なところでは、2020年12月に超広角ズームレンズ「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」が追加になって大三元レンズ(絞り開放F2.8通しのスペックを持つ広角、標準、望遠の3本の高性能なズームレンズ)が揃ったほか、開放F1.2の大口径を実現した「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」など、これまでにはなかったスペックの魅力的なレンズも登場。どのレンズも、Zマウントの大口径かつショートフランジバックによる自由度の高い設計を生かし、従来を上回る光学性能を実現している。その写りのよさは「Zマウントレンズに外れなし」と言われているほどだ。

今回紹介するのは、2021年10月1日にNIKKOR Zレンズのラインアップに追加されたNIKKOR Z 40mm f/2。以前より「薄型単焦点レンズ」として開発ロードマップに掲載されていて、2021年内の発売が予定されている2本のレンズ(焦点距離28mmと40mm)のうちの1本だ。フルサイズに対応する焦点距離40mm/絞り開放F2の単焦点レンズながら、全長約45.5mmで重量約170gの小型・軽量を実現したのが大きな特徴で、「Z 5」などのフルサイズミラーレスと組み合わせて軽快な撮影を楽しめる。加えて、小型・軽量なので、「Z 50」や「Z fc」といったニコンDXフォーマットのAPS-Cミラーレスとの相性がいいのも見逃せない点だ。APS-C機に装着した場合は、35mm判換算で焦点距離60mm相当の画角になる。

NIKKOR Z 40mm f/2のサイズは約70(最大径)×45.5mm(全長)で、重量は約170g。焦点距離40mm/絞り開放F2のレンズとしては小型・軽量だ。フィルター径は52mm

NIKKOR Z 40mm f/2のサイズは約70(最大径)×45.5mm(全長)で、重量は約170g。焦点距離40mm/絞り開放F2のレンズとしては小型・軽量だ。フィルター径は52mm

操作系はコントロールリングのみで、「M/A」「絞り値」「露出補正」「感度」のいずれかを割り当てることが可能。リングはクリックレスで滑らかに動作するので、スムーズかつ静粛に操作することができる。なお、本レンズにレンズフードは同梱されておらず、別売オプションとしても用意されていない。フードを装着したい場合は、サードパーティー製の52mm径のねじ込み式フードを使用したい

操作系はコントロールリングのみで、「M/A」「絞り値」「露出補正」「感度」のいずれかを割り当てることが可能。リングはクリックレスで滑らかに動作するので、スムーズかつ静粛に操作することができる。なお、本レンズにレンズフードは同梱されておらず、別売オプションとしても用意されていない。フードを装着したい場合は、サードパーティー製の52mm径のねじ込み式フードを使用したい

クラシックな雰囲気のデザインが特徴のAPS-Cミラーレス「Z fc」と組み合わせたイメージ。APS-C機に装着すると、35mm判換算で焦点距離60mm相当の画角になる

クラシックな雰囲気のデザインが特徴のAPS-Cミラーレス「Z fc」と組み合わせたイメージ。APS-C機に装着すると、35mm判換算で焦点距離60mm相当の画角になる

画質面では、S-Lineほどの充実した光学性能ではないものの、非球面レンズを2枚使った4群6枚のレンズ構成を採用することで、NIKKOR Zレンズならではのシャープな描写を実現。9枚(円形絞り)の絞り羽根によって、円形に近いキレイな玉ボケが得られるのも特徴としている。

4群6枚(非球面レンズ2枚)のレンズ構成は、設計自由度の高いZマウントらしく、後玉に大きな非球面レンズを採用しているのがポイント。MTF曲線は、さすがに周辺部は中部と比べて画質が低下するようだが、解像力・コントラストともに十分な値だ。また、S方向とM方向の特性が比較的揃っており、自然なボケ描写に期待できることも読み取れる

4群6枚(非球面レンズ2枚)のレンズ構成は、設計自由度の高いZマウントらしく、後玉に大きな非球面レンズを採用しているのがポイント。MTF曲線は、さすがに周辺部は中部と比べて画質が低下するようだが、解像力・コントラストともに十分な値だ。また、S方向とM方向の特性が比較的揃っており、自然なボケ描写に期待できることも読み取れる

マウントはプラスチック製だが、しっかりとした作りになっている。後玉はレンズ後部ギリギリに配置。内面反射を防止するフレアカッターも備わっている

マウントはプラスチック製だが、しっかりとした作りになっている。後玉はレンズ後部ギリギリに配置。内面反射を防止するフレアカッターも備わっている

絞り羽根の枚数は9枚(円形絞り)で、円形に近い玉ボケが楽しめるようになっている(画像は絞り値をF3.5にした状態)

絞り羽根の枚数は9枚(円形絞り)で、円形に近い玉ボケが楽しめるようになっている(画像は絞り値をF3.5にした状態)

NIKKOR Z 40mm f/2で見逃せないのは価格設定で、2021年10月19日時点での価格.com最安価格は28,710円と、2021年10月時点ではNIKKOR Zレンズとしては最も安い製品となっている。価格を抑えながらも使い勝手は妥協しておらず、フォーカシング時にレンズの全長に変化がないIF(インターナルフォーカス)方式を採用するほか、AFの駆動モーターに新開発の小径・高トルクのSTM(ステッピングモーター)を使用することで、高速・高精度なAF制御を実現。防塵・防滴に配慮した設計も採用している。

実写作例&レビュー

※以下に掲載する作例は、Z 5ならびにZ fcにNIKKOR Z 40mm f/2を組み合わせてJPEG形式の最高画質で撮影したもの(JPEG撮って出し)になります。すべての作例で、ヴィネットコントロール:標準、回折補正:する、自動ゆがみ補正:する、の設定になっています。

※サムネイル画像をクリックすると、撮影写真を長辺900ピクセルに縮小した画像が開きます。リサイズを行っていない撮影写真は、サムネイル画像下のテキストリンクをクリックすると開きます。なお、撮影写真は開くのに時間がかかる場合があります。

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/8000秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:強め、JPEG撮影写真(6016×4016、10.8MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/8000秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:強め、JPEG
撮影写真(6016×4016、10.8MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F4、1/1250秒、ISO100、WB:オート1、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG撮影写真(6016×4016、8.7MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F4、1/1250秒、ISO100、WB:オート1、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG
撮影写真(6016×4016、8.7MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/3200秒、ISO100、WB:オート1、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG撮影写真(6016×4016、9.1MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/3200秒、ISO100、WB:オート1、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG
撮影写真(6016×4016、9.1MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F4.5、1/800秒、ISO100、WB:オート1、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG撮影写真(6016×4016、15.5MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F4.5、1/800秒、ISO100、WB:オート1、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG
撮影写真(6016×4016、15.5MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/2000秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG撮影写真(6016×4016、10.0MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/2000秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG
撮影写真(6016×4016、10.0MB)

Z fc、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/800秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG撮影写真(5568×3712、6.5MB)

Z fc、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/800秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG
撮影写真(5568×3712、6.5MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/4000秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:強め、JPEG撮影写真(6016×4016、9.8MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/4000秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:強め、JPEG
撮影写真(6016×4016、9.8MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/250秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG撮影写真(6016×4016、9.4MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/250秒、ISO100、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:しない、JPEG
撮影写真(6016×4016、9.4MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/50秒、ISO125、WB:白色蛍光灯、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG撮影写真(6016×4016、8.5MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F2、1/50秒、ISO125、WB:白色蛍光灯、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG
撮影写真(6016×4016、8.5MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F6.3、1/4秒、ISO400、WB:晴天、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:標準、JPEG撮影写真(6016×4016、11.8MB)

Z 5、NIKKOR Z 40mm f/2、F6.3、1/4秒、ISO400、WB:晴天、ピクチャーコントロール:オート、アクティブD-ライティング:標準、JPEG
撮影写真(6016×4016、11.8MB)

全長約45.5mmで重量約170gのサイズ感と、3万円弱という価格を考慮すると、NIKKOR Z 40mm f/2は十分な写りをするレンズだ。今回は絞り開放F2での作例を多く掲載しているが、開放からコントラストは申し分ないことがわかるはずだ。細かいところを見ると、開放の近接だとソフトな描写になるし、ボケの輪郭にも色付きが残るものの、「ここまで写るのなら十分」と感じる画質ではないだろうか。開放から1〜2段程度絞ると一気にシャープさが増すので、画質を優先するのなら、F2.8〜F4くらいの絞り値で使うといいだろう。

使ってみて感心したのがビルドクオリティの高さで、プラスチックのマウント部を含めて鏡筒がしっかりとした作りになっていて、安っぽさがない。AFもキビキビとした動きで動作音も小さく、ストレスのないAF撮影が行えた。

まとめ 35mmや50mmとは違った使い方ができるレンズ。Zマウントユーザーなら押さえておきたい1本

NIKKOR Z 40mm f/2は、3万円弱の価格で手に入るレンズとしては、描写力、ビルドクオリティともに十分に高く、2021年10月時点で販売されているNIKKOR Zレンズの中では、間違いなく“最強”のコストパフォーマンスを実現している。35mmよりも少し狭く、50mmよりも少し広い焦点距離40mmという画角も魅力で、「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」や「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」とはまた違った使い方ができるレンズである。NIKKOR Zレンズの単焦点レンズとしては驚くような描写というわけではないが、Zマウントユーザーなら、スナップ撮影用として押さえておきたい1本と言えよう。

ただし、NIKKOR Z 40mm f/2は人気が集中しており、2021年10月21日時点では、どのショップにも在庫がない状況となっている。手元に届くまで時間がかかるかもしれないので、気になるなら早めに予約してほしい。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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