交換レンズ図鑑

ニコン「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」速攻レビュー。ニコン定番の標準ズームレンズがZマウントで登場

ニコンのミラーレスカメラ「Zシリーズ」用交換レンズ「NIKKOR Zレンズ」の新モデル「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」は、広角24mmから中望遠120mmまでのズーム全域を開放F4でカバーする、ニコンでは定番となる標準ズームレンズのZマウント版。2022年1月28日発売の注目製品だ。発売に先駆けて試用する機会を得たので、今回は速攻レビューをお届けしよう。

発売前から注目を集める新しい標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」(カメラボディは「Z 7II」)

発売前から注目を集める新しい標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」(カメラボディは「Z 7II」)

光学性能を高めつつ軽量・スリム化を実現。近接撮影性能も向上

「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」の主な特徴
・24〜120mmの焦点距離をカバーする、Zマウント用の標準ズームレンズ
・「NIKKOR Zレンズ」の中でも特に高性能な「S-Line」に属するレンズ
・開放絞り値:ズーム全域でF4
・13群16枚のレンズ構成(EDレンズ3枚、ED非球面レンズ1枚、非球面レンズ3枚)
・最短撮影距離(最大撮影倍率):ズーム全域で0.35m(0.39倍)
・すぐれた逆光耐性(アルネオコート/ナノクリスタルコート)
・絞り羽根枚数:9枚(円形絞り)
・フォーカシングによる全長変化のないIF(インターナルフォーカス)方式
・STMを用いた「マルチフォーカス方式」のAF機構
・フォーカスブリージングの抑制など動画撮影に配慮した設計
・すぐれた防塵・防滴性能、レンズ最前面にフッ素コート
・フィルター径:77mm
・サイズ:約84(最大径)×118(全長)mm
・重量:約630g
・価格.com最安価格125,400円(税込、2022年1月25日時点)

24mmから120mmまでの焦点距離全域で開放F値がF4固定。このスペックを持つレンズとしてロングセラーになったのが、2010年9月に発売されたFマウント用の「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」だ。望遠端が120mmまで伸びるのがほかの開放F4通しの標準ズームレンズにはない特徴で、広角から中望遠までを広くカバーする便利ズームとして、Fマウント用のズームレンズの中でも特に人気を集めた1本である。

「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」は、そんな「24-120mm F4ズーム」のZマウント版となる製品。ニコンファンからの期待値が高く、2022年1月25日時点での価格.comの「レンズ」カテゴリーの注目ランキングは1位だ。「NIKKOR Zレンズ」の中でも特に高性能な「S-Line」に属するレンズということで、さらなる高画質に期待できる製品となっている。

サイズは約84(最大径)×118mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで)で、重量は約630g。ズームリングを挟んで奥にフォーカスリングを、手前にコントロールリング(絞り値や露出補正、感度などを割り当てられるクリックレスのリング)を搭載している

サイズは約84(最大径)×118mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで)で、重量は約630g。ズームリングを挟んで奥にフォーカスリングを、手前にコントロールリング(絞り値や露出補正、感度などを割り当てられるクリックレスのリング)を搭載している

望遠端時はレンズが5.5cmほど繰り出す。鏡筒左手側にL-Fnボタンとフォーカスモード切り替えスイッチが備わっている

望遠端時はレンズが5.5cmほど繰り出す。鏡筒左手側にL-Fnボタンとフォーカスモード切り替えスイッチが備わっている

注目の画質に関しては、EDレンズ3枚、ED非球面レンズ1枚などを含む13群16枚のレンズ構成と、複数のAF用駆動ユニットを高精度に制御する「マルチフォーカス方式」などを採用することで、至近から無限遠まで軸上色収差を補正し、ズーム全域で絞り開放から高い解像力を実現。周辺部の諸収差も抑えられており、「S-Line」レンズならではの精緻な描写を楽しめるとのことだ。

近接撮影性能も高く、最短撮影距離はズーム全域で0.35m。Fマウント用ではズーム全域0.45mだったので、それよりも10cm被写体に近付けるようになったのは大きい。花や昆虫などをより大きく撮影できるだけでなく、テーブルフォトなど撮影距離を確保できないシーンでも使いやすくなった。最短撮影距離の短縮にともなって最大撮影倍率も0.23倍から0.39倍に向上している。

左が「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」、右が「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の広角端(開放F4)でのMTF曲線。「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」のほうがコントラスト、解像力ともに高く、周辺の落ち方も緩やかなことがわかる

左が「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」、右が「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の広角端(開放F4)でのMTF曲線。「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」のほうがコントラスト、解像力ともに高く、周辺の落ち方も緩やかなことがわかる

こちらは望遠端(開放F4)でのMTF曲線の比較。さすがに周辺では解像力が落ちるものの、「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」のほうが全体的に「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」を上回る特性になっている

こちらは望遠端(開放F4)でのMTF曲線の比較。さすがに周辺では解像力が落ちるものの、「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」のほうが全体的に「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」を上回る特性になっている

さらに、手ブレ補正機構(VR)を省略し、アルミ合金マウントを採用するなどして、Fマウント用よりも鏡筒が軽く、かつスリムになっているのも見逃せない。サイズは約84(最大径)×118(全長)mmで重量は約630g。全長はFマウント用より14.5mmほど長くなっているものの、重量は約80g軽くなっている。

左が「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」で、右が「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」。「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」のほうが全長は長いがスリムで、重量も約80g軽くなっている

左が「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」で、右が「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」。「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」のほうが全長は長いがスリムで、重量も約80g軽くなっている

付属のバヨネットフード「HB-102」を装着したイメージ

付属のバヨネットフード「HB-102」を装着したイメージ

実写作例&レビュー

以下に掲載する作例は、「Z 7II」に「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」を組み合わせてJPEG形式の最高画質で撮影したもの(JPEG撮って出し)になる。すべての作例で、ヴィネットコントロール:標準、自動ゆがみ補正:する、回折補正:する、高感度ノイズ低減:標準、の設定にしている。

※サムネイル画像をクリックすると、撮影写真を長辺900ピクセルに縮小した画像が開きます。リサイズを行っていない撮影写真は、サムネイル画像下のテキストリンクをクリックすると開きます。なお、撮影写真は開くのに時間がかかる場合があります。

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F4、1/1000秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:標準、JPEG撮影写真(8256×5504、20.2MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F4、1/1000秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:標準、JPEG
撮影写真(8256×5504、20.2MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、86mm、F4、1/640秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG撮影写真(8256×5504、21.1MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、86mm、F4、1/640秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG
撮影写真(8256×5504、21.1MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、120mm、F4、1/125秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、JPEG撮影写真(8256×5504、25.1MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、120mm、F4、1/125秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、JPEG
撮影写真(8256×5504、25.1MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F8、1/10秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、JPEG撮影写真(8256×5504、17.4MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F8、1/10秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、JPEG
撮影写真(8256×5504、17.4MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、61mm、F8、1/10秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG撮影写真(8256×5504、17.7MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、61mm、F8、1/10秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG
撮影写真(8256×5504、17.7MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、120mm、F6.3、1/160秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG撮影写真(8256×5504、19.4MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、120mm、F6.3、1/160秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG
撮影写真(8256×5504、19.4MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F11、1/60秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG撮影写真(8256×5504、20.8MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F11、1/60秒、ISO64、WB:自然光オート、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:弱め、JPEG
撮影写真(8256×5504、20.8MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F4、1/6秒、ISO400、WB:晴天日陰、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:強め、JPEG撮影写真(8256×5504、22.3MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F4、1/6秒、ISO400、WB:晴天日陰、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:強め、JPEG
撮影写真(8256×5504、22.3MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F4、1/5秒、ISO200、WB:晴天、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、JPEG撮影写真(8256×5504、16.7MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、24mm、F4、1/5秒、ISO200、WB:晴天、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、JPEG
撮影写真(8256×5504、16.7MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、39mm、F14、15秒、ISO64、WB:色温度設定(4800K)、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:標準、JPEG撮影写真(8256×5504、21.7MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、39mm、F14、15秒、ISO64、WB:色温度設定(4800K)、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:標準、JPEG
撮影写真(8256×5504、21.7MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、120mm、F5.6、1/20秒、ISO200、WB:晴天、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:強め、JPEG撮影写真(8256×5504、17.3MB)

Z 7II、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、120mm、F5.6、1/20秒、ISO200、WB:晴天、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:強め、JPEG
撮影写真(8256×5504、17.3MB)

「NIKKOR Zレンズ」はどのレンズも光学性能が高く、特に「S-Line」のレンズについては、新モデルを試用するたびに「ここまで写るのか!」と驚かされてきた。ただ、これまでにほぼすべての「NIKKOR Zレンズ」を試してきた中で、さすがに「S-Line」レンズの高画質にはある程度イメージが付くようになった。と思っていたが、「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」を試用してみて、そのイメージを超える高画質に心が動かされた。撮影結果を見て、思わず「すごい!」と声を漏らしてしまったほどだ。

一見してわかるのが解像力の高さ。絞り開放から軸上色収差が徹底的に抑えられており、強い光が反射する、レンズにとって厳しい状況を開放で撮っても、ピント面前後で色にじみがほとんど見られないのがすごい。画面の周辺でも開放から解像感は高く、また最短撮影距離付近でもピント位置では十分なシャープさを保ってくれる。標準ズームレンズや高倍率ズームレンズにありがちな、望遠側で画質が落ちる感じが少ないのもインパクトのあるところで、焦点距離24〜120mm対応の標準ズームレンズとは思えないくらい、ズーム全域で非常にシャープな特性になっている。

また、輪郭の色付きが抑えられているため、ボケも比較的すっきりとした印象。逆光耐性については完璧ではないが、焦点距離24〜120mm対応の標準ズームレンズとしては十分なレベル。太陽をそのまま画面に入れるとゴースト・フレアがやや目立つことがあったものの、光線を切るように工夫すれば気になるようなゴーストはほぼ収まってくれた。

さすがに、絞り開放だと周辺でわずかに像の流れが見られる場合があるのと、周辺光量落ちが少し目立つ印象はあるものの、ズーム全域、かつ画面全域で本当によく写る。電子的に補正しているとはいえ歪曲収差も少なく、これといった欠点が見当たらないレンズだ。広角端24mm/望遠端100mm以上で開放F4通しの標準ズームレンズとしては、2022年1月時点では最高画質を誇るレンズの1つではないだろうか。

また、STM(ステッピングモーター)によってAFの動作が非常に静かなのと、鏡筒がスリムでハンドリングしやすいのも報告しておきたい点だ。Fマウント用の「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」と比べるとレンズのホールド性が高まり、ズームリングなども操作しやすくなっている。従来よりも快適に撮影を続けられる印象を受けた。

なお、本レンズ装着時は、低速シャッタースピード時の機構ブレを低減するため、カスタムメニューのシャッター方式(オート、メカニカルシャッター、電子先幕シャッター)が自動的にオートになる仕様になっている。オートは状況にあわせてメカニカルシャッターと電子先幕シャッターを自動で切り替えてくれるので不都合はないが、手動でのメカニカルシャッター/電子先幕シャッターへの切り替えはできない。

参考画像 Fマウント用「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」との画質比較

「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」と、Fマウント用の「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」を使って、焦点距離24mm/35mm/50mm/85mm/120mmの絞り開放で撮り比べた結果を参考までに掲載しよう。

組み合わせたカメラボディは「Z 7II」で、「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の装着には新型のマウントアダプター「FTZ II」を使用した。すべての比較で、感度:ISO64、ホワイトバランス:色温度設定(5500K)、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、ヴィネットコントロール:標準、自動ゆがみ補正:する、回折補正:する、の設定でそろえている。

24mm 絞り値F4(シャッタースピード1/640秒)

中央(ピント位置)の切り出し画像

中央(ピント位置)の切り出し画像

周辺の切り出し画像

周辺の切り出し画像

「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」の撮影写真(24.7MB)
「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の撮影写真(21.4MB)

35mm 絞り値F4(シャッタースピード1/640秒)

中央(ピント位置)の切り出し画像

中央(ピント位置)の切り出し画像

周辺の切り出し画像

周辺の切り出し画像

「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」の撮影写真(26.4MB)
「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の撮影写真(23.5MB)

50mm 絞り値F4(シャッタースピード1/800秒)

中央(ピント位置)の切り出し画像

中央(ピント位置)の切り出し画像

周辺の切り出し画像

周辺の切り出し画像

「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」の撮影写真(25.6MB)
「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の撮影写真(23.9MB)

85mm 絞り値F4(シャッタースピード1/800秒)

中央(ピント位置)の切り出し画像

中央(ピント位置)の切り出し画像

周辺の切り出し画像

周辺の切り出し画像

「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」の撮影写真(25.0MB)
「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の撮影写真(22.5MB)

120mm 絞り値F4(シャッタースピード1/800秒)

中央(ピント位置)の切り出し画像

中央(ピント位置)の切り出し画像

周辺の切り出し画像

周辺の切り出し画像

「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」の撮影写真(25.2MB)
「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の撮影写真(23.6MB)

上記の画像を見比べると、ズーム全域で「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」のほうが解像力にすぐれることがわかる。広角端24mmでは、画面の周辺で差があるというだけでなく、中央でも「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」のほうが線が細く、ディテールの再現性が高い。35mmから85mmにかけては「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」も健闘しているが、それでも周辺の画質は「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」が上回る。望遠端120mmでは広角端と同様に差がわかりやすく、「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」が画面全域でシャープさを保っているいっぽうで、「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」は中央でもややソフトな描写になっている。

まとめ 画質、携帯性、価格のバランスにすぐれた、Zマウント標準ズームの“本命”

開放F4通しのズームレンズは、「焦点距離を変えても露出設定がやりやすい」という開放F値一定のズームレンズの利便性に加えて、開放F2.8通しのものよりも小型・軽量で、それでいて高画質なのが特徴だ。さらに、開放F2.8通しのものと比べると低価格なので購入しやすいのも人気の理由となっている。

「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」は、そんな開放F4通しのズームレンズの魅力をZマウントで最大化したモデルと言える。従来よりもスリムかつ軽量な鏡筒に、「S-Line」のズームレンズだからこその高い光学性能を搭載し、画質が大幅に向上。画質だけに期待して購入しても満足のいく買い物になるはずだ。2022年1月25日時点での価格.com最安価格は125,400円(税込)。このスペックの高画質なズームレンズとしては比較的安く、コストパフォーマンスは高い。

「NIKKOR Zレンズ」のフルサイズ対応の標準ズームレンズは、2022年1月28日に「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」と「NIKKOR Z 28-75mm f/2.8」がラインアップに追加されたことで、薄型・軽量の「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」、開放F4通しで焦点距離70mm対応の「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」、開放F4通しで焦点距離120mm対応の「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」、開放F2.8通しの小型・軽量モデル「NIKKOR Z 28-75mm f/2.8」、開放F2.8通しの高性能な「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」の計5本から選べるようになった。焦点距離24mmスタートのズームレンズとしては、高倍率ズームの「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」という選択肢もある。

この中で、画質、携帯性、価格のバランスを取るなら「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」と「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」の2本が選択肢になるだろう。なかでも本命になるのは、やはり今回紹介した「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」だ。焦点距離120mmまで高画質に撮影できるのは大きく、より幅広いシーンで活躍するのは間違いない。すでに「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」を所有している人でも買い替え・買い増しに値するレンズだ。

真柄利行(編集部)

真柄利行(編集部)

フリーランスから価格.comマガジン編集部に舞い戻った、カメラが大好物のライター/編集者。夜、眠りに落ちる瞬間まで、カメラやレンズのことを考えながら生きています。

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