選び方・特集

《2022年》天体望遠鏡おすすめ12選。専門家が初心者にも扱いやすい人気モデルを厳選!

目視では確認できない宇宙の神秘を見せてくれる天体望遠鏡。高価で扱いが難しいイメージがありますが、近年は5万円前後で買える、初心者向けモデルも多数登場しています。また、見たい天体までスマホでナビゲートしてくれる機能などがあるものも人気。ここでは、天体望遠鏡の選び方をわかりやすく解説するとともに、専門家が厳選したおすすめの12選品をご紹介します。

<監修> 名古屋の天文ショップ「スコーピオ」店長:桑村さん
充実したサポートと、初心者からマニアまで納得する品揃えで、ファンから長く愛される専門店を経営。 1977年夏に自宅の窓からさそり座を見て天文にハマり、その翌年に望遠鏡を手に入れると星雲や銀河を眺めながら天体写真を撮り始めるように。デジタルになった現在、手軽に天体写真を楽しむ日々。観望会・講習会の様子や天体写真の作例を配信する「店長ブログ」や「公式Twitter」も人気です。

天体望遠鏡の選び方

天体望遠鏡は、レンズや反射鏡が入っている「鏡筒」、鏡筒を安定して動かせるようにする「架台」、架台をしっかり支える「三脚」を組み合わせたもの。目的や予算に応じて、適切な機材を選びましょう。

1.鏡筒(光学形式)の違い

▼屈折式

対物レンズ(凸レンズ)を使って光を集めるタイプ。構造が単純で、光軸の調整(メンテナンス)もほぼ不要で初心者向きです。また、一般的に鏡筒の内気と外気で温度差がある場合は、内気に気流が発生して像が不安定になることから使用前に外気温で慣らす必要がありますが、屈折式は密閉構造なので外気に対する温度順応が早く、外に出して慣らす時間は必要ありません。ただし、レンズを複数枚使うため、同じ口径ではほかの形式に比べると重くなりがち。太陽投影板を使えば、太陽の観測も行えます。

▼反射式

ガラス表面にメッキを施した反射鏡(凹面鏡)を使って光を集めるタイプ。中が汚れたり、光軸がずれたりしやすいため、定期的なメンテナンスが必要になります。屈折式よりもコンパクトなモデルが多く、口径が大きいモデルでも安価に入手しやすいのがメリット。ただし、使用前に外気気温に慣らす必要があります。

▼カタディオプトリック式

ミラーを使った望遠鏡で焦点を折り返しているタイプ。高倍率が得やすく、鏡筒がコンパクトで扱いやすい点がメリットですが、温度順応に反射式より時間がかかるので、口径の大きいものは中〜上級者向けとなります。

2.架台タイプの違い

▼経緯台

垂直/水平の2方向に動かして見たい天体に合わせるタイプ。組み立てや扱いが簡単なシンプルな構造で初心者向きです。ただし、日周運動をする天体を追い続けるには2軸の操作が必要になります。

▼赤道儀

天の北極を中心として回転するように動かすタイプ。あらかじめ赤道儀の方向を北極星付近に合わせておけば、 地球が自転する動きに沿って1方向の回転だけで追尾可能で、高倍率での観測に向いています。

【監修者による鏡筒・架台選びのアドバイス】
初めて天体望遠鏡を使うのであれば、鏡筒は「屈折式」、架台は「経緯台」がおすすめ。観測しやすいように「安定性」も忘れずチェックしましょう。架台がグラグラしたり、回転部分が揺れたりするような架台ではまともに観測できません。また、予算が許すのであれば細かく動きを調節できる「微動装置」付きの架台を選びたいところ。

3.そのほかのスペックをチェック

▼有効径(口径)

屈折式は「対物レンズ」、反射式は「対物主鏡」の直径を表す数値。光学形式にかかわらず、有効径が大きいほどたくさん光を集めることができるので、クリアな視界を得やすくなります。初心者であれば80〜130mm程度の有効径がおすすめ。

▼倍率

「対物レンズの焦点距離」を「接眼レンズの焦点距離」で割った数値で表され(例:対物レンズ800mm÷接眼レンズ20mm=倍率40倍)、一般的に鏡筒の焦点距離が大きいほど高倍率を得やすくなりますが、最低倍率以下、実質有効倍率以上では視界がぼやけてしまうので、注意が必要です。

【監修者による倍率選びのアドバイス】
天体望遠鏡を「倍率」で選んではいけません。月や星雲・星団を見るなら40倍前後、惑星を見るなら100〜150倍ぐらいでも十分キレイに見えます。また、一般的に限界倍率は口径のミリ数までといわれており、口径80mmであればおよそ80倍が限界倍率となります(月や惑星など明るい天体に限っては2倍の160倍ぐらいまで)。 もし口径60mmで「200倍」などと過剰な倍率をアピールしている機種があれば、まともに観測できない可能性が高いですのでご注意を。

▼大きさ・重さ

買ってみたら「想像以上に大きかった」と後悔してしまうのはよくある話。運搬が大変だと、それだけで使う気持ちが失せてしまいますよね。「月がキレイだからちょっと見てみよう!」と気軽に持ち出せる大きさ・重さであることも大切です。

初心者にもおすすめの天体望遠鏡12選

ここでは、専門家が厳選したおすすめの天体望遠鏡12製品をご紹介します。

1.セレストロン「StarSense Explorer DX 102AZ」
まるでゲーム感覚! 目的の天体までスマホアプリがナビゲート

口径102mm、焦点距離660mmの屈折式で、口径が大きいので明るい像を得られます。接眼レンズは25mm(約26倍)と10mm(約66倍)の2本が付属。経緯台は、手を離した位置で静かに止まる「フリーストップ式」を採用しているほか、微動ハンドルも備えます。「StarSense」シリーズ共通の仕様として、専用アプリ「StarSense Explorer」をダウンロードしたスマホを装着することで、スマホ画面を見ながら目的の天体を探せるのが魅力。

◆光学形式:屈折式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:102mm
◆焦点距離:鏡筒(660mm)、接眼レンズ(25mm/10mm)
◆倍率:約26倍/66倍
◆微動装置:○
◆鏡筒サイズ:長さ812.8×外径118mm
◆重量:6.44kg

2.セレストロン「StarSense Explorer DX 130AZ」
130mmの大口径で星雲・星団の観測にもぴったり

口径130mm、焦点距離650mmの反射式。大口径かつ低〜中倍率なのでプレアデス星団やオリオン大星雲のように広がりのある天体観測にも適しています。接眼レンズは、25mm(約26倍)と10mm(約66倍)の2本が付属。経緯台やスマホアプリの仕様は「102AZ」と同様です。

◆光学形式:反射式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:130mm
◆焦点距離:鏡筒(650mm)、接眼レンズ(25mm/10mm)
◆倍率:約26倍/66倍
◆微動装置:○
◆鏡筒サイズ:長さ635×外径165mm
◆重量:8.2kg

3.セレストロン「StarSense Explorer LT 80AZ」
4種類の倍率が楽しめるうえに、価格も抑えられたモデル

口径は初心者にも扱いやすい80mm、焦点距離は900mmの屈折式。2種類の接眼レンズ(25mmと10mm)と、対物レンズの焦点距離を延長できる「2倍バローレンズ」が付属しており、4通りの倍率(約36倍、72倍、90倍、180倍)で楽しめます。経緯台はフリーストップ式ではないので、繊細な操作が必要ですが、その分価格が抑えられています。

◆光学形式:屈折式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:80mm
◆焦点距離:鏡筒(900mm)、接眼レンズ(25mm/10mm)
◆倍率:約36倍/72倍/90倍/180倍
◆微動装置:○
◆鏡筒サイズ:長さ965mm×外径90mm
◆重量:4.17kg

4.スコープテック「ラプトル60」
小学校低学年のお子さんでも手軽に使える天体望遠鏡

口径60mm、焦点距離700mmの屈折式で、21,800円前後(税込)の手ごろな価格でスッキリとした見え味を楽しめます。接眼レンズは20mm(約35倍)と8mm(約87.5倍)の2本が付属。微動装置は付いていないので、低倍率での観測がおすすめです。鏡筒に付いた2つの「のぞき穴ファインダー」で直観的に天体を探せるほか、総重量はわずか2.5kgなので小さなお子様向きです。

◆光学形式:屈折式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:60mm
◆焦点距離:鏡筒(700mm)、接眼レンズ(20mm/8mm)
◆倍率:約35倍/87.5倍
◆微動装置:×
◆鏡筒サイズ:長さ約680mm
◆重量:2.5kg

5.スコープテック「アトラス60」
微動装置&3本の接眼レンズ付きで最高倍率133倍まで楽しめる

口径60mm、焦点距離800mmの屈折式。ラプトルよりも焦点距離が100mm長い分色収差が抑えられており、よりシャープな像が楽しめるほか、架台には微動装置も備えます。接眼レンズは20mm(約40倍)と12.5mm(約64倍)と6mm(約133倍)の3本が付属し、高倍率にも対応。市場価格は32,800円前後(税込)とラプトルより少し高くなりますが、ファインダー(別売)で取り付けられるなど長く使える工夫が施されています。

◆光学形式:屈折式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:60mm
◆焦点距離:鏡筒(800mm)、接眼レンズ(20mm/12.5mm/6mm)
◆倍率:約40倍/64倍/133倍(133倍の接眼レンズは焦点距離がほかとずいぶん違うため注意が必要)
◆微動装置:○
◆鏡筒サイズ:長さ約680mm
◆重量:4.5kg

6.ビクセン「ポルタII A80Mf」
初心者からベテランまで幅広い人に。価格と性能のバランスが抜群

口径80mm、焦点距離910mmの屈折式で、初心者からベテランまで幅広く使えるモデル。価格.comの最安価格で53,856円(2022年8月3日時点)という手ごろさながらも、架台は使いやすくベテランにも愛用される「フリーストップ式」を採用しており、星像もシャープで幅広く使える1台です。鏡筒はワンタッチで架台に取り付けられる「アリ溝式」で、組み立ても簡単です。

◆光学形式:屈折式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:80mm
◆焦点距離:鏡筒(910mm)、接眼レンズ(20mm/6.3mm)
◆倍率:約46倍/144倍
◆微動装置:○
◆鏡筒サイズ:長さ860×外径90mm
◆重量:9kg

7.ビクセン「ポルタII ED80Sf」
クリアでハイコントラストな視界が楽しめる上位モデル

口径80mm、焦点距離600mmの屈折式で「ポルタII A80Mf」の上位モデル。高性能なEDレンズを採用しており、色収差が抑えられたクリアな像を楽しめます。木星の縞模様や土星の環もしっかり観測でき、より本格的に天体観測を始めたいという人の最初の1台にぴったり。鏡筒は天体写真用としても使用できるため、将来赤道儀やパーツを追加してステップアップすることも可能です。

◆光学形式:屈折式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:80mm
◆焦点距離:鏡筒(600mm)、接眼レンズ(20mm/6mm)
◆倍率:約30倍/100倍
◆微動装置:○
◆鏡筒サイズ:長さ570×外径100mm
◆重量:10.5kg

8.ビクセン「ポルタII R130Sf」
130mmの大口径を採用、星雲・星団などの淡い天体観測に

口径130mm、焦点距離650mmの反射式。リーズナブルながら屈折式よりも高い集光力を誇り、星雲や星団など淡い天体を観測したい人に適しています。接眼レンズは20mm(約33倍)と6.3mm(約103倍)の2本が付属します。

◆光学形式:屈折式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:130mm
◆焦点距離:鏡筒(650mm)、接眼レンズ(20mm/6.3mm)
◆倍率:約33倍/103倍
◆微動装置:○
◆鏡筒サイズ:長さ575×外径160mm
◆重量:11.0kg

9.ビクセン「AP-SD81SII・SM」
SDレンズ採用のコンパクトな鏡筒と軽量な赤道儀が魅力

口径81mm、焦点距離625mmの高性能SDレンズを搭載したコンパクトな鏡筒が魅力。クリアな視界で、惑星を高倍率で観測する時にも威力を発揮します。また、モーター駆動で天体を自動追尾する赤道儀は、重量がわずか3.6kgと軽量なので機動性も抜群。将来パーツを追加して天体写真を楽しみたい人にもおすすめです。

◆光学形式:屈折式
◆架台タイプ:赤道儀
◆有効径:81mm
◆焦点距離:鏡筒(625mm)、接眼レンズ(20mm/5mm)
◆倍率:約31倍/125倍
◆鏡筒サイズ:長さ585mm×外径90mm
◆重量:13.5kg

10.Sky-Watcher「AZ-GTe MAK127」/「AZ-GTi+MAK127」
スマホで操作&自動導入できる、現代風の小型望遠鏡

スマホで操作、自動導入できる現代風のモデル。口径127mmの屈折反射式(マクストフカセグレン)は小型で色収差がなくキレイに見えます。見たい天体まで自動導入してくれるうえ、自動追尾にも対応しているので、高倍率でもじっくり観測できるのがうれしいポイント。
※「AZ-GTe」の操作はすべてスマホなどで行います。「AZ-GTi」は架台のクランプを緩めて手動でも動かせるタイプです

◆光学形式:マクストフカセグレン式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:127mm
◆焦点距離:鏡筒(1500mm)、接眼レンズ(25mm/10mm)
◆倍率:約60倍/150倍
◆鏡筒サイズ:◆鏡筒サイズ:長さ約360mm
◆重量:7.6kg

11.Sky-Watcher「DOB150 VIRTUOSO GTi」
150mmの大口径で淡い天体や惑星の模様までハッキリ観測

口径150mm、焦点距離750mmの反射式で、こちらもスマホで操作、自動導入できる現代風の小型ドブソニアン(赤道儀式架台や三脚を用いない大砲のような架台のモデル)。大口径なので淡い星雲や星団はもちろん、惑星の細かな模様までしっかり観測できます。観察する時は、広い場所で水平に設置しましょう。 ※2022年7月22日時点、価格.comでは価格掲載がありませんが、口径130mmの「P130 VIRTUOSO GTi」のほうは価格掲載がありますので、あわせて検討してみてください。

◆光学形式:反射式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:150mm
◆焦点距離:鏡筒(750mm)、接眼レンズ(25mm/10mm)
◆倍率:約30倍/75倍
◆微動装置:○
◆鏡筒サイズ:380mm(縮長)から700mm(使用時)
◆重量:8.4kg

12.セレストロン「NexStar 8SE SCT」
203mmの大口径でありながら小型・軽量で扱いやすいモデル

口径203mmの屈折反射式(シュミットカセグレン)と自動導入経緯台のセット。小口径では観測できないような宇宙もしっかり見せてくれます。口径のわりに小型軽量の設計なので、狭いベランダに置いて観測したい人や女性にも適したモデルです。

◆光学形式:シュミットカセグレン式
◆架台タイプ:経緯台
◆有効径:203mm
◆焦点距離:鏡筒(2000mm)、接眼レンズ(25mm)
◆倍率:約80倍
◆微動装置:○
◆鏡筒サイズ:長さ432×232mm
◆重量:14.5kg

>>中級者向け(入門機からのステップアップ)モデルを見る(2ページ目に続く)

まとめ。見たい天体に合わせて、適切な一台を見つけましょう

天体望遠鏡を使うと肉眼では確認できない宇宙の姿を見ることができます。せっかく買ったのに挫折して使わなくなってしまった……ということにならないように、初めはメンテナンスが簡単な「屈折式」と「経緯台」の組み合わせで、持ち運びしやすいモデルを選ぶようにしましょう。そして、何よりも「倍率」だけで選ばないこと。過剰な倍率をキャッチコピーにした煽り文句に騙されずに、その製品の限界倍率を見極めたうえで、見たい天体に合わせて適切な倍率の望遠鏡を選ぶことが重要です。

土星の輪や星団など、望遠鏡でしか見られない世界に触れたときはこれまでに味わったことのないような特別感を得られるでしょう。何年もの時間をかけてやってきた光との対話を、レンズを通して楽しんでください。

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