レビュー

富士フイルム「X-T5」レビュー、写真機としての魅力を追求した4000万画素機

有効約4020万画素の「X-Trans CMOS 5 HR」センサーを搭載するフラッグシップモデル「X-H2」が発売されてからわずか約2か月。「Xシリーズ」の中でも人気の高い「X-Tシリーズ」の最新モデルとして、「X-H2」と同じ撮像素子を採用する4000万画素機「X-T5」が2022年11月25日に発売された。原点回帰と呼べる、写真機としての魅力たっぷりのカメラだ。その特徴をレビューしよう。

「X-H2」に続く4000万画素機として登場した「X-T5」。フラッグシップモデル「X-H2」と同じ第5世代の「 X-Trans CMOS 5 HR」センサーと画像処理エンジン「X-Processor 5」を搭載している

「X-H2」に続く4000万画素機として登場した「X-T5」。フラッグシップモデル「X-H2」と同じ第5世代の「 X-Trans CMOS 5 HR」センサーと画像処理エンジン「X-Processor 5」を搭載している

ボディ内手ブレ補正を搭載しつつ小型・軽量化を実現

今回のモデルチェンジの中で特に注目したいのが、ボディ内5軸手ブレ補正機能を搭載ながら、より小型・軽量なボディを実現していること。従来モデル「X-T4」と比べて幅は約5.1mm、高さは約1.8mm小さくなっているうえ、重量は約50gも軽量化している。前々モデル「X-T3」から「X-T4」へとモデルチェンジ時に大きく重くなったものを「X-T5」でまた小型・軽量化してきたということだ。

ボディの厚みと重量はさすがに「X-T3」には及ばないが、幅と高さは「X-T3」よりも小型化されている。容量1260 mAhの「NP-W126S」バッテリーを採用する「X-T3」に近いサイズを、容量2200mAhの「NP-W235」バッテリーを採用する「X-T5」で実現するのは立派と言えよう。

左が「X-T5」で、右が「X-T4」。「X-T5」は「X-T4」と比べて幅が約5.1mm、高さが約1.8mm小さくなった

左が「X-T5」で、右が「X-T4」。「X-T5」は「X-T4」と比べて幅が約5.1mm、高さが約1.8mm小さくなった

静止画撮影で扱いやすい3軸チルト液晶モニターが復活

「X-Tシリーズ」の最大の特徴は、見やすい電子ビューファインダー(EVF)を装備しつつ、感度、シャッタースピード、露出補正の各操作をアナログダイヤルで行えること。各種設定を電子ダイヤルで操作するカメラが多い中、このアナログでの操作感がウケていて、操作感を楽しみたいがために他社から「X-Tシリーズ」に乗り換える人もいるほどだ。

「X-T5」のダイヤル類は基本的に従来モデル「X-T4」と変わりないが、露出補正ダイヤルの直径が大きくなるなど、使い勝手がよくなるような工夫が施されている。

「X-Tシリーズ」の伝統とも言える、アナログ方式の露出補正ダイヤル。ダイヤルの径を少し大きくすることで、ファインダーを覗きながらの親指操作をやりやすくしたという

「X-Tシリーズ」の伝統とも言える、アナログ方式の露出補正ダイヤル。ダイヤルの径を少し大きくすることで、ファインダーを覗きながらの親指操作をやりやすくしたという

また、操作性では、「X-T4」のバリアングル液晶モニターを廃し、「X-T3」時代の3軸チルト液晶を採用した点にも注目だ。バリアングルか3軸チルトかは好みが分かれるが、静止画撮影のみを考えた場合には、バリアングルよりも、素早くモニターのポジションを変えられる3軸チルトに分があるかもしれない。

動画撮影時にはバリアングルのほうが使い勝手がよいとも言われるが、バリアングルを採用する「X-H2」がラインアップにある今、静止画カメラとしての使い勝手を重視した「X-T5」が3軸チルトを採用するというのはよい棲み分けだと思う。

「X-T4」はバリアングル液晶だったが、「X-T5」では再び3軸チルト液晶に戻った。「X-T3」と可動角度は同じだが、使用部品を見直すことで開閉しやすくなったという

「X-T4」はバリアングル液晶だったが、「X-T5」では再び3軸チルト液晶に戻った。「X-T3」と可動角度は同じだが、使用部品を見直すことで開閉しやすくなったという

従来までの水平方向(2D)の水準器に加え、水平・垂直方向(3D)の水準器も装備された。ボタンに「電子水準器切替」を割り当てておけば、瞬時に2D/3Dを切り替えられる

従来までの水平方向(2D)の水準器に加え、水平・垂直方向(3D)の水準器も装備された。ボタンに「電子水準器切替」を割り当てておけば、瞬時に2D/3Dを切り替えられる

液晶モニターがチルト液晶になった代わりと言ってはなんだが、動画撮影のスペックについては「X-H2」と比べて差別化されている。両モデルは第5世代の「 X-Trans CMOS 5 HR」センサーと画像処理エンジン「X-Processor 5」を採用している点で共通しているが、「X-H2」が8K/30p記録対応なのに対して、「X-T5」は6.2K/30p記録にとどまっている。

これは、あえてスペックを落としたというよりは、ボディのサイズや放熱性、採用する記録メディアなどのスペックをトータルに見ての判断だと推察される。「X-H2」は、放熱性にすぐれた大きめのボディに、CFexpress Type BカードとSDカード(UHS-II対応)のデュアルスロットを採用している。別売オプションの外付け冷却ファン「FAN-001」の装着にも対応しており、長時間の8K動画記録が可能だ。いっぽうの「X-T5」は、小型・軽量化を優先したボディに、SDカード(UHS-II対応)を2枚挿せるデュアルスロットを採用。8K動画記録を見送ることで、シンプルなデュアルSDカードスロットにできたという側面もあるだろう。

SDカード2枚のデュアルスロットを採用。「X-H2」のようにCFexpress Type Bカードを使用せずにSDカードのみで運用できるのは、多くのユーザーにとってありがたいことだろう

SDカード2枚のデュアルスロットを採用。「X-H2」のようにCFexpress Type Bカードを使用せずにSDカードのみで運用できるのは、多くのユーザーにとってありがたいことだろう

「X-H2」と「X-T5」の違いで、唯一「コストダウンかな?」と感じるのはEVFのスペックだ。「X-H2」は約576万ドットなのに対し、「X-T5」は約369万ドットで「X-T3」「X-T4」と同等。ただし、ファインダー倍率は「X-T3」「X-T4」の0.75倍に対し、「X-T5」は「X-H2」と同じ0.8倍だ。「X-T5」のファインダーの光学系は「X-H2」と同等のもので、見え方は「X-T4」よりもよくなっていると考えられる。

「X-H2」よりもファインダーのドット数は少ないものの、実際に両機を持ち替えながら撮影してみると、その差が気になるということはなかった。「X-H2」のほうがより高精細ではあるが、それほど気にすることはないだろう。

被写体検出機能を搭載するなどAFも進化

「X-T5」はAFの進化も見逃せない。被写体検出機能を搭載したことで鳥や飛行機、自動車などの被写体を容易にとらえられるようになったほか、顔/瞳AFの認識率も大幅に向上している。ポートレートを撮る人にとってこの進化は大歓迎というところだろう。AFの進化、被写体検出の速さは、「X-T5」を使ってしまうと、もう「X-T4」へは戻れないと思ってしまうほどだ。

「X-T4」までにはなかった機能として、「X-T5」には、両方の瞳を検出しているときに右目と左目を切り替えられる機能が追加された。カスタム設定に割り当てておくと、ポートレート撮影では非常に重宝する

「X-T4」までにはなかった機能として、「X-T5」には、両方の瞳を検出しているときに右目と左目を切り替えられる機能が追加された。カスタム設定に割り当てておくと、ポートレート撮影では非常に重宝する

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.2、1/640秒、ISO125、ホワイトバランス:3900K、フィルムシミュレーション:ASTIA/ソフト撮影写真(7728×5152、15.8MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.2、1/640秒、ISO125、ホワイトバランス:3900K、フィルムシミュレーション:ASTIA/ソフト
撮影写真(7728×5152、15.8MB、Photoshopで著作権情報を追加)

大口径・中望遠レンズのリニューアルモデル「XF56mmF1.2 R WR」を使ってのポートレート。顔/瞳AFを使うことで、開放F1.2でも瞳に難なくピントを合わせられた。

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、55mm、F4.5、1/240秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:ノスタルジックネガ撮影写真(7728×5152、20.4MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、55mm、F4.5、1/240秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:ノスタルジックネガ
撮影写真(7728×5152、20.4MB、Photoshopで著作権情報を追加)

被写体検出の対象を「鳥」に設定して撮影。面白いようにAF枠が鳥の身体を囲ってくれた。

気になる画質をポートレート作例でチェック

第5世代の「 X-Trans CMOS 5 HR」センサーと画像処理エンジン「X-Processor 5」による画質に関しては、すでに「X-H2」のレビューでも語っているが、「X-T5」でもそれは変わらない。仕上がりのよさは明らかに新世代を感じさせるものである。

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.2、1/250秒、ISO125、ホワイトバランス:3000K(R+1、B+1)、フィルムシミュレーション:ASTIA/ソフト、スムーススキン・エフェクト:弱撮影写真(5152×7728、25.8MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.2、1/250秒、ISO125、ホワイトバランス:3000K(R+1、B+1)、フィルムシミュレーション:ASTIA/ソフト、スムーススキン・エフェクト:弱
撮影写真(5152×7728、25.8MB、Photoshopで著作権情報を追加)

スタジオでライティングを使って撮影したポートレート。第5世代の4000万画素センサーの描写力のよさは、ライティング撮影だとより強く感じられる。解像力の高さとトーンの滑らかさの両立が、このカメラの魅力だ。

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.2、1/400秒、ISO125、ホワイトバランス:3900K、フィルムシミュレーション:ASTIA/ソフト撮影写真(5152×7728、22.2MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.2、1/400秒、ISO125、ホワイトバランス:3900K、フィルムシミュレーション:ASTIA/ソフト
撮影写真(5152×7728、22.2MB、Photoshopで著作権情報を追加)

全身のポートレートでもまつ毛の1本1本までキッチリと描写されている。このあたりの再現力の高さが4000万画素機のアドバンテージと言えるだろう。

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F1.4、1/200秒、ISO160、ホワイトバランス:4800K(R+1、B+1)、フィルムシミュレーション:ASTIA+Yeフィルター(モノクロームカラー:WC+1)、スムーススキン・エフェクト:弱撮影写真(5152×7728、19.6MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F1.4、1/200秒、ISO160、ホワイトバランス:4800K(R+1、B+1)、フィルムシミュレーション:ASTIA+Yeフィルター(モノクロームカラー:WC+1)、スムーススキン・エフェクト:弱
撮影写真(5152×7728、19.6MB、Photoshopで著作権情報を追加)

フィルムシミュレーションのモノクロモード「ACROSS」での撮影。モノクロで撮るポートレートも楽しい。4000万画素の高画素なので、同じモノクロでもグラデーションの表現力がアップしていると言えるだろう。

感度別の作例をチェック(使用レンズ:XF33mmF1.4 R LM WR)

画素数が増えると、高感度の画質劣化が気になるところだが、この点でも「X-T5」は、ISO6400くらいまでは「X-T4」よりも高画質なのではと感じるほどである。もちろん、4000万画素に高画素化したことで細部の再現力もアップしている。

以下に、ISO125〜ISO12800の感度で撮影した比較作例を掲載する。ベース感度のISO125からISO800まではほとんど画質に変化は見られない。ISO1600から少しずつノイズが見られるようになるが、ISO6400までは解像感が低下することなく、状況によっては常用してもよいと感じるレベル。ISO12800はさすがにノイズが多く実用とは言いがたいレベルと感じる。

ISO125

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、4.5秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、19.2MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、4.5秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、19.2MB、Photoshopで著作権情報を追加)

ISO200

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、3秒、ISO200、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、19.4MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、3秒、ISO200、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、19.4MB、Photoshopで著作権情報を追加)

ISO400

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1.5秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、20.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1.5秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、20.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

ISO800

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/1.4秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、20.9MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/1.4秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、20.9MB、Photoshopで著作権情報を追加)

ISO1600

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/2.6秒、ISO1600、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、18.7MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/2.6秒、ISO1600、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、18.7MB、Photoshopで著作権情報を追加)

ISO3200

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/5.3秒、ISO3200、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、19.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/5.3秒、ISO3200、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、19.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

ISO6400

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/10秒、ISO6400、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、20.6MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/10秒、ISO6400、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、20.6MB、Photoshopで著作権情報を追加)

ISO12800

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/20秒、ISO12800、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、23.7MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F5.6、1/20秒、ISO12800、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、23.7MB、Photoshopで著作権情報を追加)

解像力をチェック(使用レンズ:XF18mmF1.4 R LM WR)

「X-T5」と大口径・広角レンズ「XF18mmF1.4 R LM WR」を組み合わせて解像力をチェックしてみたが、開放のF1.4から十分にシャープで高い解像力が得られた。絞ればさらにシャープになるがその差はそれほど大きくなく、開放から使ってよいレンズと言えるだろう。

絞り値F1.4

X-T5、XF18mmF1.4 R LM WR、F1.4、1/2900秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、21.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF18mmF1.4 R LM WR、F1.4、1/2900秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、21.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

絞り値F2

X-T5、XF18mmF1.4 R LM WR、F2、1/1600秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、21.6MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF18mmF1.4 R LM WR、F2、1/1600秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、21.6MB、Photoshopで著作権情報を追加)

絞り値F2.8

X-T5、XF18mmF1.4 R LM WR、F2.8、1/800秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、22.3MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF18mmF1.4 R LM WR、F2.8、1/800秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、22.3MB、Photoshopで著作権情報を追加)

解像力をチェック(使用レンズ:XF56mmF1.2 R WR)

ここでは、大口径・中望遠レンズ「XF56mmF1.2 R WR」を使って解像力をチェック。こちらも開放のF1.2からしっかりと解像している。やはり、最新レンズと第5世代の4000万画素センサーの相性はばっちりという感じだ。

絞り値F1.2

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.2、1/3800秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、20.9MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.2、1/3800秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、20.9MB、Photoshopで著作権情報を追加)

絞り値F1.4

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.4、1/2900秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、21.2MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.4、1/2900秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、21.2MB、Photoshopで著作権情報を追加)

絞り値F2

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.4、1/1500秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、21.1MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF56mmF1.2 R WR、F1.4、1/1500秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、21.1MB、Photoshopで著作権情報を追加)

キットレンズ「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」でもテスト

「X-T5」のレンズキットに付属する標準ズームレンズ「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」でも、上記掲載の作例と同様のテストをしてみた。ちなみに、このレンズは、富士フイルムが公表している「40MP推奨レンズ」には入っていない。

結果は、広角端18mmの開放F2.8ではわずかに甘めという印象。F4まで絞ればOKという感じだ。望遠端の55mmでは開放F4から十分な解像力だと感じる。最高性能のレンズとは言えないかもしれないが、日常使いなら十分に満足できる描写力ではないだろうか。

18mm(絞り値F2.8)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、18mm、F2.8、1/800秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、20.6MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、18mm、F2.8、1/800秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、20.6MB、Photoshopで著作権情報を追加)

18mm(絞り値F4)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、18mm、F4、1/400秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、20.7MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、18mm、F4、1/400秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、20.7MB、Photoshopで著作権情報を追加)

55mm(絞り値F4)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、55mm、F4、1/400秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、23.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、55mm、F4、1/400秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、23.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

55mm(絞り値F5.6)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、55mm、F5.6、1/180秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、23.3MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、55mm、F5.6、1/180秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、23.3MB、Photoshopで著作権情報を追加)

そのほかの作例

X-T5、XF23mmF1.4 R、F1.4、1/320秒、ISO160、ホワイトバランス:4800K(R+1、B+1)、フィルムシミュレーション:ASTIA/ソフト、スムーススキン・エフェクト:弱撮影写真(7728×5152、16.0MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF23mmF1.4 R、F1.4、1/320秒、ISO160、ホワイトバランス:4800K(R+1、B+1)、フィルムシミュレーション:ASTIA/ソフト、スムーススキン・エフェクト:弱
撮影写真(7728×5152、16.0MB、Photoshopで著作権情報を追加)

あえて旧タイプとなる準広角レンズ「XF23mmF1.4 R」の絞り開放で撮ってみた。瞳AFを使ってピントを合わせているが少しピントも甘いように感じる。やはり4000万画素機では解像力不足という感は否めない。

X-T5、XF30mmF2.8 R LM WR Macro、F2.8、1/75秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:ノスタルジックネガ撮影写真(5152×7728、25.4MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF30mmF2.8 R LM WR Macro、F2.8、1/75秒、ISO800、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:ノスタルジックネガ
撮影写真(5152×7728、25.4MB、Photoshopで著作権情報を追加)

新型のマクロレンズ「XF30mmF2.8 R LM WR Macro」を使用。水面に浮かぶ落ち葉を撮っているが、非常に立体感が感じられる描写だ。

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F3.2、1秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード撮影写真(7728×5152、18.2MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF33mmF1.4 R LM WR、F3.2、1秒、ISO125、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
撮影写真(7728×5152、18.2MB、Photoshopで著作権情報を追加)

シャッタースピードを1秒に設定しての手持ち撮影。焦点距離は33mm(35mm判換算で50mm相当)だが、しっかりとカメラを構えれば、1秒くらいまではほぼブレなく撮れる。頑張れば1.5秒くらいまではいけるという印象だ。

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、55mm、F4、1/70秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:ノスタルジックネガ撮影写真(7728×5152、23.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

X-T5、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS、55mm、F4、1/70秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(ホワイト優先)、フィルムシミュレーション:ノスタルジックネガ
撮影写真(7728×5152、23.5MB、Photoshopで著作権情報を追加)

液晶モニターの角度を調整して水面ギリギリにカメラを構えて撮影した1枚。こういうシーンで素早くモニターを動かせるのがよい。

まとめ カメラとして大幅に進化。写真撮影を楽しみたい人に使ってほしいモデル

以上、操作性や画質など「X-T5」の特徴をレビューした。

「X-T5」は、ボディ内手ブレ補正を搭載しながら小型・軽量化を果たしたボディに、フラッグシップモデル「X-H2」と同じ第5世代の「 X-Trans CMOS 5 HR」センサーと画像処理エンジン「X-Processor 5」を搭載する、最新のハイスペックモデル。第5世代の撮像素子&画像処理エンジンの組み合わせはすばらしく、画質については非常に満足度の高い仕上がりだ。

さらに、被写体検出機能の搭載や、顔/瞳AFの認識率の向上などAFが大きくレベルアップしたのも見逃せない。単なる画素数アップモデルではなく、全体として進化が感じられるのが、「X-T5」というモデルである。写真機としての原点回帰を謳うカメラだけに、写真撮影を楽しみたいという人にぜひとも使ってみてほしいと思う。

モデル:進藤もも

塙 真一

塙 真一

東京都出身。人物をメインの被写体とするフリーランスのフォトグラファー。海外での肖像写真撮影や街風景スナップ、夜の街を撮る「夜スナ!」をライフワークとする。noteやYouTubeチャンネルも開設。
Twitter:@hanawa_pixels
note:https://note.com/hanawa_shinichi
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCzAp8D-yOMf6CebPVvq2w6g

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