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超広角18mm対応のVLOGCAM、ソニー「ZV-1 II」が6/23に登場!

ソニーは2023年5月23日23時、Vlog撮影向けカメラ「VLOGCAMシリーズ」の新モデルとして、1.0型の撮像素子を搭載するコンパクトデジタルカメラ「ZV-1 II」を発表した。2020年6月発売の「ZV-1」の後継機で、35mm判換算で焦点距離18mm相当の超広角に対応するなど、さらにVlog撮影で使いやすいカメラに進化している。主な特徴をまとめよう。

「VLOGCAMシリーズ」の新モデル「ZV-1 II」。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色

「VLOGCAMシリーズ」の新モデル「ZV-1 II」。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色

18〜50mmをカバーする新レンズを搭載。動画撮影での動物検出に対応

「ZV-1 II」は、従来モデル「ZV-1」と同様、横開きのバリアングル液晶モニターなど動画撮影向きの機能を搭載する、コンパクトなスタイルのモデルだ。

撮像素子は従来モデルと同じ、有効約2010万画素(静止画撮影時)のメモリー一体1.0型積層型「Exmor RS」CMOSセンサーを採用。画像処理エンジンも「BIONZ X」で変わりない。

進化点として注目したいのがレンズで、従来モデルは35mm判換算で焦点距離24〜70mm相当の画角をカバーしていたが、「ZV-1 II」では、35mm判換算で焦点距離18〜50mm相当に変更。ユーザーから要望の多かった超広角対応を実現しており、複数人での自分撮りなどがやりやすくなった。最短撮影距離が広角端で5cm、望遠端で15cmと短いのも特徴だ。

35mm判換算で焦点距離18〜50mm相当の画角に対応する「ZEISSバリオ・ゾナーT*レンズ」を採用。開放F値は広角端でF1.8、望遠端でF4

35mm判換算で焦点距離18〜50mm相当の画角に対応する「ZEISSバリオ・ゾナーT*レンズ」を採用。開放F値は広角端でF1.8、望遠端でF4

広角端の最短撮影距離は5cm。被写体に近づいてパースを効かせた映像が撮れる

広角端の最短撮影距離は5cm。被写体に近づいてパースを効かせた映像が撮れる

AFシステムは、像面位相差AFセンサーを使った「ファストハイブリッドAF」で、人物と動物の「リアルタイム瞳AF」に対応。従来モデルでは動物検出は静止画撮影のみだったが、「ZV-1 II」では静止画撮影と動画撮影の両方で利用できるようになった。「AFトランジション設定」や「AF乗り移り感度」に対応し、細かいAF動作を調整できるのも進化点だ。

動画撮影時の動物検出に対応

動画撮影時の動物検出に対応

「AFトランジション設定」や「AF乗り移り感度」といったAF調整機能を備えている

「AFトランジション設定」や「AF乗り移り感度」といったAF調整機能を備えている

フルHD時は120p記録が可能。最大5倍のスローモーション撮影が行える

フルHD時は120p記録が可能。最大5倍のスローモーション撮影が行える

「シネマティックVlog設定」などの撮影機能を搭載

「ZV-1 II」の機能では、「VLOGCAMシリーズ」のフルサイズミラーレス「ZV-E1」(2023年4月21日発売)の「シネマティックVlog設定」を継承しているのがトピック。この機能は、映画のワンシーンのような映像を一括設定で撮影できるというもので、アスペクト比がシネマスコープ(2.35:1)、フレームレートが24pに固定されるのが特徴。さらに、「CLASSIC」「CLEAN」「CHIC」「FRESH」「MONO」の5つのルック(※「S-Cinetone」には非対応)と、「AUTO」「GOLD」「OCEAN」「FOREST」の4つのムードを掛け合わせて画作りを追い込めるのもポイントだ。

5つのルックと4つのムードの組み合わせられる「シネマティックVlog設定」に対応

5つのルックと4つのムードの組み合わせられる「シネマティックVlog設定」に対応

ソニーのほかの最新カメラと同様、仕上がり設定には「クリエイティブルック」を採用している。なお、この画像では、画面上のアイコンをタッチして明るさや色を調整できる操作機能「マイイメージスタイル」を使って「クリエイティブルック」を選択している

ソニーのほかの最新カメラと同様、仕上がり設定には「クリエイティブルック」を採用している。なお、この画像では、画面上のアイコンをタッチして明るさや色を調整できる操作機能「マイイメージスタイル」を使って「クリエイティブルック」を選択している

マイクも進化しており、フルサイズミラーレス「ZV-E1」で採用された「インテリジェント3カプセルマイク」を搭載。撮影の状況にあわせて「オート」や「前方」「後方」から指向性を選択できる。

ボディ上面に「インテリジェント3カプセルマイク」を搭載

ボディ上面に「インテリジェント3カプセルマイク」を搭載

手ブレ補正については、従来モデルとは異なり光学式補正に非対応。レンズがより広角に強くなったため、強力な電子式手ブレ補正「アクティブモード」を使えば、歩き撮り時などに従来と変わらないレベルで手ブレを補正できるとのことだ。

電子式手ブレ補正「アクティブモード」に対応

電子式手ブレ補正「アクティブモード」に対応

このほかの機能としては、「VLOGCAMシリーズ」ではおなじみの「商品レビュー用設定」や「背景ぼけ切り換え」などを搭載。動画撮影時のセルフタイマー機能や、撮影した動画へのショットマーク機能なども利用できる。PCやスマートフォンとUSBケーブルで接続してWebカメラとして使用することも可能だ。

ボディサイズは約105.5(幅)×60.0(高さ)×46.7(奥行)mmで、重量は約292g(バッテリーとメモリーカードを含む)。従来モデルとほぼ同等のサイズ感に収まっている。

小型・軽量ボディなのでカバンの中に入れて持ち運びやすい

小型・軽量ボディなのでカバンの中に入れて持ち運びやすい

バリアングル液晶モニターを採用

バリアングル液晶モニターを採用

USB端子は従来モデルのマイクロUSBからUSB Type-Cに変更された。USB PDには非対応だが給電・充電に対応している。このほか、HDMIマイクロ端子 (タイプD)やマイク端子なども装備する

USB端子は従来モデルのマイクロUSBからUSB Type-Cに変更された。USB PDには非対応だが給電・充電に対応している。このほか、HDMIマイクロ端子 (タイプD)やマイク端子なども装備する

左から「ZV-1 II」「ZV-1」「ZV-1F」。「ZV-1 II」は従来モデル「ZV-1」と比べると若干奥行が長いものの、ほぼ同じサイズ感のボディに収まっている

左から「ZV-1 II」「ZV-1」「ZV-1F」。「ZV-1 II」は従来モデル「ZV-1」と比べると若干奥行が長いものの、ほぼ同じサイズ感のボディに収まっている

ミニ三脚としても利用できるBluetooth対応シューティンググリップ「GP-VPT2BT」が付属するキットも用意される

ミニ三脚としても利用できるBluetooth対応シューティンググリップ「GP-VPT2BT」が付属するキットも用意される

細かい点では、底面のデザインが見直され、「GP-VPT2BT」を装着したままバッテリーやSDメモリーカードを交換できるようになった

細かい点では、底面のデザインが見直され、「GP-VPT2BT」を装着したままバッテリーやSDメモリーカードを交換できるようになった

なお、「ZV-1 II」は、ペットボトルからリサイクルされた再生繊維を付属のウインドスクリーンに使用したり、プラスチックを削除した包装材を採用したりと環境に配慮した取り組みも行われている。その一環として、本体パッケージにUSBケーブルとACアダプターは同梱されていない。バッテリーを充電する際は別売のバッテリーチャージャー「BC-TRX」か、市販のUSBケーブル・ACアダプターを利用する必要がある。

まとめ Vloggerが求める機能を搭載した魅力的なモデル

「VLOGCAMシリーズ」の第1弾モデルとして登場した従来モデル「ZV-1」は、1.0型の撮像素子を搭載し、高性能なコンパクトデジタルカメラをVlog撮影向けにチューニングしたようなモデルだった。その後、同シリーズはミラーレスカメラでも展開するようになったほか、単焦点レンズを搭載する下位モデル「ZV-1F」を追加するなど、積極的にラインアップを拡充している。

「ZV-1 II」は、そうした積極的な製品展開の中で生まれた新モデル。1.0型の撮像素子はそのままに、35mm判換算で焦点距離18mm相当の超広角に対応するなど、Vloggerが求める機能を搭載しているのが特徴だ。レンズのスペックなどを理由に従来モデルを買い控えていた人にとって魅力的なモデルが登場したと言っていいだろう。

市場想定価格は、「ZV-1 II」本体が120,000円前後、シューティンググリップキットが136,000円前後(いずれも税込)。2023年6月23日の発売が予定されている。

真柄利行(編集部)

真柄利行(編集部)

フィルム一眼レフから始まったカメラ歴は、はや約30年。価格.comのスタッフとして300製品以上のカメラ・レンズをレビューしてきたカメラ専門家で、特にデジタル一眼カメラに深い造詣を持つ。フォトグラファーとしても活動中。

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