目的地を設定すれば、最適なルートで道案内してくれる「カーナビゲーション(以降、カーナビ)」は、とても便利なものです。
昨今は、スマホのカーナビアプリも人気がありますが、画面が小さくて見づらいことや常にデータ通信が必要なこと、車内で充電しながら長時間使用するというスマホ本来の使い方ではないために、電池の早期劣化や車内の高熱による故障などが心配される点からも、自動車専用機器であるカーナビはいまだ多くのニーズがあります。
日本の市販カーナビは、市場が成熟しているために機能が豊富なうえに、メーカーごとに個性があって魅力的な製品が次々と登場しています。カーナビは、今こそ買い時とも言えるでしょう。
当記事では、市販カーナビの最新事情や選び方、そしておすすめの人気カーナビをご紹介します。
カーナビは、大きく分けると「2DIN」(サイズ)と呼ばれるカーナビやカーオーディオなどを設置するスペースを利用するタイプと、ダッシュボード上などに設置する「ポータブル」タイプの2種類があります。さらに、「2DIN」タイプは本体とディスプレイをスペースに埋め込む「インダッシュ」タイプと、ディスプレイを本体とは独立して浮かせる「フローティング」タイプの2種類があります。
「インダッシュ」タイプのカロッツェリア サイバーナビ
2DINへ本体とディスプレイを埋め込む「インダッシュ」は、現在の市販カーナビのなかで最も売れていて、ラインアップも数多く販売されている主力のタイプです。画面サイズは、基本的には7〜9型が多くラインアップされており、機能も豊富なものからベーシックなものまで揃っていますので、選びやすいという利点もあります。
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画像は、パナソニックのポータブルナビ「ゴリラ」
「ポータブル」は、「2DIN」タイプと比較して価格が安いことと、設置が簡単なことが特徴として挙げられます。画面サイズは、基本的に5〜7型と比較的小さなものが多く、機能は「2DIN」タイプよりもシンプルです。購入予算を抑えたいという方や、愛車に「2DIN」スペースがないクルマをお持ちの方などに向いています。
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画像は、ケンウッド「彩速ナビ」のフローティングモデル
「フローティング」は、本体は「2DIN」スペース内に埋め込まれていますが、ディスプレイが本体と分離しており、浮かせるような構造になっています。そのメリットとしては、本体とディスプレイを切り離すことによって大型ディスプレイの搭載が可能となったことや、ディスプレイが手前に近づくために画面が見やすくなること、ディスプレイのタッチ操作がしやすくなるなどの利点が挙げられます。
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最近のカーナビは、スマホと「ミラーリング」ができる機種が増えてきています。「ミラーリング」とは、スマホの画面をカーナビの画面上に映し出すことができる機能のことで、たとえばスマホで再生している動画配信サービスなどの映像をカーナビの画面に映し出すことによって、クルマに乗っている多くの方が映像を楽しむことができます。
また、もうひとつはディスプレイの「高画質」化が進んでいることです。以前は、上位機種のみであったHD高画質で再生できるディスプレイが、近年では下位機種などにも多く採用されるようになり、高画質の映像を多くの方が楽しめるようになってきています。
最近のカーナビには、「VICS WIDE」に対応したモデルが多く登場しています。
「VICS WIDE」とは、道路交通情報や渋滞などの情報をリアルタイムにカーナビへ送信してくれて、目的地までスムーズに走行することができる機能「VICS」の進化版です。「VICS WIDE」では、渋滞精度が高まったことによってこれまでの「VICS」ではできなかった、リアルタイム情報に基づく空いている道へのリルート案内が可能となっています。もし、渋滞をできるだけ避けたいのであれば、「VICS WIDE」が搭載されたモデルを選んだほうがいいでしょう。
近年では、ドライブレコーダーと連携できるカーナビも数多く登場しています。カーナビとドライブレコーダーを連携させることで、カーナビ側でドライブレコーダーの録画操作ができたり、ドライブレコーダーの映像をカーナビへ地図情報とともに再生することで、ドライブレコーダーの映像をどの場所で撮ったのかがわかる機能などが搭載されたカーナビもあります。
もし、ドライブレコーダーに興味のある方なら、ドラレコ連携可能なカーナビを選べば、カーライフはより安全に、かつ楽しいものとなるでしょう。
パナソニック ストラーダ「CN-HE01D」
パナソニックのカーナビゲーション「ストラーダ」シリーズのスタンダードモデルが「CN-HE01D」です。
「CN-HE01D」には、高解像度のHDパネルが採用されており、表示解像度が従来比で約2.4倍に向上。さらに、HD描画に対応した高精細でリアルな描写が美しい「HD美次元マップ」が採用されており、視認性を考慮した配色の新デザインは、ルート案内や地図表示がより見やすくなっています。また、鮮やかで美しい映像表示を実現し、地デジやドライブレコーダーとの連携も鮮明にナビ画面に表示します。
タイプ:インダッシュ(2DIN)
画面サイズ:7V型
解像度:1280×720
記録メディアタイプ:メモリ
地図データ:ゼンリン
TVチューナー:フルセグ
Bluetooth:○
ドライブレコーダー機能:連携可能
VICS WIDE:○
外部メモリスロット:SDカード、SDHCカード、SDXCカード
発売月:2021年12月
パイオニア カロッツェリア 楽ナビ「AVIC-RL912」
カロッツェリアのカーナビゲーション「楽ナビ」シリーズの上位モデルが「AVIC-RL912」です。
「AVIC-RL912」には、高解像度のHDパネルが採用されており、さらに視野角の広いIPS方式と黒色再現性に優れたNormally Black方式が用いられています。高透過率の静電容量方式タッチパネルや、高輝度LEDバックライトを組み合わせることで、鮮明で高コントラストな映像表現を実現しています。
また、高性能なナビ能力、AV能力に加え、使いやすさを追求したインターフェース「ターゲットインターフェース」を搭載。操作性とデザイン性をさらに高めた「おすすめモード」と、デジタル機器の操作や運転に不安を覚える方にも分かりやすい「カンタンモード」の2つの表示モードを選ぶことができます。
タイプ:インダッシュ(2DIN)
画面サイズ:8V型
解像度:1280×720
記録メディアタイプ:メモリ
地図データ:MapFan
TVチューナー:フルセグ
Bluetooth:○
ドライブレコーダー機能:連携可能
VICS WIDE:○
外部メモリスロット:SDカード、SDHCカード、SDXCカード
発売月:2022年3月
ケンウッド 彩速ナビ「MDV-S709」
ケンウッド「彩速ナビ」シリーズの7V型エントリーモデルが「MDV-S709」です。
これまで、「彩速ナビ」の上位モデルに採用されていた、メニューボタンに触れると操作ボタンが地図画面上に浮かび上がるインターフェース「オーガニックGUI」や、地図の俯角をリニアに調節できる「3Dスライダー」が「MDV-S709」に搭載されています。
また、文字と背景の重複を避けて配色・コントラストを最適化した「スマートカラー」を含む3種類の地図色が搭載されており、見やすさにもこだわっているほか、HDMI入力などにも対応し、エンターテインメント機能も強化されています。
タイプ:インダッシュ(2DIN)
画面サイズ:7 V型
解像度:800×480
記録メディアタイプ:メモリ
地図データ:MapFan
TVチューナー:フルセグ
Bluetooth:○
ドライブレコーダー機能:連携可能
VICS WIDE:○
外部メモリスロット:SDカード、SDHCカード、SDXCカード
発売月:2022年3月
パナソニック ストラーダ F1X PREMIUM10「CN-F1X10HD」
パナソニック「ストラーダ」シリーズのフローティング大画面モデルが「CN-F1X10HD」です。
「CN-F1X10HD」には、10V型有機ELディスプレイが採用されており、高画質な映像コンテンツを楽しむことができます。また、広視野角で低反射なディスプレイは外光下でも視認性にすぐれ、長時間のドライブを快適に過ごせます。
また、高精細な「HD美次元マップ」搭載を搭載。地図の解像度を従来比で2.4倍に向上し、高精細でリアルな地図へと刷新されています。夕暮れ時の空気感や、建物の窓から漏れる明かりなどが描かれた3D地図が、有機ELディスプレイと組み合わせられることで繊細に描写されています。
タイプ:フローティング(2DIN)
画面サイズ:10V型
解像度:1280×720
記録メディアタイプ:メモリ
地図データ:ゼンリン
TVチューナー:フルセグ
Bluetooth:○
ドライブレコーダー機能:連携可能
VICS WIDE:○
外部メモリスロット:SDカード、SDHCカード、SDXCカード
発売月:2021年12月
ケンウッド 彩速ナビ「MDV-M909HDF」
ケンウッドのカーナビゲーション「彩速ナビ」の最上位シリーズ「TYPE M」の9V型フローティングモデルが「MDV-M909HDF」です。
「MDV-M909HDF」には、ケンウッド独自のフローティング機構が採用されており、7インチ開口の2DIN(幅180mm)サイズに大画面9V型モデルを取り付けることができます。直観的で操作しやすいフラットな静電タッチキーが採用されており、フルフラットでスマートなフローティングスタイルを実現しています。
また、「MDV-M909HDF」を含む2022年の「TYPE M」シリーズはワイヤレスミラーリングに対応しており、スマートフォンと彩速ナビをWi-Fiで接続すれば、スマートフォンのハイビジョン映像をワイヤレスかつカーナビの大画面で楽しむことができます。
タイプ:フローティング(2DIN)
画面サイズ:9V型
解像度:1280×720
記録メディアタイプ:メモリ
地図データ:MapFan
TVチューナー:フルセグ
Bluetooth:○
ドライブレコーダー機能:連携可能
VICS WIDE:○
外部メモリスロット:SDカード、SDHCカード、SDXCカード
発売月:2022年6月
パナソニック Gorilla「CN-G1500VD」
パナソニックのSSDポータブルカーナビゲーション「Gorilla」シリーズの2021年モデルが「CN-G1500VD」です。
「CN-G1500VD」には新GPSモジュールが搭載されており、GPSの電波が遮断されやすい高層ビル街や山間部での測位性能が向上しています。また、「CN-G1500VD」は「VICS WIDE」にも対応しており、渋滞を回避する「スイテルート案内」機能を搭載。案内中に交通状況の変化に合わせて提示された新たなルートを、距離や所要時間を比較して新旧ルートから選択できます。
タイプ:ポータブル
画面サイズ:7V型
解像度:800×480
記録メディアタイプ:SSD
地図データ:ゼンリン
TVチューナー:ワンセグ
Bluetooth:×
ドライブレコーダー機能:×
VICS WIDE:○
外部メモリスロット:SDカード、SDHCカード
発売月:2021年7月
ケンウッド ココデス「EZ-950」
ケンウッドのポータブルナビゲーション「ココデス」シリーズの最上位モデルが「EZ-950」です。
「ココデス」には、次に交差点などを曲がるタイミングと方向を分かりやすく案内する「ここです案内」が搭載されています。シンプルで分かりやすい地図表示やメニュー表示とともに、「静電容量式パネル」によるスムーズな操作も実現しています。
タイプ:ポータブル
画面サイズ:9V型
解像度:800×480
記録メディアタイプ:メモリ
地図データ:
TVチューナー:フルセグ
Bluetooth:×
ドライブレコーダー機能:×
VICS WIDE:×
外部メモリスロット:microSDカード、microSDHCカード
発売月:2021年9月
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