冬の雪道を運転するには必須の「スタッドレスタイヤ」。サマータイヤでは滑ってしまうような氷雪路面でも、スタッドレスタイヤを履いていればしっかりとグリップしてくれるので、安心して走行することができます。
当記事では、スタッドレスタイヤの選び方や交換時期の見方、寿命の目安、おすすめのスタッドレスタイヤをご紹介いたします。
当記事では、スタッドレスタイヤの選び方や人気製品をご紹介するほか、スタッドレスタイヤの交換時期の見方や寿命の目安などについても解説いたします。
スタッドレスタイヤは、積雪路でも走行できるようにサマータイヤよりも溝が深く掘られているのが特徴のひとつです。また、スタッドレスタイヤのブロック表面には「サイプ」と呼ばれる細かな溝が刻まれており、サイプが氷上の水膜を吸い取ってタイヤを路面に密着させることで、凍結路面を走行してもタイヤが滑りにくくなっています。
まず、スタッドレスタイヤで重要なのは、氷上ブレーキ性能と雪上ブレーキ性能の高さです。とくに、アイスバーンなどの氷上路面は滑りやすいために、高い氷上ブレーキ性能が求められます。その点で人気なのは、ブリヂストン、ヨコハマタイヤ、ダンロップなどのスタッドレスタイヤです。
ですが、おすすめのスタッドレスタイヤは、走行するシチュエーションによっても異なってきます。雪が多く降る地域を走行するのでしたら、氷雪路におけるブレーキ性能の高さが求められますが、雪が少ない地域を走行するのであれば、乾いた路面における走行フィールを重視したタイヤ剛性の高いものや、静粛性の高さを謳ったスタッドレスタイヤを選ぶのもいいでしょう。また、都市部に住んでいて年に数回だけスキーなどで利用するだけでしたら、耐摩耗性の高いスタッドレスタイヤを選ぶという手もあります。また、気に入ったスタッドレスタイヤがあっても、愛車のタイヤサイズがラインアップされていなければ装着できませんし、価格も購入の目安のひとつとなるでしょう。
そこで、おすすめのスタッドレスタイヤの選び方として、まずは愛車のタイヤサイズを確認します。たとえば、価格.comのスタッドレスタイヤのページを利用すれば、車種とグレードを選ぶだけで愛車に装着できる各メーカーのスタッドレスタイヤが最安価格で一覧表示されて、とても便利です(純正ホイールをスタッドレスタイヤに履き替えることが前提となります)。そして、装着できるスタッドレスタイヤの特徴をメーカーホームページなどで確認しながら、ベストなスタッドレスタイヤを見つけていくのがいいでしょう。また、価格.comに掲載されているスタッドレスタイヤは、ユーザーのクチコミなども数多く投稿されていますので、それらを購入の参考にするのもおすすめです。
価格.comのスタッドレスタイヤページでは、メーカー、車種、モデル、グレードを選択することで、愛車に適合するスタッドレスタイヤを簡単に調べることができます。さらに、価格.comではそのまま販売店で購入することができるので、とても便利です。
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スタッドレスタイヤの交換時期は、大きく分けて2つあります。ひとつは、溝が減ってしまうことによる交換。そしてもうひとつは、経年劣化が引き起こすタイヤ硬化による寿命です。
画像はサマータイヤに備えられている「スリップサイン」です
自動車に装着されているタイヤには、摩耗限界を示す「スリップサイン」が備えられています。スリップサインは、溝の高さが1.6mmにまで摩耗するとタイヤ表面に現れ、タイヤの使用限界であることを示してくれます。スリップサインが現れたタイヤで走行するのは危険ですので、交換が必要となります。スリップサインが現れた状態で走行することは、法令(道路運送車両の保安基準)違反にもなります。
そして、スタッドレスタイヤには、そのスリップサインのほかに、もうひとつ摩耗を示す重要なサインがあります。それが「プラットホーム」です。
画像は、スタッドレスタイヤのトレッド面を拡大した写真になります。上はサマータイヤにも備えられている「スリップサイン」で、下がスタッドレスタイヤにしかない「プラットホーム」です
プラットホームは、スタッドレスタイヤだけに存在する摩耗サインです。プラットホームは、新品のスタッドレスタイヤの溝から50%減ると現れます。プラットホームが現れたら、スタッドレスタイヤとしての磨耗限界です。プラットホームが現れた状態で、凍結した道路や雪道などを走行することは危険をともないます。
ですが、プラットホームが出ている状態でも、スリップサインが表示されるまではサマータイヤとして使うことができます。スタッドレスタイヤとしての磨耗限界と、サマータイヤとしての磨耗限界。2つのサインが必要なために、スタッドレスタイヤには2つの摩耗サインが存在しています。
赤丸の矢印の先にあるトレッド面に、「プラットホーム」があります。ちなみに、ミシュランのスタッドレスタイヤでは、画像のように矢印以外に雪だるまマークでプラットホームの位置を示してくれています
プラットホームやスリップサインは小さいために、タイヤ溝だけをみて目視で確認しようとすると大変です。そこで、タイヤのサイドウォールを見てみましょう。一般的に、プラットホームは矢印で場所を示しており、対するスリップサインは三角で示しています。
また、プラットホームは表面がギザギザしているのに対して、スリップサインは表面がツルツルしています。目視で確認するときには、表面の形状を見ることでもどちらなのかを判別することができます。
スタッドレスタイヤは、あまり使わないために溝が減っていなくても、経年劣化でゴムが硬くなって、時間の経過とともに氷雪路のグリップ性能は落ちていきます。劣化が進むと最後にはゴムがひび割れてしまい、交換が必要となります。
スタッドレスタイヤの寿命は、一般的には3〜5年程度と言われています。いつ製造されたかは、スタッドレスタイヤのサイドウォールに刻印されている製造番号で確認することができます。製造番号の下4桁のうち、後ろの2桁は西暦で製造年を、前の二桁は製造年の何週目に製造されたのかを表しています。
例)下4桁が「3218」なら、2018年の第32週(8月12日〜8月18日)に製造
ですが、スタッドレスタイヤの寿命は、所有者の使用方法や保管状況によっても大きく変わってきます。そのため、保管してあるスタッドレスタイヤを装着する前には、まず目視でサイドウォールなどにひび割れなどが発生していないかを確認しましょう。
もし、目視による確認をしても不安な場合には、量販店などにおもむいて、プロの目で寿命かどうかを見てもらったほうがいいでしょう。
最新のスタッドレスタイヤは、氷上でのブレーキ性能を高めつつ、騒音の低減やロングライフ性能、ウェット路面の対応など、さらなる使いやすさが追及されています。ここでは、そんな人気のおすすめスタッドレスタイヤと、価格.comに投稿されたユーザーのクチコミ・レビューをご紹介いたします。
発売日:2021年9月1日
ブリヂストン「ブリザック VRX3」
ブリヂストンの「ブリザック」シリーズは、北海道と北東北の主要5都市における装着率が20年連続でNo.1を誇る、人気のスタッドレスタイヤです。その最新モデルである「ブリザック VRX3」は、ブリヂストンの独自技術である「発泡ゴム」をさらに進化させた「フレキシブル発泡ゴム」や、新しいトレッドパターンを採用。それにより、従来の「ブリザック VRX2」と比較して、氷上ブレーキ性能をおよそ20%向上、摩耗ライフ性能をおよそ17%向上させています。さらに、2022年10月には、新たにSUV専用の10サイズを追加。ブリザックは、後述の「DM-V3」というSUV向けのスタッドレスタイヤも存在していますが、主にオンロードでSUVを多く利用するユーザーへ向けて、VRX3にSUV専用サイズが新たに追加されました。
・ブリヂストン「ブリザック VRX3」のクチコミ(一部抜粋)
この冬の寒波を堪能したく、東北道を北へ走らせました。まぁ、普通に走破できます。アイスバーンではノーマルタイヤでは絶対無理の登りも、若干滑りながらも登っていきます。ハンドルを大きく切る場面では、横方向に刻んだトレッドパターンにより、ノーマルタイヤより簡単に切れ、この軽さがスタッドレスと久しぶりに体感しました。急ハンドル、急加速などしなければ、よほどの事がない限りスリップ大破はありませんが、やはり雪道では独特の注意が必要になります。静寂性は最初、星4の印象でしたが、よくよくロードノイズを聞くとかなり静かです。素人から玄人まで安心して走れるタイヤだと思いました。
発売日:2019年8月1日
ブリヂストン「ブリザック DM-V3」
ブリヂストン「ブリザック DM-V3」は、氷路面での滑りにくさやウェット路面でのブレーキ性能を向上させた、SUV専用のスタッドレスタイヤです。「ブリザック VRX2」に採用されている「アクティブ発泡ゴム2」が搭載され、凍結路面での制動距離を従来品と比べて9%短縮しているほか、ストレート溝を4本化することによって高い排水性を確保し、剛性を高めた「SUV専用パターン」によってウェット路面での制動距離を6%短縮しています。
・ブリヂストン「ブリザック DM-V3」のクチコミ(一部抜粋)
BLIZZAKの真骨頂、雪上、氷上性能が悪ければBLIZZAKを選ぶ意味がない。基本的にスタッドレスタイヤは回転方向のグリップを最重要視しているので横方向のグリップは弱いが、改良を重ね、少しずつ横方向のグリップもよくなってきているのが実感できる。VR-X2と比べても、少しだけ横滑りが抑えられている。ツルツルの凍結路面でも、ある程度はグリップしてくれるのでいざという時に頼りになる。SUV用で特に剛性を高めたらしいがまさにその通りで、大人が2人乗って1.700kgを超えるフォレスターでもサイドウォールが腰砕けにならず、しっかりと支えている感じがする。ただ、トレッドはやわらかいので表面だけがグニグニとする感触があるので、面白い違和感がある。
発売日:2021年9月1日
ヨコハマタイヤ「アイスガード7」
ヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤ「アイスガード7」は、専用のコンパウンド「ウルトラ吸水ゴム」を採用。氷上で滑る原因となる氷表面の水膜を素早く吸水し、しなやかなゴムが氷へ密着。さらに、氷や雪を噛むエッジ効果を発揮する「マイクロエッジスティック」を新採用しています。また、同社のスタッドレスタイヤにおいて最大の接地面積と溝エッジ量を実現した、新開発の専用パターンの採用などによって、従来品に比べて氷上性能を14%、雪上性能を3%向上させています。
・ヨコハマタイヤ「アイスガード7」のクチコミ(一部抜粋)
普通の圧雪や新雪路面でも、結構空回り感が少なくてしっかりグリップします。アイスバーンでも滑ることは滑りますけど、滑る距離は短いです。雪道でも、夏タイヤと同じ感覚で走れます。今年、北陸は結構雪多かったのですが、これほど滑らないで夏タイヤと同じ感覚での走行性能。しかも、滑らない。ずっと根っからのアイスガードユーザーですけど、今回のアイスガード7は最強です。しいて言うなら、滑りにくいタイヤとはいうだけあって、摩耗が気持ちあるかなぁと(ブリジストンよりは少ないです。)
発売日:2020年8月1日
ダンロップ「ウィンターマックス03」
ダンロップのスタッドレスタイヤ「ウィンターマックス03」には、新開発の「ナノ凹凸ゴム」が採用されているのが大きな特徴です。ナノ凹凸ゴムの微細な突起が、いちはやく水膜に到達することで除水スピードが速まり、氷へ素早く密着するとともに長い密着時間を実現しています。さらに、ナノ凹凸ゴムのやわらかな素材によって氷への密着力も高められています。これらの進化によって、従来品と比較して氷上ブレーキ性能が22%、氷上コーナーリング性能が11%向上しています。
・ダンロップ「ウィンターマックス03」のクチコミ(一部抜粋)
氷上、雪上ともにブレーキ性能は問題なしで、旋回がとてもすぐれていると思います。吸い付く感じというか、止まるときのグッとくる感じや発進時の食いつきがすばらしいです。耐久性もよく、重量のある車ですが、ヨレもなく剛性の高さを感じます。そのあたりはさすがダンロップという感じです。あとは、ほかのレビューにもありましたが静粛性にすぐれたタイヤだなと感じます。スタッドレスを感じさせない静粛性と乗り心地です。
発売日:2020年8月1日
トーヨータイヤ「オブザーブ GIZ2」
トーヨータイヤ「オブザーブ GIZ2」は、密着性アップによる氷上性能の向上とともに、ゴムの経年劣化による氷上での摩擦力や、氷上路面における性能低下を抑制するように開発されたスタッドレスタイヤです。新コンパウンド「吸着クルミゴム」が採用されることによって、水膜を素早く吸水するとともに、やわらかさを保ったゴムが氷上路面に密着。また、同社独自の技術である鬼クルミの殻を配合したゴムが氷をひっかくことで、路面をしっかりととらえます。また、新開発の「持続性密着ゲル」をゴムの内部に配合することによって、年月が経つとともにゴムが硬くなるのを抑え、氷上性能が長く持続します。
・トーヨータイヤ「オブザーブ GIZ2」のクチコミ(一部抜粋)
マツダ アクセラ15S AWDに装着。3シーズン札幌市内を中心に走行しました。想像していたより性能のいいスタッドレスタイヤです。新雪、圧雪はもちろんアイスバーンでの制動も期待以上です。滑り出しが穏やかで、すぐにグリップしてくれます。とにかくコントロールしやすいです。乗り心地は、BS VRXよりやや柔らかめで、ロードノイズも静かなほうだと思います。ただし、耐久性は良くないですね。3シーズン目の途中でプラットホームに達しました。
発売日:2020年8月11日
ミシュラン「X-ICE スノー」
ミシュラン「X-ICE スノー」「X-ICE スノー SUV」は、従来品の「X-ICE3+」に比べて、氷上性能や雪上性能を向上させたスタッドレスタイヤです。剛性の高いポリマーベースの材質をコンパウンドに配合した、新開発の「EverWinterGripコンパウンド」や、新トレッドパターン「Vシェイプ」の採用などによって、X-ICE3+と比べて氷上ブレーキ性能を9%、雪上ブレーキ性能を4%向上させています。さらにX-ICE スノーは、2022年8月に15〜22インチの16サイズが新たに追加されることで、より幅広い車種に対応するようになりました。
・ミシュラン「X-ICE スノー」のクチコミ(一部抜粋)
オデッセイからヴェゼル(FF)に乗り換えたのでスタッドレスも、MICHELIN X-ICE SNOW 225/50R18を新たに購入しました。年末年始の大雪の時に、岐阜のせせらぎ街道から高山、平湯温泉と豪雪地帯を経由して長野県まで走り抜けました。せせらぎ街道の雪道はまったく問題なく、平湯温泉までの急な登り坂ではさすがに滑りましたが、許容範囲でした。大雪の中でしたが、雪道はまったく問題ないですね。しかし、長野市に着いてからの凍結路はズルズル滑る滑る。まあでもこれもすぐにコントロールできたので問題なかったです。総じていいタイヤだと思います。
発売日:2021年8月2日
グッドイヤー「アイスナビ8」
グッドイヤーのスタッドレスタイヤ「アイスナビ8」は、アイスナビシリーズでは初となる左右非対称パターンの採用によって、氷上などにおけるコーナーリング性能やブレーキ性能などを向上させています。新パターンによるプロファイルの最適化などによって接地面が均一化されることで、氷上コーナーリング性能は5%向上。また、エッジの増加やコンパウンドの改良などによって、氷上ブレーキ性能は8%アップしています。
・グッドイヤー「アイスナビ8」のクチコミ(一部抜粋)
日産「デイズ」用に購入したもので、降雪前に装着しました。始めは走行音が少し高めかなという感じでしたが、慣れてくると比較的走行音は苦にならず、快適に近い程度で満足しています。スタッドレスのパターンからすると、雪道に効果ありそうでした。実際、雪道を走行してみると高速では安定し、BSタイヤやヨコハマタイヤにも引けを取らず、全体的に満足度が高いうえ価格からしてコスパが高く、いい買い物をしたと思っています。
>>価格.comユーザーのおすすめは? スタッドレスタイヤ人気売れ筋ランキング
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