レビュー
実はレクサスブランドで最も売れている「ES」

中国で“爆売れ”のレクサス「ES」2018年秋に日本導入!

2018年4月25日開幕の北京モーターショーで、レクサスから新型「ES」が発表された。

北京モーターショー2018で世界初公開された、レクサス 新型「ES」

北京モーターショー2018で世界初公開された、レクサス 新型「ES」

北京モーターショー2018で世界初公開された、レクサス 新型「ES」

北京モーターショー2018で世界初公開された、レクサス 新型「ES」

この新型ESは、2018年秋には日本での発売も予定されている。日本では聞きなれない「ES」というクルマ、いったいどのような特徴を持っているのだろうか。

世界で最も売れているレクサスモデルは「ES」

日本において、レクサスの「ES」というモデルを知っている人は少数派だろう。なぜなら、日本ではレクサスではなく、トヨタの「ウィンダム」という名称で販売されたからだ。

レクサス「ES」北米モデル

レクサス「ES」北米モデル

「ES」は、アメリカ市場を見据えたレクサス・ブランドの一員として、フラッグシップ「LS」の下のゾーンを担当するモデルであった。

そのためアメリカ市場にマッチするように大柄なボディが与えられており、エンジン横置きのFFモデルながら、日本市場におけるトヨタのフラッグシップである「クラウン」と同等のサイズを誇った。

しかし、FFの高級大型セダンというニーズが日本市場では少なかったこともあり、販売数はかんばしくなく、2000年代には販売が終了してしまう。日本のユーザーにとって「ウィンダム」は、“いつの間にかいなくなっていたクルマ”という認識が一般的であろう。

北京モーターショー2018で世界初公開された、レクサス 新型「ES」

北京モーターショー2018で世界初公開された、レクサス 新型「ES」

しかし、海外市場では違った。なんと、現在の世界で販売されるレクサス・モデルの中で、最も販売数が多いのが「ES」なのだ。特に世界一の巨大市場に成長した中国マーケットで「ES」は売れに売れている。中国市場で販売されるレクサスのうち、「ES」が占める割合は、45%にも達する。逆に言えば、「ES」のクルマとしての特徴が中国市場のニーズにぴったりとマッチしていたのだ。

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中国で「ES」が人気を集める理由

レクサス 新型「ES」のエクステリアイメージ

レクサス 新型「ES」のエクステリアイメージ

では、中国市場で人気を集める「ES」の特徴は、どのようなものであろうか。まず、FFプラットフォームを採用しながらも、車体は大柄。その結果、「ES」は広い室内を手に入れた。

レクサス 新型「ES」の室内空間

レクサス 新型「ES」の室内空間

実のところ、中国人は室内の広いクルマが大好きだ。どうやら友人を後席に載せたときに、「足が伸ばせる!こんなに室内の広いクルマを持っているとはすごいね」と褒められると、ものすごく嬉しいのだという。また、頑張って買ったのだから「立派なクルマだね」と言われたいという気持ちもあるという。

そうした中国特有のニーズに応じるために、ドイツ・ブランドは、車体を伸ばした特別仕様車を中国市場に投入している。たとえば、アウディならば「A4L」「A6L」と「L」のネームをつけて、ボディが長い=室内が広いことをアピールしているのだ。

レクサス 新型「ES」のフロントイメージ

レクサス 新型「ES」のフロントイメージ

レクサス 新型「ES」のリアイメージ

レクサス 新型「ES」のリアイメージ

そうした立派で広い大きなクルマを求めるニーズに合わせて、新型「ES」はボディを旧型よりもひとまわり大きくした。全長4,975×全幅1,865×全高1,445mm、ホイールベース2,870mmというサイズは、「クラウン」どころか、アメリカン・セダンである「カムリ」よりも大きい。

それでいて「ES」の価格は手ごろだ。なんと「GS」どころか、コンパクト・スポーツセダンの「IS」よりも安い価格で販売されている。しかも、パワートレインは2.5リッター・ハイブリッドを基本としつつも、2リッター・ガソリンも用意。

中国では、2リッターを超えると税金が急に高くなるので、売れ筋は2リッター以下。つまり、中国における「ES」は、大きくて立派なのに、お値段が手ごろで、維持費も安いというクルマになる。中国市場で売れる「ES」の6割が2リッターモデルというから驚く。

確かに、中国の特に都市部は渋滞がひどい。大馬力のエンジンを搭載する必要は、それほどないだろう。エンジン・パワーの大小には、それほど中国人はこだわっていないのかもしれない。

ちなみに、走りに関する「ES」の評判は、「乗り心地がよくて快適」という。「走る、曲がる、止まるが素晴らしい」といったものではない。「ゆっくり走っていて快適」というのが「ES」の評価だろう。ある意味、ジャーマン・ブランドとは逆の方向であり、それはそれで独自の個性と言えるだろう。

とはいえ、新型「ES」の開発者は、「新型プラットフォームとパワートレインを採用しているので、従来のよさはそのままに、走りのよさも磨いた」「ハンドル操作に対するクルマの動きの遅れを減らし、荒れた道でも波帯しないようなものを目指した」という。

レクサス 新型「ES F SPORT」のフロントイメージ

レクサス 新型「ES F SPORT」のフロントイメージ

レクサス 新型「ES F SPORT」のリアイメージ

レクサス 新型「ES F SPORT」のリアイメージ

実用を考えれば、「ES」の「立派に見えて」「室内が広く」「価格が安く」「乗り心地がいい」という内容は、非常に魅力的だ。しかも、レクサスというプレミアム・ブランドなのだから、さらに嬉しい。コスパにすぐれたクルマと言えるだろう。

しかし、日本においてプレミアム・ブランドを求めるユーザーはどう思うのか。「確かにお買い得でいい」となるのか。それとも「コスパがよいというのは、プレミアムをスポイルする」と考えるのか。こればかりはフタを開けてみなければわからない。日本のプレミアムカーを購入する層の反応に注目したい。

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鈴木ケンイチ

鈴木ケンイチ

新車のレビューからEVなどの最先端技術、開発者インタビュー、ユーザー取材まで幅広く行うAJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

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