レビュー
ジムニーが20年ぶりにフルモデルチェンジ!

新型ジムニー&ジムニーシエラが7月発売!初代回帰の外観で魅力アップ

このエントリーをはてなブックマークに追加

悪路を走るために開発された生粋のオフロードSUV「ジムニー」「ジムニーシエラ」が、2018年7月にいよいよフルモデルチェンジされる。

20年ぶりにフルモデルチェンジされる、4代目のスズキ 新型「ジムニー」

20年ぶりにフルモデルチェンジされる、4代目のスズキ 新型「ジムニー」

新型ジムニーの発売にあわせて、スズキは6月18日に新型ジムニーの外観や内装、メカニズムなどの情報を先行公開した。当記事では、メーカーが公表したティザー情報から読み取れる内容を、みなさんにいち早くお届けしたい。

20年ぶりのフルモデルチェンジとなる「ジムニー」

初代「ジムニー」(LJ20-2型)

初代「ジムニー」(LJ20-2型)

初代ジムニーは、1970年に4ナンバーサイズの商用車として発売された。当時の軽自動車規格なので、全長は2,995mm、全幅は1,295mmと小さく、今のジムニーに比べると400mm短く、180mm狭かった。ジムニーは初代から副変速機を備えたパートタイム式4WDが搭載されており、最低地上高は235mmに達していた。ちなみに、現在の標準的なSUVの最低地上高は200mm前後なので、ジムニーは初代からかなりのロードクリアランスを確保していた。

初代ジムニーのエンジンは359ccの空冷2サイクル2気筒エンジンであったが、悪路の走破性は抜群だった。ラゲッジルームに大径の16インチタイヤを収めるため、リアシートは1名分しか確保できず、乗車定員は3名であった。

2代目「ジムニー」(SJ30V-VC型、メタルトップバン)

2代目「ジムニー」(SJ30V-VC型、メタルトップバン)

3代目「ジムニー」(LAND VENTURE)

3代目「ジムニー」(LAND VENTURE)

そして、ジムニーは1981年に2代目、1998年に3代目とフルモデルチェンジを受けたが、その後はしばらく3代目ジムニーの販売が続く。そして、3代目の発売から20年が経ち、いよいよジムニーが4代目へと刷新されることとなる。

初代へ回帰した新型「ジムニー」のエクステリア

新型「ジムニー」のフロントイメージ。水平基調でシンプルな外観デザインやフロントフェイスなどは、初代と2代目のジムニーをほうふつとさせる

新型「ジムニー」のリアイメージ

新型「ジムニー」のリアイメージ

新型ジムニーの外観は、初代や2代目ジムニーを連想させるエクステリアへと回帰する。新型ジムニーは、先代の3代目でまとった現代的でスタイリッシュなイメージとは異なり、2代目以前の水平基調のデザインとなっている。2灯式の丸目ヘッドランプや下側を左右に切り上げるフロントマスクも初代をほうふつとさせるものだ。

また、縦スロットが入ったフロントグリルは、ジムニーのアイコンとしてこれまでどおり共通ながらも、グリルやバンパーなどはブラックで統一されており、SUVらしい武骨で力強い印象を受ける。ボディサイドのプレスラインは、初代の三菱「パジェロ」にも似た、シンプルでSUVらしいデザインだ。

新型「ジムニーシエラ」の走行イメージ

新型「ジムニーシエラ」の走行イメージ

なお、今回は軽自動車であるジムニーに対する小型車版の「ジムニーシエラ」もフルモデルチェンジを受ける。諸元表などは公開されていないので細かいスペックについては不明だが、新型ジムニーシエラの外観は歴代と同様にジムニーとほぼ同じエクステリアで、ワイドフェンダーを装着することなどによって、より力強いイメージとなっている。

内装はシンプルながら新型モデルらしいデザインに

新型「ジムニー」のインパネ

新型「ジムニー」のインパネ

新型ジムニーでは、インテリアの画像も公開されている。インパネは、メーターを含めてデザインはシンプルながら、細部はスズキの新型車の「クロスビー」や「イグニス」などに似たデザインが各所に採用されている。

新型「ジムニー」のフロントシートとリアシート

新型「ジムニー」のフロントシートとリアシート

新型ジムニーは、オフロードSUVの典型といえるボディスタイルなので、フロントウィンドウの角度は立てられ、天井にも十分な高さがあって、フロントシートは快適なはずだ。

リアシートは、「ワゴンR」や「スペーシア」のような空間効率にすぐれた軽自動車に比べると狭いように見える。アルトより窮屈で、ボディタイプも3ドアなので、リアシートを重視した車種ではない。だが、頭上には相応に余裕があって、「86」や「BRZ」などのクーペに比べれば快適だろう。ちなみに、ジムニーシエラは、ボディはジムニーよりも大きいが、車内の広さは基本的に同じだ。

新型ジムニーには引き続き「ラダーフレーム」を採用

新型「ジムニー」には引き続きラダーフレームが採用される

新型「ジムニー」には引き続きラダーフレームが採用される

悪路の走破性を重視したジムニーでは、従来と同じく耐久性の高い「ラダーフレーム」が採用される。このラダーフレームに、エンジンやトランスミッション、サスペンション、さらにボディを架装する。サスペンションは、4輪にコイルスプリングを使った3リンクの車軸式となる。

なぜ!? 副変速機に注目

4WDシステムは、従来のジムニーと同様に悪路の走破性を重視したパートタイム式だ。副変速機が併用され、悪路を走るときに4L(4輪駆動のローレンジ)にシフトすると、ローギヤード化されて駆動力を高められる。

かつて売られていたトヨタ「FJクルーザー」もパートタイム式4WDだったが、今は販売を終了している。現時点でパートタイム式4WDは、日本車ではジムニーとジムニーシエラのみだ。その代わり4WDが前後直結式になるから、悪路における駆動力の伝達能力は非常に高い。

新型「ジムニー」のインパネ画像をよく見ると、副変速機がレバー式に戻っている

新型「ジムニー」のインパネ画像をよく見ると、副変速機がレバー式に戻っている

新型ジムニーのインパネを見ると、副変速機がレバー式であることに注目したい。先代ジムニーでは、2004年10月の改良で「ドライブアクション4×4」と呼ばれるスイッチ式の副変速機が採用されていた。空調スイッチの下に「2WD」「4WD」「4WD-L」のスイッチが並んでいて切り替え操作がしやすかったのだが、新型ジムニーでは古くから採用されているレバー式に戻されている。

新型モデルとしての安全装備も充実

新型「ジムニー」には「デュアルセンサーブレーキサポート」が採用される

新型「ジムニー」には「デュアルセンサーブレーキサポート」が採用される

新型ジムニーでは、安全面も充実している。「ワゴンR」や「スペーシア」と同様に、赤外線レーザーと単眼カメラを使った「デュアルセンサーブレーキサポート」が装備される。歩行者を検知して、緊急自動ブレーキを作動させることが可能だ。

新型ジムニーシエラは、エンジン排気量がアップ

新型ジムニーのグレードラインアップは、ベーシックな「XG」、キーレスプッシュスタートやエアコンのフルオート機能を装備した「XL」、デュアルセンサーブレーキサポートやLEDヘッドランプ、16インチアルミホイールなどを備える最上級の「XC」の3種類だ。軽自動車のためにエンジンは660ccのみで、全車4WDとなる。また、トランスミッションは3グレードともに5MTと4ATが用意される。

新型「ジムニーシエラ」

新型「ジムニーシエラ」

小型車の新型ジムニーシエラは、ベーシックな「JL」、デュアルセンサーブレーキサポート、15インチアルミホイールなどを備えた「JC」の2グレードが用意される。エンジンは、先代ジムニーシエラは1300ccであったが、新型ジムニーシエラは1500ccが採用される点が新しい。駆動方式とトランスミッションはジムニーと同様に、全車4WDで5MTと4ATが用意されている。

新型ジムニーのボディカラーラインアップ。先代と異なり、明るい色が多く用意されている

新型ジムニーのボディカラーラインアップ。先代と異なり、明るい色が多く用意されている

ボディカラーは、全9色がラインアップされている。ブラックパールやピュアホワイトパールのほかに、キネティックイエロー、シフォンアイボリーといった明るいボディカラーが選べるようになった。先代ジムニーは、特別仕様車を除けばホワイト、シルバー、ブルーの3色だから、用意されるボディカラーがだいぶ異なるのも注目のひとつだ。

いまだ色あせない、ジムニーというオフロードSUVの魅力

それにしても、新型ジムニーのエクステリアは魅力的に映る。昨今のミニバンや軽自動車など背の高いクルマは、クロームメッキを多用したデザインが増えてきた。どの車種も、ヘッドライトを吊り上げて前方をにらみつけ、周囲のクルマを蹴散らしながら走っているようにも見える。

だが、新型ジムニーは外装にメッキパーツがほとんど使われず、ヘッドランプも丸型だ。それにもかかわらず、骨太なオフロードSUVであることの主張を感じる。

これまで、ジムニーに関する否定的な意見を聞いたことがない。クルマは耐久消費財でありながら嗜好品の性格も強く、批評されることが多い。だが、ジムニーは長年のあいだ、皆から愛され続けている。

それは、ジムニーが悪路を走るために開発された生粋のオフロードSUVであるからであって、新型ジムニーにもそのフィロソフィーは間違いなく受け継がれている。

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

紹介した製品の最新価格・クチコミをチェックする
このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事
ページトップへ戻る