新製品レポート
5人乗り2列シート「FUNBASE」が登場!

トヨタ 新型シエンタ|マイチェンでいよいよフリードへの本格的な追撃を開始

2018年9月11日、トヨタはコンパクトミニバンの「シエンタ」をマイナーチェンジすると発表した。新型シエンタは、同日から発売が開始される。

現行モデルで初のマイナーチェンジが施される、トヨタ「シエンタ」。今回のマイナーチェンジの目玉は、5人乗り2列シート車の追加だ

現行モデルで初のマイナーチェンジが施される、トヨタ「シエンタ」。今回のマイナーチェンジの目玉は、5人乗り2列シート車の追加だ

シエンタは、5ナンバーのボディサイズながら3列シートを持ち、両側電動スライドドアを装備するなど、使い勝手の高さが人気のコンパクトミニバンだ。

今回、そのシエンタにマイナーチェンジが施された。マイナーチェンジでは、新たに5人乗りの2列シート車「FUNBASE(ファンベース)」が追加になったほか、フロントフェイスやテールランプなど外観の改良、ハイブリッド車における燃費の向上、安全機能の強化などが行われた。

新型シエンタのグレードと価格については、以下のとおりだ。

■トヨタ シエンタ マイナーチェンジモデル
※GSはガソリン車、HVはハイブリッド車

−2列シート車−
FUNBASE X(2WD):1,776,600円 [GS・5人乗り]/2,187,000円 [HV・5人乗り]
FUNBASE G(2WD):1,980,720円 [GS・5人乗り]/2,340,360円 [HV・5人乗り]

−3列シート車−
X(2WD):1,816,560円 [GS・7人乗り]/2,226,960円 [HV・7人乗り]
X(4WD):1,958,040円 [GS・6人乗り]

G(2WD):2,020,680円 [GS・7人乗り]/2,380,320円 [HV・7人乗り]
G(4WD):2,162,160円 [GS・6人乗り]

G Cuero(2WD):2,172,960円 [GS・7人乗り]/2,532,600円 [HV・7人乗り]
G Cuero(4WD):2,314,440円 [GS・6人乗り]

グレード構成における主な変更点としては、前述のとおり5人乗り2列シート車のFUNBASEグレードが新たに追加されたこと。2列シート車は、3列シート車よりもおよそ4万円程度安い価格に設定されている。なお、2列シート車には4WDグレードは設定されていない。

また、シックな内外装と落ち着いたボディカラーが用いられた特別仕様車「G Cuero(クエロ)」は、マイナーチェンジ後はカタログモデルとなって、継続販売される。

車中泊やアウトドアに使える2列シート車「FUNBASE」

トヨタ「シエンタ」の5人乗り2列シート車「FUNBASE」

トヨタ「シエンタ」の5人乗り2列シート車「FUNBASE」

3列シートが特徴のひとつであるシエンタに、あえて2列シート車のFUNBASEが加わった理由は、昨今のアウトドアや車中泊などのブームによって、広くてフラットなラゲッジルームを持つクルマの需要が高まってきたためだ。

シエンタの3列シート車では、写真のように2列目シートを跳ね上げた後、3列シートを前へ倒すことでラゲッジルームを拡げられるが、段差ができてしまっていた

シエンタの3列シート車では、写真のように2列目シートを跳ね上げた後、3列シートを前へ倒すことでラゲッジルームを拡げられるが、段差ができてしまっていた

新たに加わったシエンタの2列シート車「FUNBASE」では、3列シート車よりもラゲッジルームがフラットで広いために、多彩な使い方が可能となる

新たに加わったシエンタの2列シート車「FUNBASE」では、3列シート車よりもラゲッジルームがフラットで広いために、多彩な使い方が可能となる

FUNBASEのラゲッジルームは、3列シート車のシエンタとはシートアレンジの方法が異なる。3列シートのシエンタでラゲッジルームを拡大するときには、2列目シートを跳ね上げ、さらに3列目シートを倒すことでラゲッジルームを拡げるのだが、段差ができてしまっていた。

シエンタの2列シート車「FUNBASE」のラゲッジルーム活用例

シエンタの2列シート車「FUNBASE」のラゲッジルーム活用例

だが、FUNBASEでは2列目シートの背もたれを倒せば、最大荷室長2,065mmのフラットなラゲッジルームとして使用することができる。

3列シート車のシエンタの最大荷室長は、2列目シートと3列目シートを倒した状態でも1,430mmなので、FUNBASEのラゲッジルームはかなり広いと言えるだろう。これによって、従来のシエンタでは入らなかった長い荷物を載せたり、2m超のフラットな空間を生かして車中泊することも可能となった。

トヨタ車で、車中泊ができるコンパクトカーとしてあげられるのが、ダイハツとの共同開発で生まれた「ルーミー」だ。ルーミーも、シエンタと同様に両側スライドドアを持つ5人乗りのクルマだ。

トヨタ「ルーミー」では、フロントシートとリアシートを寝かせることで、車中泊可能な空間を作ることができる

トヨタ「ルーミー」では、フロントシートとリアシートを寝かせることで、車中泊可能な空間を作ることができる

ルーミーで車中泊する際には、フロントシートを倒し、リアシートを後方へリクライニングさせることでフルフラットにすることができる。

[参考:車内で寝転んだ写真付き! 快適な車中泊ができる自動車はコレだ!!]

だが、ルーミーはシエンタよりも全長が短いことから、車中泊するならばシエンタのFUNBASEのほうが荷物などをより多く載せることができる。

シエンタの2列シート車「FUNBASE」には、ラゲッジルームのサイドに「ユーティリティホール」が備え付けられている。このユーティリティホールに、ナットやポールを取り付けることで、フレキシブルに活用することができる

シエンタの2列シート車「FUNBASE」には、ラゲッジルームのサイドに「ユーティリティホール」が備え付けられている。このユーティリティホールに、ナットやポールを取り付けることで、フレキシブルに活用することができる

また、FUNBASEには「ユーティリティホール」がラゲッジルームの両サイドに備えられているなど、アウトドアでの使い勝手も高い。

なお、シエンタのライバル車であるホンダ「フリード」にも、「フリード+(プラス)」と呼ばれる5人乗り2列シート車がラインアップされている。今回のシエンタのFUNBASE追加は、ライバルであるフリードを追撃する意図も含まれているのだろう。

キープコンセプトながら、インパクトのある外観に

トヨタ 新型「シエンタ」のフロントイメージ

トヨタ 新型「シエンタ」のフロントイメージ

トヨタ 新型「シエンタ」のリアイメージ

トヨタ 新型「シエンタ」のリアイメージ

新型シエンタの外観は、フロントバンパー&グリル、ヘッドランプ、リアランプ、ホイールキャップに変更が加えられた。

トヨタ「シエンタ」のマイナーチェンジ後(左上)とマイナーチェンジ前(右下)のフロントフェイスを比較

トヨタ「シエンタ」のマイナーチェンジ後(左上)とマイナーチェンジ前(右下)のフロントフェイスを比較

トヨタ「シエンタ」のマイナーチェンジ後(左上)とマイナーチェンジ前(右下)のリアイメージを比較

トヨタ「シエンタ」のマイナーチェンジ後(左上)とマイナーチェンジ前(右下)のリアイメージを比較

キープコンセプトのために外観の改良は大きくはないものの、フロントグリルはメッシュタイプとなってシルバー加飾が備わるなど、シエンタの造形を残しつつ、よりインパクトある外観へと変更が加えられた。リアについては、テールランプの造形に変更が加えられている。

ボディカラーでは、新たにカラフルな「ツートーンカラー」が6色加えられているほか、単色でも新色のベージュが追加されている

燃費は、コンパクトミニバンでナンバー1に

また、シエンタでもうひとつ注目したいのが「燃費」だ。これまでも、コンパクトミニバンとしてはフリードと並んでかなり良好な燃費値であったが、今回のマイナーチェンジによって、シエンタのハイブリッドモデルは「27.2km/L」から「28.8km/L」(いずれもJC08モード)へと向上。これによってフリードの燃費を抜き、コンパクトミニバンでナンバー1の燃費値となった。

トヨタ 新型「シエンタ」の走行イメージ

トヨタ 新型「シエンタ」の走行イメージ

今回は、ハイブリッドの燃費だけが向上し、ガソリン車の燃費については変わらない。このことから、ライバルのフリード対策のために燃費を向上させているのではと推測される。

シエンタのカタログ燃費は、以下のとおりだ。ちなみに、今回のマイナーチェンジから、実際に走行した燃費値に近い「WLTCモード」燃費も記載されるようになったので、参考にしてほしい。

■新型シエンタのカタログ燃費

−ハイブリッド車−
JC08モード燃費:26.8km/L
WLTCモード燃費(総合):22.8km/L
WLTCモード燃費(市街地):22.7km/L
WLTCモード燃費(高速道路):22.1km/L

−ガソリン車−
JC08モード燃費:20.2km/L(2WD)/15.4km/L(4WD)

安全面も進化

これまでのシエンタには、自動ブレーキなどの安全運転支援機能をパッケージにした「Toyota Safety Sense C」が採用されていたが、同機能では歩行者に対応していなかった。

だが、新型シエンタでは新たに単眼カメラとミリ波レーダーを使って、車両だけでなく歩行者も検知してくれる、進化した「Toyota Safety Sense」が採用されたことが大きい。

さらに、アクセルとブレーキを踏み間違えたときに自動でブレーキをかけてくれる「インテリジェントクリアランスソナー」も新たに採用されている。

まとめ

コンパクトミニバン市場で、熾烈な争いを繰り広げているシエンタとフリード。2018年の上半期(1〜6月)における販売台数は、シエンタが45,417台で7位、フリードが43,984台で9位と接戦だ。

今回のシエンタのマイナーチェンジを俯瞰してみると、そんなライバルのフリードへの対抗策という面が見え隠れする。ユーザーから絶大な支持を受ける2台なだけに、今後の売れ行きの変化にも注目したいところだ。

桜庭智之(編集部)

桜庭智之(編集部)

PC、AV家電を中心に幅広く担当。クルマ好きのため、週末はフラフラと1000km超を運転する長距離ドライバーと化します。

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