新製品レポート
「アクセラ」の車名も変わる!?

まもなく日本初公開されるマツダ 新型「アクセラ」!マツダの運命を握る“超”重要車種をおさらい

2018年11月下旬に開幕したロサンゼルスオートショー(以下、LAショー)において、マツダ 新型「アクセラ」(海外名:MAZDA 3)が発表されました。

ロサンゼルスオートショーで披露された、マツダ 新型「アクセラ」

ロサンゼルスオートショーで披露された、マツダ 新型「アクセラ」

新型アクセラは、日本では2019年1月11日〜13日に開催される「東京オートサロン2019」でデビューします。今回、大きく注目されている新型「アクセラ」とは、いったいどのようなクルマなのかをまとめてみました。

実はマツダの中で「CX-5」の次に売れている人気の「アクセラ」

アクセラの前身だったマツダ「ファミリア」(画像は2002年モデル)

アクセラの前身だったマツダ「ファミリア」(画像は2002年モデル)

新型となった「アクセラ」の前身は「ファミリア」です。ファミリアは、1963年に誕生した初代モデルから「アクセラ」へと車名を変えるまで、常にマツダを支え続けてきた小型車の主力モデルでした。

2017年に一番たくさん売れたマツダ車は「CX-5」の44万5,000台でしたが、「アクセラ」も44万2,000台と、トップのCX-5とほとんど変わらない数が販売されています。マツダの年間販売台数は約160万台ですから、CX-5とアクセラでマツダの販売の半分を占めます。アクセラは、それほど重要な存在なのです。そのアクセラがフルモデルチェンジして新型になるのですから、マツダにとっては大変な事態です。万が一、売れ行きが悪くなれば、最悪の場合、そのまま業績不振まっしぐらになってしまうほどの重要なモデルというわけです。

新型「アクセラ」は、マツダの新世代のトップバッター!

マツダ 新型「アクセラ」のイメージ

マツダ 新型「アクセラ」のイメージ

また、新型アクセラは別の意味においても重要な意味を持ちます。それは、マツダ全体のクルマ作りにおける側面で、新型アクセラがいろいろな意味で節目となるからです。

マツダは「魂動デザイン」+「スカイアクティブテクノロジー」という、独自の戦略でクルマ作りを行っています。これは、クルマのラインアップ全体を「魂動デザイン」という、ひとつのデザインコンセプトに統一し、中身も「スカイアクティブテクノロジー」という、なるべく同じ技術を使おうという考え方です。

メーカー全体としてひとつのものを開発するので、1台ずつよりも開発コストを多めにかけることができ、しかも全体としてはコスト削減ができるというスタイルです。ただし、ひとつ失敗すると全部ダメになるという、一種ギャンブルめいた側面もあります。

マツダ「CX-5」(初代モデル)

マツダ「CX-5」(初代モデル)

そうした「魂動デザイン」+「スカイアクティブテクノロジー」で生まれた最初のクルマが、2012年にデビューした初代「CX-5」です。その後、「デミオ」「アクセラ」「アテンザ」「CX-3」「CX-8」「ロードスター」など、現在のマツダのラインアップすべてがCX-5に続いて登場しました。これらのモデルを、マツダでは「第6世代商品群」と呼びます。そして「第6世代商品群」は、日本だけでなく世界中で高く評価され、マツダの業績を大きく伸ばしたのです。

しかし、いくら評判がよくても、いつまでも同じクルマを作り続けるわけにはいきません。常に走り続けねば、ライバルに追い落とされる。そんなシビアな自動車ビジネスで生き残るためには、フレッシュで魅力的な新型車を世に送り続けねばなりません。

マツダ 新型「アクセラ」のイメージ

マツダ 新型「アクセラ」のイメージ

そこでマツダは、デザインも技術もすべてを進化させた新型モデルを開発します。それが新型アクセラだったのです。デザインコンセプトの「魂動デザイン」は、進化版となりました。さらに、プラットフォームも進化し、“夢の技術”を実用化した新型エンジンも搭載されます。今後は、これと同じデザインコンセプト+技術を使った新型モデルが続々と投入されることでしょう。そうした新型車たちは、言ってみれば「第7世代商品群」です。そして、その先頭バッターが新型アクセラなのです。

これがうまくいけば、これからのマツダの新型車も大いに期待できます。逆に言えば、もし失敗すれば、この先は非常にまずい。そんな、のるかそるか?という勝負の新型車が新型アクセラだったのです。

マツダ 新型「アクセラ」(テールロゴは海外名の「MAZDA 3」)のイメージ

マツダ 新型「アクセラ」(テールロゴは海外名の「MAZDA 3」)のイメージ

ちなみに、この新型モデルから日本市場向けの「アクセラ」という名称自体が使われなくなる可能性が高まっています(当記事では便宜上、アクセラと呼びます)。節目のモデルとして、マツダが、この新型アクセラをいかに特別視しているのかの表れと見ることもできるでしょう。

実車で見てほしいと思わせる、新型アクセラの外観のインパクト

マツダ 新型「アクセラ」のイメージ

マツダ 新型「アクセラ」のイメージ

新型アクセラで、最初に目にとまる特徴がデザインでしょう。ボディの横に、普通だったらあるはずのプレスラインが存在せず、ツルンとした面が微妙に変化することで躍動感を生み出しています。

東京モーターショー2017で発表されたマツダ「魁コンセプト」

東京モーターショー2017で発表されたマツダ「魁コンセプト」

2017年の前回の東京モーターショーで発表された「マツダ魁コンセプト」「マツダビジョンクーペ」に非常に似た印象です。シンプルでありながらも、実のところ非常に凝った作りです。しかも驚くほど、屋根が低く感じられます。上屋が小さいのですね。新型アクセラほど、実車を見てぜひとも感じてほしいと思えるクルマは少ないでしょう。

外観だけじゃない、走りのよさも相当に期待できる

続いての新型アクセラの特徴は、新しくなった中身です。プラットフォームを一新して、人馬一体の走りがさらに洗練されています。ちなみに、1年ほど前にマツダがメディア向けに開催した開発中の新型車(どう見てもアクセラでしたが……)の試乗会に参加しました。

参考記事:次世代のマツダの走りが見えてきた、マツダ「スカイアクティブX」試乗レポート

マツダ 新型「アクセラ」の走行イメージ

マツダ 新型「アクセラ」の走行イメージ

そのときの最大の注目は、“夢のエンジン”と呼ばれる次世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」でしたが、実際にクルマを走らせると車体側の出来のよさに驚きました。静かで乗り心地がよく、それでいて意のままのハンドリングは従来どおり。新型エンジンだけでなく、車体の進化も大きかったのです。そうした車体の技術が採用されているのが、新型アクセラですから、走りも相当に期待していいと思います。

マツダ 新型「アクセラ」の走行イメージ

マツダ 新型「アクセラ」の走行イメージ

ちなみに、次世代エンジンのSKYACTIV-Xは、SPCCI(スパーク・コントロールド・コンプレッション・イグニッション)と呼ばれる新技術を実用化したもの。レスポンスがよく、高回転まで気持ちよく回り、しかも燃費性能にすぐれるエンジンです。ただし、補機類が多いため、値段がそれなりに高くなりそう。そのため、新型アクセラでは、従来のガソリンとディーゼルエンジンも用意し、その上にSKYACTIV-Xを置くグレード編成になることでしょう。コストパフォーマンスを考えたならば、意外とガソリンエンジンがおすすめになるかもしれません。

あの「マツダ コネクト」も大きく進化!

そして最後に注目したいのが、インフォテインメント系です。第6世代商品群のマツダ車は全体として評価は高かったのですが、ひとつだけ弱点がありました。それがインフォテインメントである「マツダ コネクト」です。「使いにくい」「性能が悪い」と、悪評が飛び交っていたのです。しかし、新型アクセラの開発陣は、そうした声に対して真摯に反省。新たなマツダ コネクトの開発には相当に力を入れたと言います。将来を見据えたハイスペックなハードウェアを使い、ユーザーインターフェイス系も一新。また、スピーカーの位置も新しくなりました。ドアにあるスピーカーは、中音域と高音域用のものだけとなり、その方向もしっかりとドライバーを狙っています。低音域用のスピーカーは、ドアの前のフェンダーの後部へ。高級グレードではなく、エントリーグレードも同じ構造になっており、新型アクセラはオーディオの音のよさも魅力となりそうな気配です。

マツダ 新型「アクセラ」のイメージ

マツダ 新型「アクセラ」のイメージ

進化する新型アクセラは多くの魅力を備えていますので、あとは価格が手ごろであることを祈るばかり。日本での発売はいつになるのかがまだ発表されていませんが、2019年1月のオートサロンでの日本初披露時に、何かしらの発表があるかもしれません。楽しみに待ちましょう。

鈴木ケンイチ

鈴木ケンイチ

新車のレビューからEVなどの最先端技術、開発者インタビュー、ユーザー取材まで幅広く行うAJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

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