イベントレポート
40年以上にわたって愛されてきたクラシックカーイベント

今年で最後!クラシックカー界に影響を与えたイベントに幕「JCCAニューイヤーミーティング」

日本クラシックカー協会(JCCA)が主催する「JCCA ニューイヤーミーティング ファイナル」が2019年1月27日、台場の青海臨時駐車場 特設会場において開催された。今回はタイトルにあるとおり、40年以上にわたって行われてきた同イベントに幕が下ろされたのだ。

40年以上にわたって開催されてきた、日本クラシックカー協会主催のクラシックカーイベント「ニューイヤーミーティング」が、その歴史に幕を閉じた

1976年1月、小雪舞う中、東京プリンスホテルの駐車場にて開催された第1回ニューイヤーミーティングは、今とはまったく違う情景だった。クラブブースはもとより、ショップなどのテントは一切なく、単にクラシックカーの愛好家が新年のあいさつを兼ねて集い、語り合うというものだった。参加した車両も、どちらかというと外国車が主流だった。

そこから絵画館前、神宮外苑と場所を移し、汐留開催あたりからクラブやショップが積極的に参加し始め、同時に日本車が数多く参加し、今の雰囲気が作られていったのだ。その後、横浜を経てお台場へ移転してきた。

初期の「ニューイヤーミーティング」の頃からエントリーし続けている「ホンダツインカムクラブ」のブース

初期の「ニューイヤーミーティング」の頃からエントリーし続けている「ホンダツインカムクラブ」のブース

参加車両や会場の雰囲気に変化はあったが、そこはやはりクラシックカー仲間での新年のあいさつをする場所として親しまれていたことに変わりはない。多くの人が会場のあちらこちらで立ち話をしながら、ある人は出店していたショップで購入した戦利品を自慢し、またある人は参加車両にこんなクルマがあったと話題にする。そのいずれの顔にも必ずあるのは笑顔だった。

今年もそんな笑顔を楽しみに会場におもむいたのだが、ラストとなるニューイヤーミーティングでも、これまでとほとんど変わらない光景が目の前にあった。ただ、最後に別れるときに「ついに終わっちゃったね」という残念そうな表情が加わったこと以外は。

物事には始まりがあれば終わりもあり、それは致し方ないことだ。JCCAは、ニューイヤーミーティングが終わる理由として、来年以降オリンピックの影響で会場が使えなくなってしまうことを理由としてあげているが、実はそれ以外にも会場周辺に現れる暴走族なども大きな影響となったのではないだろうか。また、同様のイベントがほかでも開催され始めたことで、参加者や来場者の減少も少なからず影響を与えているのだろう。

それでも、今回も会場のオープンとなる朝9時になると多くの来場者がゲートをくぐり、一目散に目的のショップテントやフリーマーケットを目指していた。そう、ここは本イベントのもうひとつの顔である、普段持っているクラシックカーのパーツや情報を求め合う場でもあるのだ。

最後のニューイヤーミーシングでも、ミニカーなど多くのグッズ類が販売されていた

最後のニューイヤーミーシングでも、ミニカーなど多くのグッズ類が販売されていた

そういったショップやフリーマーケットには一見ガラクタのようで、実は見る人が見れば宝の山!というものも少なくない。その中から、目指すパーツを見つけるのも楽しみのひとつなのだ。それ以外にも、カタログやミニカーなど、多数のグッズ類が販売されているのを見ると、物欲を刺激されることこの上ない。

三菱「2W400」(左)と、メルセデス・ベンツ「ウニモグ」(右)

三菱「2W400」(左)と、メルセデス・ベンツ「ウニモグ」(右)

三菱「2W400」

三菱「2W400」

メルセデス・ベンツ「ウニモグ」

メルセデス・ベンツ「ウニモグ」

さて、メイン会場の参加車両に目を向けてみると、今年も多数の日本車が出展されていた。その中でも、三菱「2W400」は注目の1台だ。“和製ウニモグ”とも称され、主に官公庁向けの作業車として製造されたようだ。前後にアタッチメントを設けることでさまざまな作業ができ、そこから和製ウニモグと呼ばれるようになった模様。会場では、本物のメルセデス・ベンツ「ウニモグ」も並べて展示されていた。これはかなり特異な存在だが、こういったクルマを見ることができるのも、ニューイヤーミーティングの楽しみのひとつだ。

日産「プリンス クリッパー」

日産「プリンス クリッパー」

ホンダ「ライフ ピックアップ」

ホンダ「ライフ ピックアップ」

ほかにも、商用車であれば日産「プリンス クリッパー」や、ホンダ「ライフ ピックアップ」などの姿も見られた。

トヨタ「カローラ1100DX」(中央)と、「カローラレビン(TE27)」(右)

トヨタ「カローラ1100DX」(中央)と、「カローラレビン(TE27)」(右)

トヨタ「カローラ1600GT」(左)と、「セリカ1600GT」(右)

トヨタ「カローラ1600GT」(左)と、「セリカ1600GT」(右)

マツダ「サバンナRX-7」(左)と、「ファミリア」(右)

マツダ「サバンナRX-7」(左)と、「ファミリア」(右)

日産「スカイライン2000 GTX」

日産「スカイライン2000 GTX」

日産「ブルーバード」左が510型で右が811型

日産「ブルーバード」左が510型で右が811型

日産「サニー エクセレント」(左)と、「サニー エクセレントクーペ」(右)

日産「サニー エクセレント」(左)と、「サニー エクセレントクーペ」(右)

もちろん、乗用車系も充実している。特にオリジナル度の高い(あまり手が加えられていない)トヨタ「カローラ」をはじめ、1980年代に一世を風靡したマツダ「ファミリア」、歴代の日産「スカイライン」や「ブルーバード」「サニー」など、懐かしいクルマたちが展示されていた。

日産「フェアレディ2000」のSCCAシリーズチャンピオンカー

日産「フェアレディ2000」のSCCAシリーズチャンピオンカー

また、日産「フェアレディ2000」の輸出仕様車で、1972年のSCCA(スポーツカークラブオブアメリカ)でシリーズチャンピオンに輝いた個体も登場し、注目を集めていた。

三菱「ギャランGTO」(左)と「FTO」(右)

三菱「ギャランGTO」(左)と「FTO」(右)

ホンダ「N360」

ホンダ「N360」

ダイハツ 初代「フェロー」

ダイハツ 初代「フェロー」

今回のイベントをもって、クラシックカーイベントの先駆けとも言えるニューイヤーミーティングがその歴史に幕を閉じた。だが、ほかにもトヨタ博物館が主催する「クラシックカー・フェスティバル」や、日本の公道を1000km以上走行するクラシックカーのラリーイベント「ラ・フェスタ ミッレミリア」など、大規模なものからフレンドリーなものまで、さまざまなクラシックカーイベントが存在し、かつてない盛り上がりを見せている。

興味のある方や、参加できるクルマを持っている方々は、ぜひたくさんの同好の士に出会えるであろうクラシックカーイベントへ、積極的に足を運んでもらえれば幸いだ。

(Photo:内田俊一・内田千鶴子)

内田俊一

内田俊一

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かし試乗記のほか、デザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。

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