レビュー
大幅に魅力が増したジムニーシエラ、でもちょっと気になるところも……!?

スズキ 新型「ジムニーシエラ」一般道、高速道路から雪上まで700km試乗!

2018年7月、スズキ「ジムニー」「ジムニーシエラ」がフルモデルチェンジすると瞬く間に人気となり、生産が追いつかずに納車待ちがニュースになるなど、大きな話題となったことは記憶に新しい。それからおよそ半年が経過したが、まだまだ人気が衰える気配はない。

今回は、1.5Lガソリンエンジンを搭載したスズキ 新型「ジムニーシエラ」に試乗した

今回は、1.5Lガソリンエンジンを搭載したスズキ 新型「ジムニーシエラ」に試乗した

そこで今回、ジムニーシエラ(スタッドレス装着車)を借り出し、一般道から高速道路、そして雪道などを700kmほど試乗してみたので、その印象をお伝えしたい。

20年ぶりのフルモデルチェンジとなったジムニー

スズキ「ジムニー」(初代、LJ10型)

スズキ「ジムニー」(初代、LJ10型)

軽四輪駆動車として、初代「ジムニー」が1970年に誕生してから、ほぼ半世紀が過ぎた。発売から48年、ジムニーシリーズはこれまで世界194の国と地域で販売されており、世界累計販売台数は285万台を達成している。二代目は1981年、三代目となる先代は1998年の10月に発表されたので、今回のジムニーは実に20年ぶりの新型モデルになる。

実際に肌で感じた、現場でのジムニーの活躍

新型ジムニーの開発にあたって、スズキ四輪商品・原価企画本部 四輪商品第二部 ジムニー担当チーフエンジニアの米澤宏之さんは、ジムニーとして継承すべきところ、進化させるべきところを明確にすることから始めたと言う。そのために、日々ジムニーを利用し、性能をフルに使っていると考えられるオーナーたちに、“なぜジムニーを選んだのか”を調査。

スズキ 新型「ジムニー」走行イメージ

スズキ 新型「ジムニー」走行イメージ

一例として、「日本では、多くの森林組合でジムニーが活躍しています。実際に山間部で林業に従事している森林組合の方に協力してもらい、現場での使われ方を肌で感じました。道路がないところに自分たちで道を作り、行き止まりや狭い場所でUターンして帰ってくる。このような狭く、険しい未舗装の道では小回りの利くボディサイズのジムニーが活躍します。雨が降って地形が大きく変わったときなどは、ジムニーの軽い車体と四輪駆動の走破性が力を発揮するのです。日頃、過酷な自然環境の中で従事する、その道のプロである林業従事者が選んだ道具としてジムニーが選ばれている。ジムニーでなければ、たどり着けない場所や走れない道がある、ということを感じました」と話す。

また、「仕事で利用してもらうプロの方に限らず、日々の生活の足や趣味の道具として利用する方も多くいます。日本の積雪地帯では、ジムニーが郵便や新聞などの配送を支えていますし、除雪が行き届かない道を確実に走っていけるのもジムニーです。ジムニーは、インフラの一部にもなっているとの話も聞きました」と実態を話してくれた。

そして、「お客様が必要としているものはコンパクトなボディサイズで、見切りがよく、車両感覚がつかめること。自然環境に対して、高い適応力がある車体であること。万が一のときの四輪駆動の走破性が高いこと。そして何より、家を出て無事に帰ってくることができること。これは、何にも代えられない性能だと教えてもらったのです」と述べた。

スズキ 新型「ジムニー」は、従来の走破性の高さを引き継ぎながら、現代にマッチした快適性を手に入れている

これらのことから、新型ジムニーの開発にあたっては「我々が、長年にわたり大切にしてきたジムニーの基本構造を継承するとともに、さらにレベルを高めること。ジムニーの性能をフルに活用できる、その道のプロをターゲットにした本格的な性能を持ちながら、幅広いお客様に満足してもらえる装備、快適性を兼ね備えた、新しいジムニーを作ることに取り組んだのです」と語る。

新型ジムニーの開発コンセプトは、“本格的な四駆性能、無駄のない機能美を併せ持つ、世界に認められるコンパクト4×4”。「世界で活躍するその道のプロが選ぶ、確かな走破性や積載性。シンプルながら、デザインと一体になった機能や車体色など、ジムニーの性能をフルに活用する方々に納得してもらえるコンパクト四駆であることを目指して開発したのです」。

ストイックに機能美を追求

エクステリアデザインを担当した、スズキ四輪技術本部 四輪デザイン部 エクステリア課長の山本雄高さんは、「先代から20年たっていますので、新型ではクルマそのもののレベルが上がっています。そういったものを正直に、デザインでもわかりやすく伝えるように先進的なデザインにするという考えも当初はありました。しかし、“機能を素直に表現しよう”というコンセプトが打ち出されましたので、それであればと徹底的にそこにこだわったのです」と言う。

スズキ 新型「ジムニー」の外観デザインは、理詰めで機能性を追及した結果だという

スズキ 新型「ジムニー」の外観デザインは、理詰めで機能性を追及した結果だという

具体的には、「Aピラーは従来型よりも傾きを立てて後ろに引いています。これにより、前方視界や側方視界を広げるためです。サイドウィンドウを立てたのも、ガラスに雪が積もらないようにということです。ヘッドランプ位置も、端についていると本当に過酷な状況だけですが、ぶつけてしまうとランプが割れてしまう。ウインカーであれば、割れても帰ってくることはできますが、ヘッドライトではそういうわけにはいかないこともあるので、サバイバルも考えて内側に入れているのです」と説明する。

初代や2代目ジムニーにあったAピラーとボンネットの境にあるスリットが、新型ジムニーにもオマージュとしてデザインされている

また、ジムニーらしさを残した部分もあるという。「シャレですが、Aピラーの付け根のスリット風のものです。これは昔のモチーフでそれをオマージュにしています。これはあくまでも息抜き程度の話」とし、「クルマの基本構成は、変わっていません。つまり、ラダーフレームに縦置きFRですので、それを一番使いやすく素直に作っていくと、ある程度この形になるのです。その上に、機能的な意味づけを全部やっていきました。ジムニーだけではなく、世界中の四駆も参考にしながら意味付けをしていった結果が、この形になったということです。しかし、本当にストイックに作っていったので、さすがにストイックすぎてつらいかなと思い、最後にちょっと息抜きでスリットを入れました(笑)」と話してくれた。

姿勢を把握するための水平基調デザイン

スズキ 新型「ジムニー」のインパネには水平基調のデザインが採用されており、オフロードなどで車両が傾いたときにも、車両姿勢が把握しやすいデザインになっている

いっぽう、インテリアデザインを担当したスズキ四輪技術本部 四輪デザイン部 インテリア課長の村上俊一氏も、「目指したのはシンプルな機能美です」と言う。「エクステリアもインテリアも一緒で、とにかく徹底的に機能に徹するというところと、潔さを意識しています。加飾などに頼らないで、いさぎよくデザインするということを目指しました。とにかく、徹底的に機能にこだわる。そこがすべてです」と話す。機能とは、「オフロード性能です。オフロード走行したときの運転のしやすさや安心感、使いやすさを徹底的に極めようと、すべてのデザインを追求しました」と述べる。

具体的には、「明快な横基調デザインになっています。ドアトリムもそうなのですが、水平基調でスパッと横に通った、定規で引っ張ったようなビシッとした直線基調です」。なぜ、そこまで直線基調にこだわるのだろうか。村上さんは、「悪路で車体が傾いたときに、自分のクルマの姿勢が、今どのくらい傾いているのかを少しでも把握しやすくするためです。したがって、余計な線などを排除して、まっすぐ水平にしています」と、その考えを教えてくれた。

スズキ 新型「ジムニー」のメーターは、いつでも高い視認性を確保できるように常時照明が採用されている

スズキ 新型「ジムニー」のメーターは、いつでも高い視認性を確保できるように常時照明が採用されている

メーター周りについても、「徹底的に機能をシンプルにしています。あくまでも“計器”ですから、よくある立派に見せるメーターにしようというよりは、航空機などと同じで計器として瞬時に、いま目盛りはいくつなのかと判断してもらえるよう、極力シンプルな2眼メーター構成にしています」とのこと。

また、「山の中の林道を走っていると、日が当たったり急に影になって暗くなったりもするので、常時発光メーターを採用しています。あくまでも加飾としてではなく、機能に基づいたものです。また、ベルトラインがキックしていますが、これはミラーなどの前方下方視界を確保しようということです。つまり、すべて“機能”に帰結するような形でデザインしているのです」と話す。

センターコンソール下に配置された、パワーウィンドウスイッチとESPオフスイッチ、ヒルディセントコントロールスイッチ。手袋をしたままでも操作しやすいよう、大型のスイッチが採用されている

パワーウィンドウスイッチは、通常はドアについているが、今回はセンターコンソールに集約させている。この理由も、「かなりの悪路を走行していると、ドア周りのスペースが非常に大事になります。足が当たったり、ハンドルを一気に切り増したり戻したりしたときに、横にパワーウィンドウスイッチがあるとじゃまになることがあるのです。そこで、徹底的に操作性や使い勝手を追求し、スペースを確保するために取り払い、センターに集約させました。しかも、ここにもってくるとスイッチの幅を通常の1.5倍くらい大きくできるというメリットもあったのです。グローブをしたままでも操作しやすいですし、揺れながらでも操作しやすくなっています」。
こういった機能を、真面目に考えて積み重ねてきたのがジムニーシリーズなのだ。

ジムニーは、やはり市街地よりも悪路向け

さて、今回はジムニーシエラをテストしたのだが、軽自動車規格のジムニーとの違いは、エンジン、エクステリアのオーバーフェンダーや前後バンパー形状、そして、パワーと重量の関係で若干足回りのセッティングが変更されている程度だ。ギヤ比に関しても、5速MTは変えられているが、4速ATはファイナル以外まったく一緒である。今回借り出したのは、シエラJCの4速ATモデル。そこにブリヂストンのスタッドレスタイヤ「ブリザックDM-V1」が装着されていた。

スズキ 新型「ジムニーシエラ」のイメージ

スズキ 新型「ジムニーシエラ」のイメージ

スズキから広報車両を借り出して一般道へと躍り出ると、かなりしなやかになった足回りが、まず第一印象として感じられた。先代ジムニーと比較して、はるかに洗練されているのだ。同時に、ステアリングの甘さは先代を引き継いでおり、ステアリングギヤ比を遅めに設定していることがわかる。だが、これは悪路走行を踏まえたものであり、ギヤ比が速いとわずかにステアリングを切っただけでクルマが反応してしまうのを防ぐためのものだ。たとえば、林道などで岩を超えたときに、ふとしたきっかけでステアリングをわずかに切ってしまったときでも、それを許容できるだけの遊びを残している。そう、ジムニーは市街地よりも悪路での性能を重視して開発されたクルマなのだ。

1.5リッターエンジンを搭載していることから、余裕の走りを期待していたジムニーシエラだったのだが、想像していたようなパワフルな印象とは少し異なる乗り味だった

そうは言っても、やはり市街地で使うシーンも多いだろう。ジムニーシエラのエンジンは、新開発の1.5リッター4気筒。スペック上は102ps/6,000rpm、130Nm/4,000rpmを発揮するのだが、市街地で走っていてもそこまでのパワーやトルクは感じない。確かにジムニーと比較するとゆったりとした走りにはなるのだが、1,500ccという排気量から想像するイメージとはだいぶ遠い。この理由は、ギヤ比とともにやや時代遅れの感もある4速ATに起因していると思われる。ファイナルは変えられているが、それ以外はジムニーと共通なので、ローギヤード過ぎてエンジンの出力もトルクも十分に使い切れていないのではないだろうか。これは、後述する高速道路でも同様の印象であった。信号からのスタートでは、3,000rpmちょっとまで引っ張って変速する。なお、その際のショックは少なくスムーズな印象で、洗練されているのは間違いない。

先代よりもはるかに改善されている静粛性の高さ

高速道路では静粛性が高く、先代よりも長距離移動の疲れは少なく感じる

高速道路では静粛性が高く、先代よりも長距離移動の疲れは少なく感じる

高速道路に乗り込んでみたが、その印象は市街地と共通だ。実はこの後に、ノーマルのジムニーに乗る機会があったのだが、市街地も高速道路も、ジムニーのほうが乗り心地はよりしなやかな印象だった。直進安定性は前述のステアリング特性のため高くはなく、ほぼ常に修正舵が求められ、先代ジムニーと大きく変わるところはない。

だが、それらを除けば、新型モデルは何と快適なのだろう。数年前の夏に、八ヶ岳までジムニーを高速道路で移動したことがあるのだが、それと比べてはるかに進化していることが如実に感じられる。特に、音に関しては顕著で、ロードノイズの遮断や風切り音などを含めた走行音はかなり削減されている。いっぽう、横風には相変わらず弱いので、その点は注意が必要だ。

安全運転支援システムでは、「クルーズコントロール」は前車追従するタイプではないので注意が必要だ。それ以外の「レーンキープ」や「衝突被害軽減ブレーキ」、「誤発進抑制機能」など主要なものは装備されている。

悪路を想定してワイドレンジの4速ATが採用されているが、高速道路に乗るとやはり5速ATがほしくなる

悪路を想定してワイドレンジの4速ATが採用されているが、高速道路に乗るとやはり5速ATがほしくなる

さて、高速道路でもっとも気になったのは、4速ATのセッティングだった。エンジンパワーはそれほど余裕があるわけではないが非力でもないので、普通に高速道路を走ることはできる。しかし、平たん路で100km/hは3,000rpmとかなり回転は高いほうなので、せめて5速は欲しいところだ。

これは登坂路で顕著で、たとえば中央道の談合坂のような登りでは4速では80km/hをキープできず、しばしば3速に落ちて、エンジンは4,000rpm以上回る結果となり、実際以上に非力さを感じた。高速道路では、やはり5速ATが欲しい。

雪上ではジムニーが激変! 頼もしい悪路走破性を実感

スズキ 新型「ジムニー」に採用されている副変速機レバー。オンロードでは後輪駆動の「2H」を使用し、オフロードや僻地などではレバー操作によってハイギヤの「4H」と、駆動力を通常の2倍に増幅するローギヤの「4L」という2種類の4WDモードを使い分けることができる

高速道路では、路面にほとんど雪は積もっていなかったが、降りてわき道に入るあたりからは、路面にもかなり雪が積もり始めた。そこからは峠越えも待っているので、トランスファーレバーで「4H」をセレクト。そこまでは若干心もとなかったFRの印象から、剛性感のあるしっかりとした足取りに変わったのは驚きだった。

スズキ 新型「ジムニーシエラ」のゆるめのステアリング特性が、雪道ではキックバックの少ない、安定した運転につながっていることを実感

しかも、市街地や高速道路では不満に感じたステアリングに関しても、こういったところでは、そのゆるさが逆に安心感につながり、多少のわだちでステアリングを取られたとしてもキックバックはそれほどなく、運転がとても楽だった。これが、シビアなステアリングだったなら、思い切りキックバックが来て往生したことだろう。峠道ではアイスバーンもかなりあったのだが、速度を上げたり“急”のつく操作をしなければ、不安になるような挙動を見せることはほとんどなかった。

サイドウィンドウがえぐられており、ミラー下部の死角が減っているほか、のぞき込めばタイヤの切れ角もすぐにわかるようになっている

後ろのバックドアには大きなウィンドウが備えられているので、後方視界も良好だ

後ろのバックドアには大きなウィンドウが備えられているので、後方視界も良好だ

そして、何より安心だったのは視界のよさだ。サイドウィンドウの前方あたりがえぐられており、特に左前方の視界が良好なので運転がしやすい。また、後方視界もかなり確保されているので、狭い道でバックなどを強いられたとしてもかなり楽だろう。また、大きなスイッチ類のためにブラインドタッチしてもミスしにくいのも魅力だ。パワーウィンドウも前述のとおりセンタークラスターの下に配されたので、最初はとまどうものの、すぐに慣れてしまった。

雪道でも、新型ジムニーシエラの4速ATは唐突な挙動を見せた。もう少し緻密な制御を望みたいところだ

雪道でも、新型ジムニーシエラの4速ATは唐突な挙動を見せた。もう少し緻密な制御を望みたいところだ

だが、ここでも4速ATは不安な挙動を見せた。高速道路と同じように上り坂の途中でシフトが落ちるのだが、トルクがなくなりもう限界というところまで踏ん張って、そこからガンと落ちるのでかなり急激なのだ。また、シフトアップしてほしくないシーンでシフトアップし、ふたたびシフトダウンを繰り返すという状況に陥りがちで、結局セレクターレバーでシフトを固定して走行していた。もし、雪やアイスバーンなどに慣れていないユーザーがこういった状況に陥るとかなり危険だ。マニュアルシフトモードとともに、もっと緻密な制御を望みたいところだ。

また、これは使い方の問題でもあるのだが、今回のように長く走るパターンでは、シート形状はフラットでホールド性が低く、要改善と感じた。1時間半も座り続けると腰がだるくなり、同じ姿勢でいるのがつらくなってくるのだ。このシート形状は乗降性を配慮したものとうかがえるが、もう少し改善されるといいだろう。

また、シートベルトのリターンスプリングが若干強めなので、肩などに当たる部分が疲れがちであった。

実燃費がいまひとつ伸びないのも、4速ATの影響が大きそうだ

実燃費がいまひとつ伸びないのも、4速ATの影響が大きそうだ

燃費は、スタッドレスタイヤを装着していることや雪道走行などを含んでいるため、参考値として見ていただきたい。市街地では11.1km/L、郊外路13.3km/L、高速道路は14.4km/Lという結果となった(カタログ値は順に11.2km/L、14.7km/L、高速道路14.6km/L)。実際の燃費もカタログ値とも全体としてやや低めなのは、やはり4速ATの影響が大きいだろう。どうしても引っ張り気味なシフトであることから、そこで大きくロスをしている。ぜひ5速ATとシエラ専用のギヤ比を設定してもらいたいところだ。

ジムニー、ジムニーシエラの走破性は先代ゆずりで、もっとも利用されるであろう林道や悪路などを想定して作られていることはよくわかった。それが、実用面でも十分に機能、いや他をしのぐ使いやすさにつながっていることは十分に評価に値する。また、悪路走破性においても、実際に試したり、そういったシーンに遭遇しなくても、そのような性能が備わっているという安心感はドライビングにも余裕が生まれ、ひいては安全にもつながる。

ジムニーというクルマそのものの進化には目を見張るものの、4速ATのトランスミッションの印象がいまひとつであった

ここまでは、ジムニーもジムニーシエラも共通の評価だ。しかし、ジムニーシエラに限ると、ジムニーの倍以上の排気量であることから長距離も楽だろうと考えていたのだが、その期待値までには到達していなかったのは残念だった。そして、前述のとおり4速ATとエンジンとのマッチングが悪かったのも、これに大きく影響している。いっぽう、その後に乗ったジムニーは5速MTモデルであったこともあり、高速道路でもそれほど苦痛ではなく、また、重量の軽さからか足回りもしなやかなセッティングになっているようで、ジムニーシエラよりも快適な印象だったのだ。トランスミッションの違いが大きな印象の違いになっているのは否めないが、現時点でどちらを選ぶかといえば、ジムニーを選ぶだろう。もしくは、ジムニーシエラの5速MTという選択もありだ。どちらにしても、もし4速ATを希望する場合には、一度試乗して、フィーリングなどを確かめたうえで購入していただければと思う。

内田俊一

内田俊一

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かし試乗記のほか、デザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。

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