GPS衛星などの信号をキャッチして位置情報を取得できるスマートフォンでは、自分が今いる場所をピンポイントで把握したり、移動経路を記録したりすることができます。不慣れな場所で道がわからず、地図アプリに救われた経験がある人も多いのではないでしょうか。
位置情報の取得機能は、ナビゲーションアプリ(ナビアプリ)でも活用されています。ナビアプリに目的地をセットして車載用ホルダーに取り付ければ、スマートフォンがカーナビゲーションに早変わりします。
地図データはモバイルデータ通信経由で毎回読み込まれますし、アプリによっては渋滞や通行規制の情報も取得可能。常に最新の情報が反映されるナビアプリは、ドライブの心強い味方です。
マイカーで取材に出かける機会が増えた筆者も、いつもスマートフォンのナビアプリに頼っています。そんなナビアプリをより便利に扱えるグッズが登場したことを知り、さっそく購入してみました!
今回筆者が購入した「ナビうまハンドルリモコンPlus for Yahoo!カーナビ」は、定番ナビアプリのひとつ「Yahoo!カーナビ」専用のワイヤレスリモコンです。本製品をハンドルに取り付けることで、スマートフォンに触れることなくYahoo!カーナビを操作できるようになります。
対応機種はiOS 10以上またはAndroid 4.4以上。GPS非対応のタブレットなどでは利用できません。
発売元はソフトバンクグループのブランド「ソフトバンクセレクション」で、公式オンラインストアをはじめとした通販サイトや家電量販店などで販売中。ブランド名にはソフトバンクとありますが、どのキャリアのユーザーでも購入できます。
「ナビうまハンドルリモコンPlus for Yahoo!カーナビ」のパッケージ外観
パッケージには本体であるリモコンのほか、ハンドルに固定するためのベルト、リモコンをベルトに取り付けるためのアタッチメント、取扱説明書が同梱されています。
同梱物はリモコン(右下)、アタッチメント(左下)、ベルト(上)の3点
リモコンの大きさは車のスマートキーと同じくらい。スマートフォンとはBluetoothで接続します。電源はコイン型電池「CR2032」1個で、常時電源ONモードでは約7か月間、自動スタンバイモードでは約12か月間使用できます。
裏面のフタをスライドさせたところに電池(CR2032)があります
リモコンのボタンは、ゲームパッドなどの十字キーに似たデザイン。上半分には上下左右の「方向」ボタンや「OK」ボタン、下半分には「現在地」「+(拡大)」「−(縮小)」「マイク/検索」「戻る/閉じる」の各ボタンが配置されています。
本体であるリモコンは小さなゲームパッドを縦向きにしたような雰囲気
本製品はワイヤレスで動作するので、最初にスマートフォンとペアリングをしなければなりません。リモコンの「OK」ボタンを長押しして電源をオンにしたら、スマートフォンでYahoo!カーナビのアプリを起動します。
Yahoo!カーナビのメニューを開いて「アプリの設定」→「リモコン接続設定」に進み、表示されている「SB-Car-Remocon」をタップ。「接続済み」と表示されればペアリングは完了です。SB-Car-Remoconが表示されない場合は、リモコンの電源が入っているか、スマートフォンのBluetoothがオンになっているかなどを確認しましょう。
本製品と「iPhone 7」のペアリングが完了したところ。以降は電源の入ったリモコンが近くにあるだけで自動的に接続されます
どのボタンがどの機能に対応しているのか直感的にわかりやすいのが本製品の特徴ですが、なかには短押しと長押しに異なる動作が割り当てられているボタンもあります。基本的な操作方法をチェックしてみましょう。
地図の移動には「方向」ボタン、縮尺を変えるには「+」「−」ボタン、地図中心の情報を見るには「OK」ボタンを短押しします。「現在地」ボタンを短押しすると、今いる場所を中心とした地図に戻ります。
地図の移動は「方向」ボタン、地図のズームは「+」「−」ボタン、中心の情報を見るには「OK」ボタンを短押しします
地図中心の情報が出ている状態で「OK」ボタンを短押しすると、現在地からその地点までのルート候補が検索されます。「方向」ボタンの左右で「おすすめ」「高速優先」「一般優先」を選び、再度「OK」ボタンを短押しすると、選んだルートを使ったナビが始まります。
なお、「現在地」ボタンを長押しすると、あらかじめ登録しておいた自宅までのルート候補が表示されます。帰宅時のルートを検索するときに活用しましょう。
「方向」ボタンの左右短押しで「おすすめ」「高速優先」「一般優先」を選び、「OK」ボタンを短押しするとナビが始まります
ナビを終わらせるには「戻る/閉じる」ボタンを長押しします。ちなみに「戻る/閉じる」ボタンを短押しすると、ひとつ前の画面に戻ることができます(例:ナビのルート選択画面から、地図中心の情報表示まで戻る)。
長押しと短押しを併用することが多いボタンなので、「地図表示だけの画面に戻るには長押し、直前に戻るには短押し」と覚えておくのがいいでしょう。
ナビを終了させるには「戻る/閉じる」ボタンを長押しします
「マイク/検索」ボタンを短押しすると、Yahoo!カーナビの音声検索機能が起動します。検索候補が複数ある場合、地図上では「+」「−」ボタンで地点を切り替えることが可能です。目的の地点を見つけて「OK」ボタンを押すと、ルート候補が表示されます。
「マイク/検索」ボタンを短押しすると音声検索ができます
スマートフォンとのペアリングさえ完了すれば、本製品は車の外でも操作できます。ハンドルへ取り付けてから焦らないように、あらかじめ使い方を確かめておくのがおすすめです。
基本的な使い方が確認できたので、さっそくハンドルに取り付けてみました。取扱説明書によると、本製品が取り付けられるのは直径およそ37〜40cmのハンドルとされています。念のため、購入する前に取り付けたいハンドルの大きさを測っておきましょう。
取り付け方法の詳細は略しますが、先にベルトの根元をアタッチメントに取り付けておき、続いてベルトの先端をハンドルに巻きつけてからアタッチメントに通して固定します。ベルトの穴は根元が2つ、先端が3つになっているので、注意しつつ取り付けましょう。
アタッチメントにベルトの根元を取り付けたところ
ベルトの先端を固定したら、アタッチメントが使いやすい位置にあるかどうか確認しておきましょう。ベルトを緩めるにはリモコンを取り外さなければならないので、この時点でチェックしておくのがおすすめです。
先端を固定してハンドルに取り付けたところ。リモコンを取り付ける前に位置合わせをしておきましょう
位置合わせが済んだら、アタッチメントの上下に付いているツメがパチッと鳴るまで、しっかりとリモコンを押し込みます。片側のツメをはがすように力を入れると、アタッチメントからリモコンを取り外せます。
なお、リモコンは電子機器なので、極端な温度環境にさらされると故障する可能性があります。使用温度範囲は0℃〜45℃とされているので、特に真夏や真冬は車内にリモコンを放置せず、その都度取り外すよう心がけましょう。
リモコンを取り付けたところ。今回は左側にしましたが、右側に取り付けることも可能です
本製品の取り付けが完了したところで、そのまま近所をドライブしてみることにしました。
普段の筆者はスマートフォンを手に持ちながら目的地までのルートを検索し、ナビを開始してから車載用ホルダーにスマートフォンをセットしています。
しかし、本製品を使うのであれば、スマートフォンのYahoo!カーナビを起動させるだけでOK。リモコンから音声検索機能で目的地を選び、「OK」ボタンを何度か押せばナビが始まります。
「方向」ボタンを使ってルート周辺の様子を確認したり、「現在地」ボタンを押してナビに戻ったりするのも簡単。スマートフォンに一切触れることなくナビアプリを活用することができました。
地図の表示エリアを動かして周辺のスポットや渋滞の長さなどをチェックしたり、新しい目的地を設定してナビを始めたりしたくなったとき、その都度スマートフォンを取り外したり腕を伸ばしたりすることなく、ハンドルに手を置いたままでナビアプリが操作できるのはとても快適です。
ナビのルートを設定しているところ。目的地の検索、ルートの選択、ナビの開始と終了まですべてリモコンで操作できるのが便利
運転中にスマートフォンを操作したり画面を注視したりするのは大変危険ですが、走行していないときでも活躍する本製品。Yahoo!カーナビ専用ではありますが、お盆休みに長距離ドライブの予定がある方、Yahoo!カーナビを愛用している方は、購入を検討してみてはいかがでしょうか。
信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。