レビュー
C-HRでスポーティーなドライブが楽しめる!

ノーマルとの違いに驚く! トヨタ「C-HR」のスポーツモデル“GR SPORT”に試乗

2019年10月18日にトヨタのクロスオーバーSUV「C-HR」がマイナーチェンジし、新たに「GR SPORT」グレードが追加されました。

今回、マイナーチェンジが施されたトヨタ「C-HR」へ新たに追加された「GR SPORT」に試乗しました

今回、マイナーチェンジが施されたトヨタ「C-HR」へ新たに追加された「GR SPORT」に試乗しました

GR SPORTとは、トヨタのモータースポーツ部門「TOYOTA GAZOO RACING」が手がけているスポーツカーブランドのこと。GR SPORTは、コンパクトカーやミニバン、SUVなどさまざまなジャンルのトヨタ車に設定されており、通常グレードよりもスポーティーさが増しているうえに、乗り心地も高いレベルで両立していることから人気を得ているモデルです。これまでは、「プリウス」や「ノア」「ヴォクシー」、「アクア」や「ハリアー」などにGR SPORTが設定されてきました。

2016年に発売されたC-HRは、デビュー前にはレース仕様のプロトタイプがニュルブルクリンク24時間レースに出場しており、いまもFIA アジア・パシフィックラリー選手権に参戦するなど高いポテンシャルを秘めています。ですが、実際に乗ってみたユーザーからは「SUVとしては、よく走る」といった評価が多数でした。この「SUVとしては」というのがくせもので、コーナーリングの際の左右のロールや、ブレーキングでの前後の沈み込みなどがあっても許容される評価と言えます。

筆者はこれまで、C-HRに乗るたびに「もう少し、足を硬めたりタワーバーなどで補強すれば、もっと走りがよくなるのに」といった思いを抱いていました。C-HRのボディ剛性は高めであるうえに、モータースポーツでも活躍できるポテンシャルを持っているのですから。今回、そんなC-HR のGR SPORTを試乗できるということで、トヨタ自動車直営の販売店である「トヨタモビリティ東京」吉祥寺店へ向かいました。

ボディ剛性を強化して、操舵応答の向上やフラットな乗り心地を実現するため、フロア下に「フロアセンターブレース」が追加されています

GR SPORT全車に共通する特徴のひとつに、ボディ補強があります。C-HR GR SPORTのボディ補強は、フロアトンネルのセンターに設けられた「フロアセンターブレース」。よく、カタログやWebサイトに載っているフロアセンターブレースの写真は、わかりやすいように色付けされていたり周りをぼかして強調されていたりしますが、実際にクルマをリフトアップしてもらい、現物を見てみると「えっ?これ?」というほど目立ちません。「これで、本当に効くの?」とトヨタ モビリティ東京 吉祥寺店 店長の岩田健さんに質問をぶつけてみると「販売店向けにサーキットで研修がありましたが、まちがいなく効いています」と即答でした。

C-HR GR SPORTでは、19インチタイヤを履くことを前提として剛性アップやサスペンションのセッティングが行われています。225/45R19タイヤを装着しながら、フロントとリアを同時に剛性アップさせるために最適な位置がこのフロアセンターブレースの場所で、鋼材の厚さや幅、形状などすべて最適化されているとのことです。

サスペンションについては、コイルスプリングのばね定数やセット加重、ショックアブソーバーなどの減衰力特性が最適化されています

C-HR GR SPORTは、スプリングやショックアブソーバーなどのサスペンション、スタビライザーにいたるまで専用チューニングが施されています。もともと、クロスオーバーSUVであるC-HRはサスペンションストロークが長めに設定されており、マイナーチェンジ前はボディの大きめなロールを許容していましたが、GR SPORTではその部分を引き締めてあるので、左右のロールや前後の沈み込みは抑制されながらも「よく動く脚」と表現できるくらいの変化があります。しかし、せっかくの専用チューニングサスペンションですから、せめてスプリングだけでも色付けしてほしかった……。

19×7.5Jの専用アルミホイールに、225/45R19タイヤが装着されています。ブレーキキャリパーはホワイトに塗装されており、フロントキャリパーにはGRのロゴが入っています

19インチのアルミホイールはデザインがよく工夫されていて、高い強度ながらもスポークは細身となっており、ブレーキキャリパーもよく見えます。このブレーキキャリパーは専用塗装で、フロントブレーキキャリパーにはGRのロゴが入っています。

外観の特徴としては、フロントはバンパーやアンダーグリルにアンダーガード、リアは大型リップスポイラーなどが「C-HR GR SPORT」専用品として装着されています

そんな、19インチホイールを装着したC-HR GR SPORTの外観の印象は「カッコいい」。フロントアンダーグリルの中央を走るシルバーメッキのグリルバーや、バンパー左右のGRモデル共通意匠であるフォグランプベゼルは、力強さを象徴しているかのようです。また、フロントフェイス中央にあるトヨタエンブレムは、C-HR GR SPORTではハイブリッド車であっても青のハイブリッド用エンブレムではなく、スポーティーなブラックベースのエンブレムとなっていました。

インテリアは、「専用スポーティーシート」がGR SPORTにおける大きな変更点のひとつです

インテリアは、「専用スポーティーシート」がGR SPORTにおける大きな変更点のひとつです

インテリアに視線を移して最初に目についたのが、GRロゴが配された専用スポーツシート。このスポーツシートは、腰部と肩部の張り出しが大型化されてホールド性が高められており、背もたれの硬さの分布も工夫されています。実際、今回の試乗で、ある程度長い時間運転したのですが、しっかりと体を保持してくれました。

GR専用の「本革巻き小径3本スポークステアリングホイール」は、長距離巡航時からコーナーを曲がるときまで、操舵しやすい配慮が施されています

ステアリングにも工夫があって、上部と下部で断面の形状に違いがあります。ステアリング上部の断面は真円に近い形状ですが、直径は細めです。10時10分の位置あたりが太めになっていて、交差点などで大きめにステアリングを操舵するときには、太めのグリップから細めのグリップへの移動がスムーズに行えます。ステアリング下部は、高速巡航時に楽な姿勢を取りやすいように円をつぶしたような形状となっています。C-HR GR SPORTは、ステアリング断面に大きな変化をつけることで、操作性を大きく向上させています。

そのほか、メーターパネルやエンジンスタートスイッチ、フロアマットなどにもGRロゴが配されており、運転席に座るだけでも気分が高まっていくような仕掛けとなっています。

ワインディングの乗り味は、従来のC-HRとはまったく異なる

「C-HR GR SPORT」は、わずか数メートル動かしただけでも従来車との違いを体感することができるほど、乗り心地はかなり変わっています

C-HR GR SPORTの従来車との違いは、店舗の駐車場から道路に出たわずか数メートルですでにわかるほどのものでした。「うわっ!もう違うよ」と驚いたくらいです。中央自動車道の調布インターチェンジへと向かう市街地においても、従来車との違いはステアリングを回すたびに伝わってきます。ステアリングに対して、クルマの反応がダイレクトなのです。従来のC-HRでステアリングを切ると、一瞬“グラッ”とした荷重移動があってからクルマが曲がっていくのですが、C-HR GR SPORTにはその間がないのです。車高の高いクロスオーバーSUVで、その感覚がないというのは新鮮な印象です。

高速道路のインターチェンジなどには、ワインディングロードのようなカーブの半径が小さいコーナーが連続するような場所がありますが、そんなカーブでも狙ったラインどおりにピタッとコーナーリングしていけるC-HR GR SPORTは、運転していてかなり気持ちがいいクルマです。そんな走りのよさをSUVで体感することができるC-HR GR SPORTは、それだけでもかなりのバリューを持っていると言えるでしょう。

高速道路上では、とにかく真っ直ぐに安心して走ってくれることが印象的です。路面の継ぎ目などでもクルマがブレることはなく、試乗車がハイブリッドのFF車であるということを抜きにしても、この直進性の高さはかなりのもので、19インチタイヤとフロアセンターブレースの効果が感じられます。

「C-HR GR SPORT」は、ワインディングロードに入ると本領を発揮します。過度にロールしにくいので、安定してクルマを走らせることができます

そしてワインディングロードに入ると、C-HR GR SPORTの恩恵を最大限に享受することができます。コーナーリングではロールが抑えられており、さらにホールド性の高いシートのおかげで頭の位置が常にクルマとシンクロします。カーブの出口に視線を向けるときも、クルマの傾きが路面とシンクロしているので首に力がかかるような姿勢になりにくく、首や肩に余計な力を入れずにステアリングを操作できるのです。

「C-HR GR SPORT」は、従来車ではあまり得られることは少なかった、ワインディングなどにおける走りの楽しさを味わうことができます

また、C-HR特有のメリットとしては、着座位置が高いのでより遠くを見渡せることです。山あいのワインディングロードなどでは、クルマや自転車、歩行者などのほかイノシシやシカなどの動物が飛び出すこともあります。このとき、より遠くを見ることができれば視野も広くなり、危険回避能力も向上します。

山あいのワインディングロードは、実は制限速度の設定が無茶苦茶なことがあります。「こんなきつい曲がり道を、50km/hで走れるか?」といったような道でも、C-HR GR SPORTは安心して走ることができます。

気になったら即試乗、市街地でも十分にわかるC-HR GR SPORTの魅力

C-HR GR SPORTはトヨタ全店舗での扱いとなり、東京都心部ではトヨタ モビリティ東京全店舗で購入することができます。前述のレポートでもお話しした通り、C-HR GR SPORTの魅力は市街地を走行しただけでも十分にわかります。ですので読者の皆さんの中で興味のある方は、購入検討までいかなくともまずは気軽に試乗してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、トヨタモビリティ東京でも全店舗に全グレードの試乗車があるわけではなく、店舗ごとに分散して配置されていることもありますので、試乗前には事前に試乗したいグレードの予約をすることをおすすめいたします。正直な話、C-HR GR SPORTは乗ると思わず買いたくなってしまうほど、走りが楽しめる1台です。

今回、「C-HR GR SPORT」の試乗車をお借りした吉祥寺店を含むトヨタ モビリティ東京 各店舗では、2019年11月24日(日)まで「新型車ラインアップデビューフェア」を実施しています。今回ご紹介した「C-HR GR SPORT」のほか、「ライズ」「カローラツーリング」「コペンGRスポーツ」などを試乗することができ、期間中に試乗された方にはプレゼントも実施中。くわしくは、トヨタ モビリティ東京のホームページにてご確認ください

松永和浩

松永和浩

自動車系フォトジャーナリスト。主にモータースポーツ分野で活動中。自動車全般を取材対象とし、カメラ、写真用品にも精通。スマートフォン、通信関連、アプリゲームやIoT家電なども取材を行う。月刊AKIBA Spec発行人編集長も兼任。

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